ウォーター

第四百八十四部

 
「あっ、あっ、あっ、あっ、ああぁぁっ、んあぁぁっ、ああぁぁぁっ」
結衣はどんどん強くなる快感に、自然に乳房を握り締めながら仰け反って声を上げた。
「激しくしないで。ああっ、あっ、あっ、倒れるっ」
「少し弱くするね。いっぱい気持ち良くなりなさい」
「ああっ、あっ、ああっ、あうぅっ、んああぁっ、ああぁあ、ああっ」
宏一が動きを抑制すると、結衣の声も少し大人しくなった。
「いい声だ。感じてるんだね。嬉しいよ」
「あっ、ああっ、だめ、変になりそうっ」
「このままいって良いんだよ。上手にいけたら抱いてあげる」
宏一の言葉に、結衣はいってみる気になったらしく、揉んでいる両手の動きも大きくなった。可愛らしい乳房を自分で大きく揉み回し始めたのだ。
「ああっ、これっ、ああっ、ああっ、ああっ、ああっ、もうすぐっ」
「結衣ちゃん、何か言うことがあるでしょ?」
「それはっ、ああっ、言わせないで」
「だめ、言いなさい」
その言葉に、結衣は言わないとまた焦らされると直感した。そして、宏一の思い通りになった方が気持ち良くなれると思った。
「ああっ、あっ、ああっ、ああぁっ、い、いきそう」
「良い子だ。ご褒美だよ」
宏一の腰の動きが更に大きくなった。もともと宏一は結衣の感覚を開発するために出没はゆっくりしかしていない。だから、少し早くするだけで結衣の身体は敏感に反応する。じっくりと時間を掛けて開発しているのはこのためなのだ。
「ああっ、ああっ、こんなにっ、ああっ、だめっ、我慢できない、ああっ、あっ、ああぁぁっ」
結衣はこのままいってしまってもいいように、宏一に言い訳してから夢中になり始めた。
もう結衣は宏一の視線を気にしていなかった。それどころではないのだ。宏一の動きに合わせて自分も腰を前後に振り、乳房を思い切り揉み回して最大限の快感に夢中になっていく。頭の中でどこかで覚えた『ヒロインの儀式』という言葉が瞬いた。
「ああっ、ああっ、あっ、あっ、あっ、あっ、これっ、ああっ、いくっ」
「結衣ちゃんっ」
宏一に名前を呼ばれただけで、結衣は反応して更に少し我慢した。すると結衣の肉壁は更に絞まり、肉棒の出没の快感が強くなった。そして結衣は最高になった。
「んあぁっ、ああっ、いくっ、あうぅっ」
結衣は初めて騎乗位で自分の動きで絶頂した。
「ううぅぅーーーーっ」
一瞬、上下の感覚が無くなり、意識が真っ白になって結衣は大きく仰け反った。すかさず宏一の手が結衣の細い腰を支え、結衣は支えられたまま更に何回か身体を震わせた。スレンダーな身体がビクッビクッと宏一の目の前で波打ち、身体の力が抜けるとそのままゆっくりと宏一の上に倒れてきた。
「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ、はあっ・・・・」
「上手にいけたみたいだね。良い子だ。がんばったね」
結衣は宏一に優しく抱き留められて髪を撫でられながら、今の絶頂に驚いていた。『上になってもこんなに凄いなんて。それにすっごく気持ち良かった。上の時はそんなに感じないはずなのに、自分から動いていっちゃうなんて。きっと一番奥に当たらないからだ。それで痛くないんだ。素敵・・・・』結衣は髪を撫でられる感覚にうっとりとしながら幸せを噛み締めていた。『なんて素敵な感覚。宏一さんに抱いてもらう度に幸せになる』と思った。
その時、心の中にチラッと洋恵が浮かんだ。そしてモヤモヤした気持ちが沸き上がってきた。それは『宏一さんを独り占めしたい』という洋恵に対する嫉妬が芽生えてきたのだ。しかし、もともと結衣は洋恵が抱かれているのを知っていて洋恵に宏一を紹介して貰ったのだ。つまり、結衣の方が後から割り込んだ格好だ。結衣は心の中の小さなモヤモヤをどうしようか迷った。チラッと『取っちゃおうかな。今の宏一さんは私に夢中だし』と思ったが、そうするとあとで何が起こるか分からない怖さがある。洋恵とはそれほど親しい関係ではないが、香奈が近くにいるので横取りなど許されるとは思えない。だから『でも、今、宏一さんは私だけ』そう思うと心が少し安らいだ。
完全に燃焼した結衣と異なり、宏一は中途半端だった。結衣の締め付はやきつくないし、動きもそっとなので宏一が放出するにはまだ足りなかったが、結衣の痴態をたっぷりと楽しんだことで宏一は肉棒を思い切り扱きたくなっていた。由美や洋恵ならすかさず上下を入れ替えてスパートを掛けるところだ。
しかし、まだ結衣は激しい動きを受け入れられるほど慣れてはいない。もちろん宏一が思いきり出没すれば凄まじい快感が結衣の身体を焼き尽くすだろうが、せっかく感度が上がるように丁寧に開発しているのが無駄になってしまう。宏一は結衣の肉壁の感覚に悶々としながらも放出は我慢した。
それは結衣にも何となく伝わったらしく、結衣は頭を上げると言った。
「宏一さん、今度は口でしてあげる」
結衣はそう言うと宏一の上から下ろして貰い宏一のリードで反対向きになった。反対向きの格好自体は今となってはそれほど恥ずかしくない。そして宏一も午前中に空になるまで出した後、そろそろまた溜まってきたのか、何となく出したい気分になってきた。
結衣は反対向きになって肉棒を咥えた。『こんなになってるなんて・・・・感じるはずよ。カチカチになってる・・・・』結衣は顎が疲れるほど太くなっている肉棒の固さに驚いた。結衣はさすがに激しく扱くことはできなかったが、それでも精一杯頭を動かして肉棒に奉仕し始めた。
その時、宏一が目の前に差し出されたお気に入りの秘部に顔を埋めて口と舌で可愛がり始めた。
「ああっ、待って、今はさせて。ああんっ、そんなにされたらできない。お願い、ああぁぁぁぁぁ、これじゃ何回しても宏一さんが出せないぃっ」
結衣は舐められる快感に喘ぎ、更に胸に宏一の手が回ってきたのを感じながらも必死に奉仕を続けた。
「んああぁぁぁ、んんんんん、んんんんっ、んあああんっ、んんーー」
結衣は快感に流されまいと気持ちを集中して奉仕を続けたので、肉棒は容赦無く扱かれ、宏一は一気に放出へと駆け上がっていった。
「もうすぐだよ」
宏一の言葉に、更に結衣は頑張って奉仕を続けた。しかし、放出が近づくと宏一の舐め方も、乳房の揉み方も強くなっていく。それでも結衣は必死に頭を動かし、指で肉棒を扱いたことで、宏一はスムースに限界点へと登っていった。
「出るよっ」
宏一の言葉と同時に結衣も限界を越えた。握っている肉棒が震え、白濁した粘りのある液体が結衣の小さな口の中に入った途端、結衣は肉棒を吐き出して歯を食いしばり絶頂した。宏一の腕に乳房を揉み絞られて震える結衣の身体の痙攣が伝わってきた。宏一は久々の結衣の奉仕に満足した。
結衣は絶頂の快感に仰け反ってからぐったりと宏一の上に被さった。先ほどではないが、これも十分気持ち良かった。
しかし、結衣は口の中の液体を飲み干すときに気が付いた。『今日は初めて出したのに、これだけ?』これまで何度も宏一の液体を飲み干した経験と、その前の経験から、結衣は男の出す液体の量がどれくらいなのかを何となく分かっていた。しかし、今日最初に出したはずの宏一の精は、まるで二度目のように少なかったのだ。『どうしてこんなに少ないの?いっぱい出ても良いはずなのに・・・・』結衣は肉棒から滲み出す残滓を舐め獲りながら、頭の隅の冷静な部分でこの難問に立ち向かった。
宏一は結衣の口に出した感覚に満足しながら、結衣を抱き寄せた。
「ありがとう、気持ち良かったよ」
結衣の細い身体が纏わり付いてくる感触が気持ち良い。結衣はご褒美に髪を優しく撫でて貰いながら、やはり聞いてみようと思った。
「宏一さん・・・・・お口に出たのは少なかった・・・・」
結衣のその言葉を聞いて宏一は『しまった』と思った。結衣は口で奉仕する経験を本屋の彼で積んでいたことを思い出した。
「今日は少なかったみたいだね」
何とかそれだけ言った。結衣もそれ以上追求はしなかった。ただ、もっと自分に出して欲しいと思いながら身体を密着させていた。
しばらくの間、結衣は宏一の腕の中で身体を休めていた。すると、ドッと疲れが出てきたのを感じていた。もっともっと愛されたいが、どうやら身体が限界に来たらしい。優しく髪を撫でられていると、スーッと意識が薄れてしまいそうだ。
「疲れただろう?少し休みなさい」
宏一の言葉に、気持ちとしては反発したかったが、結衣は仕方なく頷いた。そして宏一に抱かれながら少し寝ることにした。
「後で必ず起こしてね。一時間したら、起こして」
結衣はそう言うと意識にスクリーンを下ろした。すると、あっという間に深い井戸に落ちていくように眠りに入って行った。結衣を抱いたまましばらく静かにしていると、宏一も眠たくなってきた。今日は3人も少女を抱いた。洋恵とは激しく濃厚にたっぷりと、そして香奈とは時間は短かったが濃密に、そして結衣とはたっぷり。時間的にも結衣を抱いていたのが一番長く濃厚だったが、それぞれの少女の素晴らしさをたっぷり確認できた。香奈とは最後、少し行き違いがあったのでこれからどうなるか分からないが、何となく香奈は言葉ほど宏一を避けてはいない気がした。そんなことを考えていると、宏一は静かに短い眠りに落ちていった。
ほんの少し意識が途絶えた気がした宏一がふと目を覚ますと、何となく隣に人の気配がした。結衣は向こうを向いて丸くなって眠っている。宏一はベッドカバーを結衣に掛けてから浴衣を羽織ってリビングとの扉を開けた。
「あぁ、三谷さん、お休みかと思いました」
綺麗な声がして奈緒子が一人で寝酒の準備をしていた。見ると簡単なつまみもある。
「良かったら、一緒にどうですか?」
宏一は眠気を払い飛ばすと返事をした。
「そうですね、少しだけ」
宏一がそう言って応接セットの奈緒子の向かいに座ると、奈緒子は慣れた手つきで宏一に水割りを作って目の前に置いた。それを一口飲んだ宏一は、その味に驚いた。
「美味しい」
「普通の安いウイスキーです」
「どうしてこんなに美味しいんですか?」
宏一は本当に美味しいと思った。濃さが絶妙なのだ。味はしっかりと分かるのに、アルコールのツンツンした感じが全くない。子のような絶妙な濃度の水割りにはなかなか出会えない。
「まぁ、そんなこと。きっと、激しく動いて喉が渇いているんですよ。やだ私、結衣に妬いてるのかな・・・・」
「いや、濃さが絶妙だなって思って。喉が渇いているというのとは違うレベルの話ですよ」
「私、以前はこう言う仕事をしていたので。ウォータービジネス系の・・・」
宏一は一瞬、奈緒子がなんの仕事のことをいったのかわからなかったが、日本語に直訳して理解できた。水商売と言っているのだ。
「そうなんですか」
「結婚してからも、色々接待することが多くて。きっと主人はそのために結婚したのかも知れないと思ってるんです」
奈緒子は籍を抜いたと言っていたが、それでも結婚したままのような言い方をした。
「まさか」
「そうですか?」
奈緒子は宏一を下から見上げるようにして顔を上げた。真正面から見ると、さすがに美人なだけに迫力がある。
「でも、本当に上手です。水割りの作り方に、こんなに技があるなんて思いませんでした」
「褒めていただいて、ありがとうございます」
奈緒子は丁寧に頭を下げた。
「奈緒子さんは一人でも良くお酒を飲むんですか?」
「結衣から聞いたんですね。はい、一人で飲むことの方が多いかな?接待の時は口を付ける程度だから。それに、一人で飲むほうが落ち着くし」
「一人だと寂しくないんですか?」
「三谷さん、そう言うことは聞いちゃダメですよ」
「あ、ごめんなさい」
「ま、良いです。・・・・寂しくなるときだってもちろんあります。最近は多いかな・・・・」
それから奈緒子は少しずつ自分のことを語り始めた。クラブで働いていたときに結衣の父親と知り合い、結衣の母親と仕事のパートナーとして結婚して欲しいと言われ、半年近く考えてから結婚したこと、奈緒子の方は初婚だったこと、自営業と地方政治の世界は思っていたよりもずっと面倒なことが多くて苦労したこと、等など。それら全てが宏一にとっては珍しい話だった。
一人で飲んでいると言うだけ会って奈緒子は酒が強く、酔うようなことはなかった。
「接待する方が寄っていたら接待になりませんからね」
そう言って奈緒子は微笑んだ。それから話は結衣の方へと移っていった。
「奈緒子さんは、結衣ちゃんといつも二人暮らしみたいなもんですよね。結衣ちゃんは気が強いから大変でしょう?」
「母親が居なかったから、自然にそうなるしかなかったんでしょう。しっかりした子です。私は結衣の年にはずっと子供でしたから」
「確かにしっかりしてますよね。勉強だってできるし」
「それも結衣のプライドの一つなんですよね。寂しさの裏返しって言うか・・・、勉強で回りよりも良い成績でいないと安心できなかったんでしょうね。だから、進学については全く心配する必要が無いのはたいしたものです」
「女の子の友達とか、家に連れてくることはあるんですか?」
「時々、かな?あんまり家にはないし、他の子の家に行くこともあんまり無いみたい。友達は居るみたいで、時々結衣から話を聞いたりはするけど。あの年頃だと、仲の良い子同士でずっとくっついたりするのが多いはずなのに、結衣はそう言う子じゃないみたいで、偶に家に来る子はみんな別々。まぁ、こう言う家だから、近所との付き合いも薄いし」
それから二人は更にしばらく飲んだ。宏一は奈緒子が絶妙なタイミングで作ってくれる水割りが気に入って何杯もお代わりした。奈緒子も宏一と飲むのが気に入ったみたいで、自分もお代わりしたので、途中で氷が足りなくなって追加したほどだった。二人はだんだん気楽に話せるようになってきたので、話は自然に結衣のことになった。
「結衣は美人でしょう?でも、ああいうタイプの子って彼とかできないことが多いから、ちょっと心配してたんです」
「美人て言うなら奈緒子さんの方が親しみやすい美人ですけどね」
「まぁ、お世辞でも嬉しい。でも、案の上って言うか、あんな事になってしまって・・・・・、結衣は思い詰めると一筋だから」





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