ウォーター

第百二十三部

 

やがて一枝が新しい性の世界に夢中になっている間に疲れを感じたのか、自分からうつぶせになると、
「ちょっと休ませて」
と言って両手をすぼめて足を閉じ、軽くガードの姿勢を取った。それを見た宏一は、
「こうして欲しいのかな?」
と言って一枝の腰の下に左手を差し込むと、ぐいっと持ち上げて強制的に腰を突き上げた姿勢を取らせる。
「ああっ、その格好はぁ・・」
一枝は少しだけ嫌がったようだったが、嫌がったと言うよりは恥ずかしがったといった方が正しかったのかも知れない。だからその姿勢になってしまえば、それ以上は嫌がらなかった。
「俯せになったって事は、もう一回こうして欲しいのかな?」
そう言うと、先程のように一枝の足を開いて身体を安定させ、宏一は再びパンツの中心に指を這わせ始める。
「あうぅ、そんなこと・・・・ああぁ、うそぉ、さっきより感じるぅ」
「身体が感じることを覚えてきたんだよ」
「やっぱりこの格好はいやぁ」
「一枝ちゃんが安心してるから、さっきより感じてるんだよ」
「恥ずかしいのは一緒よぅ」
そう言いながら一枝は再び枕に顔を埋めて声を上げ始めた。確かに、一度同じ姿勢で感じていたので、最初より精神的に抵抗が少ないことは確かだった。
もちろん宏一には、さっきと同じで済ませるつもりなど無かった。一通り一枝が安心して感じていることを確認すると、左手を一枝の身体の下へと回し、一枝の腹から上に沿ってパンツの中へと進めていく。しかし、指先がパンツのゴムをくぐった途端、
「ああっ、だめぇっ」
一枝は驚いて宏一の左手から逃げようと更に腰を引き上げたので、宏一の指先はパンツの外に出た。もちろん、四つん這いの姿勢で腰を引いたのだから、自分から腰を突き上げたことになる。一枝の尻は高く突き上げられてしまった。それでも宏一は更に左手を進め、再びパンツのゴムを指先がくぐった。さっき思いっきり腰を上げた一枝はにはもう殆ど腰を突き上げる余地が残っていなかったが、それでも、
「だめぇっ、宏一さん、それはダメぇっ」
と言うと、ギリギリまで腰を高く突き上げた。一枝は、これ以上左手が入ってきたら逃げようがないことに気が付いた。『ちょっと恥ずかしいけど、自分から後ろに下がれば・・・・』と思っていた時、宏一の右手がお尻の方からパンツのゴムを潜ってきた。一枝のパンツには前と後ろから同時に宏一の手が入ってきたことになる。
「はああぁぁぁっ、そんなああぁぁっ」
こうされると全く逃げることができない。一枝は声を上げると、直ぐに訪れるであろう感覚に備えた。それでも声は、
「イヤ、イヤ、触られるのはいやぁ」
と弱々しく拒否している。しかし宏一の左手はゆっくりと一枝の茂みの中を通りながら奥へと進み、右手は尻の方からどんどんと敏感な部分へと近づいている。
「いやぁ、こんなのゆっくりしちゃ嫌よぅ。するなら早く終わりにしてぇ」
ただじっと待っているしかない一枝は、じわじわと自分の身体の大切な部分が触られていくことに我慢できなかった。
「許して・・・宏一さん、そんなゆっくりされたら・・・」
一度は心を決めた一枝だったが、宏一の手がゆっくりとしか入ってこないので、じっと我慢していられなくなってきた。それを見透かしたかのように宏一は更に手を奥へと進める。
「大丈夫、もう、ほら、感じるだろ?」
たっぷり一枝の茂みを指で味わってから奥へと進んだ左手と、尻の方から一気に秘唇を目指した右手が同じ地点にたどり着くと、左手は秘唇を軽く指で左右に開き、右手はその中へと探索に入った。まだ余り潤いのないその部分はねっとりとした感覚だ。途端に一枝の身体に特大の電流が流れ、身体がビンと跳ね上がった。
「ああああぁぁぁぁぁーーーーーーっ」
一枝の秘唇はバージンらしく硬く、そっと触らないと痛みが出そうな程両側がでこぼこしている。宏一の右手の指は最初、開きかけの秘唇の中に入っていったので、秘唇を探っている間も指の左右は開きかけの秘唇に挟まれていたのだが、ゆっくりと指を往復させているとやがて潤いが増し、秘唇はゆっくりと左右に開き始めた。すると、秘唇を開いていた宏一の左手は役目を終えて茂みの方へと下がっていき、由美よりは少し濃い茂みの中を優しく掻き回して遊んでいる。
枕の上で仰け反って絞り出すような声を上げていた一枝は、
「だめぇ、こんな風に触ってくるなんてぇ、ああぁぁ、覚えちゃうぅ、身体が覚えちゃうよぉ」
と枕から顔を上げて、喘ぎながら感じている。一枝の身体は初めて触られることで生まれる未知の感覚が快感であることを覚え始めているのだ。既に背中がぞくぞくして腰全体から快感が湧き出し始めている。
すると一枝は肘で身体を支え、上体を起こして少しだけ四つん這いの姿勢になると、
「宏一さん、ああぁぁ、そんなにそっちばっかりぃ、だめぇ」
と言って、乳房がベッドに擦れるくらいまで身体を持ち上げ、チラチラと後ろを見ている。明らかに宏一の注意を背中や乳房に引こうとしているのだ。
これは男女のゲームだ。もし宏一が一枝の姿勢に反応して再び一枝の乳房を揉もうと左手をパンツから抜いたら、一枝は直ぐに腰を落として俯せの姿勢に戻ってしまうだろう。だから宏一は弾力のある素晴らしい乳房の誘惑には乗らずに、直ぐに別の事を始めた。
「それじゃ、こうしてあげるね」
そう言うと、宏一は右手をパンツから抜き取り、左手をもう一度奥深くへと進め、今度は左手の指で秘核をごく弱く可愛がり始めた。指先で確認した一枝の秘核はコリコリと言うよりはプニプニとした感じだ。大きさも由美よりは少し大きい。もちろん、右手が秘核を可愛がっている間も、一枝の茂みはすっぽりと宏一の左手に覆われている。
「ああぁぁ、そんなぁ、それじゃいやぁ、ああん、宏一さぁん」
一枝は宏一が恥ずかしい格好から解放してくれないことを知ると、何度か腰を動かしてみたが、宏一の攻めから逃れられるはずもなかった。
更に宏一は自由になった右手で、一枝のパンツをゆっくりと脱がし始めた。
「だめぇ、いやぁ、脱がさないで、ああぁぁっ、お願い、宏一さん、恥ずかしい。もうだめぇぇ」
一枝は絶望の声を上げたが、既に心の中では半分以上納得していたらしく、最初に一度声を上げてからは、もうそれほど激しく嫌がらなかった。宏一は左手を再び奥へと進めると、秘核を左手で下から可愛がりながら、ゆっくりと一枝のパンツを脱がしていく。声では嫌がっていたが、頭の中で一枝はこうやって感じさせながら優しく脱がせてくれる宏一のやり方を心のどこかで喜んでいた。もし、普通に仰向けになった姿勢で宏一の視線を感じながらパンツを脱がされていたら、きっと恥ずかしくて何度も身体を捻って嫌がっていただろう。しかし、こんな風に脱がされたら嫌がることさえ十分にできない。もちろん、この体勢では一枝の秘核は宏一の視線から外れていることもはっきり嫌がらない一つの理由だった。
だから一枝は、宏一がパンツを膝の方まで引き下げると、大人しく膝を閉じて脱がされるのに協力した。
しかし、その時にちょっとバランスを崩して、身体をベッドに横に倒した。
「あん、ご、ごめんなさい」
一枝は慌てて起きあがろうとしたが、宏一はそれを押し止めて優しく一枝の足を揃えると、パンツを抜き取っていった。


一枝がそれほど激しく嫌がらなかったもう一つの理由はまだスカートを履いていたことだ。これなら宏一が見下ろして触ってきても、スカートで見えなくすることができる。宏一の触り方はとても優しいので、そっと触られるくらいなら冒険してみても良いかな、と心の隅で思っていた。それは先程乳房をじっくりと愛された時から、あそこの敏感な部分がムズムズしてきたことも関係していた。『宏一さんなら許しても良いから』というのが正直な気持ちだった。
しかし、パンツを脱がし終わった宏一は、一枝の両足を持つと大きく広げようとした。その時になって初めて一枝は由美の秘部に宏一がどんなことをしていたか思い出した。由美の股間に顔を埋め、音を立てて秘部を味わっていた宏一の姿と、それを喜びながら腰を突き上げていた由美の姿が脳裏にフラッシュバックする。
「イヤあっ、絶対だめっ、それはダメえっ」
一枝は両足をぴったりとすぼめて膝を胸に引きつけ、防御の姿勢を取った。しかし宏一は慌てなかった。一枝の下に回り、一枝がすぼめた足を持ち上げて更に一枝の胸の方にぐっと押しやると、スカートの中から可愛らしいお尻がむき出しになって目の前に現れる。マン繰り返しの姿勢に近い。一枝の足が上で上半身が下なので、捲れ上がったスカートが今や宏一の視線から一枝を隠すはずのスカートが一枝自身の視界を隠そうとしている。そして一枝のスカートで隠すことのできない方向から宏一の視線が一枝の秘部に突き刺さった。このときになって一枝は両足をすぼめたことを後悔した。もし足を閉じたまま延ばしていたら、スカートで隠すことができたのだ。
「いやぁ、いやあ、見ないで、いやああぁ」
一枝は顔を左右に振って嫌がったが、
「大丈夫。直ぐに夢中にしてあげるから」
と宏一はそっと顔を一枝の秘部に近づけていく。
「いやっ、夢中になんかなりたく無いっ、いやぁ、ああぁ、だめぇ、顔を近づけないで、お願い、イヤなのぉ、いやあぁぁ」
激しく嫌がりながらも一枝は、頭の隅っこでちゃんと家を出る前に丁寧に身体中綺麗にしてきて良かったと思った。あそこを丁寧に洗うのは自分でも恥ずかしかったのだ。
宏一は、一枝の秘部の秘唇が厚めなので、両足をぴったり閉じていても両足の間から少しだけ秘部が見えることに気が付いた。それは先程パンツの上から触った時の予想通りだった。
「一枝ちゃん、ここ、敏感になってるでしょ?」
「いやぁ、息がかかるの、お願い、それだけは嫌」
両手で何とか宏一の頭を押し返そうとするが、両足がじゃまになって上手く押し返すことができない。
「新しい世界を教えてあげるからね」
「いやぁ、見ちゃイヤ、お願い、だめぇ」
最早一枝の声も絶望に近い響きを持っている。自分も由美のように声を上げて恥ずかしい部分を宏一に擦り付けるようになるのだろうか、と言う恐れと、宏一になら夢中になってみたいという気持ちが複雑に心の中で走り回る。それでも、自分でさえもしっかり見たことのない部分を宏一の目の前に晒すのは、恥ずかしくて仕方なかった。
次の瞬間、一枝の身体の奥にぬめっとした熱い衝撃が走った。
「あ、・・・・・・・あああぁぁっ、ああーーーーっ」
一枝にとっては、それが快感なのかどうか全く分からなかった。ただ、何かとてつもない感覚が身体を走り抜けていることだけは確かで、それに驚いて声を上げた。宏一は丁寧に舌を這わせていく。
「はあっ、いやぁ、ああう、ああぁぁ、いやああぁ、あうぅうっ、だめなのぉ、はあうぅぅ、舐めちゃいやぁ、ああううぅ、ううあぁぁ」
頭を左右に振りながら一枝はまだ嫌がっていたが、声では嫌がっていても、身体は既に宏一の愛撫を受け入れていた。そして、宏一がそっと両足の内側に手を添えると、ゆっくりと足が開いていく。
「いやぁ、見ないで、ああん、お願い、見ちゃイヤ、足が開いちゃうの、ああアン、見ないでぇ」
一枝は既に自分の声が甘えているような変な声になっていることに気が付いたが、次々に襲ってくる感覚にどうすることもできなかった。
「一枝ちゃん、可愛いよ。もっともっと感じてごらん」
「だめぇ、見ないでぇ、ああぁぁん、だめぇぇ」
一枝は見られることをとても恥ずかしがった。自分は由美程綺麗ではないから、全てを見られるだけの自信はない。やはり素晴らしいプロポーションの由美に対するコンプレックスがあったのかも知れない。しかし、宏一は、そんな一枝の気持ちなど気にしていないかのように更に一枝の足を大きく開くと、一枝の秘部を全開にして、一枝に新しい世界を教えるかのように、更にあちこちに舌をゆっくりと這わせた。

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