ウォーター

第百八十一部

 

最初、肉棒は易々と入り口の襞を分けて肉門に達した。

「宏一さんっ、あぁっ、無理ぃっ」

一枝は心を決めて受け入れたつもりだったが、手で触るのと自分の身体の中に受け入れるのとでは根本的に違う。大きなものを押し当てられていきなり無理だと思った。しかし、宏一はこの程度で諦めるはずがない。

「まだ入り口に来ただけ。安心して良いよ」

そう言うと、宏一は更に腰に力を入れて肉棒を進めた。最初はパクッと言う感じで入り口が開き、先端が1センチほど入った。

「あっ」

一枝は思わず声を上げた。しかし、宏一は一枝が抗議する暇も与えない。

「大丈夫。今通り抜けるから」

しかし、その先のさすがに指を2本しか受け入れたことのない肉門はきつく閉じてしばらくの間巨大な肉棒の進入を拒んだ。

「ああっ、宏一さんっ。無理よぉっ、壊れちゃうっ」

「大丈夫。もうすぐ通り抜けるから。そうしたら後は痛くないよ」

「でもぉっ、い、痛いっ」

「大丈夫、もうすぐだから」

宏一はそう言うと、更に力を込めた。すると、ズルッという感覚と共に先端が肉門の中に入るのが分かった。

「ああああああああーーーーーーーっ」

一枝の声が挿入を果たした何よりの証拠だった。まだ奥はぴっちりと締まっているので一気に入ることはできないが、ズリッズリッと少しずつ肉棒は一枝の中に飲み込まれていく。

「ううぅぅぅーーーっ、や・・め・・て・・・・・」

一枝は左右の宏一の両手をギュッと握って痛みに耐えている。それは宏一が驚くほどの力だった。

「大丈夫。一番きつい所は抜けたから、後はゆっくり入るだけだよ。大丈夫。ここまで来れば後は楽だよ。よく我慢したね。偉いよ」

先端がしっかりと中に入った所で宏一はそう言うと、一枝に優しくキスをした。

「どう?痛い?」

「痛いけど、まだ大丈夫。そっとしてね。そっとよ」

「もうこれから先はそんなに痛くないんだから、安心して良いよ」

そう言って宏一はきつくて狭い一枝の中に更に入ろうとした。実は一枝は内心では驚いていた。こんなに簡単に入るとは思わなかったのだ。たぶん、もっと時間がかかって気を失うほど猛烈に痛くて泣き出すと思っていた。

「ほうら、もう先っぽは全部入ったよ。わかるだろ?」

そう言って宏一は少し抜いてからまた入れた。

「うそよぉ、こんなに簡単に入っちゃったなんてぇ」

一枝はいきなり巨大な肉棒が身体の中に入ってきたので、胃がせり上がるような気がして驚いていた。確かに痛いのだが、友達から聞いていたような身体がバラバラになるほどの痛みではない。ちゃんと我慢できるくらいの痛みだ。

「もっと痛かった方が良いの?」

「でもぉ、確かに痛いけど、ちょっと押し込んだだけで入るなんて、私、緩いのかなぁ?」

「さっき一枝ちゃんがいった後、直ぐに入れたろう?いった後の無反応期に入れたからあんまり強く拒絶されなかったんだよ」

宏一はニッコリとそう言って、更にまた少し肉棒を挿入した。

「ああぁぁっ、でも、もうだめ、もうだめ、これ以上は無理」

一枝は内蔵が押し上げられるような異物感にそう言ったが、

「もう少しは入るよ」

と言うと、宏一は更に少し肉棒を入れてきた。しかし、一枝にとっては初めて肉棒が身体の中に入る感覚に慣れることができない。

「ぐううぅぅぅぅっ、もう、本当に無理ぃ、ちょと待って、お願い、待って」

一枝はそう言って宏一を制すると、とにかく息を整えようとした。巨大な容積がいきなり身体の中に入ってくるというのは、理屈では分かっていても気持ち悪いような身体の中が掻き回されているような変な感覚なのだ。

「痛い?」

「ううん、少し痺れてるみたいだけど、なんとか大丈夫。でも、入り口がパンパンなの。これ以上入れたら切れちゃいそう」

「一度抜いてみようか?」

一枝は少し考えてから、

「ううん、少しこのままでいて。きっと、少しくらい出血したかも知れないけど、それを見たらきっと嫌になるから。このまま宏一さんに任せたいの。ね?だから少しだけ待って」

一枝はそう言うと、宏一の首に手を回してきた。

「ねぇ、私の中、どう?」

「さすがにバージンだけあって、凄く狭くてきついよ」

「本当?緩くない?」

「全然。一枝ちゃんだってパンパンだって言ったくせに」

「そりゃそうだけど」

「少し待った方が良いんでしょ?」

「もう少し待って。ちょっとびっくりしちゃって。きっと直ぐに慣れるから」

宏一は、一枝がそう言うのなら少し時間を掛けた方が良いと思い、先端だけが一枝の中に入った状態で身体を一枝に重ね、上から一枝を抱きしめた。ただ、一枝の中は本当にかなり狭く、あちこちから飛び出した肉壁の襞があちこちから強く肉棒に当たっており、締め付けがきついので出没できるような状態ではない。潤いは十分の筈だが、バージンの肉壁はとにかく突起が多くて中に入るのは容易ではない。まだ真っ直ぐな肉棒が通れるような状態にはなっていないのだ。

「でも、あん、嬉しい・・・・」

一枝は待ち望んだことが実現し、宏一の身体の重みを感じながら幸せだと思った。『男に抱かれるってこういう事なんだ』と思った。

確かに宏一は由美のものなのかも知れないが、今はこうして一枝に夢中になっている。一枝は宏一に抱きしめられて髪を撫でられながら、セックスというものを理解し始めていた。そしてそのまましばらく抱かれていて、ふと気が付くとさっき宏一が入ってきた時よりも少し痛みが薄らいだようだと思った。しかし、宏一は更に一枝をリラックスさせる必要があると思ったようで、首筋に唇と舌を使い始めた。

「一枝ちゃん、感じてごらん」

宏一の舌がヌルッと首筋を舐め上げてくる。

「だめよぉ、宏一さん、こんな時に、ああぁん、くすぐったいぃ、だめだってばぁ」

「可愛いよ」

「今言わなくてもぉ、ああぁ、意地悪ぅ」

一枝の身体から緊張が少しずつ抜けていった。それは一枝の身体を通して、肉壁に行く手を遮られている肉棒に伝わっていった。

「一枝ちゃん、痛くない?」

「うん、大丈夫。さっきより痛くないから」

「でも、まだ痛いの?」

「そりゃそうよ。正真正銘のバージンなんだから」

「抜いた方が良い?」

「宏一さん、まだ同じこと言わせるの?だめ、ちゃんと入れてくれないと」

「一枝ちゃん、でもさ、何かもっと入りそうだよ。さっきほど狭くない感じなんだ」

「そうなの?私はずっと同じ感じだけど」

「何て言うかな、さっきよりも中が濡れてきたみたいで、今ならさっきより簡単に入りそうなんだ」

一枝は宏一がもっと入りたがっていることに少し怖がった。

「もう入れるの?もうちょっと待って。ね?」

「大丈夫。ちょっとだけ入れてみるから、痛かったら言ってね」

そう言うと宏一は少しだけ腰を進めてみた。

「ああぁぁっ、また入って来たぁーっ」

一枝の声ほど大げさなことではなく、予想通り先程よりずっと簡単に少し奥に入ることができた。

「これで少しは一枝ちゃんの中に入った感じになったよ」

「まだ全部入ってないの?」

「うん、半分弱だね」

「まだこの倍もあるのぉ?うそぉ」

「でも、ここから先は簡単だから。ほうら・・・」

「ああっ、待って、まだ待って、ダメエッ、いきなりまた入るうーっ。うぇーっ、きもちわるいぃっ、ぐぅぅぅぅぅーーっ」

一枝は宏一がどんどん入ってくるのに対応しきれなかった。胃が喉までせり上がってくると言えば大げさだが、身体の下から異物が入ってくることで内蔵が押し上げられている感じなのだ。宏一の肉棒は確かに大きいが、感覚的にはビール瓶が入ってきたみたいだった。

「とっても気持ち良いよ。中が固いのに柔らかくて、ゴシゴシしたくなっちゃうよ」

「だめよぉっ、今動いたらダメッ」

「どうして?」

「どうしても。女の子を大切にしないとだめでしょ?」

「俺、一枝ちゃんを大切にしてないの?」

宏一はそう言うと動きを止めた。肉棒の進入が止まったことで一枝にも少しだけ余裕ができたらしく、

「だって、せっかくの初体験なんだもの、ちゃんと覚えておきたいでしょ?どんな風にロストしたのか」

「でも、一枝ちゃんの中、とっても気持ち良くて・・・」

「そう?私、そんなに良い?」

「うん、凄く良いよ。自信を持ってね」

「何言ってんだか。でも、ちょっと嬉しいかな」

「少しだけ抜いて、また入れてみるね」

「ああん、人の話を聞いてよぉ・・、ああぁぁぁぁぁーーっ、うううぅぅーーっ」

一枝は肉棒が抜けていく感覚と再び入ってくる感覚を初めて味わった。宏一は破瓜の時よりも格段に簡単に動けることを確認できた。一回だけでは気持ち良いも何もないが、少なくとも潤いはかなり増えてきたのでこの後は楽になりそうだ。

「どうだった?」

「もう、話してる最中にいきなりなんだから」

「痛かった?」

「ううん」

「痛くなかった」

「うん。最初より全然痛くない」

「痛くないだけ?何も感じない?」

「それは・・・内緒」

「教えてくれないの?」

「うん、内緒よ」

「それじゃ、もう一回してみるかな」

「あっ、そっと、そっとしてね。ひゃぁぁぁぁっ、はうぅぅぅぅーーっ」

「そうら、もう一回だ」

「あぁぁぁぁっ、そんなに何回もしないで」

「どうして?」

「だって・・・・・・・」

「教えて?どうして?」

「もう、あんまり痛くないの。少し痺れてる感じなの。だから・・・・・」

「だから?」

「あのね・・・・動かれると夢中になっちゃいそうで・・・・・・」

「ああっ、そうなんだ。それじゃ、感じてるんだ」

「そんな言い方しないでよ」

「それならそう言えばいいのに」

「言えるわけ無いでしょ。私、さっきまでバージンだったのよ。いきなり感じたりしたら変に思われるじゃないの」

「そんなこと無いよ。俺は嬉しいよ。本当だよ。一枝ちゃんに感じて欲しいと思ってやってるんだから」

 

 

 

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