ウォーター

第八十五部

 

その夕方、宏一は打ち合わせを短時間で終えると、はやる心を抑

えて部屋のドアを開けた。由美の顔を見るのは十日ぶりになる。

早く由美の喘ぐ姿が見たくて仕方なかった。だから、今日は勉強

は早々に切り上げてベッドに入るつもりだった。

まだ宏一は、日曜日に宏一と友絵が会ったのを由美に見られてい

ることを知らない。だから、由美のかわいらしい裸体が宏一の身

体にまとわりつくのを待ちきれなかった。

宏一は由美も同じ気持ちでいることを期待して、笑顔で迎えてく

れるものと思ってドアを開けたが、部屋の中の由美は静かに勉強

しているだけで、特に何も変わりはないようだった。

由美が笑顔で迎えてくれるものと思って期待していた宏一は

ちょっとがっかりする。

「こんにちは、由美ちゃん、久しぶりだね」

「はい。旅行、楽しかったですか?」

「まぁまぁだね。でも、あちこち見れたから楽しかったよ」

由美はその後、黙ってしまった。宏一は少し雰囲気がいつもと違

うことに気が付いたが、なぜ由美がよそよそしいのか分からなか

った。とりあえず気を取り直して、いつものように由美の後ろに

立つと、そっと耳元に口を近づけ、囁くように、

「会いたかったよ、由美ちゃん」

と言って細いうなじを軽く愛撫する。ピクッと由美の身体が反応

したが、それだけだった。由美は再び勉強を続けている。

「今日は英語なんだね。完了形の勉強?」

そう言いながら宏一は由美の脇から手を回し、服の上から可愛ら

しいぷくっとふくれたふくらみを愛撫しはじめた。

ちょっと由美は嫌がったような気がしたが、特にいつもと違う反

応はしなかった。しかし、なぜか今日はほとんど話をしない。

「そこの所は完了形を使って話す場合と過去形で話す場合がある

からどっちでも使えるようにしておかないとね。両方の場合で一

度書いてごらん」

宏一はそっと撫でる程度の愛撫しかしていないので、由美の身体

がゆっくりと反応をはじめるまでにはしばらく時間がかかった。

しかし、一度身体の中に変化が起きると後は早い。由美は言われ

た通りに書き直すことに神経を集中し、身体からわき上がる感覚

を無視しようとしていた。

しかし、その意志を無視するかのように二つの可愛らしい乳房は

固く膨らみ、宏一の愛撫を焦れったく待ちわび始めた。

「由美ちゃん、感じてきたんじゃないの?おねだりは?」

「はぅ・・・・あ・・・・くっ・・・うぅ」

由美はまるで感じるのを恐れているかのようにじっと机の一点を

見て必死に我慢していた。宏一は更に丁寧に愛撫を加え、由美を

追いつめていく。

「はぁ、うっ・・・・はぁはぁはぁ、うっ」

由美はそれでも必死にこらえていた。自分にその気がないのは宏

一に分かっているはずなのに、無理矢理愛そうとする宏一に身体

を許すつもりはなかった。

土曜日に見たあの光景を必死に思い出し、何とか耐えようとする。

「一枝ちゃんは何か言ってた?」

宏一は一枝が怒って由美に何か言ったのかと思って尋ねてみた。

「凄く楽しかったって。一枝ちゃんにはなんにも言っちゃだめだっ

て宏一さんが言ったくせに」

由美は冷たく言い放った。実際、由美の前では一枝はいつも以上

に明るく、楽しそうだった。一枝は由美が気にしているのはじゅ

うぶん分かっていたので、ちょっと近寄った時に一言だけ、

「凄く楽しかったの。最高。でも内緒よ」

とだけ言ったのだ。その時由美は、さっと自分の顔色が変わった

のを隠すことができなかった。一枝は気にせずに歩いていってし

まったが、由美はその場に立ちつくしていた。

そんなことがあったので、由美は宏一が挑発してきても、ますま

す頑なに快感を拒絶しようとした。由美が思い通りに由美がおね

だりをしないので、待ちきれなくなった宏一は、

「おねだりしてくれないの?それじゃ、こうしてあげるからね」

そう言うと、由美の制服のリボンを解き、ジッパーをジーッと下

げてしまう。由美は一瞬、両手をすぼめて嫌がったが、宏一の手

はあっという間に制服をはだけ、素早く布地に包まれた膨らみを

両手で包んでしまい、由美に嫌がる隙を与えない。

薄いブルーのカップに包まれた可愛らしい膨らみを愛撫しはじめ

ると、今までよりもずっと強い感覚が由美を襲う。

「ああっ、あ、ううぅ、はう、くっ、はあーっ」

とどうしても大きくなってしまう声を必死にこらえようとする。

今までさんざん愛されてきた身体なのだ。宏一に揉み上げられる

感覚を急に忘れることなどできるはずがなかった。

頭の中の乳房を揉み上げられて仰け反る自分の姿を懸命に消そう

とする。宏一の指は布地を押し上げて存在を主張しはじめた先端

の突起を丁寧に避けて、その周りに残酷な愛撫を与え続ける。

後1センチで先端をかわいがってもらえるというぎりぎりの位置

で焦らされた由美は、焦れったくて身体が爆発しそうだったが、

それでもおねだりの言葉を必死に飲み込んでこらえた。しかし、

今の由美には快感は邪魔なだけだった。

宏一の指が、後ほんの少し動くだけで恐れながらも心の奥で待ち

望んでいるものが身体中を駆けめぐる。由美は口からおねだりの

言葉がでそうになるのを歯を食いしばって耐えた。

「ああっ、くうーっ、はう、はう、はう、ああっ、いや・・・」

宏一は由美が嫌がっているのがやっと分かってきたが、なぜ由美

が嫌がるのか、その理由が分からなかった。どんどん時間が過ぎ

ていくばかりで、だんだん宏一の方が我慢できなくなる。

由美の耳元で、

「今日はおねだりしてくれないんだね。仕方ないからお口でして

ちょうだい。そうしたらベッドで優しくしてあげるから」

そう言うと、由美のイスを引いて床に降ろし、宏一のスラックス

の前に跪かせた。宏一はゆっくりと自分の服を脱ぎはじめる。

しかし、由美はいつものように跪いてもすぐにジッパーには手を

掛けず、息を弾ませながらもただじっとしている。

「由美ちゃん、どうしたの?いやなの?してくれないの?」

宏一がそう声を掛けると、おずおずとジッパーを下げてスラック

スのスリットから肉棒を引き出し、フェラチオをはじめた。

しかし、かなりおざなりなやり方で、全く気持がこもっていない。

宏一は由美の行為に不満が残ったが、それでも久しぶりの由美の

小さな口はとても気持ち良かったので、一気に肉棒は最大硬度ま

で硬くなる。

「気持ちいいよ。そのまま服とスカートを脱ぎなさい」

宏一がそう言うと、由美はそれを予想していたかのようにわざと

ゆっくり服を脱ぎ、スカートのホックを外した。

ここで嫌がっても仕方がないのだ。宏一の愛撫に耐えて思い通り

におねだりをしないからこそ、宏一に抗議の意味が通じるのだと

思っていた。

ゆっくりと脱いだ服の下から由美のきめの細かい肌が現れる。久

しぶりに見る由美の肌に宏一は一気に我慢できなくなってきた。

由美の口から肉棒を引き抜くと、

「さあ、ベッドに上がりなさい」

と言って由美をベッドに横たえ、そのままキスをはじめた。由美

は少し嫌がったが、それでも少しだけは舌を絡めてきた。

そのまま宏一はブラジャーに包まれた可愛らしい膨らみに両手で

愛撫し、首筋から下りていってカップの布地に軽く舌を這わせは

じめる。既に反応する準備ができていた由美の身体は正直に反応

をはじめた。顔を背けて喘いでいる由美の身体の中を猛烈な焦れっ

たさが走り抜ける。

「いやぁ、ああっ、そんな、ああうっ、はううぅ、くうっ、い

やぁ・・・ああっ」

両足をゆっくりと擦り合わせ、少女の身体は悶え続けた。そこを

宏一は両手で膨らみのカップを包み、ほんの少しだけごく軽く揉

んでその予感で由美を追いつめる。爆発しそうでじれったいだけ

の感覚に、由美は次第に声が大きくなるのをどうしようもなかっ

た。

「ほら、もう少しだよ。おねだりしてごらん、きっと気持ちよく

なれるから」

由美は頭を左右に振り、宏一から逃れようとしているかのように

悶え続けた。

「ほら、もう少しだよ。言ってごらん」

「だめ・・、だめ・・・」


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