ウォーター

第百十五部

 

友絵の感じる場所はすでに熟知している。ゆっくりと目指す場所の周りを指で撫でていると、次第に友絵の息が大きく荒くなり、愛撫している部分から一カ所ポツンと飛び出してくるのがわかった。

今度はその部分の直ぐ下を丁寧にゆっくりと愛撫する。身体が熱くなり反応を始めると、さすがに友絵はどこまで許さなくてはいけないのか不安になってきた。身体の方はどんどん先を求め始める。

「んぁぁぁーーっ、そこは・・・だめ、声が・・・声が出ちゃう・・・んんんーっ・・・」

友絵は小さな声で、宏一の方に口を押しつけるようにして絞り出すような声で抗議した。宏一の手を押さえてスカートから押し出そうとするが、上手く力が入らないようだ。宏一は更に秘部の入り口や秘唇のをパンティの上から探り当て、残酷な愛撫を与えていった。

「ほら、友絵さんの身体、感じてるんだね。嬉しいよ。少しだけ、ね?こうしていよう。少しだけで良いから」

宏一は下と唇を使って友絵の唇から耳、うなじを何度も愛撫しながら友絵を翻弄していく。

「いや・・・・いや・・・・あうぅ・・・はんっ・・・こんなこと・・・・あっ・・・許すなんて・・・・・ああっ・・・・やっぱり我慢できなくなりそう・・・・会社なのに・・・・」

友絵の身体は口から出る言葉とは反対にどんどん燃え上がっていく。

やがて宏一の手は敏感な比較の周りを丁寧になぞるように動き始めた。揉み込むような動きなら、友絵だって息を弾ませながらも何とか宏一の手を押し出すことができただろう。しかし、決定的な刺激を与えられないまま、じりじりと焦がされていくような愛撫は拒絶することも夢中になることもできなかった。このまま宏一の指がパンティの上からでも良いから比較を下から上へ掻き上げてくれれば、とりあえず満足するだけの快感は得られたはずだった。しかし、それはいつまでたっても与えられなかった。

いつの間にか、気が付いた時友絵自身は身体の火照りを忘れようとしているかのように大胆に宏一に抱きついて唇を求め、舌を絡めてきた。端正で可愛らしい顔立ちの友絵は、私服でならティーンエイジャーと言っても通じるくらいだが、宏一の膝の上で何度も大胆にキスを交わす姿は、由美とは全く違った大人の女だった。

やがて友絵の身体はどうしようもないくらい激しく燃え上がってきた。

「はあっ、くうっ、んんんっ、はう、だめ、声が・・・声が・・・」

そう言いながら友絵の身体は自然にミニスカートの中で大きく足を開き、少しでも宏一の指を敏感な部分に多く誘おうとする。宏一にも声の調子から友絵が引き返せない所に近づいているのが分かった。

「やめた方が良い?」

「ばか、ああん、そんなこと・・・・もう、もう少し・・ああっ、ううっ、くうぅっ」

ほんの小さな頂を越えたらしく、友絵は身体をクッと反り返らせた。その姿を見て宏一は心を決めた。友絵を膝から降ろすと自分の代わりにソファに座らせ、宏一自身は床に膝を突いて友絵の前に跪き、友絵の足を開いた。ミニスカートの奥の薄暗い場所に白い布地が見える。

「いや・・・それはいや・・・・いや・・・・だめ・・・ここでされたら絶対声が・・・きっと聞こえちゃう・・宏一さん、ダメ、お願い・・・・・それはやめて・・・・・」

友絵は小さな声で抗議したが、それは本心とは思えないくらい弱々しいものだった。

宏一の手がスカート中に差し込まれ、奥にある布地の端を両手で掴むとゆっくりと引き寄せる。

「本当にダメ・・・あああっ」

宏一の手を押し出そうとした友絵の手が、帰って宏一の手を秘部に押しつけてしまい、身体の中を強烈な快感が走り抜けた。すると友絵は観念したのか、少し腰を浮かせてパンティを脱がされるのに協力した。宏一が一度友絵の靴を脱がせて丁寧にパンティを足から抜くと、友絵は横を向いて何も言わなくなった。

「直ぐに最高にしてあげるからね。少しだけ声を我慢して」

そう言いながら更に友絵の足を大きく開き、座面の端ギリギリまで友絵の腰を引き寄せ、膝を持ち上げて宏一の肩に友絵の足を載せた。すると、会社の外では何度も見た友絵の秘部が、制服のスカートの奥にひっそりと包まれて現れた。奥は暗いが、すでにたっぷりと液体をたたえており、秘口がゆっくりと収縮を繰り返しているのも見える。

「だめ・・・だめ・・・見ないで・・・・いや・・・するなら早く・・・」

もはや覚悟を決めた友絵は見られるのを嫌がっただけで、上着の小さなポケットからハンカチを取り出すと、

「スカートが汚れるから」

と言って宏一に尻の下に敷いてくれるように頼んだ。宏一が言われた通りにすると、

「お願い、そっと、そっとよ。強くされたら声が出ちゃうから」

と言って口を手で押さえ、その時が始まるのを待った。

宏一の顔がゆっくりと近づき、延ばされた舌が待ち望んだ部分を動き回り始めると、友絵は必死になってタオルを口に当てて声をこらえた。

「ううっ、くうっ、うっ、ううぅぅーーっ、んんんーーーっ」

声にならない声が静かな部屋に小さく響く。宏一は最初は残酷なくらいゆっくりと、そして次第に舐める速度を上げて友絵を満足させようとした。友絵は口を手で押さえても声を止められないと分かると、お盆の中に敷いていたハンドタオルを口に当てて声を堪えた。

この状態での友絵は声を堪えるために両手を使えないので、最後が近づいてきても宏一の顔を引き寄せて絶頂をむさぼることができず、そのまま宏一の愛撫が弱くなると次の波が来るまで再び耐えなくてはいけない。部屋のドアを誰かがノックするかもしれないという状況では夢中になって快感をむさぼれるはずもなく、友絵の身体はどうも宏一と波が合わず、もう少しのところで最高の瞬間が遠のいてしまう。このままでは時間ばかりが過ぎていく。宏一の愛撫を受けながら二度ほど頂上を逃した友絵は、三度目にはもう我慢できなくなった。最後の最後にタオルを口で銜えると、両手を宏一の頭で鷲づかみにして一気に秘部に擦り付ける。そして望んだ通りのことが起こった。

「んんんんんんーーくうぅぅっーーううぅーーーーっ」

一気に身体が熱くなり、強烈な感覚が身体を走り抜ける。友絵の身体が大きく仰け反った。宏一はそれに合わせて一気に秘核を吸い込んで友絵を満足させてやった。ぷくっと膨れ上がった秘核が宏一の口に吸い込まれ、舌によって何度も転がされる。

「んんんーーーっ。はあっ、はあっ、はあっ、はあっ」

友絵は息を堪えながらも大きく弾ませ、ぐぐっと大きくソファの上で仰け反り硬直し、そしてソファにもたれかかるようにしてぐったりと力を抜いた。

宏一は妖しげな表情で喘いでいる友絵の姿を見ると、我慢できなくなってきた。既に宏一の肉棒は最大硬度になり、出番を待っている。このまま後少しだけ二人の時間が取れれば思いを遂げる事が出来る。息を弾ませながら宏一を見上げる友絵の目にも宏一を求める炎が燃えていた。

「ソファに後ろを向いて座って」

そう言うと、友絵は弾かれたように身体を起こし、言われた通りに背もたれを掴んで宏一に尻を向けた。宏一はスラックスのベルトを外してトランクスから肉棒を取り出し、軽くスカートを捲り上げると後ろから熱くとろけている友絵の中心に埋め込んでいく。

「ううっ・・・・・・くっ・・・・・」

友絵はタオルをぎゅっと口に当て、ソファの背もたれに口を押しつけてて必死に声を押し殺している。友絵の肉壁はねっとりと宏一を包み込み、じっとしているだけでも気持ちよかった。

しかし、今は急がねばならない。少しずつ腰の動きを大きくしながら宏一は友絵の肉壁の感触を楽しみ、そして一気にスパートを掛けていった。

「うぅぅっ・・・・・は・・・・くぅっ・・・ぁ・・・うっ・・・・・早く・・・終わって・・・・」

友絵は宏一に早く終わるように言いながらも、自分の身体が一気に駆け上っていくのが分かった。

「ああっ、宏一さん、許して、やっぱり・・・ダメ、声が出そう」

友絵は必死に押し殺すような声で宏一に言ったが、その腰は一ミリでも宏一を深く受け入れようと軽く左右にうごめきながら、時折グッと突き出されていた。

「あうぅっ・・・・ダメ・・・・ああっ・・・聞こえちゃう」

「こうすれば大丈夫?」

ねっとりと絡みついてくる友絵の肉壁を感じながら、宏一はゆっくりと友絵の中で動き始めた。

「あん、ああん・・・・・・・う、ぅぁぁぁーーーっ」

抜く時と差し込む時では明らかに友絵の声が変わり、奥で止まると友絵は軽く腰を左右に振る。友絵が最高に感じている証拠だった。

しかし、宏一にしてもあまり長時間楽しむわけには行かない。深く挿入したまま手をスカートの前から差し入れ、可愛らしく飛び出した秘核を可愛がってやると、友絵はタオルに口を押しつけてあえぎ声を殺し、一気に頂上に向かって走り始めた。

友絵がその気になってきたので、宏一は制服のスカートの上から友絵の腰を掴んで一気に腰を使い最後の瞬間まで走り抜ける。いつもの宏一と違って、相手の様子を見ながらタイミングを計らなかったので、一瞬友絵の方が先にいってしまった。そして絶頂の後の敏感になった身体に宏一がラストスパートを掛ける。それは友絵にはきつすぎる動きだった。

「ああああっ、痛い、痛いっ、宏一さんっ」

思わず声を出してハッとした友絵がタオルを口に当てた時、身体が再び宏一の肉棒に反応して快感を生み出し始めた。

「はあっ、はあっ、ぁうっ・・・・ダメ・・・声が、声がぁっ、はうっ、はうぅっ、はうああっ、ダメ、やめて、お願い、お願いぃっ」

しかし宏一はそのまま一気に放出まで進んでいった。

「出すよ」

「早くぅっ」

友絵はやめて欲しいのか、一緒に絶頂を極めたかったのかは分からなかったが、早く終わる事を望んだ。そして、宏一の肉棒がグッと傘を開いて放出し始める時、友絵も二度目の小さな絶頂に駆け上った。宏一は友絵の腰をゆさゆさと揺らして最後の一滴まで注ぎ込む。その動きが終わる前に、既に友絵の身体はぐったりと崩れ混んでいた。

その友絵の身体をゆっくりと起こし、宏一がパンティをはかせようとすると、

「大丈夫、私が・・・します・・」

と言って重い身体を起こし、宏一の肉棒を丁寧に舐め上げながら、イタズラっぽく、

「首になったら責任取ってもらいますよ」

と小悪魔のように笑った。すると、友絵の中から宏一の液体が流れ出してきたらしく、慌てて立ち上がると部屋の隅に行って始末をし、身支度を整え始めた。宏一は部屋の臭いをごまかすためにタバコに火を付け、急いで一服した。

二人は全く気が付かなかったが、二人が夢中になっている間に部屋の前で立ち止まり、そして音もなく立ち去った人物が一人だけいた。

その日の夕方、宏一はちょっと早めに会社を出ることができた。友絵は何かを言いたそうな雰囲気だったが、何も言わなかった。友絵自身、宏一ともっと一緒に居たかったのだが、冷静な自分が宏一にのめりこみすぎていると警告を出したのだ。ただでさえ朝から一緒の職場なのに、もっと一緒に居たいという欲望は自分にとって危険だと思った。少し自分で我慢しないと、宏一の負担になりそうで、そうなると宏一が離れて行くかもしれないという気がしていた。今の宏一はフリーではないのだ。自分にブレーキをかけないと、宏一を奪い取らないと気がすまなくなる。そういう恋愛はまだしたくなかった。

会社を出た宏一は『久しぶりに秋葉原でも冷やかすか』と思って歩き始めた。一人でゆっくりと街をぶらつくのもいいものだ。宏一の職場から秋葉原までは意外に時間がかかる。地下鉄を乗り継いで秋葉原をぶらつき、ちょっと気に入ったものをカードで買い、さらに漫画喫茶に入った。そしてのんびりと漫画を読もうと思ったとき、携帯が鳴った。

それは由美からだったので少し意外な気がした。由美には携帯を持たせているが、由美から宏一に連絡が来ることは珍しかったからだ。

「どうしたの?由美ちゃん?」

「宏一さん、今日の夕方、空いてますか?」

「うん、空いてはいるけど、少し遅くなるよ。会いたい?」

「はい、私の方じゃなくて、一枝ちゃんが・・・」

「一枝ちゃん?」

「はい、昨日、宏一さんの部屋を出てきてから一枝ちゃん、私と会ってたんです」

「昨日?」

「部屋を出てからすぐ、とっても後悔したって言ってました」

「え・・・だって・・・・」

「全部聞きました。一枝ちゃん、本当は怖かったんじゃないかって、そう言ってました」

「だって・・・由美ちゃん・・・」

「自分では心の準備ができてるって思ってたのに、宏一さんに会ったら急に怖くなったって」

「俺は何にもしてないのに」

「そう、一枝ちゃん自身の問題だって。宏一さんは何にも悪くないって」

そこまでいわれて宏一は気持ちが少し動いた。一枝が嫌がるなら仕方ないと思っていたし、由美を苦しめてまでそれ以上のことをしようとは思っていなかったからだ。しかし、今はその由美が一枝に代わって宏一に謝っている。

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