ウォーター

第二百八十六部

 
「エアコン、寒くない?」
「大丈夫・・・・・・・」
「うん、洋恵ちゃん、可愛いよ」
「うん・・・・・・・」
たっぷりといった後に、宏一に抱き寄せられて身体をそっと撫でられるけだるい感覚は全ての事を忘れさせてくれる。洋恵はぐったりとした身体を宏一に預ける安心感にしばらくの間浸っていた。何もしていなくても、こうしているだけで幸せなのだ。しかし、いつまでもこうしていると時間がもったいない。
やがて、洋恵はぽつりと言った。
「ねぇセンセ、起きてもいい?」
「うん・・・??」
洋恵は身体を起こすと、改めて腰のワンピースを見た。
「へへへ、こんなになっちゃった」
そう言うと腰の辺りでしわくちゃになったワンピースを脱いで全裸になると、ベッドから降りて壁のハンガーに掛けた。
「ちょっとの間、こうしておけばきっと皺も・・・少しは取れるかな?」
宏一は洋恵の後ろ姿を見て、バランスの良いプロポーションだと思った。由美のような完璧な美しさではなく、ごく自然な女の子という感じで子供っぽいラインが腰の辺りに残っている。ふっくらとしたカーブと子供っぽい体型が絶妙に混ざり合った少女らしい体型だった。
もちろん、その少女の肉壁を堪能して開発するのは宏一の仕事だ。
「洋恵ちゃん、時間は大丈夫?」
「うん、もう少しなら・・・・・」
「それじゃ、こっちにおいで」
「うん」
全裸になった洋恵は、再びベッドの宏一に身体を預ける事にして腕の中に滑り込んだ。
「もうセンセったら、・・・・結局全部脱がされちゃった」
そう言って洋恵は宏一に裸の身体をくっつけてくる。
「脱がしてないよ。外しただけ」
「もう・・・・それはそうだけど・・・・ふふっ」
洋恵はクスクス笑うと、宏一に甘えてきた。宏一は洋恵を自分の上に引っ張り上げてバードキスを楽しむ。当然宏一はキスをしながら、洋恵の身体全体を優しく愛撫している。
「だめぇ、またして欲しくなるからぁ」
「まだ時間、あるんでしょ?」
「あるけどぉ、でもだめぇ」
「どうして?」
「そんな事言えない。でもだめぇ」
そう言いながらも洋恵は何度も軽いキスを求めてくる。宏一はなぜ洋恵がだめと言いながらも甘えてくるのか分からなかった。
しかし、その時ちゃぶ台の上に置いてあった洋恵の携帯が鳴った途端、洋恵の表情が変わった。一瞬で暗い表情になる。
「どうしたの?」
宏一が聞いたが、洋恵は何も言わずに宏一の腕の中から抜け出して起き上がると、携帯を取ってベッドに座り直して話し始めた。その表情はもう甘えている少女のものではなく、まるで学校でテストを受けている時みたいな緊張感が漂っている。
実は、洋恵が最初に、脱がさないで欲しいと言ったのはこれが理由だった。電話が来るのは分かっていたのだ。だから本当は、電話が来る時にはこの部屋から出て家路についていたかったのだ。洋恵が最初『脱がさないで』と言ったのは、宏一を拒みたかったのではなく、早めに切り上げたかったからだった。
しかし、宏一に甘えて身体を許している内に結局こうなってしまったので、けっきょく彼からの電話をここで取る事になった。頭では分かっていたが、宏一との時間を邪魔されたという腹立たしい気持ちと、結局最後までしてしまったという申し訳ない気持ちと、彼を好きだと思う気持ちやそれを否定する気持ちなどが洋恵の心の中で渦巻く。それでも洋恵は話し始めた。
「うん・・・・・そう・・・・・、ううん・・・・まだ・・・・」
宏一は洋恵の彼からかかってきたのかと思ったが、まだよく分からない。どちらかというと洋恵の話し方はごく普通の感じで、彼に甘える感じや嬉しくて明るい感じ、または気づかれた、という感じではない。
しかし、洋恵が起き上がって座って話しているのに自分一人が肉棒から雫を滴らせて寝たまま、というのも変な気がしたので、宏一も起き上がって洋恵の右に座った。
もしかしたら、横に座ると洋恵が嫌がるかと思ったが、洋恵は電話で話しながらも逆に宏一の横にぴったりと身体を寄せてきた。
「ううん・・・・まだ・・・・・うん・・・・・・・ううん、そうじゃなくて、私から言ったの、行きたいって。それで来ちゃったの。ごめんね・・・・・・」
なんとなく暗い雰囲気だが、どうやら彼からの電話なのははっきりした。宏一は、もしかしたら洋恵は電話で彼から問い詰められているのではないかと思った。先週、洋恵がいた時にかかってきた電話が彼からのものなら容易に推測できる事だ。
「そう・・・・・ちょっといろいろ・・・・・・ううん、そうじゃない、私から・・・・ごめんね・・・・・・・・・・・・・・・そんなことないよ・・・・そう・・・」
そう言いながらも洋恵は右隣に座った宏一に身体をくっつけてきた。
宏一が肩を抱き寄せると、洋恵は左手で肩に回した手をそっと脇に動かした。そのまま宏一の左手は洋恵の脇から乳房の横に滑り込んでいく。しかし、洋恵は嫌がりはせず、自分の左手をその上にそっと置いて抑え、右手を宏一の肉棒へと伸ばしてきた。そして力を失っている肉棒を軽くニギニギしてくる。しかし、それは大きくするためと言うより、何かを確かめているという感じだ。
そして洋恵は宏一が驚く事を言った。
「・・・・・ごめん・・・・・・リク君には悪いと思ったけど、やっぱり我慢できなかったの。・・・・・・・・・そう、結局、私から・・・・・そう・・・・・・うん、脱いじゃった・・・・・・・そう・・・・でもセンセは何にもしてない・・・・・・・・私からお願いしたの・・・・」
宏一はここで起きた事を洋恵が伝えているのだと確信した。なぜ彼にそんな事を言うのか分からなかったが、明らかに彼にさっきの事を伝えている。洋恵は電話をしながらも更に宏一に身体を横から押し付けてきた。宏一は、どうやら洋恵が宏一の存在を確かめたがっているのだと感じだ。自分の立ち位置を確認したいのだ。
そこで宏一は洋恵を更に軽く引き寄せ、自分は洋恵の後ろから軽くバックハグしたが、洋恵は嫌がらずにその体勢を受け入れた。宏一の息が洋恵の項にかかり、自然に宏一の両手は洋恵の乳房の下側をそっと包み込んでいく。しかし、まだそれ以上はしなかった。
「・・・・・・ううん、リク君の事は好き。それは今も同じ。でも、やっぱりここに来たいの・・・・・・・・・なんか違うの。そうじゃなくて、・・・・・・ううん、そうじゃなくて・・・・・・・・うん、リク君に優しくしてもらうのは好き・・・・・うん、本当だよ・・・・」
洋恵の言葉はきちんと気持ちを込めて話している感じだ。今の洋恵の姿とはまるで一致しないが、それでも真面目に話している。ただ、彼と話しながらも少し宏一の肉棒をニギニギしている右手に力が籠もってきた。
宏一はなんとなく話を聞きながら、洋恵の身体を自由にしている自分が嬉しくなってきた。洋恵の彼には悪いが、洋恵を甘えさせて喜ばせているのは自分なのだと思えるのだ。すると、それが肉棒に伝わって放出してから間もない肉棒は再び力を持ち始めた。
宏一は後ろから洋恵の項にそっと唇を這わせてみた。洋恵は小さくぴくっと震えたが嫌がりはしなかった。だから宏一は両手で包み込んだ乳房をそっと揉んでみた。
しかし、流石にそれは無理だったようで、とたんに洋恵は宏一の両手を上から押さえてきた。しかし、抑えているだけで押し下げようとはしない。
「ごめんね・・・・・・優しくしてもらうと、どうしても我慢できなくて、どうしてももっと優しくして欲しくて私からお願いしちゃったの・・・・・・・私が悪いんだね・・・・・・・そう、ごめんね・・・・・」
しかし、洋恵の言葉はどこか冷たく響いている。不思議な事になんとなく、さっきよりも気持ちが入っていない感じだ。
「・・・・・・・こんな事、聞きたくない?黙ってた方が良かった?・・・・・・うん、リク君だから話したんだよ。・・・・・・・うん、まだもう少しいる。・・・・・・・そう、もう少し・・・」
すると洋恵は立ち上がろうとした。宏一は洋恵が離れたがっているのかと思って両手を離したが、驚いた事に洋恵は軽く立ち上がるとそのまま横に動いて宏一の上に座ってきた。宏一は背面座位で洋恵を自分に座らせる格好になった。しかし、位置を調整したわけではないので肉棒を入れたわけではない。座っただけだ。
宏一は洋恵の気持ちが分からなかったが、それでもそのまま両手で再び洋恵の乳房を下から包み込んだ。洋恵はそれを受け入れて宏一に身体を預けてくる。
宏一は洋恵が電話しながら愛されたがっているのかと思ってそっと乳房を揉み始めたが、それは洋恵の手でそっと押さえ付けられた。ただ、肉棒は自然に大きくなって洋恵の秘部に当たり始めた。
すると洋恵は腰を少しずつ前後にずらして肉棒の位置を調整し始めた。それはまるで挿入を望んでいるかのようだ。
しかし、洋恵自身の気持ちは少し違っていた。洋恵は宏一に包まれている感覚を保ちたかったのだ。宏一にしっかりと抱かれていないと彼を傷つける言葉を言いそうな気がしたからだ。自分の気持ちが矛盾しているのはよく分かっていた。しかし、自分勝手に洋恵を抱こうとする彼を受け止め、受け入れるには宏一の優しさが必要だと思っていた。だから横に座っているだけでは物足りず、さらに密着できる体勢に移ったのだ。
挿入するしないははっきり言ってどうでも良かったし、そんな事は考えてもいなかった。しかし、今は更に宏一と肌が密着しており、自分が守られている感覚に包まれている。だから優しい自分でいられる気がした。そうすれば、宏一と彼と両方を手に入れられる。
腰の位置を調整したのはほとんど無意識だった。しかし、肉棒の先端が入り口に当たっていると安心できるのは確かだ。
「うん、ありがと。そう言ってくれて嬉しい・・・・・・うん、もちろん。それはリク君だから・・・・・うん・・・・・・ちょっと嬉しかった・・・・・・そう・・・・うん・・・・・そうだね」
洋恵は彼との会話に集中している。今度は少し楽しそうだ。洋恵の下で聞いていた宏一は、洋恵の表情が見えないだけに、なんだか自分が洋恵の気持ちの外に置かれているような気がした。だから、腰を少しだけ突き出して肉棒を洋恵の中に入れようとした。
宏一が腰を突き出して肉棒の先端が肉門に押し付けられた事で洋恵の身体が硬くなり、挿入の感覚が身体中に広がったのが分かった。しかし、洋恵はじっと身体を固くしたままそれを受け入れ、特に嫌がらなかった。そのままゆっくりと肉棒が肉門を通り抜けていく。そして肉棒の先端は洋恵のきつい肉門を通り抜けた。
もちろん、その感覚は流石に洋恵にとって無視できる事ではなかった。たっぷりと挿入された後の余韻ならまだしも、少し休憩して身体の感覚は新しくなっているのだ。宏一の肉棒の感覚は洋恵の中に大きな喜びを送り込んでいく。
「・・・・そう・・・・・・うん・・・・・・うん・・・・・・うん・・・・・・・そうだね・・・・・うん・・・・」
だんだん洋恵の会話が単調になってきた。意識がどんどん肉棒に奪われているのだ。
「うん・・・・そう・・・そうだね・・・・・・んっ」
我慢できなくなったのか、洋恵は吐息を吐くと、宏一の上でグッと小さく仰け反った。洋恵の腰が軽く突き出された事で、更にまた少し肉棒がズリッと洋恵の中に入った。
「・・・・・・・・んっ・・・・・・・・はぁ・・・・・ん・・・・ううん・・・」
洋恵の身体がどんどん熱くなっていく。全く身体を動かしていないだけに、却って肉棒の与える快感に意識を奪われていく。同時に、宏一の肉棒に洋恵の肉壁が絡み付いて締め付け始めた。宏一としては先端だけ洋恵の肉壁に可愛がられていると、やはりもっと入れたくなるが、そうすれば洋恵は嫌がるかも知れない。だから宏一は中途半端な快感のまま、じっと我慢していた。
「うん・・・・・・そう・・・・・・ん・・・・・はっ・・・・・・ううん、なんでもない・・・・・・・・うん・・・・・」
洋恵の方も自分からはほとんど話しかけなくなってきた。はっきりと感じている証拠だ。だんだん宏一はもっと肉棒を入れて動きたくなってきた。この状態のまま、いつまで我慢しなければいけないのか不安になってきた。
しかし、それは洋恵も同じだった。宏一の肉棒を受け入れる事自体は嫌でも何でも無いが、感じれば感じるほど流石に彼と話せなくなってくる。嫌がれば宏一は直ぐに抜いてくれるのは分かっていたが、なぜかそう言う気にはならなかった。この方が良いと直感していたのだ。
「うん・・・・・・はぁぁ・・・・・んんん・・・・・・・ううん、気にしないで・・・・・・そう・・・・ううん、そうじゃなくてちょっと・・・・・・・うん、聞いてるよ、だいじょうぶ・・・・・」
洋恵の中で先端が肉壁に可愛がられて快感が膨らんできたが、宏一はそれ以上、何もできずにじっとしているしかなかった。
洋恵は確かに今、彼と話しているし、宏一には詳細は分からないのだから会話の邪魔をするのは可愛そうだ。しかし、洋恵自身もかなり感じている。それでも洋恵は嫌がっていないどころか、その状態のまま話し続けている。肉棒の先端には肉壁が容赦無く絡み付いて快感を送り込んできているが、これ以上肉棒を挿入すれば洋恵は話せなくなる。だからここで宏一は我慢するべきなのだ。
そうは思っていても、洋恵の中で肉棒の先端には次々に肉壁が絡み付いて来る。それに、可愛がってはいないが弾力のある乳房は手の中にある。その中途半端な状況に宏一はだんだん我慢できなくなってきた。
「・・・・・・・・ん・・・・・・・・・んぁ・・・・・・・・・・・」
洋恵も声を抑えるので精一杯のようだ。宏一は、この状態を何とかしようと、とうとう両手で包んでいる乳房をグッと揉み上げて指先で小さくて敏感な乳首を可愛がってしまった。するとギリギリで我慢していた洋恵が瞬時に反応して声を上げた。
「んああぁぁっ、もう胸はだめぇっ、もうブラを付けるっ、だめぇっ、パンツは後でも良いからぁっ」
そう言うと宏一の両手を思い切り押し下げた。しかし、彼との会話は途切れたようだ。
「もしもし??リク君????・・・・・・・リク君??・・・・・」
相手は黙ってしまったようだ。それはそうだろう。明らかに洋恵はとんでもない事を言ってしまったのだ。
「リク君???・・・・・・・それじゃ、切るね」
相手が返事をしなくなった事を理解した洋恵は通話を切った。同時に、一度押し下げた宏一の手を再び乳房に引き上げて腰をグイグイと押し付けてきた。
「ああんっ、いじわるぅっ、もうっ、するならちゃんとしてぇっ」
先程までの冷静な声ではなく、既に完全にその気になっている甘えている声だ。その声を聞いた宏一も我慢するのは止めにした。立ち上がって洋恵をベッドに押し倒すと、正常位で洋恵を一気に奥まで貫いた。
「んああああぁぁぁっ」
洋恵は宏一の下で思いきり仰け反って声を上げると、肉棒に貫かれる快感に夢中になった。
宏一は洋恵の肉壁の動きを楽しめる程度のゆっくりとした出没で何度も一番奥まで肉棒を送り込む。更に肘で身体を支えて洋恵との間に空間を作り、両手で乳房を揉み始めた。
「んああぁぁぁぁっ、あああああっ、そんなに奥まで入れちゃだめぇっ、ああああっ、深すぎるぅぅーっ、んああああぁぁっ」
洋恵も一気に夢中になり、自分からも膝を胸までグッと引き寄せて秘部を宏一に向け、肉棒を一ミリでも深く迎え入れようとした。

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