ウォーター

第三百九十五部

 
「だめ、だめ・・・・だめ・・・・」
結衣の口からほとんど聞こえないくらいの微かな声が漏れ始めた。宏一がクッと肉棒を奥まで差し込むと、グッと結衣が仰け反る。感度がかなり上がっている証拠だ。結衣の肉壁はゆっくりと動いて肉棒に絡んでくる。しかし、その動きは気持ち良いがとても穏やかで、とてもそれ自体で放出を導くようなものではない。強く大きく動いて放出まで導く洋恵とは比べるべくもないし、由美のザラッとした肉壁でもない。どちらかと言うとゴツゴツした感じに近いが、中はなめらかだし宏一が積極的に動かない限りは放出までいくことは無い。
「・・・・っ・・・・・・っ・・・・」
結衣は微かに喘ぎながらも、しっかりと宏一に抱きついてきた。結衣にとっては布団の中で宏一に抱きしめられて挿入されている『守られた感』が何よりも嬉しい。もちろん隣の部屋で食事の準備をしている人が入ってきたらと思うと怖いし、声が出れば必ず聞かれる距離なので声を我慢しなければならない。しかし、それでも宏一に抱きしめられて挿入され、身体の奥から湧き上がってくる快感を与えられるのは結衣にとって嬉しかった。
もちろん夢中になって感じることなどできないが、我慢していても身体の奥にしっかりと入っている巨大な肉棒はしっかりと感じられるし、感じている自分も嬉しい。結衣は口を目一杯開いて奉仕した時を思い出しながら『あんなにおっきいのに、もうこんなに簡単に入っちゃうなんて、女の子の身体って不思議。どこにそんな場所があったんだろう?』と思いながら身体から湧き上がる感覚を密かに楽しんでいた。
そのまま二人は繋がったままじっとしていたが、先に我慢できなくなってきたのはやはり結衣だった。女の子の気持ちとしては、男性に出没して貰って女の子が感じるという形にしたいのに、宏一が動かないのでどうしても腰がクイクイと動いて肉棒を味わってしまう。結衣自身は必死に我慢しているのだが、挿入されればどうしても感じてしまう。結衣は腰を動かして肉棒を楽しみながら必死に声を堪えていた。だんだん快感が身体中に満ちてくる。
「・・・・っ・・・・ん・・・・んん・・・・っーーーーっ・・・・んん・・」
とにかく気持ち良い。結衣はさっきまで宏一に抱かれるのが怖くて仕方が無かったのに、どうして今はこんなに感じるのだろうと思いながら、身体の奥に肉棒の圧倒的なボリュームと固さを感じながら小さく喘いでいた。そして、『これが女なんだ。女にしてもらうってこう言うこと・・・・』と女の身体を実感していた。
すると食事の準備を終えた女中が間のふすまを閉めたまま声を掛けてきた。
「お食事の準備が終わりました。お食事を始める時にご連絡をお願いいたします」
「はい、わかりました」
宏一が寝室から返事をすると人気が無くなった。
「もうだいじょうぶだよ。声が出ても誰も居ないから」
「ほんとうに?」
布団と宏一に埋もれたまま結衣が小さな声で聞いた。
「うん、だいじょうぶ」
宏一がそう言ってキスをすると、結衣も安心したのか再びしっかりと手足を絡みつけてきた。早く夢中にして欲しいのだ。宏一は起き上がって布団から出ると、改めて結衣を抱きしめてゆっくりと腰を使い始めた。今度は肉棒の長さをしっかりと使っている。
「んあ・・・んんんんん・・・・んあぁぁぁぁ」
やっと我慢から解放された結衣の可愛らしい高い声が再び漏れ始めた。カクカクと動き腰の動きも大きくなった。
「いっぱい感じてごらん。可愛いよ」
「んはあぁぁぁぁぁ・・・・・んんんんーーーーーーっ」
結衣の腰は大きく動き、肉棒をたっぷりと楽しんだ。宏一は身体を少し起こすと、結衣を見下ろしながら肉棒を結衣の一番奥まで差し込んだ。
「ンあぁぁぁぁぁっ、そんなに入れたらぁっ、んああぁっ、んんーーーーっ」
結衣は宏一を抱きしめようと手を伸ばしたが、直ぐに宏一に両手を上に上げられた。
「このまま感じなさい。ご褒美をあげるから」
そう言うと宏一はゆっくりと出没しながら結衣の乳房と乳首を可愛がり始めた。
「んぁっ、んんっ、ああんっ」
結衣はそのまま仰け反って乳房を突き上げながら声を上げ、宏一の視線を胸いっぱいに受け止めていた。宏一は突き上げられた乳房を両手でこね回すように揉みながら出没を与える。
「んふ、んぁ、んんぁぁあああぁぁん、変な声がぁ、んんあああぁぁ、んあああん」
感度が上がった身体に出没を与えられて乳首を可愛がられ、結衣はどうしようも内観に翻弄された。とにかく気持ち良い。もう何が何だか分からないくらいだ。
「良い子だ。いっぱい感じるんだよ。もっともっと感じなさい」
「んぁああああぁぁ、んんんん・・・・・・んんんーーーーーっ・・・だめぇ、声がぁ」
結衣は勝手に声が出てしまうのを恥ずかしがっていた。結衣の心の中では感じると言うことと声を上げるというのは全く別なのだ。男性に抱かれることを想像していた頃は、感じていることを教えるために声を出すものだと思っていた。勝手に声が出るなど想像したこともなかった。しかし、今は声を出したくないのに声が出てしまう。もちろん結衣の声はとても小さくて宏一にしてみれば声を出していると言うほどではないのだが、結衣にとっては大問題だった。
しかし宏一は敢えて結衣の声については何も言わなかった。それが結衣に似合っている気がしたからだ。だから宏一はゆっくりと出没を大きく大胆にしながら乳首を丁寧に可愛がって結衣の身体と声を楽しんだ。
すると、だんだん結衣の奥が狭くなってきた。だから出没の最後は押し込む感じになり、それなりに気持ち良い。しかし、結衣の方は宏一以上に感じている。
「んぁっ・・・んんぁぁあぁぁんっ・・いやぁ、声がぁぁ、あああああっ・・・んんんんん・・・・・んああぁぁ・・・んんーーーーっ」
結衣の様子が少し変わってきた。
「結衣ちゃん、いきそうになってきたのかな?」
「んあ、・・んんーーーっ、変になりそう、ンあぁっ、ああっ、んああぁぁん」
「いく時にはちゃんと『いく』って言うんだよ。良いね?」
宏一の言葉に、結衣はいっても良いのだと思った。しかし、どうすれば良いのか分からない。ただ、身体の中からまたあの感覚が沸き上がってきたのは何となく分かっていた。
「いきそう、んんっ、んああぁぁっ、んんんーーっ、んんぁぁっ」
「いっていいんだよ、こうしてあげる」
宏一はそう言うと出没のペースを上げ、乳房も強く揉み込んだ。
それだけで十分だった。結衣の感覚はスゥーッと持ち上がり、結衣は初めてしっかりと認識しながらいった。
「んはぁぁぁぁぁーーーーーっ、はうぅーーーっ・・・・・・う・・・う・・う・・」
結衣はグイッと背中を浮かせて大きく仰け反り、乳房を高く持ち上げて身体を硬直させた。宏一は高く突き上げられた乳房を揉み絞って結衣の絶頂を確かな物にした。結衣の肉壁は軽く絞まってから一気に緩くなった。結衣の頭の中は真っ白になった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・・」
結衣がぐったりとベッドに崩れ落ちたので宏一は肉棒を抜いて結衣を抱きしめた。
「さっきより上手にいけたね」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、すごかった・・・・、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
「どんどん上手になるね」
「・・・・だって、上手に教えてくれるから・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
「少し休んだら夕食にしようか」
結衣は宏一の腕の中でコクンと頷いた。
結衣はいった後の気怠い快感に満たされながら、宏一と一晩過ごす決断をして良かったと思った。正直に言えば、どちらかと言うと母親の意見に押された感じだったのだ。本当の母親ではない母親と始めて心を通い合わせ、母親が心の中を優しく受け止めてくれたことが嬉しくて言われたとおりにしたという感じが強かったのだが、宏一に抱かれるということが今は心から嬉しい。
今、結衣は裸で宏一に抱かれていて、それが安らぎを生み出しているというのが不思議だった。何となく『夢中で気持ち良くなってお終い』みたいに思っていたのだ。他の人が居る所で裸になれば緊張するのが当たり前だったのに、今の自分は身体を軽く擦り付けながら安心している。それが不思議だった。そして『女になるってこういうのを知ることなのかな?』と思った。
やがて二人は起き上がると、食事の前に軽くそれぞれ違うお風呂に同時に入って汗を流し、浴衣姿で食事の用意されている部屋に入った。宏一はフロントに夕食の開始を連絡した。
「これ・・・・全部なの?」
結衣は並んでいる料理に驚いた。とにかく綺麗だ。一つ一つにとても手間が掛かっており、よく見ると量はそれほどでもないのかも知れないが、机の上に並んでいるだけでも小さな料理が綺麗な皿に盛り合わせられていて、両手では数えられないくらい小さな料理がそれぞれの美しさを放っている。
「さぁ、食べようか」
「はい、いただきます・・・・」
結衣はそうは言ったものの、どこから食べて良いのか分からない。だから宏一のするとおりに食べ始めた。
「とっても美味しそうだよね」
「食べちゃうのが・・・もったいない・・」
「でも、お腹減っただろ?」
「それほどでも・・・・ない」
「そう?だって、あれだけ運動したんだもの」
そう言って宏一が結衣の目を見ると、結衣は横を向いた。実は、疲れていて本当に結衣は余り食欲が無かったのだ。ただ、刺身は綺麗だし美味しいので少しずつでも食べていけそうだ。
「ちゃんと食べておかないと、後でお腹が減るよ」
「はい・・・・さっきお風呂に入ったから、ちょっと元気になったの・・・」
「そんなに疲れた?」
「だって、あんなにするから・・・・・・・」
「ちょっと激しすぎた?」
宏一が微笑みながら聞くと、結衣は小さく首を振った。
「そうじゃなくて・・・・・・びっくりした・・・のかも知れない」
「びっくりしたの?」
「あんなこと・・・・・初めてだから」
「どうだった?印象を聞かせて欲しいな?最初はあんなに緊張してただろ?どうなるかと思ったよ」
「私も・・・・・ちょっと不安だった。でも、宏一さんが優しくしてくれたから」
「あんまり嫌がらなかったね」
「・・・・もっと、嫌がった方が良かった?」
結衣はそう言って顔を赤くして俯いた。
「ううん、全部が可愛らしくて、綺麗で、これが結衣ちゃんの魅力だと思った」
宏一はさきほど頼んで届いたビールを飲みながら、浴衣姿の結衣を眺めていた。目の前の美少女の浴衣をいつでも脱がせて小ぶりでツンと三角に尖った乳房を可愛がれると思うと本当に幸せだと思う。今日は特別な旅行だが、明日も明後日もこの少女を抱けるのだ。
「そんな目で見ないで」
結衣は宏一の視線を感じて恥ずかしがった。
「ごめんごめん、さぁ、いっぱいあるから食べようね」
「はい」
「へぇ、お刺身のワサビを自分で摺り下ろすなんて、さすがに伊豆だね」
「?????」
「伊豆はワサビの産地だろ?」
「そう、知らなかった」
「うん、良い香りだ。美味しいよ」
宏一はそう言って結衣の分もワサビを摺り下ろし、二人は料理を堪能した。新鮮な食材を思い切り使った豪華な料理だ。今日の旅館も料理も結衣の母親の心尽くしなのだ。遠慮無く次々に平らげていく。
「どうして魚を板に挟んであるの?」
「杉板焼きって言うんだ。板を外して食べてごらん?香りが良いよ」
「・・・・何か・・・・香りが良いって言うか・・・・これ・・・木の香り?」
結衣は魚に杉の香りがついているのが何となく納得できないようだ。
「この小さなお豆腐、上に乗っているのは・・・ウニ?それと・・・何だろう?黒いのが・・」
「トリュフみたいだね」
「これがトリュフなんだ・・・・・でも、不思議な香り・・・・」
「慣れないと美味しいって思わないよね」
「慣れると美味しいって思うの?不思議・・・・」
「そう言われると、確かにそうかも知れないね。結局香りなんて好みだからね。高価だとか貴重だとか珍しいとか、そう言うのを一緒に覚えていくからこの香りは値段の高い料理だ、とか思うのかもね。美味しいとか好みとは違うのかも知れないね」
宏一は料理の他の冷酒も楽しみ、二人でいろいろな話をした。
「今のお母さんは私が5年生の時に来たの。お父さんに議員をやらないかって話が来て、奥さんが居ないと色々問題があるって言われて紹介された人なの」
「そう。それじゃ、お見合いなんだね」
「そう、お父さんが結婚したいって思った人じゃないの」
「でもお父さんは結婚するって言ったんだろう?」
「そう、でも、紹介した人とかとの関係とか、色々あったみたい」
「そうなの?でも、お母さんに会ったけど、結衣ちゃんのこと本気で心配してたよ。一生懸命結衣ちゃんを守ろうとしてた」
「日曜日に帰った時、・・・・初めて知ったの。そんなに考えてくれてたって。あんなことがあったから・・・・初めてお母さんとしっかり話し合えたの・・・」
結衣の口がだんだん重くなってきた。これ以上話すのは可哀想だと思った宏一は話題を変えた。
「うん、お母さんはちゃんと結衣ちゃんのこと考えてくれるって分かって良かったよね」
結衣はコクンと頷いた。
「それでさ、この旅館はお母さんの知り合いだって言ってたけど、お母さんがここって決めたの?結衣ちゃんは伊豆に来てみたかったの?」
「最初はよく分かんなくて・・・・それでお母さんがどこに行きたいって聞いてくれて・・・・それから二人でネットで調べて・・・・・本当は箱根が良かったんだけど・・・でも、良い所がなくて・・・・・」
「箱根はどうして良いと思ったの?」
「ガラスのミュージアムとか、綺麗な所がいっぱいあったから・・・でも宿が見つからなくて・・ここに来て良かったと思う」
結衣は食事の最中だったので目の前の料理を何となく眺めながら話していたが、突然目の前に並んだ素晴らしい料理が邪魔に思えてきた。そして、宏一に寄り添って座りながら話したいと思った。


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