ウォーター

第六十二部

 

「宏一さん、何か言って」

史恵がとうとう宏一に催促してきた。

「驚いた?イヤになった?私、このまま帰っても良いのよ、宏一

さんがそう言うなら」

宏一は腹を決めた。繕ってみたところでどうしようもない。

「史恵ちゃん。一生懸命生きてるね」

宏一は史恵を更に抱き寄せると優しく髪を撫でながら話し始めた。

「史恵ちゃんは、俺の知ってた史恵ちゃんそのままじゃない。少

なくとも昔のままの史恵ちゃんとは違う。大人になってるよ。た

くさん恋をして別れて、また恋をして・・・」

「そう。私は一人の人じゃ満足できないの。上手く行ってもすぐ

にイヤになっちゃう」

「何言ってるの、当たり前じゃない。好きになれば相手のことが

よく見える。そうすれば嫌なとこだってでてくるさ」

「みんなはそれでも我慢してるじゃない」

「そうかな?それならみんな最初の人と結婚する?」

「・・・」

「なんだかんだ言って、みんなイヤなら別れるんだよ」

「それじゃ、結婚できないじゃない」

「まだ結婚したこと無いから分からないけど、たぶん、そんな恋

愛の繰り返しに嫌気がさした人から結婚していくんだよ。結局、

何もかも全部好きな人なんていないんだって気が付いた人から順

番に・・・」

「そんなもんなの?」

「たぶん、だけど・・・・」

「私、コンプレックス持ってるの」

「気にしちゃダメッて言っても無駄かも知れないけど、全部好き

な人なんて、どこかにいるのかも知れないけど、たぶん、見つけ

るのは大変だよ、きっと」

「そうね。そんな人、見つけられるわけ、無いのね・・・」

「私ね・・・、泣く予定だったの」

「え?」

「このまま宏一さんの腕の中で泣くんだろうなって思ってたの」

「どうして?」

「私、宏一さんの言葉なら素直に聞けるから。そう言う時って、

大抵悲しくなって泣くの、私」

「そうなの?」

「そうなの・・・でも・・・」

「でも??」

「好きになっちゃった」

「誰を?」

「宏一さん」

「え?今まで好きじゃなかったの?」

「好きだったけど、もっと好きになったの」

「今までと違うの?」

「全然。きっとすぐに分かるわ」

宏一はそう言う史恵の身体が、優しく撫でている宏一の愛撫に少

しずつ反応始めていることに気が付いた。

「抱いて」

史恵はそう言うと、顔を上げて宏一にキスをしてきた。

「今なら何でもできそう」

そう言うと、体を起こして自分からシミーズを脱ぎ、宏一に抱き

つくと、そのまま身体を横に倒して宏一を自分の上に誘った。

 敷き布団だけ二人分並べた上で二人は抱き合った。史恵はじっ

と目をつぶり、宏一に身体をまかせている。

宏一が唇、うなじ、首筋、胸元、そしてブラジャーに包まれた胸

のふくらみへと降りていくと、次第に史恵の息が荒くなってきた。

 宏一は焦らずにゆっくり小さな膨らみを指先と唇で愛撫し、史

恵の身体が高まっていくのを楽しんでいた。

「アアッ、宏一さん、ねぇ、はあっ、ねぇっ、大丈夫よ、私、感

じてきたから・・あう、ねぇっ」

史恵は身体を次第に仰け反らせて宏一のもどかしい愛撫を我慢し

ていた。しかし、とうとう、

「私、外そうか?」

と聞いてきた。

「大丈夫、少し焦らしてるだけだから」

「いやぁ、焦らさないで、早くしてぇ」

宏一は、もっと史恵を焦らそうかと思っていたが、せっかく史恵

がその気になっていても、いつまでそれが続くか分からない。こ

こは先に進んだ方が良いだろうと思い、史恵のブラを外した。

「あんっ」

史恵はブラを脱がしてもらうと、宏一の手を掴んでそのまま下の

方に押しやった。

「ここも?もう??」

そう言うと、

「今は待ちきれないの・・・ね?」

と言って腰を少し浮かせた。パンツを脱がせるとき、史恵の腰は

ピクッと反応した。既に感度はかなり上がっているらしい。史恵

の茂みを一別すると、宏一はそれに気が付かない振りをして、史

恵の胸から改めてじっくりと攻めていった。

ゆっくりと小さな膨らみの周りを舌でなぞり、史恵の声が高くな

るに従ってだんだんと先端の突起に近づいていく。史恵は必死に

耐えながらも次第に宏一の舌の方に胸を動かして乳首を宏一の口

に入れようとする。

「アアン、もう、我慢できなくなるぅ、こんなになってるのに・

・・・して・・・」

史恵は身体を大きく仰け反らせ、宏一の頭を抱え込むようにして

胸の膨らみにあてがった。宏一がやっと先端をねっとりと舐め、

あわせて両手で膨らみをグッと揉んできたので、史恵の口からは

思わず喜びの声が吹き出す。

「アァァーーッ、す、すごいーっ」

と声を上げて、両足を擦り合わせながら宏一の下で悶える。宏一

はもっと史恵の胸を可愛がっていたかったが、史恵は我慢できな

くなっていた。悶えながら宏一の手を取って自分の茂みの中に導

く。

宏一の指が茂みの中に入ると同時に自分から腰を突き上げて指を

迎えに行く。宏一は固く尖った乳首が口の中でコロコロ転がるの

を楽しみながら、史恵の中が既にどろどろになっているのに驚い

た。そして、まだ余り指を動かしていないのに史恵は自分から腰

を突き上げ悶えている姿を見て、今まで諦めていたことをしてみ

る気になった。

「史恵ちゃん、何でもできそうって言ったね」

「うん、言ったわ」

「口でしても良い?」

「良いわ」

史恵はあっさりと了承した。

「でも、宏一さんだけよ」

そう言うと、史恵は宏一のされるがままに足を大きく開いた。宏

一は、始めて史恵の秘部を見ることができた。初体験の時は暗かっ

たので良く分からなかったし、この前は強く拒絶された。しかし、

今宏一の目の前で史恵は大きく足を開き、宏一の目の前で秘部を

さらけ出していた。

思った通りの少し厚めの秘唇の中に花弁が先端をはみ出させて液

体を吐き出している。宏一がゆっくりと顔を近づけていくと、

「ああ、そんなに見ないで・・・宏一さん、早くして、ンンッ、

息をかけないで、イヤ・・早く」

と少し自信の無いような心細い声で先をねだった。

宏一の舌がそっと舐め始めると、史恵の腰がビンと跳ね上がり、

「ああーっ」

と声が上がる。宏一は初めて見る史恵の秘唇を大切にゆっくりと

舐め、史恵から声を搾り取っていった。それは宏一が初めて見る、

大人の女になった史恵の大胆な姿だった。何度もゆっくり舐め上

げ、更に舐め回し、史恵の身体が大きく悶える姿をたっぷりと楽

しむ。

特に腰の動き方は単調だった初体験の時と異なり、大胆に上下に

ゆっくり動いたり、味わうようにゆさゆさ動いたり、またぐっと

押しつけられたり、と、史恵の身体の変化を最もはっきりと表し

ていた。それを見た宏一は不思議と史恵の成長が感じられるよう

で嬉しかった。

一通り舐めた後、史恵は何とか腰が跳ね上がるのを我慢できるよ

うになってきたが、宏一が手を上に伸ばして小さな膨らみを揉み

始めると再び我慢できずに再び腰を何度も突き上げてきた。

宏一は、史恵の秘核の少し上に舌を置いておくと、史恵の腰の動

きで自然に舐め上げることができることに気が付いた。そして、

だんだん舌を先端だけにしていくと、腰の動きがより激しくなる

ことにも気が付いた。

「いやぁ、もっとちゃんとぅ、ダメェ、焦らさないでぇ、こんな

のぅ、アアッ、そう、夢中になっちゃう、い、イイーッ」

宏一が深くたっぷり舐めてやると、史恵は宏一の頭を抱えて自分

の秘唇に何度も擦り付け、自分から腰を突き上げて悶える。宏一

は固い乳房を強く揉み込んで史恵に新しい世界を教えていった。

「よ、良すぎるのぅ、こんな事したら、いっちゃうぅ、あ、

アアッ、本当に、す、すごいのーっ、ま、待ってぇ、ああっ、ハ

アン、そんな、そんなのぅ、良すぎる、本当にいっちゃうかも・

・宏一さんの顔を自分で擦り付けるなんてぇっ、はうぅぅ」

史恵の体の中から、始めて今までの快感とは明らかに違う何かが

沸き上がってきた。身体が飛び散ってしまいそうな感覚に、史恵

は戸惑っていたが、宏一から与えられる快感はそれよりも更に強

かった。

「あ、アアッ、このままするの?私、どうなるか分からない。

アーッ、宏一さん、抱いて、そのまま、イヤぁ、口でいかされる

なんてぇ、アアン、もう、アアーッ、どうなるの?私の身体、お

願い。いい、いいの、はう、いいーっ、あ、ああぁーっ、もう、

落ちちゃうーっ、あーっ、クーッ」

史恵は宏一に舐められ、胸を揉まれながら生まれて始めての本格

的な絶頂を経験した。大きく仰け反った身体がブリッジを作って

硬直し、数秒の後にベッドにゆっくり沈み込む。

 宏一は舐めるのをやめて、史恵の横に並んで史恵を抱きしめて

やった。その身体はまだ時折ピクッと痙攣を繰り返しており、極

めた絶頂の頂の高さを物語っていた。史恵の身体が収まるまで数

分間もそうしていたが、宏一は始めて史恵をいかせたことに満足

していた。

「あ・・・まだ・・・身体が・・・壊れたかと・・・アアン、ま

だ残ってるぅ」

史恵はそう言うと宏一に身体を寄せてきた。

「き、気持ちいいの・・・天国ってこんなものかしら・・・アン

・・まだ少し・・・」

史恵はゆっくりと宏一の唇を求め、ゆっくりと抱かれる幸せを味

わっていた。

「こんなに気持ちいいものだなんて・・・知らなかった」

その仕草は、普段の誰に対しても防御の壁を張っている史恵から

は想像できなかった。とても素直な、可愛らしい史恵の姿だった。

 宏一自身はその仕草に余計我慢できなくなってきた。本来なら

ば、もっとゆっくりと史恵を抱いて、余韻を楽しませてやるべき

だろうが、宏一は史恵の手を肉棒に導き、その手に握らせた。

「手でして欲しいの?」

「ごめん、あんまり史恵ちゃんが可愛いから・・・我慢できなく

なって・・」

「お口でしてあげようか?」

「できる?」

「うん、大丈夫だと思う。今度は」

そう言うと、史恵は体をゆっくりと起こして宏一の肉棒を持ち上

げ、

「これが宏一さんなのね。口に入るかしら?」

とゆっくりと含んでいった。『今度は』と言うのは、初体験の時

にすぐにやめてしまったことを指しているらしい。史恵のフェラ

チオは恐る恐るという感じで、由美のように上手ではなかったが、

史恵の顔に自分の肉棒が刺さっている光景だけで充分に刺激的だっ

た。史恵は時々顔を上げて、

「気持ちいい?」

「これは?」

「大丈夫?」

と宏一に聞きながら自分からいろいろな方法を試し、少しずつ上

達していった。史恵が少しだけ自然にできるようになったとき、

宏一は史恵の腰を引き寄せてシックスナインの体制に入った。史

恵は嫌がるかと思ったが、予想していたかのように素直に宏一の

顔をまたいだ。



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