ウォーター

第二百十六部

 

すると、宏一は右手で指をゆっくり出没させながら、枕に俯せになっている香緒里の肩の下に左手を差し込み、ゆっくりと上体を持ち上げて香緒里を四つん這いの姿勢にした。目をつぶったまま、寝たふりをしている香緒里は四つ這いにされたが、不自然だと思う余裕などなかった。
そして宏一は香緒里の下向きに尖っている乳房を左手で包み込んで揉み回し始めた。いつの間にか敏感になっていた乳房から強い快感が吹き上がった。
「はあうぅーっ、んああぁぁっ、だめぇぇっ、ああうぅっ、いいーっ」
香緒里は指を出没されながら乳房を揉まれる喜びにぐっと仰け反った。さらに自分から上体を左右に捩じって宏一の手の中の乳房を遊ばせ、少しでも乳房から得られる快感を増やそうとした。
『ああぁぁぁっ、はあうぅぅっ、んああぁぁぁぁっ、もっとっ』香緒里は余りの気持ち良さに、もう快感を追い求めることに夢中だった。宏一の手がしっかりと乳房を握った瞬間にわざと体をねじって乳房を引き延ばして気持ち良くなろうとする。
宏一は左手で左右の乳房を交互に揉みながら右手で中指をくねくねと動かして肉壁を可愛がりながら香緒里を最高の世界に連れていく。
「んぁぁぁぁぁっ、んんんーっ、んんぁぁぁぁっ」
香緒里は声にならない声を枕に沁み込ませていた。とにかく気持ち良い。さっきのようにいってしまうような一直線の快感ではないが、逃れようのない強烈な快感だった。
やがて香緒里の身体に最初の快感の波が過ぎ去ると、香似「は言葉を発しなくなったが、それでも声は漏れていた。。
「んんんぁぁぁぁ、んんんーっ、んんんんんんっ、んっ」
香緒里はしばらくそのまま甘い声を出していた。しかし、快感の波が少し収まった時に自分が声を出していることに気が付き、何とか声を押し殺した。
すると、香緒里が満足したと思ったらしく宏一の両手が香緒里を解放したので、香緒里はぐったりとお尻を突き上げたままベッドに突っ伏した。息を弾ませながら香緒里は思った。
『凄かった。本当にこんなに凄いことがあるんだ。こんなに凄いなんて思ってなかった。それも手と指だけでしかされてないのに・・・・』香緒里は息を弾ませながら、まだ身体中に残っている快感の余韻に浸っていた。
しかし、そのまましばらくぼうっとしていた香緒里は突然、宏一が後ろに回ったことに気が付いた。今度は口でするのでは無く膝立ちのままのようだ。開いた足の間に膝立ちで男が入るなら目的ははっきりしている。『あっ、このままじゃ入れられちゃうっ』香緒里は慌てて身体を横に倒そうとしたが、既に宏一の両手にがっしりと腰を掴まれて動けない。
『だめっ、それだけはだめっ』香緒里は右手を後ろに伸ばして宏一を拒絶しようとした。しかし、宏一の身体には届かない。その代わり、宏一の声が聞こえた。
「大丈夫。出したりしないから安心して良いよ」
宏一の言葉が聞こえた途端、大きいものが宛がわれたのが分かった。『だめっ、入れちゃだめっ。本当にだめぇっ』香緒里は心の中でそう叫んだが、それ以上はしなかった。すると、グイッと無理やり入り口が開かれて宏一が中に入ってきた。
「んあああっ」
香緒里は変な声を出してしまった。圧倒的な大きさだ。彼とは全然違う大きなものが入ってきた。そしてゆっくりと香緒里の奥へ奥へと肉壁を掻き分けてくる。
「ああああああああっ、だめっ、無理っ、だめっ、入らないっ」
香緒里ははっきりとそう言った。そして声を出したことに気が付くと、慌てて口を無理につぐんで何とか喘ぎ声だけにした。
しかし、宏一の肉棒の侵入は止まらない。最初に感じたのは『おっきいっ、こわれちゃうっ、凄いっ』と言うことだった。入り口がはち切れそうなほど引き延ばされている。しかし、肉棒は大きいだけではなかった。『ああぁぁっ、うそっ、こんなに奥まで来るなんてっ。おっきくて長いっ。うぐぅっ、そんなに入れちゃいやっ、ぐぅぅっ、苦しいっ』香緒里の印象は、とにかく大きくて長いと言うことだった。必死になって声を枕に沁み込ませる。
『ううっ、おっきすぎる、だめ、こんなに奥まで入れないで。壊れちゃう』香緒里はそう思ったが、無理やり引き伸ばされている感覚と内臓が押し上げられているような変な感じはあるものの、痛みはほとんどない。やがて肉棒は香緒里の奥深くまで達すると、動きを止めた。
『す、すごい、こんなに奥まで来るなんて。お腹まで来てるぅッ、それに太い。全然違う。こんなに太いのを入れられたら・・・・あ、あ、あ、あ・・・・・なんか変。ああぁぁ、ああっ、変になってきた』
香緒里は宏一の肉棒を入れられ、身動きできなかった。まるで自分がピン止めされたみたいだと思った。身体の真ん中に太くて長いものを差し込まれたので動けないのだ。
しかし、香緒里の肉壁は着実に本来の機能を発揮し始めていた。ゆっくりと宏一の肉棒に絡みつき、絶妙な加減で搾り上げ始めたのだ。その効果は直ぐに香緒里自身が感じた。『あ・あ・あ・あ・あぁぁぁ・・ダメぇ、気持ち良くなってきた・・・・あああああ、こんなにおっきいなんて、なんかすごい感覚。あああぁぁぁ、だめぇ、じっとしていられなくなる。あああぁ、いやぁ、こんなのじっとなんて無理ぃ、止まったままはいやぁ、動いてぇ、私の身体、動いちゃいそう、早く動いてぇ』香緒里は必死になって声を堪えながら自分が我慢できる限界が近づいてきたのを感じていた。そして香緒里はお尻を小さく左右に振ってこの感覚を何とかしようとした。
それが伝わったのか、宏一は再び香緒里の腰をしっかりと抱え込んで固定した。『あっ、始まるっ』香緒里がそう思った途端、宏一の肉棒はゆっくりと香緒里の中で出入りを始めた。
「はあぁぁぁぁぁぁぁっ、くうぅぅぅぅぅぅっ、はあぁぁぁぁぁぁっ、くうぅぅぅぅぅぅっ」
香緒里の声とも吐息ともつかないものが吐き出され、想像を超えた快感が一気に噴き出した。ゆっくりとした出没の一回一回がとてつもない感覚を生み出している。『きっ、気持ち良いーっ、すごいぃっ、こんなのだめぇっ、ああっ、変になっちゃうぅっ』香緒里はものすごい快感に枕を握りしめたまま首だけで仰け反った。壮絶な快感だった。ゆっくりと宏一の肉棒が出入りするたびに香緒里の肉壁は無理やり押し広げられながらねっとりと絡みついて快感を生み出す。胃がせり上がるような感覚と共にどうしようもないほどの快感が身体中にあふれる。
『ああぁっ、奥の方が、奥が凄いっ』香緒里は肉棒が奥深くまで入ってくるときに、一気に快感が増すことに気が付いた。途中から挿入感が変わるのだ。『きっと、奥はまだ経験が無いから。奥は三谷さんが初めてなんだ。とにかく凄いっ』香緒里はしっかりと枕を握りしめながら快感に耐えているうちに、自然に四つん這いの姿勢になっていった。
『ああぁぁっ、後ろからされてるのにぃっ、こんなに感じるなんて恥ずかしいっ』香緒里はあまり経験のないバックでの挿入に、恥ずかしがりながらも夢中になっていった。
すると、宏一も香緒里と同様に挿入感の違いに気が付いたらしく、途中から快感の強い奥のほうだけでゆっくりと出没を繰り返すようになった。『ああぁっ、だめぇっ、だめぇっ、そんなに感じるとこだけしないで。ああっ、だめぇっ、いっちゃうぅぅっ。いきなり後ろからされていくなんていやぁっ、さっきもいったばっかりなのにぃっ、私、そんなにエッチじゃないっ』香緒里は目をつぶったままいやいやをしたが、仰け反りながらだったので宏一には感じているようにしか見えなかった。だから宏一は香緒里にたっぷりと肉棒の出没を与え、どんどん高みへと押し上げていった。宏一の出没はとてもゆっくりで、入ってくるときと出ていくときに感じ方が違うのが良く分かる。特に入ってくるときは自分の中を力強く押し広げて入ってくるので猛烈に気持ち良い。
『ああぁぁぁっ、本当にいっちゃいそうっ、すごいぃっ、あああっ、我慢なんて無理ぃっ、いやぁっ、こんなのでいくなんてぇっ、見ちゃいやぁっ』
香緒里が上り詰めそうになってきたのを自覚した時、香緒里の乳房が宏一の伸ばした手に包まれて揉まれ始めた。それは恥ずかしがりながらも激しく感じている香緒里を一気に頂上に押し上げた。『んああぁぁぁっ、もうだめぇぇっ、いっちゃうぅぅっ』
「んあああぁぁぁーっ、んんんんんんーっ」
香緒里は少しはっきりと大きな声を出しながら絶頂した。それまで必死に快感に耐えていたからか、香緒里の身体は大きくびくびくと波打ち、余韻がなかなか引いていかない。
『んあっ、んあっ、んあっ、なにこれ?どうしたの?壊れちゃったの?ンあっ、身体が、身体が動かないっ』香緒里は何度も身体を震わせながら痙攣が収まるのを待つしかなかった。
香緒里が四つん這いのまま身体を震わせている間に、宏一はそっと香緒里を横たえると正常位に体位を入れ替えた。まだ余韻に包まれたままの香緒里は対応が遅れた。『えっ?なに?まだするの?えっ?だってまだ、あっ、そんな、ああっ』香緒里が戸惑っている間に、宏一は正常位で奥まで入ってきた。『そんなぁっ、まだ、まだだめぇっ』香緒里はいやいやをしたが、宏一は気にしていないようで、しっかりと香緒里の頭を抱きしめて首筋を優しく舐め、同時にぐっと肉棒を奥まで挿入した。
「ぐうぅぅぅぅぅっ」
香緒里ははっきりと変な声を出した。正常位で奥まで入れられるとバックとは感覚が違うのだ。『こ、これも素敵ぃっ』香緒里は自然に宏一の腰を足で抱え込むように両足を引き付け、一ミリでも宏一を深く受け入れようとした。『ああっ、これ、これって当たってるぅっ』香緒里は肉棒が一番奥深くまで入ったときに、鈍い痛みのような引き伸ばされるような独特の感覚があることに気が付いた。
そして宏一が再びゆっくりと出没を始めた。『素敵すぎるぅっ、ああぁぁっ、すごく感じるぅっ』香緒里は無意識に宏一の首に手を回すと抱きしめながら譫言のように小さな声を出していた。
「だめ、だめ、ああっ、いや、だめ、あああっ、だめ・・・・」
肉棒は香緒里の中をゆっくりと往復し、時折奥だけで往復したが、正常位の時の香緒里の感じ方は奥だけ特に感じると言う訳でもなさそうだった。ただ、香緒里が宏一の首を抱きしめる力がだんだん強くなることから、ゆっくりと昇り詰めていることは分かった。
『あああぁぁっ、前からもいかされちゃうぅっ、あああっ、これ素敵ぃっ、あああっ、こんなに素敵なんて、天国に居るみたいっ、あああっ、こんなに優しくて力強くて気持ち良いなんてぇっ、あああっ、奥がぁっ、奥が変になってるぅっ』香緒里は初めて肉棒が奥に突き当たっていることを感じていた。それ自体は鈍い痛みと言うか引き延ばされる感覚なのだが、今の香緒里には気持ち良いとしか感じられなかった。
『そんなにゆっくり動かないでぇっ、あああっ、だめぇっ、身体が我慢できないっ、あああっ、ゆっくりはいやぁっ、だめぇぇっ、腰が勝手に動くぅっ』香緒里の腰は宏一の肉棒が抜けていくときには一気に引き抜かれるように引き付け、肉棒が入ってくるときには少しでも早く奥まで来るようにグイッと突き上げられた。宏一の腰は香緒里の腰の動きを許容するようにスペースを作っていたので香緒里の腰は出没の度に大きく引かれ、大胆に突き上げられた。
すると、また香緒里にあの感覚が迫ってきた。『ああっ、またいっちゃいそうっ、さっきいったばっかりなのにっ、またいくなんてぇっ、あああっ、まだいくらもしてもらってないのにぃっ、まだいくのはいやぁっ、ああっ、そんなに嫌らしく動かないでぇっ』
香緒里の望みとは裏腹に、宏一は香緒里の上に被さって優しく香緒里を抱きしめながらゆっくりと肉棒を動かしていた。その動きに香緒里は夢中になり、腰を大きく上下させながらどんどん高みへと昇っていく。
『あああっ、いっちゃいそうっ、まだいやぁっ、こんな直ぐにいったらいやらしい子だって思われるぅっ、いやぁっ、もっとおとなしく感じなきゃだめぇっ、あああっ、いやぁっ、我慢できないぃっ、だめぇぇっ、まだだめぇっ』
香緒里は必死に我慢したが、宏一の肉棒が与える快感は圧倒的であり、香緒里の抵抗は許さなかった。
『またいっちゃうぅーっ』香緒里は激しく頭を左右に振ったが、どうしようもない感覚が香緒里を飲み込んでいく。『うぐぅっ、いくぅっ』香緒里は今まで経験したよりもはるかに高い頂を越えた。
「ううーっ・・はうっ・・・・・・はうっ・・・・・・」
香緒里の口からはっきりとした声が漏れ、香緒里は宏一の腕の中で身体を痙攣させた。
「ううっ・・・・・ううっ・・・・・ううっ・・・・・・」
香緒里は自分の身体が大きく痙攣し、その度にとてつもない感覚が身体中を走り回ることに驚いた。しかし、身体が全く動かないのでどうすることもできない。ただ、宏一に優しく抱きしめられているので安心はできた。
『こんなに凄いなんて。いくってこういうことだったんだ・・・・・。やっぱり大人はすごい、私なんか相手にこんなことまでできるんだ・・・・』香緒里は指の先まで痺れている身体を宏一に預けながら、寝たふりをしながら体験した壮絶な絶頂に、完全に心を許している自分に気が付いた。
やがて宏一の肉棒はゆっくりと出ていき、宏一は香緒里に腕枕をして休息を与えた。さっきまでは裸でいることが、見られることがあんなに恥ずかしかったのに、今は裸で肌を触れ合わせていることがとても安心できる。香緒里は宏一に抱かれたまま、身体の中にまだ残っている甘い感覚に包まれて眠りに落ちていった。
翌朝、香緒里は珍しく早い時間に目を覚ました。最初はぼうっとしていたが、自分が腕枕されていることに気が付くと、昨夜のことをだんだん思い出した。そして、自分が嫌がらずに最後までできたことを思い出し、恥ずかしいと同時に嬉しかった。そして、一糸まとわぬ姿のまま朝を迎えたことが奇跡のように思えた。
『三谷さん、昨日、あんなに下手な寝たふりして、呆れてないかな?』と、あまりに露骨で下手な芝居に宏一に嫌われていないか心配した。その時、気が付いた。『あれ?いつの間にか私、三谷さんが大好きになってる・・・・・。エッチしたから?何回もいかせてもらったから?』と自分に問い返してみた。『ううん、エッチしたからって言うより、私に本当に優しくしてくれた。我が儘な私のガードを上手に外していっぱい感じさせてくれた。全然乱暴じゃ無かったし、とっても丁寧に扱ってくれた。だから好きになったんだ』と納得した。そして『きっと三谷さんは、私の願いをかなえてくれたんだ』と思った。
香緒里はそっと宏一に寄り添い、少しだけ身体を寄せて宏一を見つめた。。
すると、香緒里の身体の温かさに気が付いたらしく、宏一がゆっくりと目を覚ました。『あ、三谷さんが目を覚ました。どうしよう?なんて言おうかな?』香緒里がじっと見つめていると、宏一の目がゆっくりと開いた。『あ、私と同じ、きっと思い出してる』更に香緒里が見つめていると、宏一の顔が香緒里の方を向き、目が合った。
「香緒里ちゃん???」
宏一がそう言うと、香緒里は何と言えば良いのか分からなかった。だから何も言わずに宏一にぴったりと身体をくっつけた。それで気持ちが通じると思ったのだ。
「起きたの?」
「うん」
香緒里が答えると、宏一は香緒里に腕枕をして抱き寄せた。
「まだ眠い?」
「うん・・・・まだ身体は寝てるみたい・・・・・・」
「もう少し寝る?」
「どうしようかな・・・・・こうしてても良い?」
「もちろん」
宏一は腕枕をした左手で香緒里の髪を優しく撫で、そして時々首筋から背中を優しく撫で始めた。
『ふふ・・・・これ、気持ち良い・・・・・』香緒里は優しい愛撫に喜んだ。しかし、何を話して良いのか分からない。まさか、今になって昨日はずっと寝たふりをしていたとも言えないからだ。ただ、肌の上を滑っていく宏一の指はとても気持ち良かった。
「香緒里ちゃん、今日はお昼から仕事なんだよね?」
「そう」
「それなら、もう少し一緒に居てくれる?」
その言葉は香緒里の気持ちを熱くした。
「居ても良い?」
「うん、居て欲しいな」
「うん」
そう言うと香緒里は手を宏一の首に回して引き寄せ、宏一の身体に載り上がるような感じになった。すると、宏一がしっかりと両手で香緒里を抱きしめた。そのまま二人は何も言わずにキスをした。香緒里は『あ、歯を磨いておけば良かったかも?』とは思ったが、今更遅い。

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