ウォーター

第百二十二部

 

「こ、宏一さんっ、もう、もう我慢できないっ」
一枝はもう我慢の限界を超しつつあった。身体中が焦れったくて息が辛い程だ。はっきり言えば、もっと大胆に足を擦り合わせたい。宏一の視線を気にして少ししかできないのがもどかしい。一枝が限界まで来たことを悟った宏一は、その一枝の我慢にとどめを刺すように優しく宣告した。
「ちゃんとおねだりできない子には、これ以上は教えてあげられないよ。いいね」
「・・・・・・・」
「さぁ、おねだりしてごらん。優しくしてあげるから。いっぱいしてあげる」
一枝は選択の余地がないことを告げられ、もうおねだりをするしかないことを悟った。ただ、宏一の言う通りにすると強烈な快感を覚えてしまって、際限なく快感を求め続けるのではないか、と言う怖れも強かった。どれくらい自分がのめり込むのか、まだ分かっていないのだから。頭の中では一枝の目の前で宏一の肉棒を欲しがっていた由美の姿がどうしても浮かぶ。『私もゆんと同じになっちゃう』と言う気持ちと『ゆんと同じになりたい』という相反する二つの気持ちが一枝の中で渦巻いている。しかし、身体の方はもっと愛されたくて仕方が無くなっている。それからしばらくは我慢した一枝だったが、宏一がそれ以上はしてくれないことが分かると、その欲求にしたがった。小さい声で囁く。
「・・はぁ・・・・はぁ・・・・おっぱいをモミモミして」
「良い子だ。それじゃ、こうしてあげよう」
宏一は一枝の背中で少しだけ肌に食い込んでいるブラジャーのバックストラップに手を掛けると、そっと外した。一枝ははっとして身体を一瞬縮めたが、最早それ以上は嫌がらなかった。
下向きにとがって膨らんでいる乳房が初めて露わになる。しかしそれを目で鑑賞するのはもう少し後だ。宏一は背中に舌を這わせながら、乳房を触っている指で裾野から先端に向かって指をそっと下ろしていく。一枝の身体が期待と不安に固まったのが感じられた。そして先端の尖った部分を指がそっと包み込むと、一枝は、
「うっ・・・・んんっ・・・」
とくぐもった声を上げた。しっかりと張りがあるがしっとりとした独特の感触だった。てっきり快感に喜ぶ声を上げるものと思っていた宏一は意外に思って斜め後ろから一枝の表情を伺うと、じっと一点を見つめて考え込むような表情をしている。快感を感じて仕方がない、と言う様子ではないことだけは確かだった。
実は一枝の身体の中では、一枝が想像する以上の感覚が走り抜けていた。しかし、男に乳首を可愛がられた経験がないので、一度は引っ込んだ警戒する意識が再び感じることを拒んでいたのだ。愛されて夢中になった経験のない一枝には仕方のないことだった。これからその新しい世界を教えるのが宏一の役目なのだから。
宏一は優しく先端を可愛がりながら、
「一枝ちゃん、痛くない?やめた方が良ければ、やめるよ」
と言うと、一枝は何も言わずに小さく首を振るだけだった。由美の身体を初めて愛した時は、焦らすだけ焦らしてから乳房を徹底的に愛して、最後は口で乳首を愛することで由美のためらいを吹き飛ばした。宏一にもなぜかは分からないが、乳首を触られてもまだ少し抵抗していたのに、乳首を口に含まれるとそれまでのためらいや抵抗を嘘のようにやめて、それからはのめり込んでいく女の子が多いのは事実なのだ。宏一は一人で勝手に、乳首を口に含まれると女性のDNAに刷り込まれた何かのスイッチが入るのかも知れないと思っている。
ただ今回の一枝の場合は、そうするつもりはなかった。このまま自分から一枝の身体の舌に滑り込めば乳首を口に含むことも可能だが、宏一は一枝が自分から仰向けにならない限り、口で乳房を愛するつもりはなかった。一枝自身が望んだこととして初めての乳房を愛してみたい。一枝だってこの格好で仰向けになれば、次に何が起こるかは分かっているはずで、だからこそ宏一は一枝自身が仰向けになるのを待っているのだ。
一枝の身体が急速に熱くなってきた。一枝の意志に反して身体はどんどん愛される準備を始めているのだ。
「んん・・・ううぅ・・・はぁ・・・はぁはぁ・・・あぁ・・・」
抑えようとしても抑えきれない感覚に一枝自身が戸惑っている様子が手に取るようによく分かった。
「ほうら、こうされると感じてくるでしょ?」
宏一は丁寧に左右の乳房と、その先端の乳首を優しく可愛がりながら一枝に声を掛けた。
「・・いやぁ・・・ああぁん・・・・はああぁぁ・・・はあっ・・」
「大丈夫、もっと感じて良いんだよ」
「いやぁ、こんなことされたらぁ・・・・はあぁぁ、だめようぅ・・・」
「どうしてダメなの?優しく愛してあげるよ。こんなにかわいい一枝ちゃんなんだもの」
宏一はそう言いながら、再び尻の方から一枝の敏感な部分へと右手を這わせた。
「ああぁっ、はああっ、だめっ、もうっ、だめええぇっ」
一枝は乳房を可愛がられる間、放っておかれた秘核が敏感になっておいることに驚き、そこから湧き上がる快感に一瞬完全に飲み込まれた。ぐっと頭を高く上げて大きく仰け反ると、乳房と秘核の両方の快感にのめり込む。
「はぁぁはああぁぁっ、宏一さああぁん」
一枝の声に合わせ、乳首を指先だけで可愛がっていた宏一は、手のひら全体で乳房を包み込んでから指先だけで先端を転がすように愛撫し、時折乳房を絞り上げるように揉み上げた。強烈な快感だった。その感覚は秘核を更に敏感にしたが、直ぐに宏一の指が秘核に堪った感覚を快感に変えてくれる。
宏一はこのまま一枝が快感に乱れてくれると思ったが、ほんの少しだけ快感に身を任せた一枝は、
「もうだめぇ」
と言うと、身体をベッドに横にして、手でむき出しになった乳房と捲れ上がったスカートを抑えて宏一を見上げた。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、ごめんなさい・・恥ずかしくて・・・」
と愛撫を拒絶したことを済まなそうに言う一枝に、
「大丈夫。まだまだこれからだから」
と言いながら宏一はゆっくりと服を脱いでいった。一枝は宏一が脱いでいく姿を見て、改めて自分がこれからどういう風にされるのかを理解した。今までのことだって一枝の気持ちにでは全部受け止められないくらいの出来事なのに、これからはもっと凄いことをされるのだ。もし、一枝が今までにそれほど感じさせられていなかったら、きっと一枝は両手をぎゅっと押さえて防御の体勢に入り、怖がって震えただろう。しかし、それまでの宏一の性の手解きが優しさに満ちたものだったので、一枝自身が不思議に思ったくらい怖くなかった。ただ、裸になっていく宏一を見ているのが恥ずかしかった。
トランクス一枚になった宏一が乱れた制服をかき合わせて見上げている一枝の横に来て、首筋を指で可愛がりながらキスをしてくる。
「んんっ・・・・んんん・・・・・はぁ・・・・」
ねっとりとしたキスは先程のものとは違い、妖しい雰囲気の漂うキスだった。一枝の両手のガードが自然と弱くなり、それが分かっていたかのようにキスをしながら宏一の手が一枝の手をゆっくりと開いていく。宏一が一枝の手を完全に開いても、一枝は抵抗を忘れてしまったかのように大人しくしていた。
「まず服はもういらないね」
そう言うと、宏一はゆっくりと一枝の服を脱がし始めた。ずっと寝ていたわけではないので、それほど服はしわになっていないが、それでも捲れ上がってしまっているので、かなり大変なことになっている。一枝は服を脱がされ、更に首の回りにくしゃくしゃになっているブラジャーを脱がされる間、大人しく宏一を見上げていた。『どうして恥ずかしくないんだろう?あんなに不安だったはずなのに?』一枝は自分でも不思議な程心が落ち着いていた。
一枝は時々、少し躊躇いながらも宏一に脱がされていくのを許していた。確かに乳房はむき出しになっているし、スカートだって捲れ上がっている。来ているものが隠してくれているのは肩の辺りとウェストくらいで、ブラジャーは首の辺りに丸まっているし、スカートだってくしゃくしゃになっている。それでも、初めての女の子にとって脱がされるというのは特別以上のことだった。だって、脱がされてしまえば恥ずかしくても服で隠したりガードしたりすることができなくなる。
宏一はまず、一枝の制服とブラジャーを脱がせた。その間、一枝は大人しく脱がされていた。その時宏一は、一枝の乳房が、予想以上に大きいことに気が付いた。大きいと言っても裾野が広いのではなく、高さがあるのだ。先端まで綺麗に円錐形に尖り、先端の突起は小りっと尖っていて少しだけ広めの薄茶色の部分に覆われている。由美のように突起の周りに薄茶色の部分が少ないのとは対照的だ。宏一は、
「一枝ちゃん、綺麗なおっぱいだね」
と言いながら乳房の周りをゆっくりと撫で始めた。そして少しずつ裾野から先端へと円を描くように先端へと上り詰めていく。一枝はじっと宏一を見つめながら、恥ずかしさよりも乳房から少しずつ沸き上がってくる感覚に気を取られていた。
「少しずつ敏感になってきたかな?それともさっきの方が良かった?」
「は・・・恥ずかしいけど、こっちの方が良い・・・」
「そう、それは良かった。だんだん感じてくるからね」
宏一に焦らされながら一枝は、あの時この部屋で由美がして貰ったように、一気に乳房を愛して貰う方がよっぽど夢中になれると思った。しかし、自分から言えるはずもない。『あんな事まで言ったのにぃ』と思いながら、少しずつ快感と同時に焦れったさが募ってくるのを感じながら、次は何と言わなくてはいけないのか、そればかりを考えていた。
宏一は指で実感しながら改めて一枝の乳房の大きさに驚いていた。着痩せするのか、これほどのボリュームがあるとは思っても見なかった。おまけに大きさはあるがつぶれて横に流れたりせず、しっかりと上を向いて尖っている。素晴らしい乳房だった。
「宏一さん・・・まだ何か言わなきゃダメ?」
「大丈夫。でも、もう少し待ってね」
「どうしてぇ?ちゃんと言ったよぉ」
「それはね、もうすぐ分かるから」
「早く教えて?ね?」
「もう我慢できなくなったの?」
「そんなこと、無いけどぉ・・・でもぉ・・・・」
一枝は乳房からの感覚が盛り上がってくると、だんだんどうしようもなくなってきた。その表情を見ていた宏一は、乳房の愛撫を指先だけではなく、手のひらも使ってより丁寧に愛撫し始める。それは一枝の感覚をより早く盛り上げていった。
「はぁ、はぁ、あん、ねぇ、もういいでしょぉ?ねぇ・・」
「もう少し、かな?」
「早くぅ、もう、焦らしちゃいやぁ」
「ほうら、どんどん感じやすくなってきたよ」
一枝はみるみるうちに感覚を鋭くし、直ぐに我慢の限界に来た。
「はっ、はっ、はっ、はっ、もうっ、早くっ」
「さぁ、感じてごらん」
宏一はそう言うと、一枝の乳房を一気に揉み上げた。
「あぁぁぁぁぁぁ・・・・・ううぅぅぅぅ」
宏一の手の中で一枝の乳房が素晴らしい弾力で弾む。まだ感覚が開発されていないので、宏一から見るとそれほど激しく感じたわけではなかったが、一枝にとっては生まれて初めての強烈な感覚だった。更に宏一は何度も一枝の乳房を揉み上げる。大きさの割に素晴らしい弾力を持った乳房は手の中で弾むように押し返してきた。
「どうかな?気持ちいい?」
「はあぁっ、ああぅ、ああん、はぁぁ、あうぅぅ」
「何にも言わないとやめちゃうけど?」
「いやあぁ、だめぇ」
「それじゃ、ちゃんとおねだりしてごらん」
「もっとしてぇ、やめちゃだめぇ」
「良い子だ。ご褒美はこうしてあげる」
宏一は乳房を両手で絞り上げ、既に硬くなって尖っている乳首をくびり出すと、先端を丁寧に舐め上げ始めた。
「ああっ、それぇっ、ああああぁぁぁーっ」
一枝はぐっと仰け反ると、更に高い世界へと駆け上がっていく。されていることは恥ずかしくて仕方のないことなのだが、そんなことは分かっていても全然気にならないくらい気持ち良かった。一枝は仰け反りながら、宏一に身体を開発して貰って良かったと思った。そのまましばらく一枝は夢のような世界を彷徨った。乳首が宏一の口の中で舌に転がされる度に、口の中に吸い込まれる度に、そして指先で転がされる度に、一枝は一つずつ新しい感覚を身体に刻みつけていった。

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