ウォーター

第十四部

 

 初めての個室に由美はびっくりした。新幹線にこんな個室があ

ること自体知らなかったのだ。部屋は小さかったが、机の付いた

二人用の応接セットが一つ備え付けられており、イス自体はゆっ

たりとしていた。

 宏一はドアと窓のカーテンを引くと、由美を抱き寄せ、

「よく来てくれたね、嬉しいよ」

ともう一度濃厚なキスをした。腕の中で嬉しそうに舌を絡めなが

ら、由美は再び体が熱くなってゆくのを感じていた。

「新幹線の中にこんな部屋があるなくて、全然知りませんでした」

唇を離した由美は宏一にそう言った。

「たまにはこんなのもいいだろ。京都に着くまでゆっくりできる

よ。ちゃんと昨日は我慢できた?」

由美はギクッとして言葉が詰まったが、思い切って正直に言った。

「・・・あの・・・できませんでした。ごめんなさい」

「悪い子だな。ちゃんと約束したのに」

「ベッドに入ったら自然に手が動いて、宏一さんにさんざんじら

されたから・・・、ごめんなさい。でも、あんまり良くありませ

んでした」

「そうか、ま、いいか、その分、これからはいっぱい感じてもら

うからね、言うことをちゃんと聞くんだよ」

「はい・・・」

由美は話の方向が少し変だとは思ったが、しおらしく頷いた。

 宏一は、窓際に行くと、由美を抱き寄せて、肩を下に押して跪

かせると、無言で口での奉仕を要求した。由美は要求されるがま

まにファスナーに手をかけ、引き下げるとトランクスの中から肉

棒を取り出した。

すでに大きさを増している肉棒はなかなか出てこようとしなかっ

たが、手慣れている由美は、トランクスのスリットを上に持ち上

げ、ぶるんと外に引き出した。

肉棒を口に入れると、『今日は思いっきりかわいがってもらえる、

ずっと一緒なんだわ』、とうれしさが実感としてこみ上げてきた。

由美自身も少し湿ってくるのを感じ、早く京都のホテルに入りた

いと思いながらゆっくりと頭を動かした。

 宏一は由美がおとなしく口に含んだことに満足しながらカーテ

ンを大きく開け、外の様子を見た。外では発車のオルゴールが鳴っ

ているらしく、人の動きは列車から離れつつある。由美は、宏一

がカーテンを開けたことに少し驚いたが、窓の位置は由美の頭の

上なので立ち上がると見えてしまうと思い、そのまま続けた。

 やがて、列車が動き出したらしく、足下から小さな動揺が伝わっ

てきた。宏一は、由美を窓際に立たせ、後ろから由美を抱きしめ

た。由美の右手を後ろに回して自分の肉棒に導くと、由美は自分

の唾液で濡れているものをゆっくり握ったり開いたりし始めた。

「ほら、発車したよ。一階から見る景色は普通と違うだろ」

宏一は由美の耳元でささやきながら両手でブラウスに包まれた膨

らみを撫で始める。グリーン車の一階は窓の位置が低いので、東

京近辺では防音壁に囲まれてビル以外はあまり外の景色が見えな

い。

 最初、由美は物珍しげに窓の景色を眺めていた。新幹線に乗る

こと自体、由美には数えるほどしかないのだ。しかし、次第に由

美の膨らみが反応を始めると、

「だめです。こんな処じゃ。お部屋に着いてからにしましょう」

そうなだめたが、宏一は愛撫をやめるどころか、ブラウスの裾を

引きだして中に手を入れてきた。

「いや!こんな所はイヤです。カーテンを閉めましょう」

由美がカーテンに手を伸ばそうとするが、由美の立っている位置

からは届かない。

「宏一さん、お願いです」

由美はさらにカーテンに手を伸ばそうとした。カーテンを閉めて

あれば、由美にも、もっとかわいがって欲しい気持ちがあったか

ら、もう少し許してもいいと思った。しかし、宏一はあくまでカー

テンに触らせようとはしなかった。

 次第に由美の胸から切ない感覚が体中に広がってくる。

「んん、はあ、はあ、宏一さん、だめです。はあ、はあ、いや」

由美の声が次第に艶を増してくる。宏一は、由美がその気になっ

てくると、愛撫を途中で中断したり、お腹のあたりを撫でたりし

て、あまり由美が本気にならない程度に留めておいた。

由美は、今度はもどかしい愛撫に体を宏一にこすりつけたりして

いたが、不意に窓にホームが入ってきた。一階席は窓の位置とほ

とんど同じ高さにホームが来るので、びっくりした由美はキャッ

と小さな声を上げて後ろに下がろうとする。新横浜に着いたのだ。

列車がホームに停車すると、ホームの人から由美は丸見えになる。

「イヤ!離れて下さい!」

宏一の手を押し下げてブラウスから外に出すと、由美は窓から離

れようとした。しかし、宏一は由美の腰を押さえて離そうとしな

い。

「大丈夫だよ。誰もこっちを見てないよ。ほら、外を見てごらん」

「イヤ、こんなのイヤです。恥ずかしい」

「ほら、自然に外を見ていればいいんだよ。あんまり動くとかえっ

て人目を引くよ」

宏一は由美を窓際から離そうとしなかった。列車が再び発車する

と、由美はおとなしくなった。再び宏一の手が由美のブラウスに

入る。由美は自分から右手を後ろに回すと、宏一の肉棒を握って

来た。由美の細いうなじに舌を這わせながら、

「もう少ししたら、もっとかわいがってあげるからね。それまで

我慢してね」

と言うと、

「ううん、こんなこと新幹線の中でするなんて、誰かに見つかっ

たら怒られます」

と甘い声で抗議した。しかし、既に体に火が付いているので、激

しい抵抗はなかった。だんだん我慢できなくなってくるのはわか

っていたが、両手でしっかりと抱きしめられてブラジャーを撫で

られているので、逃れることができない。

 由美の左右のうなじを交互に舐めていると、トントンとノック

の音が聞こえた。ビクッとするとあわてて由美はブラウスを直そ

うとする。

「大丈夫、そのままでいいよ。僕が出る」

宏一は、スラックスのファスナーを上げると、財布からチケット

を取り出し、ドアを半分開けて車掌に検札してもらった。車掌は、

カードキーを渡すと、改めて中をのぞき込もうとはせずに、

「ご利用ありがとうございます」

と言うと隣の部屋に移っていった。ドアを閉めると素早く由美の

所に戻り、

「これでしばらくは誰も来ないよ。次の停車駅は名古屋だしね。

ゆっくり優しくしてあげるから。景色を見ようよ」

といやがる由美を再び窓際に連れていき、ブラウスの中に手を入

れてくる。もう誰も来ないし、駅もないとわかると由美はほとん

ど抵抗せずに宏一に体を任せた。

 窓の外から誰かが見ているかも知れないとは思ったが、高速で

走る列車の車窓は素早く流れていき、人の姿を見ることもなかっ

た。

 宏一は、手の中で既に堅く膨らんでいる乳房を撫で回し、いつ

ものように由美のおねだりを待つ事にした。

いったんその気になった由美は、数分のうちに息を荒くし始めた。

特に、ブラジャーの上から堅く膨らんだ乳首を親指と人差し指で

摘んでやると、

「はうっ、許して、だめ」

と窓際に置いた手に力を込めながら我慢している。

「我慢しなくていいんだよ。いつものように言ってごらん」

「そんな、そんなこと言わないで下さい。ああ、だめ、気持ちよ

くなってきて、我慢できなくなります」

「ほら、言ってごらん、優しくして上げるから」

「カ、カーテンを閉めて、下さい。お願い、このままじゃ、だめ」

由美は、最後の力を振り絞って我慢しながら宏一に懇願した。

しかし、

「せっかく新幹線に乗ったんだから、窓の景色も楽しもうよ。こ

のままだって誰も見てる人はいないよ」

「ああっ、そんな事言うと、我慢できないっ、ゆ、ゆるして、も

う、限界です」

「ほら、言ってごらん、いつもみたいに。由美ちゃんがして欲し

いようにして上げるよ」

既に由美には窓の景色など見えていなかった。目はうつろに外を

眺めているだけで、意識は完全に宏一の両手の動きに集中してい

た。もう少し、もう少し力を入れてくれれば、欲しいだけの快感

が体中を走り回ることは分かり切っていた。それを我慢するだけ

の力は由美にはなかった。

「お、オッパイを揉んで下さい。早く。いっぱいして」

「このままじゃ、由美ちゃんは気持ちよくなれないでしょ。何を

外してからどうして欲しいの、ちゃんと言いなさい」

「ああ、早く、ブラを外してから由美のオッパイを揉んで下さい、

早くっ」

由美の言葉を聞くと、宏一はブラウスの中のフロントホックをパ

チッと外し、こぼれでた二つの膨らみを手の中に納めて、人差し

指と中指で乳首を挟みながらゆっくりと揉み始めた。

「はあっ、はあっ、はあっ、いいーっ、気持ちイイッ、いいのっ、

あーっ」

由美は自分でも体が悶え動くのを止められず、倒れそうな体を両

足を開いて支え、窓際についた両手に力を込めて耐えていた。

「いい、あーっ、やっと、やっとです。やめないで、このままし

て下さい」

由美は窓際にいることも忘れたかのように宏一の両手に身を任せ、

しばらく快感の海の中を彷徨った。すると、宏一は腰を軽く動か

し、グイと由美の尻に押しつけた。

「いやっ、だめっ、それだけは許して、ここじゃだめ、許して下

さい」

今まで由美の尻と宏一の間に挟まれていた肉棒がミニスカートの

中に入り、ショーツの中の秘核を擦り上げたのだ。由美はたまら

ずに腰を動かして逃げようとしたが、さらに秘核からの感覚が突

き上がってきた。

「あーっ、いいっ、でもだめ、今はイヤ、許して下さい。これだ

けは、これだけは許して、ああっ、だめ」

由美が官能に煽られながらも恥ずかしがる光景は、まさに絶品で

あった。セミロングの髪が揺れていい香りが漂う。

「こうして欲しかったんだろ、ショーツを脱いでごらん。気持ち

よくなれるよ。入れたりしないから。こうしてかわいがるだけで

もいいよ」

宏一は優しく言う。しかし、由美にはショーツを脱いだらそのま

まで我慢できる自信はなかった。たぶん、挿入して欲しくなって、

恥ずかしい言葉を言いながら尻を振り立てることは間違いなかっ

た。だから、どうしても由美は宏一にベッドで愛して欲しかった。

こんな所で中途半端なのはいやだった。官能の火に焙られながら

も、

「いや・・・いや・・ああっ・・許して・・いや・・・ベッドで、

お願いします・・・いや」

と最後の抵抗を続けた。宏一も、すぐに由美を満足させるつもり

はなかった。まだまだ京都は遠いのだ。じっくりと楽しまないと、

すぐに挿入だけしかする事がなくなってしまう。宏一が肉棒を引

き抜いたとき、由美はそのまま床に崩れ込んでしまった。

 しばらくそのまま息を乱している。ようやく立ち上がって、身

支度を整え始めたとき、再びトントンとノックが聞こえた。宏一

は、丁度いいところに来てくれたと肉棒をしまってドアを開ける。

ウエイトレスが、

「おしぼりと飲み物のサービスでございます。ウーロン茶とコー

ヒー、どちらがよろしいでしょうか」

「ウーロン茶を二つ下さい」

「かしこまりました」

ウエイトレスから由美は、イスの影になって見えない。缶入りの

冷たいウーロン茶を宏一に渡すとすぐ隣の部屋に移ってしまった。

「これで、京都に着くまで誰も来ないよ、少し休もうか」

テーブルにウーロン茶を置くと、宏一はタバコを吹かし始めた。

 

宏一は肉棒をしまうと、窓側のソファーに座り、冷たいウー

ロン茶を飲み始めた。由美は外されたブラジャーを気にするよう

に胸の辺りを押さえていたが、やがて諦めたのかイスの方に来た。

 由美ものどがからからに渇いたので、向の席に座るとおいしそ

うに飲み干した。ちょっと恥ずかしそうにニッコリ笑っている。

 『あーびっくりした、あのまま続けられたら電車の中で恥ずか

しい声を上げるところだったわ、やっぱり宏一さんに触られると

自分で触る何倍も感じる』、由美はまだ体の芯が熱いのを感じな

がら宏一を見つめていた。

 お茶を飲んで一息つくと、宏一は、こっちにおいで、と由美を

自分の方に誘った。由美が立ち上がって宏一の方に来ると、自分

の膝の上に座らせ、

「このイスの座り心地はどう?」

と言いながらゆっくりとディープキスに入っていった。

由美は途中で少しだけ唇を離すと、

「とってもいいです」

と言い、さらに唇を合わせてきた。

お互いの舌が口の中で絡まり、動き回り、また絡まってお互いの

気持ちを伝え合う。由美の顔の方が宏一より上にあるので、由美

が下を向いてキスをしていると長い髪が宏一の顔の周りを覆って

とてもいい匂いがした。

やがて宏一の手は由美のブラウスのボタンを外し始めたが、由美

はいやがらなかった。裾からボタンを4つ外すと布に包まれた奥

に由美の乳首が見えてきた。既にブラジャーは外されているので

ブラウスを通して差し込んだ日差しに白く透き通るようだ。宏一

は唇を離すと、

「今度はオッパイをかわいがってあげる。ゆっくりするからね」

と目の前の胸に顔を埋めた。いつものようにゆっくりと膨らみの

周りから唇を這わせて行く。既に硬く膨らんでいる乳房は先端の

突起まで半球型に膨れており、特に下側から上に向かって舐め上

げると、

「はあーっ、はうーっ、宏一さん、こんな所で、う、はずかしい

です、もっと、そっとしてください、声が、ううっ、出てしまい

ます」

と由美は宏一の首に手を回して胸を宏一の口に入れようと悶える。

ブラウスの中に顔を埋めるのはとても気持ちいいものだ。口を離

すと、はぁ、はぁ、と息を乱しながらブラウスから乳房を露出さ

せた少女が目の前にいる。

全裸の由美も素晴らしいプロポーションで美しいが、こうしてい

る由美も違った美しさがある。

軽く指で突起の先端を弾くようにかわいがってやると

「うっ、だめ、もう少し落ち着いてからにして下さい、あうっ、

いいっ」

と体を反り返らせて喜ぶ。さらに小さな声で、

「ゆびだけじゃ、いや、お口でして下さい。お口でオッパイを食

べて」

とせつなそうにねだる。

「満足するのは部屋についてからじゃなかったの?」

そう言うと、

「あーん、いじわる、その気にさせて焦らすなんて、早く、我慢

できません」

由美が胸を宏一の口の方に押しつけてくる。しかし、顔の位置を

ずらせてかわすと、

「今度はこっちだね」

と、膝を開かせてショーツの上から撫で始める。

たちまち由美は反応を始めた。

「はうーっ、だ、だめ、下は、いやっ、ううっ、あうっ、声が、

声が出ます。いや、待って、はうっ、ううっ、あーっ、いいっ」

口に手を当てて声を殺し、足を閉じて宏一の手をスカートの中か

ら押しだそうと抵抗していた由美も、次第に力が入らなくなり、

ゆっくりと宏一のされるがままになって行く。今日の由美はス

トッキングをはいている。

 宏一はいつもと違う感触に由美の秘核の周りを撫でながら不満

だった。やはりショーツ一枚の方が触り心地は断然良い。よし、

もう少し焦らしてやる、そう思うと、指での愛撫を秘核と秘口

から少し離れたところだけにして、時々すーっと全体を撫でて

やることにした。ストッキングのせいでいつもよりも弱い刺激

しか得られないところに、さらに感じる部分の周りしか愛撫して

もらえない由美はたまったものではなかった。

「ああん、もっと、ちゃんと優しくして下さい。もっと、いじわる

なんだから、はやく、いや、はやく」

自然に足が大きく開き、少しでも快感を得ようとする由美に、

「ストッキングの上からじゃうまくできないよ、脱いでくれたら

いっぱい優しくしてあげる。由美ちゃんは色が白いし足もきれい

だから、ストッキングなんかいらないよ、ね」

と耳元でささやいた。

「でも、もっと強くしてくれたら」

と少し由美はいやがったが、所詮、いやがっても無駄なことはわ

かっていたので、

「わかりました。少し待っていて下さい」

と宏一の膝から降りると、宏一の後ろでストッキングを脱ぐと

自分のバッグにしまった。再び由美は宏一の膝の上に乗ると、

「はずかしい」

と小さな声でささやき、膝を開いた。

「由美ちゃん、ごめんね、大好きだよ」

そう言うと由美の唇から舌を這わせ、次第に下に下がって胸の周

りを愛しながら指でショーツの上から軽くマッサージをするよう

に愛撫する。

「ああーっ、だめ、声が、声が、止まりません、はうっ、許して、

許して下さい」

自分で口を閉じようとしているが、次々に与えられる刺激にどう

しても声が出てしまう。自分の手を口に当てて声を押し殺そうと

するが、

「はう、宏一さん、いい、許して、気持ちいい」

と声が出てしまう。

「どうして欲しいの、言ってごらん」

「もうだめ、かわいがって、もっとして、はやくして」

「じゃあ、これを脱ごうね。そうしたらもっと気持ちよくして

あげるから」

そう言いながら、ショーツに手をかけて脱がそうとする。

 由美は、

「もう我慢できない、好きにしてください」

と腰を浮かせて協力した。ショーツを脱がすと小さなテーブルの

上に置き、足を大きく開かせて茂みの中に指を這わせる。由美は、

「ああっ、宏一さん、宏一さん、もう、いいっ、このままいかせて

下さい、中も、中もかわいがって」

と宏一の首にしがみつき、胸の膨らみを宏一の顔に押しつけると

自分からさらに大きく足を開いて宏一の与える快楽にのめり込も

うとする。

このままいかせちゃもったいないな、これからが本番だ。宏一は

ゆっくりと指を使いながら由美を頂上の直前まで押し上げ、中断

してからまた頂上を目指した。

「いや、やめちゃいや、もう少し、もっとして、あーっ、これじゃ

拷問です。はうーっ、いいっ」

たっぷりと宏一に焦らされた由美は快感を得ることしか考えられ

なくなっていた。宏一は時々、タバコを吸うために由美を解放した

が、宏一の向の席でじっとしていると体が宏一の指を求めてくる。

宏一が吸い終わって、

「さあ、こっちにおいで」

と声をかけると宏一の膝の上で足を開いてしまうのだった。



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