ウォーター

第三百三十八部

 
「あん、くすぐったいぃ」
舞の声は嬉しそうだ。しかし、宏一は舞の『くすぐったい』という言葉には違和感があった。やはり感じて欲しいと思う。だから枕の横に放り出してあったバイブを取るとローターを舞の中に入れた。
「え?あれ、入れたの?」
秘部の違和感に宏一がバイブを入れたのが見えなかった舞は確かめた。
「そうだよ」
宏一は返事をすると、スイッチを入れた。
「ああぁぁぁ」
舞の声が変わった。舞自身はくすぐったい程度の淡い快感で良かったのだが、バイブを入れられてしまえば感じると思った。それならそれで嫌では無い。ただ、起きて直ぐなので感じるまである程度時間がかかるとは思った。
「どうしたの?」
宏一が白々しく聞いたが舞は答えない。相変わらず奉仕を続けている。宏一はもっと舞を感じさせたかったので、バイブの強度を中にした。
「ああぁぁ、そんなぁ、それは・・・・あああぁぁぁ」
明らかに舞の声が変わった。
「どう?ちゃんとできる?」
宏一は舞に聞いたが舞は答えない。ただ、少しずつ奉仕のペースが落ちてきた。宏一もそれならと何もなかったかのように舐め始めた。ただ、秘口からコードが伸びているので少し邪魔だ。すると、会館に身体がだるくなってきた舞が言った。
「ああぁぁ、だめぇ、やっぱり上手にできないぃ」
舞はそう言ったが、それでも奉仕を止めようとはしなかった。舞の奉仕のおかげで朝の現象を起こしている肉棒は更に猛々しくそそり立ってきた。
「すごい」
舞は肉棒が根元からカチカチになってきたことで口の奥まで入れるだけでも抵抗感が強くなったことに驚いた。舞の気持ちとしてはこのまま口に出して欲しいのだが、だんだん身体が気持ち良くなってきて上手に奉仕できなくなってくる。舞は更に意識を集中して頑張った。しかし、それでも電動のバイブは一定の強さで延々と快感を送り込んでくる。そして集中が切れた途端、一気に快感が襲ってきた。
「ああん、だめよう、あああああ、やっぱり止めてぇ、じょうずにできないぃ」
「だあめ、このままだよ。がんばって」
「だってぇ」
舞は頭を上下させるのが辛くなってきた。宏一がもうすぐなのは舞も分かっている。だからこそ早く出して欲しいのだが、感じてしまってもう頭を上下させるのは無理だ。
「手でしてもいい?」
「いいよ。それじゃ、こうしてあげる」
宏一は舞が肉棒を手で扱き始めると、両手を伸ばして舞の乳房を揉み回し始めた。
「ああんっ、それまでしたらぁっ、ああああ、だめぇ、何もできなくなるぅ」
「一緒にいこうね。頑張って」
宏一の言葉に舞はもう一度意識を集中し、手で扱きながらも先端を舐め始めた。
「気持ち良いよ。もう少しだよ」
宏一の言葉二枚は必死に快感に抵抗しながら奉仕を続けた。しかし、バイブを中にされて秘核を舐められ、更に乳房を揉まれているのだ。舞にとっては最高に感じる愛撫を与えられている。だんだん快感に負けてしまうのは仕方なかった。舞自身の気持ちも宏一に愛されていきたいと思っているのだから当然だ。
「んんんっ、んあっ、ああっ、だめ、いっちゃう」
「もう少しだよ」
「ああぁっ、おねがい、だめ、がまんできない、ああぁっ、もう、ああっ、もうっ」
「一緒にいくよ」
「あああっ、んんああぁぁぁ、だめ、あああああっ、んああぁぁぁーーっ」
舞がとうとう快感に負けて絶頂させられたとき、宏一の肉棒がドッと精を放った。絶頂の快感で身体を動かせない舞の顔の横に精が飛び散る。宏一の目の前で舞の秘口がぎゅっと萎むのが分かった。
「んああぁぁぁぁっ・・・・ううっ・・・・・うっ・・・・」
宏一が出したことを意識の隅で確認した舞は思いきり仰け反って絶頂を貪った。とても気持ち良かった。昨夜の我慢に我慢を重ねた絶頂も良かったが、こうやって短時間で上り詰める絶頂も気持ち良い。舞は宏一の肉棒を握り締めたまま、宏一の茂みに顔を擦りつけて絶頂の余韻を楽しんだ。
やがて舞が起き上がった。
「髪の毛にかかっちゃった」
そう言うとベッドを降りて着替えを持ってシャワーを浴びに行った。宏一は気持ち良く放つことができた満足感でそのまましばらくベッドにいた。そして舞の代わりにシャワーを浴びようと思ったが、舞はなかなか出てこなかった。
結局舞は30分近く経ってから出てきたが、その時にはもう一分の隙も無いいつものスーツ姿の舞に戻っており、とても宏一がちょっかいを出せる雰囲気ではなかった。
宏一がシャワーに行こうとすると、舞は引き留めた。
「私、このままいくわね。だから、後は良い時間に出て」
時間はまだ6時半前だが、飛行機に乗るにはそろそろ出る必要のある時間だ。
「うん、それじゃ、またね」
宏一が言うと、舞はスッと近づいてきて軽くチュッとキスをして部屋を出て行った。そして会社へと向かう途中、由美からメールが入っていた。どうやら母親の調子が悪いのでこれから一緒に病院に行くという。そして、このままだと夕方には行けそうにないとのことだった。先週に続いて今週も週に一度しか由美を抱けないことになる。もちろん宏一は寂しかったが、家族のことなら仕方が無い。宏一は丁寧なお見舞いの言葉を付けて由美にメールを返した。
そして翌日の夕方、珍しく洋恵から連絡があった。洋恵はいつもなら日曜日の午後に来るのだが、めずらしく日曜日の午前中に宏一の部屋に来たいという。それなら宏一は午前中はのんびりしているのだから全然構わない。そして金曜日の夜には業者に接待してもらって久々に飲みに出たので、土曜日の朝はのんびりと寝坊していた。
すると、昼前に由美から連絡が来た。母親の入院手続きが終わったので、夕方来たいという。そして、そのまま泊まりたいというのだ。ただ、夕方と言っても夕食には間に合わないし、泊まっても日曜日は早々に戻って家のことをする必要があると言う。そして、泊まると言ってもいつものような豪華なホテルではなく、いつもの部屋が良いらしい。もちろん宏一に異存があるはずもなく、OKの返事を送り、同時にお弁当を用意して置くから好きな時間に来るように言っておいた。
そこで宏一は土曜日の午後、由美と食べるための弁当を買いに出かけた。最初は新宿のデパ地下に行ったのだが、何となく気に入ったものがない。ゆっくり夕食を楽しめるような少し豪華な弁当だと懐石系のものが多く、高校生の喜びそうなものがなかなかないのだ。そこで宏一は東京駅の改札内にある全国の駅弁が集まっている店に行ってみた。すると流石に魚介系や肉系に分かれていて選びやすいし、高級なものも別に集めてあって選びやすい。それでも駅弁は駅弁で、ゆっくり時間を掛けて食べるようなものは少ない。最後に宏一は東京駅のデパートの地下の弁当コーナーに行った。流石にここは数百種類あると言うだけあって駅弁だけでなく殆ど仕出し弁当のような豪華なものも、高校生が喜ぶような可愛らしいものも揃っていた。
宏一は由美の分と自分の分を買うと部屋に向かった。考えてみればこのウィークリーマンションではいつも由美を抱いているが、ここで食事をした記憶はほとんどない。宏一は簡単に準備だけ整えてから再び一眠りした。
目を覚ましたのは夕方7時近くだが、まだ由美は来なかった。ラインをチェックするともう少し掛かるのでもし夕食がまだなら先に食べておいて欲しいという。そうは言っても、由美は食べずに来るのだろうから宏一も待つ事にした。もともと由美を抱くためだけに用意した部屋なのでテレビやオーディオ機器は置いていない。宏一は仕方なく携帯で時間を潰すことにした。
由美がチャイムを押す音を聞いて宏一はふと目を覚ました。また寝てしまっていたらしい。慌ててドアを開けると、由美が微笑んでいた。
「さぁ、どうぞ。鍵を持ってるんだから入ってくればいいのに」
「ううん、宏一さんに開けて欲しかったから」
そう言って由美は玄関に入ると、宏一にそっと抱きついてきた。そのまま由美の細い身体を抱きしめてキスに入る。由美は思ったよりも積極的に甘えてきた。しばらくキスをしてから由美を部屋に入れて時計を見ると、もう9時だ。
「遅くなったね。お腹は空いてない?」
「何か食べるものがあれば何でも・・・・・良いですか?」
「もちろん、さぁ、それじゃあ食べようか」
そう言って宏一は由美に用意してあったお弁当を見せた。
「どれでも好きなのを食べて良いよ。全部でも」
「うわぁ、こんなに素敵なの。宏一さん、待っててくれたんですか?」
「うん、待ってたというか、寝てたというか。由美ちゃんのチャイムで起こされるまでぐっすりだったよ。由美ちゃんも忙しかったんだよね」
「はい、やっと終わりました。これで明日の朝まで大丈夫です」
宏一は弁当を開けて並べ、飲み物も準備しながら聞いた。
「それで、明日は何時に帰るの?」
「父が東京駅に着くのが10時だから、8時前には帰らないといけないんです」
「本当に忙しいんだね」
「母が入院したのでその着替えの準備とか、家で父の食事の準備とか、ちょっといろいろあったから・・・・ごめんなさい、遅くなって」
「何言ってるの。全然。さぁ、早く食べよう。そして早く食べたら・・」
「私はシャワーを浴びますよ」
由美はニッコリ笑って言った。
「それから?」
「宏一さんに、教えてもらいます」
由美はちょっと上目遣いで宏一を見つめた。
「勉強?」
「宏一さんが教えたいこと。私が知りたいこと、確認したいこと、かな?」
そんな会話を楽しみながら、二人は弁当を一気に平らげた。由美は宏一の部屋に来て安心したのか、ステーキ弁当と鮭いくら弁当の二つも食べたし、宏一はビールを飲みながら豪華な二段弁当を食べた。食べ終わると由美は直ぐにシャワーに向かった。ここで宏一に甘えたらシャワーを浴びるのが嫌になってしまうからだ。そして由美が出て来た時、もう10時近かった。
「それじゃ、俺もシャワーを浴びてくるね」
宏一はそう言って手早くシャワーを浴びたが、宏一がここでシャワーを浴びるのも考えてみれば殆ど経験がなかった。いつもは由美だけが使うので、シャンプーもリンスも由美が置いてある女の子用ばかりがあり、自分用のものは小さな新品同様のものがちょっとあるだけだ。
宏一がバスタオルを巻いて出てきたとき、由美は机に座って何かを書いていた。
「まだ勉強が忙しいの?」
「ううん、勉強してるわけじゃなくて・・・・・ちょっと家のことをしてました」
そう言うと立ち上がって宏一の方に来た。そして自然に宏一の腕の中に入ると小さな声で言った。
「服が汗臭いんです。せっかくシャワーを浴びたのに・・・・、だから宏一さん、脱がせて・・・」
「そんなに汗臭くないよ」
宏一はそう言いながら由美の項に唇を這わせた。
「あ、あ、あ、あ、宏一さんは男だから・・、でも、やっぱり気になるから」
今日の由美は膝丈のグリーンのスカートと黄色のブラウス姿だ。少し子供っぽいが清楚な感じが新鮮だ。本当はじっくり感じさせてから脱がしたいのだが、時間も遅いので最初の部分は省略することにする。
「わかったよ」
そう言うと宏一は、大きな目でじっと見つめている由美のブラウスに手を掛けてボタンを上から外していった。もちろん由美はじっとしている。宏一はボタンを全て外すと、袖のボタンも外してブラウスを脱がしてしまった。由美は、自分から言ったこととはいえ、いきなりブラジャー姿にされたことに少し驚いた。きっと宏一なら何かの方法で脱がすのを楽しむと思っていたのだ。しかし、もちろん嫌がったりはしない。更に宏一は、由美のスカートの中に手を入れると、パンツを下ろして脱がしてしまった。由美は宏一が下ろしたパンツから足を抜きながら、次に何をされるのか、大体予想が付いた。もちろん、予想が当たろうと外れようと、これから二人だけの濃厚な時間が始まることに違いはない。由美にとってはそれで充分だった。
実は最近、由美は宏一のことがとても気になって心配だった。何となく、だが、抱かれた後に思い返すと、宏一の様子が気になるのだ。今までにも宏一には他の子の影があったし、宏一が同僚の女性と一緒だったのを目撃したこともある。そして宏一宛の葉書がイギリスから届いたのをポストで見つけて内緒で破り捨てたこともあった。しかし、今回はそれとはまた違う気がするのだ。もちろん、宏一は大人だから普段から他の女性と一緒に仕事をすることだってあるだろうし、宏一を自分一人で独占するのはなんとなく難しいだろうとは思っていた。
だから今まで宏一に自分以外の関係を問い詰めたことはなかった。それは、そうしなくても宏一は自分を真剣に愛してくれているのが分かっていたからだ。もちろん、今でも宏一の愛情に疑いはない。それでも何かとても気になるのだ。
ただ、問い詰めて宏一が自分との間に距離を置いたらどうしようという気持ちも強い。父親が会社で起こした問題のせいで今は宏一が援助してくれないと家計が回らないことも大理由の一つだった。そんなこんなで由美はいつもの火曜と木曜以外でも会えるものなら宏一と一緒に居たいと思ったのだった。少なくとも、宏一に抱かれている間は、宏一は由美だけのものなのだから。
宏一はベッドに座ると、由美を前に立たせた。既に宏一の腰に巻いたバスタオルの中心は盛り上がっている。宏一がスカートの中に手を入れていくと、何も言わなかったのに由美は自分からそっとスカートの前を持ち上げて中を見せた。ただ、さすがにかなり恥ずかしそうだ。宏一の手がゆっくりと由美の淡い茂みの中に入っていき、宏一だけが知っている秘密の領域へと入って行き、ぷくっと可愛らしく飛び出したビラビラの中の秘核を的確に捉えた。
「んっ」
沸き上がった感覚に由美は目をつぶって少し横を向いた。しかし、横を向いても宏一の視線は痛いほど感じる。宏一は指先を動かして由美の表情がどう変わるかを見ているのだ。
「んん・・・・んっ」
由美は自分の身体が少し敏感だと思った。宏一の指先の位置がはっきりと分かる。ほんの少し動いただけで快感が湧き上がってくる。そして、何となくじっと我慢し続けなくてはいけないのだと思った。
宏一の指は由美の秘唇の中をごく狭い範囲だけ動いているが、それだけで由美にとっては気持ち良い。しっかり立っていないと足に力が入らないほどだ。

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