ウォーター

第百七十二部

 


由美がシャワーを浴びている間に宏一は簡単に身支度を調えた。もう一度部屋を見渡してみる。明るく新しいインテリアの洒落た部屋だ。予約してある新幹線に乗るならもう出なければいけない。宏一はシーツの皺を見ながら由美と過ごした短い時間を思い返していた。

その由美はバスルームで下着を付けながら身体の奥がまだ熱いことに気が付いていた。あれだけ激しく愛されたのにまだ身体には火照りが残っている。いつもならもっと大人しい余韻のような気怠い感覚に包まれながら宏一に激しく愛されたことを思い返し、一人幸せを噛みしめているのに。以前に京都に旅行に行った時の由美はまだこれほど真剣に宏一を愛してはいなかった。これはとても貴重な時間なのだ。由美は身体の火照りを感じながら鏡の向こうの自分の姿を見て、思い切ったことをしてみようと思った。

宏一がタバコの煙をゆっくりと吐き出していると、服を着終わった由美が出てきた。オレンジのサマーセーターと薄いブルーのミニスカートがとても可愛らしい。宏一はぷくっと綺麗に膨れた胸の膨らみを見て、肉棒が反応したことに気が付いた。

「宏一さん、タバコを消してください」

「え?あ?煙かった?」

「違います。消してください」

「うん、ごめんね」

そう言って宏一がタバコを消すと、由美が宏一の胸に飛び込んできた。

「どうしたの?由美ちゃん」

「宏一さん、呆れないでください」

「え?なにが?」

「どうしても直ぐに新幹線に乗らないとダメですか?もう少しだけ一緒にここにいられませんか?」

「そう言われても・・・・、由美ちゃん・・・・・」

「あと少しで良いんです。さっきのことが身体に残っていて・・・・、このまま我慢して東京に帰るのは嫌なんです。宏一さん、お願いです。ダメですか?」

由美は宏一に軽く抱きしめられながら宏一に身体を擦り付け熱い息をしていた。どうやら、由美自身が中途半端な所で打ち切られてしまったので身体が納得していないらしい。

「由美ちゃん、もう少しだけここに居たいんだね?」

「はい、時間、ありませんか?」

「え〜とね・・・・・・、まずホテルだけど・・・・」

「出る時間なんですか?」

「ううん、お昼までは居られるはずだよ。リゾートホテルだから」

「新幹線は?」

「えーと、確か、1時間後にあったはずだな。それなら問題なく東京に着けるよ」

「レンタカーは?」

「あ、そうだね。それがあった。えーと、レンタカーは3時間以上遅れる場合は電話してくれって言ってたな」

「それじゃ・・・・・・・」

元々大きい由美の目が更にまん丸に開かれた。

「そう。それともう一つ」

「はい」

「由美ちゃんが言われた通りにすること」

「・・・・・・はい・・・・」

由美は幸一がこう言う時は、何か恥ずかしいことか思いっきり焦らされるのだと言うことに気が付いたが、今は何も言わなかった。

「つまり、こういう事」

そう言うと宏一は由美のサマーセーターを一気に捲り上げた。

「きゃっ、宏一さん」

「だって、こうしたかったんだろう?」

そう言うと宏一はブラジャーをあっという間に外し、ショルダーストラップを肩から通してサマーセーターの下から取り去ってしまった。そして、そのままショーツも一気に脱がせてしまう。

「宏一さん、いきなりこんな格好をさせるなんて・・・・もう」

由美はセーターを下ろしながら戸惑っていた。どうやら宏一は由美を着衣のまま愛することにしたらしい。由美の頭の中の予定では直ぐに二人でベッドに入って先程の続きをすることになっていたのだが、この格好をさせると言うことはもしかして・・・。

幸一は素早く自分の服を脱いでシャツとパンツになると、

「どれくらい感じ易くなってるのかな?」

と言ってサマーセーターの上から指先で膨らみを優しく撫で始めた。

「あぁん、今になってそんなことされると・・・・・」

由美はてっきり直接触ってくるものだとばかり思っていたので、この様にもどかしく愛されると一気に焦れったさが募ってくる。

「嫌なの?」

「そんなことないですけど・・・・・」

宏一の指で由美の身体はぴくんと反応した。

「充分感じてるじゃないの」

「ああん、でも、宏一さん、時間がもったいないです。早く、愛してください」

「それじゃ、行こうか?」

そう言うと宏一は由美の手を取ってベランダに向かった。

「それは嫌です。こんな時間に外でしたら直ぐに聞かれちゃいます」

由美は嫌がったが、幸一は引きずるようにグイグイと由美を引っ張っていく。そのまま宏一は由美をベランダの端まで連れて行った。

「さぁ、ここに掴まって。最初はこれだよ」

「宏一さん、ベッドに行きましょう。ここだと気が散ってできません」

「それなら直ぐに止めるから。ほら、掴まって」

幸一は嫌がる由美の手を取ってベランダの端のフェンスに掴まらせ、後ろからゆっくりと由美の身体を撫で始めた。

「あぁぁぁぁ、宏一さん、ここは嫌ですぅ」

「ほうら、だんだん感じてきただろう?」

「いやぁ、ここはダメですぅ、ああぁ、身体が熱くなってきて・・・・、ああぁん」

由美の声が次第に艶っぽくなっていき、由美が宏一の愛撫を受け入れていくのが手に取るように分かった。由美は自分の身体が一気に燃え上がるのを押さえられなかった。自分でも声が明らかに甘くなっているのが分かる。こうなったら宏一が満足するまで許してもらえないのは明らかだった。

「感じてきたね?それじゃ、こうしてあげる」

宏一はゆっくりとオレンジのサマーセーターを裾から上に折り返しながら由美の肌を太陽の下に晒していった。

「宏一さん、声が、あぁぁぁぁ、ダメ、声が外に聞こえます・・・・」

「大丈夫。他からは何も聞こえないから、近くには誰もいないよ」

宏一の手は由美の腰から腹と背中へと優しく撫でていく。由美は嫌が追うにも期待が高まっていくのを感じながら、心のどこかで既に宏一の手がもっと上に来るのを待ち侘び始めていた。『大丈夫。声さえ出なければ誰にも分からないわ。少しくらい感じても、声さえ出さなければ・・・・・・』

しかし、その由美の考えは宏一の手が膨らみの一番下を撫で始めた途端に間違っていたことを思い知らされた。

「はうぅぅっ、あっ、あっ、あっ、嫌、声が出ちゃうっ」

由美は口を肩に押し付けて声が漏れるのを防いだが、気休めでしかなかった。

「大丈夫。少しくらい声が出ても林の中に消えちゃうから」

宏一の手はとうとう由美の乳房をさらけ出してしまった。ベランダの向こう側の林を抜けていく風の音が二人は今、高原にいることを実感させる。宏一が丁寧にサマーセーターを胸の上まで折り返して乳房を最大限露出させると、由美は次に宏一の両手によって送り込まれる快感を覚悟してギュッと口をつぐんだ。しかし、由美にとって宏一の愛撫はそこから先が地獄だった。

「由美ちゃん、まだおねだりはダメだよ」

そう言うと、由美の後ろから細い項を耳元まで舐め上げ、前に回した指の先では乳房をそっと膨らみのカーブに沿って撫で上げ始めた。

「ううぅぅッ、あう、はぁぁッ、いや、宏一さん、これはいや、うううっ・・・」

由美は地獄の業火に身体を炙られているような焦らし地獄の中で必死にフェンスを握って耐えた。元々声など出せる状況ではないが、どうしても抑えきれない声が出てしまう。自分たちが今ここにいるのだから、他の宿泊客が直ぐフェンスの向こうにいても何の不思議もなかった。

「ほうら、だんだん焦れったくなってきたかな?」

「ううぅぅっ、うううぅぅーーーーーっ、はうーっ、ああっ・・ううぅーーーっ」

必死に声を抑える由美の声の調子が強くなってきた。

「由美ちゃん、そろそろおねだり、したくなった?」

宏一がそう聞くと、由美はウンウンと何度も頷いた。

「でもね、これもしてからね」

そう言うと宏一は由美のミニスカートの後ろから秘唇の方にそっと堅い肉棒を差し込んできた。

「あっ、そこはっ、あゃぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーっ」

辛うじて大声を上げるのを抑えて押し殺した声にできたが、いつの間にか秘芯は強烈に疼いていたらしく、肉棒で軽く秘唇を擦られただけで気が遠くなるほど気持ち良い。由美の秘唇は熱い液体で宏一の肉棒に濡らし始め、狭い入り口は何度も収縮を繰り返してトロリとした液体を吐き出しながら肉棒を欲しがり始めた。

宏一は軽く何度か肉棒を出し入れしたので由美は必死に声を堪えなくてはいけなかった。

「さぁ、どう?おねだり、上手にできるかな?」

宏一は巧みに指先で乳房の表面を撫で回しながら、時折クイックイッと肉棒を動かした。

由美にはどんなおねだりをすればいいのか考えている余裕など無かった。

「早く、早く全部してくださいっ」

小さく、しかし強い調子で由美が行った。

「由美ちゃん、そんなおねだりはダメだよ。分かってるでしょ?やり直し」

宏一の指が乳首ギリギリを撫で回す。由美は次第にしっかりとした声を出すようになっていった。

「はうぅぅーーっ、早く、早くおっぱいを揉んでくださいぃっ」

「おっぱいだけで良いの?本当に?」

宏一がそう言うので、由美は一気に恥ずかしいことを口にした。早く言わないと自分自身がそれを大声で叫びそうだった。由美は一気に少し早口でおねだりをした。それは自分ではかなり抑えた声の筈だったが、最初よりはかなりはっきりとした声になっていた。

「おっぱいを早く揉みながらオチンチンをオマンコに入れてズボズボして下さいッ」

「一緒にして欲しいの?」

「早くーっ、一緒に揉んで入れてくださいーっ、早くしてーっ」

由美の声がだんだん大きくなってきた。これ以上焦らすのは無理のようだ。宏一は由美の希望通り、両手で膨らみ全体をしっかり包んでから乳房をゆっくりと、しかし一気に絞り上げると、ワシワシと堅く膨らんだ小振りの乳房を連続で揉み始めた。

「はあぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーっ」

由美の中で快感が爆発した瞬間、由美は仰け反る代わりに自然に腰を後ろに突き出して宏一を迎え入れる姿勢をとったので肉棒がググッと由美の中に入ってきた。

「由美ちゃん、上手になったね」

そう言う宏一は乳房を揉むのを止め、今度は乳首を指先でコロコロ可愛がり始め、更に腰を進めて半分ほど肉棒を由美の中に入れた。

「そっ、それはぁッ、ああぁぁっ、、お願いです。ちゃんと、ちゃんとして・・・止めちゃいや・・・ああんっ、動いてください。びくんとさせちゃいや」

由美は一気に強く揉み上げられながら深々と肉棒を入れて欲しかったのに、宏一はその一歩手前で止めている。確かにとても気持ち良いが、その上の味を覚えて身体に染み込ませてしまった由美にとってはこれさえも焦らしでしかなかった。

 

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