ウォーター

第二百三部

 

「白状できないのかな?」
宏一は余裕で指先をほんの少し動かしながら由美を焦らして楽しんでいる。
「ああん、宏一さん、早くぅ」
由美はそう言うと実力行使に出た。自分で制服のジッパーを下してから、宏一の目の前でブラジャーを外し、固く突き出した乳房を宏一の口に押し付けたのだ。
もちろん、こうされてまで由美を焦らし続けることなど宏一にはできない。
「もう、悪い子だ」
宏一は口を開くと由美の乳首を口の中で転がし始めた。
「ああああぁぁぁぁぁぁん、とっても気持ち良い、はぁぁぁぁぁぁ、ああんっ」
由美は喘ぎながら自然に腰を動かし始めた。同時に宏一は左手で由美の乳房をそっと揉み始めた。
「ああんっ、宏一さん、早く、早く欲しいです。時間がありません、早く」
もちろんこうなっては宏一も先に進むだけだ。
「後ろから欲しいの?」
「はい」
由美は宏一の提案を受け入れた。
「ベッドに上がってお尻を上げなさい」
宏一がそう言って指を抜くと、由美は直ぐにベッドに四つん這いになってお尻を宏一に向けた。その由美のスカートを捲り上げて可愛らしいお尻を出すと、宏一はベッドの横になったまま由美の細い腰を両手でがっしり掴んできれいな両足の間にピンク色にテラテラと光っている秘唇に肉棒を差し込んでいく。
「はあうぅぅぅっ、ああああっ、いいっ、いっぱいですぅっ」
由美はいきなり中を満たされ、声を上げて仰け反った。
「さぁ、思い切り感じてごらん」
一度放出している宏一は余裕で肉棒全体を使って出没を始めた。
「ああぁぁっ、宏一さんっ、あああーっ、良いですぅっ、あああんっ、そんなにしたら、すぐにいっちゃいますぅっ」
「何度でもいっていいんだよ。ほうら、いっぱい気持ち良くなりなさい。由美ちゃんの中もとっても気持ち良いよ」
「素敵、素敵ですぅっ、あああっ、そんなに奥まで、あああぁぁっ」
由美は深々と貫かれる喜びに声を上げて喜んだ。
「後ろからされるのと前からと、どっちが好きなの?」
「そんなの、どっちもですぅっ、ああっ、ああっ、はあうぅぅっ」
「どっちなの?いいなさい」
「だからどっちもですぅっ、ああぁっ、ああああっ、あああぁぁっ、そんなにしないでくださいっ、ああぁぁっ」
由美は声を上げながら、腰を掴んで出没している宏一の両手を乳房へと導いた。
「おっぱいもしてくださいっ、ああっ、ああぁぁっ、お願いですぅっ」
「してくださいじゃないでしょ?なんて言うの?」
「おっぱいも揉んでくださいっ、いっぱい揉んで欲しいですぅっ」
「いい子だ」
宏一が両手を前に回して固い乳房を揉みながら出没すると、由美は一気に上り詰めていった。
「あぁぁぁぁぁぁぁっ、いいぃぃっ、いっちゃいますぅーっ」
「いってごらん。いっていいよっ」
「あああぁぁぁぁっ、っちゃうぅーっ」
由美は揉まれている乳房を宏一の腕ごと抱きしめながら思い切り仰け反ると、身体を硬直させた。
「ぅぅぅーっ・・・・・・・はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ・・」
絶頂の感覚が身体を貫き、歯をくいしばって耐えた由美はそのままベッドに俯せになった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・ありがとう・・・ございました・・・・はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・」
まだ固い肉棒に貫かれたまま、由美はベッドに顔を埋めながら喘いでいた。しかし、宏一はまだ終わっていない。固い肉棒が刺さったままだ。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・まだ抜かないでください・・・・・」
由美はそう言って肉棒の感覚を味わっていた。宏一は由美の締まった肉壁の感覚を楽しみながら、もう一度楽しもうか考えていた。由美も、このままもう一度今度は正面からしてもらおうか考えていた。
しかし、その時、由美の頭の中で何かが弾けた。
「ああん、ごめんなさい・・・・・抜いてください・・・・・お願いです・・・・」
由美はそう言ってゆっくりと身体を起こし、少し前にずって肉棒を抜いてもらった。
「どうしたの?」
宏一が聞いても由美は何も言わない。ベッドから降りると後ろを向いてブラジャーのフロントホックをパチッと止めた。固い由美の乳房は垂れないのでブラジャーを付けるときも下を向く必要が無い。そして制服のジッパーを上げるとすぐにパンツとソックスを身に着けた。
「ごめんなさい・・・帰ります・・・・・今日は本当にありがとうございました・・・・・」
そう言うと、そそくさと身支度を整えて帰っていった。宏一は突然由美が帰ったので何かまずいことでもしたのかと思い返してみたが心当たりがない。
実は由美は肉棒を何度も何度も欲しがる自分の身体が急に怖くなったのだった。さっき、ベッドで後ろから貫かれていった時、もう一度宏一に出してほしいと思った。そして、放出した後の肉棒を優しく小さくなるまで舐めてあげたくなっていた。口の中で小さくなっていく肉棒をゆっくりと口と舌で確かめたいと思ったのだ。その時は、本当に放出した後の肉棒が可愛いと思ったのだ。そして最後に宏一に椅子に座ってもらって、正面から跨る格好で行かせてもらおうと思っていた。
しかし、突然そんな今の自分が『何か変』だと思った。こんなに何度も恥ずかしいおねだりを平気でして、裸を恥ずかしがることも無く積極的に何度も肉棒に声を上げていってしまう自分を宏一が好きなのだろうか?と思ってしまった。そして、このままだと宏一に嫌われてしまうのではないか急に心配になった。だから慌てて支度を整えて帰ってしまったのだった。
まだ身体に残る肉棒の甘い感覚に戸惑いながらも、由美は『ちょっとやりすぎちゃった・・・・あんなにおねだりしたら嫌われちゃう・・・・もっと我慢しなきゃ、宏一さんは可愛い恥ずかしがる子が好きなんだから、あんまり夢中になると・・・・』と少し後悔した。もちろん、そんなことは宏一にはわからない。宏一は由美が再び元気に自分の前に笑顔で現れてくれることだけを願って帰ることになった。
そのまま帰宅した宏一は、何となく由美を愛し足りないもどかしさを抱えたまま金曜日の仕事に出かけた。今日、何かがあったら夕方の友絵とのデートに影響が出る。それが分かっている友絵は朝から細かく伝票のチェックをしていたし、日程と手配の確認を何度も繰り返していた。それは、特にデートのことを話したわけではないが、意識して仕事を片付けているのは明らかだった。
もちろん、いくら友絵が仕事を完璧にこなしたとしてもトラブルが起こる時は容赦なく起こる。しかし、今日は金曜日にしては珍しく何事も起こらずに昼になった。すると、友絵から声が掛かった。
「三谷さん、作業伝票の処理は全て終わっています。支払日も全て確認して予算と実績の対比も終わりました。お昼の間にもう一度手配先の日程と工程の確認をお願いします」
「え・・・・分かった。直ぐに始めよう」
要するに友絵は昼休みを潰して確認しようと言っているのだ。金曜日は工事を請け負う会社にとっては発注会社が休みの土日にやっておく仕事を確認しておきたいし、宏一のように発注する側にとっては土日は確認できないので確実に発注しておかないと、週明けに出社した時に面倒が起こる。だから、業者が昼休みで仕事を止めている間に一度全部を確認したいと言うことなのだ。友絵はちゃっかりチェックシートまで作って持ってきた。もう、こうなればやるしか無い。
「それじゃ、始めようか。まず、現在進行中の工事手配から・・・・」
「はい、配線工事のユニワンは今日中に2階を終わるので、月曜までに3階と4階の西側を終える予定です」
「3階は全部?」
友絵がそう話していると、友絵の同僚と思われる女性が二人、そっと部屋を覗いてから帰って行った。時々友絵を昼食に誘いに来る友達のようだ。
「はい、全部です」
「できるかなぁ?分かった。後で確認しておく」
そう言うと宏一は友絵の作ったチェックシートに印を付けた。
「取り付け部品の作成は?」
「はい、上野電設工業には、昨日エイトスリーから持ってきたルーターのR45Jの確認をお願いしてあって、終わったものからユニワンに渡すことになってます。午前中でほとんどの確認が終わっているので問題は無いはずです」
「確認が増えた分だけ上野電設工業の仕事が遅れた?」
「はい、確かに少し遅れています。それは、ジャックの確認作業と言うよりは梱包を解いたりする包装作業の方が主体で、実際の確認作業はごく一部と言っています。でも、確認をお願いしたことで全体で0.5工数だけ作業が延びてます。でも、もともと上野電設工業は日曜日が休みなので、日曜日で取り返せるはずです」
「確認は取れた?」
「いいえ、まだです。現場作業責任者の久保さんが見つからないんです。どうもいないみたいで・・・・」
「分かった。それなら午後の一番で店に電話を入れて久保さんに確認を取って。それと、もし作業をしていないのなら工数の変更もお願い。できる?」
宏一は電話で確認するだけで無く、無断で作業現場を離れた分だけ支払い工数を減らせと友絵に言っているのだ。もちろん先方が素直にOKするはずは無いから、友絵にとっては気の思い仕事になる。しかし、友絵は二つ返事で引き受けた。
「はい、やります」
「但し、R45J以外の作業が全て日程通りに進んでいるのなら工数はそのまま、分かってるよね?」
「はい、もちろんです」
友絵は実家が工務店なので作業工数の意味することを良く理解している。作業時間にお金を払っているのでは無く、作業が完了することにお金を払っているので、それぞれの作業に設定した工数が終わっている、つまり半日の作業(工数)で終える筈の仕事を先にやってしまっていたのなら、責任者が例え作業に出ていなくても作業に遅れが出ていないのだから終えた仕事分は支払うのが筋だ。しかし、宏一が言うように、もともと最初に決める工数の設定がしっかりしているのなら、途中で誰かが抜ければその分仕事が進まないから終わらない、工数も未達だからお金を支払えない、と言うのも事実なのだ。
友絵と宏一はお昼休みのほとんどを使って週末前の確認作業を進めた。
「それじゃ、これでだいたい終わりだね。新藤さん、悪いけどお昼を買ってきてくれる?」
「はい、牛丼ですか?」
「そうだね。新藤さんの分と二人分、お願い」
「はい、わかりました。・・・・・でも」
「どうしたの?」
「今月の接待費と会議費、そろそろ厳しくなってきてますが」
「それくらいは自分で出すよ。だからお願い」
そう言うと宏一は友絵に現金を渡した。
「はい、それでは行ってきます」
「急がなくて良いよ」
宏一は友絵が昼休みをつぶしたので、その分の休憩も含めてゆっくり行って来いと言ったのだが、友絵は分かっていて無視した。
「いいえ、夕食までの時間が短くなるので急いで行ってきます。大事な用がありますから」
友絵は涼しい顔でそう言うと、チラッと宏一を見つめてから出て行った。既に昼休みはほとんど終わりかけている。もちろん友絵は今夜のデートのことを目で訴えているのだ。もちろん宏一だって楽しみにしている。
本当は友絵と遅い昼食を一緒に取りたかったのだが、1時前にユニワンと上野電設工業の作業者が入ってきて段取りの確認を宏一と始めたので、宏一と昼が食べられると楽しみにしていた友絵が戻ってきた時には明らかに少しがっかりした様子が見て取れた。友絵も宏一と同じ事を考えていたらしい。
しかし、友絵を見た業者達は事情を察したらしい。
「あ、新藤さん、お邪魔してます。二人ともお昼はこれからだったんですね。三谷さんもですか?ごめんなさい。どうぞ食べて下さい。遅くなっちゃうんで」
と言った。友絵はコーヒーを出してから、
「ありがとうございます。それでは失礼していただきます」
と言うと応接スペースの宏一の目の前には牛丼の大盛りと味噌汁と卵を置き、自分は自分の机で食べ始めた。
「ごめんなさい。それじゃ、直ぐに食べますから」
宏一もそう言って牛丼の蓋を開けた。
「三谷さんと新藤さん、お昼休みも仕事してたんですか?全く、二人とも良いカップルに見えるのに仕事の鬼なんですね」
ユニワンの業者はそう言って笑った。
「全く、お昼になったと思ったらチェックシートを渡されてね。有能な部下を持つと大変なんですよ」
宏一が相づちを打つように笑うと、友絵は、
「週末を無事に乗り切るためには仕方ないですから。チェックシートを作る時間を作るのだって大変なんですからね」
と冷静な声で済まして答えた。
お昼休みを潰したおかげで金曜日の午後は比較的順調に進み、無事に夕方になった。そして、作業終了報告が少し遅れたが、二人が帰り支度をして待っていると全ての業者がポツポツ報告書を持ってやってきた。業者への支払根拠になる書類なので宏一か友絵のサインが必要なので、これだけはどうしても二人で処理する必要があるのだ。
そして全ての業者が帰って二人だけになると、宏一は友絵に言った。
「それじゃ、そろそろ帰ろうか。直ぐに出られる?」
「はい、大丈夫です」
見ると友絵は既に帰り支度を済ませている。
「それじゃ、お先に失礼しますね」
友絵は廊下を何人かが歩いている様子を気にしながらそう言うと、さっさと部屋を出て行った。一緒に出たかった宏一はちょっとがっかりしたが、会社の人目を気にして現地集合になっているので仕方ないと思い、始末をすると会社を後にした。
しかし、宏一が地下鉄に乗っていると、スッと横に友絵が来た。何も言わずに宏一に寄り添ってくる。どうやら後を付けていたらしい。

 

  

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