ウォーター

第百三十一部

 


由美はまだ意識が朦朧としており、貫かれたまま宏一の上になっても全く反応しなかった。ただ、まだ由美の肉壁だけは規則的に収縮を繰り返しており、時折びくっと絞まって肉棒を締め付けて肉棒からの最後の雫を搾り取っていた。宏一にはそれだけで十分だった。由美も、肉壁が締まるたびに肉棒の存在を感じ、それが自分の中に入っている事を感じているだけで幸せだった。

しばらくの間、由美の背中を優しく愛撫したり優しく髪を撫でていた宏一は、最高の少女とのセックスに十分満足しながらも、興奮した身体を少し持て余し気味にしており、まだ時間があるかどうか、時計を気にしていた。

「・・・・宏一さん・・・」

やっと由美が言葉を発した。

「由美ちゃん、ありがとう。最高だったよ」

「・・・・・宏一さん・・・・私・・・・」

「どうしたの?」

「・・・・・よくわからないんです・・・・よく覚えていないみたいで・・・」

由美は猛烈に感じていた時の断片的な記憶を整理できずに戸惑っていた。

「激しく感じすぎたのかな?」

宏一は優しく髪を撫でながら、ぐったりと覆いかぶさっている由美の耳元で囁いた。

「・・・・・私・・・何か言ってました?」

「ううん、特には何も・・・」

「何か一生懸命言ってたような気がするんですけど・・・・わからないんです・・・」

「最高だったよ」

「私・・・・思い出せない・・・」

「気持ちよかった?」

「・・・・・・・・・・」

「それも覚えてないの?」

「・・・途中までは・・・何か夢中になってて・・・・でも、とっても気持ち良かった事だけは・・・・・嬉しくて・・・」

「それじゃ、2回目は?」

「2回目?」

「由美ちゃんが一回いってから、腰を支えて2回目をしたでしょ?」

「・・・・・・・・たぶん・・・・その辺りから記憶が飛んでるみたいなんです」

「そうか・・・あんなに感じてたのにね」

「でも・・・・よくわからないけど・・・本当にうれしかった。とっても・・・」

由美はまだ身体が重くて動かなかったので、ほんの少しだけ顔を宏一に擦り付けた。それは少しだけの動きだったが、心のこもったものだった。

「もう少しこのままでいてもいい?」

「今、何時ですか?」

「わからないんだ。由美ちゃん、顔、上げられる?」

由美はゆっくりと顔を上げ、ベッドのヘッドボードにある時計を見た。

「大丈夫、8時半前です」

「よかった。もう少しこうしていようね」

「はい」

「由美ちゃん」

「はい・・」

「大好きだよ」

「私も、宏一さん」

この頃になって、やっと由美の入り口の痙攣が治まったらしく、宏一の肉棒は温かい肉壁に優しく包まれている感覚が落ち着いてきた。

「宏一さん、終わったんですか?」

「うん、いっぱい出しちゃった。どうして?」

由美がそう言ったのには訳があった。由美の中に入っている肉棒は、固くはなかったが、そこそこ奥まで届いていた。中に入っている感覚から、放出を終わったにしては大きいと思ったのだ。

「宏一さん、まだ奥まで入っているから・・・」

「分かるの?」

「はい、・・・・入ってます。奥まで・・・」

「抜いたほうが良い?」

「ううん、このままでいてください。うれしいの・・・宏一さんが私の中にいる・・・」

「いいの?」

「はい」

「疲れた?」

「はい、とっても・・・」

「動ける?」

「今は・・・・だめです・・・重いですか?」

「まさか。こうしていると、由美ちゃんに入っていられて気持ち良いんだ」

「私も・・・嬉しい・・・」

「感じてきたら抜くからね」

「どうして?」

「だって、もう感じるの、いやだろ?だいぶ嫌がってたみたいだから」

そう言われて、なんとなく由美の記憶が戻ってきた。

「宏一さん」

「なあに?」

「私が嫌がってたのに、無理やり入れちゃったんですか?」

由美は少しだけ悪戯っぽく言った。

「ごめん。だって、とっても可愛くて、我慢できなくて・・・」

「だいじょうぶ、怒ってないですよ」

「よかった」

「こうしていると、最高」

「そう?」

「宏一さんが中にいるのがよくわかるんです」

「由美ちゃんの中にいると、とっても気持ち良いんだ。また動き始めたね。わかる?」

「なんとなく・・・」

由美の肉壁がゆっくりと動き始めた。

「いいの?また大きくなっちゃうかもしれないよ」

「・・・・もう、なってます。さっきより・・・」

由美は宏一の肉棒の挿入感が、少しずつ充実してくるのを感じていた。宏一は全く動いていないのに、更に奥へ奥へと入ってくる。自分の中で肉棒が充実してくる感覚は由美にとって初めての経験で、とても新鮮だった。

宏一もやっと自分の肉棒が力を取り戻しつつあることに気がついた。しかし、由美をこれ以上虐められないと思い、じっと我慢していた。

由美はゆっくりと腰を動かした。それは、感じるためと言うよりは充実して来た肉棒の位置を調整した、という感じだった。

「あん・・・・気持ちいい・・・」

由美は宏一に被さったまま、頬をすりすりしてきた。由美の肉壁は少しずつ本来の役目を果たしつつあった。宏一が動いていないのに肉壁にざらっと撫で上げられるだけで気持ち良い。そして宏一の肉棒も、由美のよく知っている本来の力強さを取り戻していった。由美は自分の中で肉棒が力強くなっていくのを感じながら、心から幸せだった。心も身体も満たされている幸福感に、『これって、女の幸せって言うのかな』と思った。肉棒によって貫かれている自分の中で少しずつ感覚が大きくなってくる。それを自分が嬉しく思っていることが幸せだった。宏一と知り合って身体を開発される前には想像もしていなかった事だった。

「宏一さん」

「ん?」

「動きたいですか?」

「大丈夫、我慢できるよ」

「動いても、・・・・良いですよ」

「これ以上由美ちゃんを疲れさせられないよ」

「私は大丈夫。だいぶ元に戻ってきました」

「由美ちゃん、感じたい?」

「はい」

由美は素直に答えた。本心だった。

「本当?」

「はい」

「それじゃ、ゆっくり動くからね。無理だと思ったら、ちゃんと言うんだよ」

「大丈夫ですよ」

宏一は由美を乗せたまま、ゆっくりと腰を上下させ始めた。

「あん・・・あぁん・・・うれしい・・・」

由美は宏一の優しい動きに、幸福感に酔いしれた。すでに由美の中に一度発射しているので、肉棒の滑りは良過ぎるくらいだったが、肉壁は先端を上手に扱いている。由美は宏一の腰が自分を乗せたままゆっくりと上下に動き、自分をあの世界へとゆっくり導いていく事に、宏一の男としての力強さと優しさを感じ取っていた。

「あん・・はぁ、あん、ああぁ、あう、ああん」

由美の感じている声も可愛らしく、由美が喜んでいることを良く表わしていた。

宏一が動き始めて少しすると、由美は両膝を宏一の脇について、少しだけ腰を浮かせて肉棒がより動きやすくなるようにした。それは、由美がもっと先を求めているという徴だった。

由美の希望通りに宏一は肉棒の動きを少しずつ大きくし、由美が求めているものを与え続けた。由美は腰の位置を調整して、一番宏一の動きをしっかりと受け止められるようにした。

「はあぁっ、ううぅっ、はあっ、宏一さんっ」

宏一の予想以上に由美は直ぐに感じ始めた。感じ始めるとどんどん感覚が鋭くなっていく。

「どうしたの?痛いの?」

由美を首を振って言った。

「だめ、敏感になってます。あああぁぁっ、凄くて、持たないの」

由美の身体は、所謂いきっぱなしの状態になっているようで、少し肉棒を出没されただけで、あの感覚が身体を満たし始めた。肉壁はまたどんどん収縮していく。

「やめようか?」

「いやですぅ、あああん、ちゃんと、あうぅ、入れて・・・」

「由美ちゃん、大丈夫?」

「だめ、もう、ああんっ、もう、くうぅっ、・・・ちゃう」

宏一は腰の動きを緩やかなものにした。

「ああん、そんな・・・」

「由美ちゃん、これでも十分感じるでしょ?」

「宏一さん、うれしいけど・・・ああっ、身体が・・・はあぁっ、身体が欲しがって、あああぁ、我慢、我慢できないぃっ」

とうとう由美は自分から腰をくいくいと動かし、宏一の肉棒を味わい始めた。疲れている由美にとっては無理とも思える事だったが、由美は少しでも感じるように身体を動かし続けた。由美の肉壁は更に収縮し、狭い中を肉棒が無理に押し広げながら出没している。宏一は一度放出したのでもうしばらくは大丈夫だったが、もう、由美が終わるまでいくらもないことははっきりしていた。

「ああぁぁぁーーっ」

由美は最後の瞬間が近づいてきて、もう逃げられないことを悟ると、ゆっくりと上半身を持ち上げて宏一の上で四つん這いの姿勢になった。しかし、腕に力が入らないので自分の身体がとても重い。上半身が持ち上げられたので由美の細い身体から乳房が下向きに三角形で突き出された。既に体力の限界に来ている由美は、この姿勢を保てるのはほんの少しの時間でしかなかった。由美の動きに合わせて乳房がプルプルと震えている。由美が何を望んでいるのか、明らかだった。

宏一は一度由美の腰を両手でつかんで、ずんずんと肉棒で突き上げた。

「ああぁぁーーーっ、っちゃいますぅぅーーっ」

由美が絶頂を極める瞬間、宏一はパンパンに張り詰めた乳房を両手で揉み上げてやった。

「あうぅぅーーーーっ、っくうぅぅーーっ」

由美の中で快感が爆発し全身を駆け抜ける。そしてゆっくりと由美が崩れ落ちてくる。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・」

そのまま再び宏一は由美を抱きしめ、優しい愛撫に戻った。

 

 

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