ウォーター

第四部

 

 また始まった、そう由美は思ったが、半分は覚悟していたこと

だった。ほとんど食べ終えたエクレアと紅茶を机の上に置いてか

ら、両手を少しすぼめるようにして脇をガードした。しかし、宏

一の指がゆっくりとうなじを動き回ると少しずつけだるさが目を

とろんとさせて力が抜けていく。

だめ、しっかりしなくちゃ、また恥ずかしいことをされちゃう、

分かってはいるのだが一瞬気を引き締めてもすぐにまた目がとろ

んとしてしまう。 

 

 由美がぐったりとしてくるのを確かめると、ガードの甘くなっ

た脇から両手を差し入れ、

「眠くなったの?」

と言いながら、ゆっくりと小さめの胸を揉み始める。

だめ、そんな事されたらまた・・・、そう思いながらも宏一に抗

議して説得するのがとてもめんどくさく感じてしまった。

 かわいい膨らみはたちまち堅くなり、頂上の芽の存在を主張し

始める。

 由美は自分の息が荒くなってきたので宏一にも感じているのが

分かってしまったと思いながら、それでも宏一が気付かずに飽き

てやめてくれることを期待していた。やがて、宏一の手がすっと

下にさがったので一瞬ほっとしたが、その手はセーラー服の裾を

くぐると由美の肌に直接触ってきた。

 「いやっ」

そう言って体をすぼめると、両手で宏一の手を払いのけようとし

たが、視界の隅に宏一が毎回持ってくる通帳が入り、はっと思い

出したように手が止まる。

 『やっと分かってきたようだな』宏一は通帳の効き目を確かめ

ると、

「大丈夫、いやじゃないんだよ。優しくしてあげるから」

とすべすべした腹を撫で、少しずつブラジャーに近づいて行く。

「由美ちゃんの胸をかわいがってあげるからね、体を楽にしてご

らん」

由美の耳元でささやくと、びくっとして体が緊張で固くなるのが

分かった。

 

 しかし、一度感じ始めた体は宏一の巧みな愛撫で再び快感を湧

き出させてくる。

『いやなのに、こんな風にされても気持ちよくなるなんて、私っ

て変なのかしら』、頭の中で淫乱と言う言葉が点滅する。しばら

くは、ぷくっと膨れている感触を楽しみながらゆっくりと揉んで

いた宏一だが、ふと思いついて洋恵にするように優しい撫でるよ

うな愛撫に切り替えてみた。

 

すると、由美の反応が変わった。

「はあっ、は、はあっ、はー、はあっ」

と息を押し殺すような、切ない感じで机の一点を見ながらじっと

耐えている。

どこまで耐えられるかな、余裕たっぷりで宏一が愛撫を続けてい

く。

それでも我慢強くされるがままになっていた由美だったが、とう

とう我慢できなくなると、

「宏一さん、許して下さい。お願いします」と息を弾ませながら

許しを斯う。

「感じてきたの?」と聞くとこっくりと頷いて、

「お願いします。こんなにされるなんて・・・いやです」

とやっとの思いで拒絶する。しかし、

「大丈夫だよ、今、優しくしてあげる。目をつぶっていてごらん」

由美が息を弾ませながらその通りにする

と、宏一は両方の乳房をゆっくりと握りしめ、ブラジャーのカッ

プの先端に突き出している突起を親指と人差し指で摘んでやる。

「んんっ、はっはーっ、ああん」

初めて声で感じたことを告白した由美は体を折り曲げて足を擦り

あわせる。由美の体をぐいと後ろに引っ張って再びイスの背もた

れに寄りかからせると、

「ほら、気持ちよかったろ。もう少ししてあげるね」

といってゆっくりと全体を揉み回す。

 

「はーっ、はっ、はっ、はぁーっ、あっ、ああん、んん」

由美は今初めて自分の体が感じていることを正直に認めた。

「あん、あっ、はっ、はっ、うっ、ああん」

一度声が出ると自分でもどうすることもできなかった。感じるっ

てこういうことなんだわ、と体から湧き上がる快感を正直に受け

入れた。

 今まで同級生が『とっても感じちゃった』と言うのを聞いても

今一つ実感が湧かず、ベッドの中でそっと体を触ったりして得ら

れるものがそうなのだろうと思っていたが、宏一に与えられたも

のはそんな感覚とは比べものにならない強いものだった。

 そして、自分が正常に感じることの出来る体であることに少し

だけ安心した。初体験が悲惨なものだっただけに、自分の体に不

安を持っていたのだ。

 

これが大人のテクニックなのかしら、すごいわ、と驚いていた。

「さあ、もう一度体を楽にしてごらん、体の中にたまっているも

のを優しく出してあげるから」

そう宏一が言うと由美の膝に手を伸ばし、少し足を広げた。

由美は、えっ、パンツの中がむずむずしているのが分かったのか

しら、どうして、と先ほど無意識に両足を擦りあわせていたこと

など忘れてびっくりした。

 

「いや、それだけはいや、許して、絶対だめ」

両足を閉じて宏一の手を払いのけようと抵抗する。

『これくらい抵抗してくれなきゃここまで準備した甲斐がないじ

ゃないか、ほんとにかわいいな由美』、宏一は余裕で一度手をど

けると、

 

「両手を机の上に置きなさい」

と命令した。由美にはこの意味が分かっていた。宏一の命令に

逆らうことなど許されないのだ。今、足を開けば、絶対に感じて

しまうことは分かっていた。

まだ甘いうずきが伝わってくるのだ。初日の、絶対感じてなどや

るものか、と言う決心は見事に崩れ去っていた。もうどうするこ

ともできない、そう観念すると、手を机の上に置き、足を少し開

いた。

由美が敗北宣言したのを見届けてから、宏一の右手はスカートの

奥に入っていった。

 

敏感な芽の周りを撫で始めるとぴくっぴくっと由美の体が動き、

「あっ、あっ、あっ」

と声が出てしまう。さらに、左手を裾から差し入れ、ブラジャー

の上から左の乳房を揉み始めると

「はうっ」

と息を吐き出し、体を少し左右に振りながら

「ああっ、ああん、だめ、あっ、あん、ああっ、あっ」

とどうしようもない感覚に翻弄されている。

 

「どうなの?正直に言いなさい」

そう宏一が言うと、

「あん、あ、だめ、いや、あっ」

となかなか言葉で認めようとしない。

「だめじゃないだろ、由美ちゃんの体はどんな風に感じているの?

ちゃんと言いなさい」

とあくまで要求すると

「あっ、あん、あん、き、気持ち、いい、あん、いいっ、とって

も気持ちいいですぅ」

と快感に屈したことを認めた。そして、

「ああん、いいっ、感じる」

と言う由美の頬にすぅーっと涙が流れた。

 

 満足した宏一が、由美から離れてベッドに座り、次はベッドを

使えるな、と考えながらタバコを吹かしていると、じっとうつむ

いて息を整えていた由美が言った。

「一つ教えて下さい」

「私のこと、好きなんですか」

机に向かったままそう聞いてきた。

「もちろん、最初に会った日から大好きだよ」

「宏一さんは僕の妹になってくれって言いましたよね。妹さんに

もこんなことするんですか」

由美の最後の抵抗だった。

こういえば、もしかしたら謝ってくれるかもしれない。と考えた

のだ。しかし、

「妹は、僕の恋人だった」

と答えた宏一に絶句してしまった。なんて事、兄妹で、こんなこ

とするなんて、由美は最後の砦が崩れて行くのを悟った。

 もちろん宏一は最初からそう言うつもりでいたのだ。綿密に立

てた計画なのだから。

 

そして、だめ押しに、

「木下部長の作ったプログラムは正常に動かないようにしておい

たよ。安心していいよ。僕は、本当に由美ちゃんが好きなんだ」

と言って紫煙を吐き出した。

 これは本当のことだった。少々手間はかかったが、今まで通り

に木下部長が由美にお小遣いなどを与え続けて、由美が不審に思

う事をおそれたのだ。しかし、木下部長に横領が発覚したと悟ら

れてもまずいので、振り込まれる額がランダムに小さくなるよう

に変更したのだ。

 この変更を修正するにはかなり時間がかかるはずであり、素人

には難しいと思えた。振り込み額を変更するプログラムは全く別

のプログラムであり、いくら木下部長がワークシートの中を探し

ても見つけられるはずがなかった。

全く関係のなさそうな名前の付いたプログラムが木下部長の使用

する口座への入金を監視し、振り込みの依頼が発生すると額を修

正した上で、部長とは逆の手順で帳尻を合わせて行くようにして

あるのだ。

 実際には部長の手にする額は平均して今までの二割以下になる

はずだった。だから、部長が自分の作ったプログラムを何度入れ

直しても直るはずがないのだ。所詮素人なのだから、プログラム

の調子が悪い、と言う程度で納得するしかないことは、はっきり

していた。

時間になったので、由美は、暗い表情で帰り支度をすると部屋を

出た。次にこの部屋に来たときはどうなるか、十分に分かってい

た。

 しかし、宏一に父の作ったプログラムの内容を聞かされた時は、

覚悟を決めていた。宏一が、

「由美ちゃんのこと大好きだよ」、

と言ってくれたことだけが唯一の救いだった。

 

 翌日、会社に出勤した宏一が例の表計算プログラムを調べてみ

ると、元通りになっていることが分かった。最初に仕掛けたトラッ

ププログラムの部分だけが消えているのだ。更新の日付を見てみ

ると日付は変わっていなかったが、ハードディスク上のプログラ

ムの記録されている場所が変わっているのですぐに分かった。

たぶん、宏一のいない間に元のプログラムを入れ直し、日付だけ

書き直しておいたのだろう。この程度のレベルなら恐れることは

なかった。

 

 十時頃に、他の課の部長が来て、木下部長のところで楽しそう

に雑談を始めた。

「今度は負けませんぞ」

とか,

「パットの調子が」

とか言っているところを見るとどうやらゴルフの話らしい。そう

か、つき合いを維持するために会社の金に手を付けたのか、と納

得した。どのみち、今まで着服していた金も売り上げから見れば

1%以下で、大した管理もしていないこの会社ではそう簡単に問

題になる額ではない。

 

 資材部の部長などは三年で家が建つと噂されているほどだ。し

かし、木下部長の打ち出の小槌は現在風邪を引いている。しばら

くはゴルフも遠慮してもらうことになるな、その分娘さんの面倒

を見させてもらうさ、元々は身から出た錆だ、悪く思わないでく

れよな、

宏一は、そうつぶやくと再び仕事を始めた。

 

 昼過ぎに、昼食から戻った宏一の携帯に明子から電話がかかっ

てきた。

「ちょっと待って」

あわてて書類倉庫に入ると保留を解除した。

 「こんにちは、しばらく声を聞かなかったから、電話してしま

いました。ごめんなさい」

「久しぶり、どうしたの、珍しいね、明子さんから電話してくる

なんて」

二ヶ月ぶりの電話に宏一は驚いた。

「大したことじゃないんだけど、誰か話を聞いてくれる人がいな

いかな、と思ったら三谷君を思いだしたものだから」

「片村さんなら、是非あって話を聞きたいものですね。で、何で

す?」

片村明子は22才のツアーコンダクターである。大学の卒業コンパ

の最中に、明子たちのグループと合流したのがきっかけで、お互

いに時々電話をしている。

 

しかし、会うことはあまりなく、たまに会っても色っぽい展開は

全くなかった。宏一にその気がなかったわけではないが、明子は

親しげにしながらも友人の領域をかたくなに守っていた。だから、

明子が仕事の時間中に電話してくることなど今までは一度もなかっ

た。

「今度、三谷君と同じ仕事の人たちのツアーに出るの。いろいろ

それまでに聞きたいことがあるものだから、私の愚痴を聞いてく

れて、情報ももらえたらと思って。今週、時間とれる?」

「うーん、火曜と木曜なら九時過ぎになれば時間があるけど、水

曜と金曜なら十時過ぎだね」

「相変わらず忙しいのね。じゃあ、金曜日、十時に渋谷のハチ公

前で待ってる」

「ハチ公とは古風だね、分かった。どっか出かけようか。車で行

くよ」

「ありがとう。久しぶりだわ、車で出かけるなんて」

「何言ってるの、週の半分は車で移動しているくせに」

「バスは別よ、あんなの車じゃないわ。今もバスの中よ。楽しみ

だな。ありがとう、私の気持ち、分かってるのね。ストレスを発

散したくなってたの」

「何だ、『わかってるのね、私の気持ち』なんて言うから恋の告

白かと思ったのに、一瞬期待したよ」

「残念でした。ああ、久しぶりに話したら少し気分が楽になった

わ。やっぱり三谷君ね。金曜日を楽しみにしているわ」

そう言って明子は電話を切った。宏一の方が二歳年上だが、明子

はいつも宏一のことを『三谷君』と呼ぶ。

仕方のない子だなあ、そう苦笑しながら、続けて友人に中古のセ

リカを借りる電話をかけ、ハイオク満タンと高級ワックス洗車で

話をつけた。

 

どうも、このところ女性の縁が強くなってくると同時にお金とは

縁が薄くなってくるようだ。ほんのひと月前までは残業代ばかり

たまって行くが、使うところがなかったのに、人生変わるときは

変わるものだ、ここは思い切って楽しもう。そう思った。

 午後の仕事はいつもほどペースが上がらなかった。明子が急に

意識の中に現れたからだ。派遣で仕事をしている宏一には直接仕

事を管理する上司はいなかった。ひと月に一回、経理課長と仕事

の進捗状況の確認と今後の予定を打ち合わせる程度で、事実上、

好きに仕事をしていた。仕事の性質上、残業も制限がなかったが、

それほど残業をしない宏一は好意的に受け入れられていた。

 

 残業を終わって、洋恵の家庭教師に行った時、軽くいつものよ

うにその気にさせてから、洋恵に誘いをかけた。

「ねえ、洋恵ちゃんの親戚が九州にいるって行ってたよね」

Tシャツの中の乳房をブラジャーごと弱く撫でながら言った。

「あ、うん、アアン、お、お父さんの、はーっ、お父さんの弟が、

イヤン、話せない、早くぅ、はーっ」

洋恵はそれどころではないようだ。少しキリを付けた方がいいな、

そう思った宏一は、

「じゃあ、ちゃんと言いなさい。でも、もう少しだけだよ」

と言うと、洋恵が

「洋恵のおっぱいを揉んで下さい」

と言うのを待って、ブラジャーを外し、左手で揉みながら右手で

パンツの中の秘核をかわいがってやった。

洋恵は小さな声で

「はうっ、アアン、いいっ、いいっ、先生、どんどん良くなるの、

はっ、はーっ」

とかわいらしい声で喘ぎ続ける。

 

洋恵が落ち着くのを待って、

「二人で旅行しないか」

と用件を切り出した。

「えーっ、だって、お母さんが許してくれないよ」

「洋恵ちゃんは一緒に旅行したくないかい」

「それは行きたいけど・・・」

「僕とじゃいやなの?」

「そうじゃなくて、お母さんが・・・」

「じゃあね、こう言えばいいんだよ。洋恵ちゃんが、中学ももう

すぐ終わりだから、自分で旅行してみたいって、九州のおじさん

の家なら船に乗るだけだから、一人でも行けるって、それでね、

なるべく粘るんだよ。それでもきっと、お母さんはきっと、やっ

ぱり一人じゃだめって言うだろ」

「うん、そうだと思う」

「そして、しばらくしてから、洋恵ちゃんが僕にその話をしたこ

とにして、僕が偶然九州の友達のところに行くことになっている

から、良かったら行き帰りだけでも一緒にしましょうかって事に

するんだ。そうすれば、往復の船旅は二人でいられるよ」

「そっかぁ、でもせっかく先生と行くのに船の中だけじゃぁ・・」

「贅沢は言わないの、ずっと二人っきりだなんて言ったら絶対許

してくれないよ、あくまで偶然に予定を合わせるって事が大切な

んだから」

「そっかぁ、そうだね、分かった。やってみる。だからぁ、先生、

がんばるからぁ」

急に甘えた調子になると、宏一手を取り、再び幼い胸に当ててご

褒美をねだった。宏一が親への話し方を細かく注意しながら乳首

をかわいがったり、秘核をいじったりしてやると、うん、うん、

と頷きながら与えられる快感の虜になっていった。

 

 翌日、宏一がマンションの部屋に入ると由美がぽつんと机に座

っていた。今日は何も机の上に出していない。勉強はしていなかっ

たようだ。

「どうしたの、きょうは勉強しないの?」

そう尋ねると、

「いえ、今、次を始めるところなんです」

そう言って英語のテキストを取り出した。

「由美ちゃんは英語は得意なんだっよね」

いつもと変わらない調子で話し始める。

「え、ええ、得意って言う程じゃないんですけど」

由美は少し元気がないようだ。宏一が部屋に入ってくるまで何度

も帰ってしまおうと思っていた。やはり、今日はどうしてもいや

だった。

しかし、仕方がない、大好きな父のためなのだ。そう気持ちの整

理を付けて机に向かった。しばらくして宏一が近づいてきても、

あまり恐怖は感じなくなっていた。

 

 「由美ちゃん、今日は元気が無いみたいだね、優しくしてあげ

るから元気を出してね」

そう言いながらいつものように脇から手を入れてくる。

さすがに今回はなかなか気持ちよくならなかったが、宏一がうな

じを唇でつーっと撫で上げたりするうちに少しずつ乳房が堅くなっ

てきた。そして、健康な少女の体は徐々に刺激に対して正直な反

応を示し始めた。

「どうだい、少しは気持ちよくなってきた?」

そう聞くと小さく頷く。

 

 さらに十分ほど愛撫を繰り返すと、やっと

「はぁ、はぁ、はぁ」

と息が荒くなってきた。

思い切って可愛いうなじに吸い付いて、舌で舐めてみると

「ああっ」

と小さな声を上げる。そして小さな二つの乳房が一段とはっきり

と堅く膨らみ始めた。

やっとその気になってきたか、宏一は安心してその気になった由

美を今度はじらし始めた。先ほどまでいやがっていた由美は、今

度は徐々に宏一の与えてくれる快感を心待ちにし始めた。だんだ

ん体が覚えたばかりの感覚を要求してくる。

 

しばらくはじっと耐え続けたが、体は正直に感覚が鋭くなってい

き、宏一の指が乳首に近づく度に

「はあっ、はあ、ああっ、あっ、あっ」

と期待に切ない思いになる。

「我慢できなくなったら、言うんだよ」

そう宏一が言うと自然と頷いてしまう。やがて、どうしようもな

く切なくなると、

「宏一さん、はあっ、はあっ、宏一さん」

と息も荒く訴える。

「どうしたの、言ってごらん」

由美は、言葉にしなくてはいけないことを知ると、さらに我慢し

ようとした。しかし、無垢な体はそれを許さなかった。

「もう、だめ、許して、お願い、します、さわって、下さい」

と許しを乞うが、宏一は、

「もう触ってるよ。ちゃんと、私のおっぱいを揉んで下さいって

言ってごらん」

とさらに要求する。

 もう、我慢の限界に来ていた。恥ずかしい言葉でも口にする他

はなかった。聞こえるかどうかの小さな声で、

「はっ、はっ、私のおっぱい、を、はあーっ、早く、くっ、揉ん

で、くだ、さいっ」

とうとう言ってしまった。

宏一は、

「じゃあ、気持ちよくしてあげるね」

と言うと、制服のセンタージッパーをすーっと下げた。そして、

制服を広げてかわいらしい胸を上から眺めた。マシュマロのよう

にぷくっと膨らんだ乳房がブルーのブラジャーに包まれている。

「ああ」

と恥ずかしそうに横を向くが、もはや由美は抵抗しなかった。

 

 しかし、フロントホックに手をかけると、

「いや、それはいやです」

と両手で胸を隠して抵抗した。宏一は焦らなかった。

「由美ちゃんの体はとってもきれいだよ。ここを外した方が気持

ちよくなれるよ。ここに触るよりもここを触った方が気持ちいい

だろ」

そう言ってカップをそっと撫で上げたり、乳房の谷間の素肌を撫

でたりする。

 

 由美にも直接乳房を揉んでもらった方が気持ちがいいだろうと

言うことはわかっていた。しかし、誰にも見せたことのない体を

さらけ出すことには抵抗が強かった。さらに、宏一がカップを撫

でたり素肌を撫でたりしていると、胸のむずがゆさは我慢できな

いほど強くなってくる。

 宏一は今度は指を少しだけカップから差し込んでみた。今まで

よりもさらに強い快感が胸から突き上げてくる。

「はぁ、はぁ、はぁ、許して下さい。もう、我慢できません」

由美の目はうつろになって部屋の隅を眺めている。

「じゃあ、外すよ。いいね」

宏一が耳元で言うと、由美は小さく頷いた。

 

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