ウォーター

第百五十五部

 


「ほら、見てごらん」

小屋の中には何故かテレビ画面があり、結婚式が映し出されている。しかし、それは放送では無さそうだ。第一、放送にしては画面が単調で、ずっと新郎新婦と牧師だけを同じアングルから写している。

「これってもしかして・・・・・・」

「分かった?あそこだよ」

宏一が小屋の外を指差すと、由美も納得した。由美達がいる小屋の外にある小さなチャペルで結婚式が行われており、それを写しているのだ。どういう理由かは分からないが、どうやらこの結婚式は新郎新婦だけで参列者はいないらしい。しかし、何故かとても厳かな雰囲気が漂っていた。

そして結婚式もクライマックスになると、二人は指輪を交換し、牧師の前でキスをした。由美は食い入るように見ている。間もなく二人は誰も参列者のいないバージンロードを音楽に合わせてゆっくりと歩き、由美達のいる小屋の前に出てきた。すると、職員と思われる女性が二人、新郎新婦に心からのお祝いの言葉を贈り、花とライスシャワーを浴びせた。そして、どこからとも無く現れた白馬にひかれた馬車に乗り、どこかに出かけていった。

「さぁ、行こうか」

「はい」

「由美ちゃん、かなり真剣に見てたよね」

「はい、私、教会での結婚式なんて始めて見ました」

「どうだった?」

「素敵でした。こんな綺麗な教会で結婚式を挙げるなんて本当に素敵です」

「たぶん、由美ちゃんだって電車の吊り広告で一度は見ているはずだよ。ここは有名な場所だから」

「そうなんですか?」

「うん結婚式を挙げるだけならとっても安いしね」

二人がそんな話をしながらホテルに入ると、これから結婚式を挙げると思われる新婦が何組もロビーで友人達と話をしたり写真を撮ったりしていた。

「ウェディングドレス姿って、本当に綺麗だね。それにしてもウェディングドレス姿の人があっちにもこっちにも何人もいるな」

「憧れちゃうな・・・・・私も・・・・・・」

「由美ちゃんも女の子だね。それじゃ、チェックインしてくるね」

そう言うと宏一はフロントにチェックインに向かった。

「私は直ぐに戻ってきます」

そう言って由美は化粧室を探しに行った。

宏一がチェックインを終わって間もなく、由美も戻ってきたので部屋へと案内して貰う。

二人が案内された部屋は二人で過ごすにはゆったりとした部屋で、部屋の外の広いデッキは広いバルコニーになっていて、そこにはジャグジーまであった。所謂デザイナーズルームと言った感じで、真っ白な部屋に十分に離れてベッドやラブソファなどが置かれている。それは完全に非日常を楽しむための部屋だった。

「わぁ、素敵な部屋・・・・・。もう、今日は驚いてばっかりです」

「どう?気に入った?」

「もちろん」

係員が説明を終わって二人きりになると、由美は、

「ちょっとだけ待っててください。直ぐに来ますから」

と言うと、バスルームに入っていった。そして、直ぐに服を着替えて戻ってきた。今度の服はメッシュの粗い薄いブルーのサマーセーターだ。白のミニスカートとのバランスも良く、とても綺麗だ。透けて見えるブラジャーが宏一をゾクッとさせた。

「Tシャツがちょっと汗臭かったから」

とだけ言うと、宏一の首に手を回してきた。そのまま二人は抱き合い、ずっと我慢してきたことができる喜びを確認し合う。由美の細い身体がしなり、次第に息が弾んでくると、宏一は更に細い項、耳元と唇を這わせ、由美を夢中にしていった。

「宏一さん、宏一さん・・・・・ああん、そんなにしないで・・・」

由美は宏一の唇が耳元を愛撫し、舌が項を這い回ると一気に感じ始めた。

「由美ちゃん、やっと二人きりだね」

「あぁぁぁぁ、ダメですぅ、宏一さん、はあん、そんなに刺激しないで・・・」

「もう恥ずかしがること、無いだろう?それとも、由美ちゃんは、俺が何もしない方が良いの?」

「そんなこと、ああん、でも、本当に我慢できなくなって・・・はうぅッ」

「まだ我慢するつもりなの?」

「だって、ああん、まだベッドに入ってないし・・・・」

「どんな風にして欲しいの?」

宏一が耳元で囁くと、由美は恥ずかしそうに、

「いっぱいして・・・」

とだけ答え、由美も既に我慢できなくなっていることを素直に白状した。

「それじゃ、どうしようか?」

「宏一さん、私のこと・・・あの・・・・好きでいてくれますか?」

そう言うと由美はそっと宏一から離れて真っ直ぐに宏一を見た。

「もちろんだよ。信じてくれないの?」

「そんなわけじゃなくて・・・・でも・・・・」

どうやら由美は、明日、宏一が一枝を抱くことを気にしているようだ。

「一枝ちゃんのこと、気にしてるの?」

「一枝ちゃんは積極的だし、可愛いし・・・・・」

「大丈夫。由美ちゃんがそうして欲しいって言うからするんだよ。今からでも由美ちゃんが嫌なら・・・・」

「そうじゃないんです。でも、やっぱりちょっと心が不安定になって・・・」

そう言うと由美は、

「宏一さん、そこに座ってください」

と言って宏一をソファに座らせた。

「どうしたの?」

宏一が不思議そうに聞くと、

「宏一さん、見てください」

そう言うと、由美は宏一の目の前でゆっくりと服を脱ぎ始めた。こうやって少し離れた所から由美の肌を眺める機会は考えてみれば意外と少ない。サマーセーターを脱いだ由美はブラジャーにも手を掛けると、そっとストラップを外し、宏一の目の前に上半身を露わにした。細い肩、小豆大の乳首が乗った半球型に尖った乳房、キュッとくびれた腰、いつ見ても素晴らしいプロポーションだ。ただ、まだ乳首は半分くらい埋もれており、ベッドで見慣れたツンツンに尖った姿ではない。由美は宏一の視線が胸に刺さるらしく、やはり胸は両手で隠している。

「宏一さん、明日、私が帰っても、一枝ちゃんと会っても忘れないでください。私をずっと・・・」

「由美ちゃん、手を下ろして・・・・」

「はい・・」

由美は素直に手を下ろした。真っ直ぐ前を向いた乳房が宏一を挑発する。スラリと伸びたからだ、キュッとくびれた腰、半球型に膨らんだ乳房、そして可愛らしい乳首、全てが宏一の大のお気に入りだ。

「私、新幹線に乗った時から宏一さんと二人っきりになるのをずっと待ってました。宏一さんの頭の中に私をしっかり覚えて欲しくて」

「明日の昼までずっと一緒だよ」

「いっぱい甘えても良いですか?」

「もちろん。ずっとずっと一緒だし、いっぱい甘えて欲しいよ」

「私があんまり甘えて嫌になったりしませんか?」

「大丈夫。安心して良いよ」

「約束ですよ」

「うん、約束する」

宏一は由美の乳房をじっと見ながら答えた。

「私、一枝ちゃんほど胸が大きくないし・・・・・」

「まだ言ってるの?いい加減にしないと怒るよ」

宏一は優しく窘めた。

「もう、一枝ちゃんの話は無し。良いね?せっかく二人だけなんだから」

「ごめんなさい」

「それじゃ、ベッドで由美ちゃんを安心させてあげる」

そう言って宏一が立ち上がろうとすると、

「待ってください。あの、私がします」

そう言って由美は宏一が立ち上がるのを制した。

「え?」

「私がしたいんです。そう決めてたんです」

そう言うと、

「ごめんなさい。まだ気持ちが完全に切り替わってなくて・・・・、あの、セーターだけ着て良いですか?」

と言うと、素肌の上にサマーセーターだけ着てから宏一の前に跪いてスラックスの中から宏一の肉棒を取り出し、ゆっくりと口に含んだ。

「由美ちゃん・・・・」

「宏一さんに気持ち良くなって欲しくて・・・・んぐっ、ンンッ、クチュッ・・・」

そう言うと由美は両手でしっかりと握って積極的に肉棒を頬張ってきた。ただ、いつもの由美とは違って口に入れるだけではなく、舌を使って下から上に舐め上げたりして積極的に覚えたてのテクニックを使ってくる。元々昨夜は最後まで放出するチャンスが来なかったので肉棒は敏感になっている。そこに由美の奉仕を受けたのだから宏一の肉棒はたちまち最高硬度に達し、力強く反り上がった。

「由美ちゃん、とっても気持ち良いよ。上手になったね」

宏一がそう言うと、肉棒を口に含んだまま由美はニッコリと微笑んだ。そして、嬉しかったのか、積極的に頭を上下に動かして肉棒を一気に扱き始めた。

「由美ちゃん、そんなにしたら出ちゃうよ。お口の中に出して欲しいの?」

宏一がそう言うと、由美は動きを止めて肉棒を含んだまま嫌々をした。宏一は困ってしまった。このまま続けられたら間違いなく出してしまう。それを耐えられるか自信がなかった。

「由美ちゃん、そのままパンツを脱ぎなさい」

宏一がそう言うと、由美は素直に肉棒を口に入れたままスカートの中に手を入れて腰をくねらせ、ゆっくりとパンツを脱ぎ始めた。その間中、じっと由美は宏一を見上げている。肉棒を咥えた由美の表情の可愛らしさと嫌らしさに思わず宏一は我慢できなくなりそうだった。

由美がパンツを脱いでテーブルの上に置くと、

「由美ちゃん、直ぐに入れて欲しいの?」

宏一が聞くと、由美は肉棒を深く咥えたままコックリと頷いた。

「それじゃ、入れるくらい濡れてるかどうか自分で触って確かめてごらん」

と言うと、由美は明らかに困った表情をした。そして再び宏一を見上げる。

「そっと触って確かめなさい」

宏一が更に念を押すと、諦めたのかコクッと小さく頷き、自分の手をスカートの中に入れた。由美自身は自分が既に濡れてきているのが分かっていた。だからここで自分で触ったら感じてしまいそうなのだ。

「クリトリスの下をそっと触ってごらん」

宏一は畳み掛けるように、由美が一番触られるのが好きな場所を指定した。由美の指が敏感になっている部分を刺激したらしく、由美の目がスッと閉じられ、肉棒を頬張った口から息が漏れた。

「濡れてるの?」

宏一が聞くと、由美は目を閉じたままゆっくりと頷いた。

 

 

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