ウォーター

第九部

 

 フロントでチェックインを済ませ、エレベーターに乗った。部

屋は15階の夜景のきれいなツインルームだった。バスにお湯を張っ

ている間、キスをしながらお互いに服を脱がせていく。

明子のブラウスを脱がせると、真っ白な肌に白のブラジャーが現

れた。

「日焼けしないんだね、とってもきれいだよ」

「日に当たると赤くなっちゃうの、私のお礼よ、好きにして」

唇を首筋から胸元に下げていくと、

「待って、今日は汗をいっぱいかいたから、先にシャワーを浴び

てくるわ、これ以上されたら止まらなくなっちゃう」

 そう言って宏一から体を離し、バスルームに入ってゆく。エア

コンが利いてきたので弱くし、自分もトランクス一枚になると冷

蔵庫からスポーツドリンクを出して飲んだ。既に一時近くなって

いる。

 

 だいぶ酔いは醒めてきたようだ。ゆっくりとたばこを吹かして

いると、しばらくしてバスタオル姿の明子が出てきた。

「あーさっぱりした。お先に。どうぞ、お湯は今張ってるからも

う少しかかるけど」

髪を乾かしている明子に

「シャワーだけでいいよ」

と声を掛け、バスルームに入った。ゆっくりとシャワーを浴びて

いると疲れがとれていくようだ。

 宏一が出てくると、部屋は暗くなっていた。明子はベッドで待っ

ているようだ。そっと近づき、様子を伺うと、小さな寝息が聞こ

えてきた。

何だ、寝ちゃったのか、しょうがないな、仕方なく隣のベッドに

入ったが、どうも落ち着かない。隣にバスタオル一枚のガールフ

レンドが寝ているのだ。しかも、宏一が声を掛けて起こせばほぼ

確実に抱けるのだから、我慢するのはかなりの努力がいる。明日

は土曜だから宏一はゆっくりできるが、明子はいついなくなるか

分からない。抱いてしまおうか、と思ったが、無邪気な寝顔を見

ていると、それもできなかった。

 

 明子は四時過ぎになって目を覚ました。はっとして目を覚ます

と一人で寝ていることに気がついた。『え!帰っちゃったの?』と

あわてて周りを見ると、隣のベッドに宏一を見つけた。

ほっとして落ち着くと、今度は腹が立ってきた。

自分が抱いて欲しくて誘ったのは充分に分かっているはずだった。

それを、知っていて起こしてくれないなんて、全くお人好しなん

だから、とベッドに腰掛けてぶつぶつ言っていた。しかし、冷静

に考えると、そんな宏一だから好きになったことに気がついた。

ま、いいか、そう思って宏一のベッドに潜り込んだ。

 

宏一に寄り添っていると、とても安心する。今の自分には大切な

人だ、自分をもっと気に入って欲しかった。明子はバスタオルを

外し、宏一の手を握って目をつぶると再び浅い眠りに入った。

 宏一は六時近くに明子に起こされた。

「宏一さん、起きて」

先に目を覚ました明子が宏一の耳元でささやいている。一瞬、ど

うして明子の声がするのか分からなかった。声のするほうを見る

と目の前に明子がいる。

「えっ、あれっ、明子さん?」

確か隣のベッドにいたはずだが、と戸惑っていると、

「ごめんなさい、起こしちゃって。でも、三谷君の声が聞きたかっ

たから」

と宏一に寄り添ってくる。

「好きよ」

そう言うと唇を合わせてきた。抱きしめたとき、明子が全裸であ

ることに少し驚いたが、ゆっくりと舌を絡めている間にいつもの

ペースを取り戻した。

「今日は仕事に出るの?」

「午後から、摩周湖まで行くわ」

「じゃあ、午前中は一緒だね」

「そう、あなたのものよ」

そう言って明子が宏一の上に上がってきた。そのまま、明子を押

し上げるようにして胸を顔の前に持ってくる。下向きに三角にと

がった膨らみの先に小さなピンク色の乳首があった。明子は宏一

の上で四つん這いの格好になっている。ゆっくりと二つの膨らみ

の周りを舐め回し、

「どっちから食べて欲しいの、好きなほうを口に入れてごらん」

と言うと、左の乳首を口に入れてきた。ゆっくりと舌で弾くよう

に舐めると、

「はっ、三谷君、こんな格好、私って、はっ、こんな格好してる」

と自分の格好に興奮しているようだ。

「こっちも」

と体を左に動かし、今度は右の乳房を宏一の口の中に入れ、

「あーっ、三谷君、いいっ」

と声を上げる。宏一が右手で乳房を揉み、左手を明子の茂みの中

に送り込んで中を探り始めると、

「はあっ、こんな格好じゃ、あう、だめ、うまく動けない、下に

なりたい」

と体をずらそうとする。左で探っている茂みが宏一の想像以上に

遠くにあるようだ。よく明子の体を撫でてみると、かなり尻を突

き出した格好で宏一の上にいることが分かった。もしかすると、

と思い、明子の下から出ると、うつぶせにして、腰から尻の上に

舌を這わせた。

 

「はあっ、ううっ、はうっ、だめ、背中は、感じるから、だめ、」

体をねじろうとするが、肩を押さえて更に下に移ってゆく。ます

ます明子の反応は激しくなり、腰のあたりから下に移る頃は、

「はあっ、だめ、許して、そこは、ああっ、体が、動いちゃう、

恥ずかしい、腰が、あうっ、そこっ」

明子の腰が自然と上がりはじめ、自分から尻を突き出す格好になっ

てくる。更に腰の舌あたりを舐め回すと、

「ああっ、いいっ、だめっ、腰が勝手に動くの、はうっ」

とうとう自分から尻を突き出した格好で腰を動かし始めた。悩ま

しげに腰を振りながら

「早く、もっと、早く」

とせがんでいる明子を見ていると、明子の体に男の影が見えてき

た。男に仕込まれたんだな、体の癖を見られたくなかったのか、

と思ったが、自分以外の男の影を見せられて、少し腹が立ってき

た。

 

よし、少しだけいじめてやる。加虐的な気分になった宏一は、

「こんな格好になっちゃったね、どうして欲しいの、ここかな、

こうして欲しいのかな」

と右手で秘核の周りを撫でたり擦ったりする。

宏一の気持ちを察したのか、

「あうっ、そんな、そんなこと、許して、見ないで、指を入れて、

お願い、いじめないで、優しくして、中までかわいがって、

あーっ、我慢できないっ」

と切なそうに腰を高く上げ、上下に振ってもっと、もっとと悶える。

「許して、ごめんなさい、止まらないの、優しくして」

と半分泣き声で言い続ける明子を見て、はっと気がついた。上司

に仕込まれた体を俺に抱かせることを謝っているのか、悪い事し

たな、そう思うと、急に明子がかわいく思えてきた。いったん愛

撫を中止し、明子を仰向けにして優しくキスをしながら

「ごめんよ、ちょっと意地悪しすぎたかな、今度はちゃんと優し

くする。許して」

と謝った。抱きしめると、明子は涙を流していた。

「ごめんなさい、私の体、嫌いになった?ごめんなさい、どうし

ても動いちゃうの」

と涙声で謝っている。

「そんなことないよ、少し妬けちゃったけど、つらい思いさせ

ちゃったね。少し収まるまで抱いててあげる。泣いていいよ」

と涙を拭いながら髪を撫でる。明子はしばらく声を上げて泣き続

けていたが、やがて収まると宏一に今週の事を話し始めた。最初

は宏一には話すつもりはなかったが、今は知っていて欲しい明子

の心の中だった。

 

「日曜日に仕事に出たときは、とってもやる気になっていたの。

三谷君に励ましてもらったから、元気もあったし、声も明るかっ

たわ。自分が元気になったのがうれしかった。そしたら、上司が

変に思ったのね、急に元気になったから。月曜日に帰ってきて報

告したときに、『私、この仕事好きですから』って言ってやった

の。そしたら、開き直ったって思ったらしくて・・・夜、誘われ

たわ・・・」

急に黙って、また泣き始めた。

 

 上司は開き直って周りにばらされることを恐れたのだ。そして、

明子を食事に誘い、懐柔しようとしたらしい。明子もここではっ

きりと言っておきたくて、食事に応じた。しかし、酒を飲まされ

て優しくされると心の中の消えかけた火がまた点いてしまった。

 最後にお別れをしよう、と言葉巧みに部屋に誘われ、ゆっくり

と服を脱がされたときにはもう遅かった。ベッドで腰を舐め上

げられ、

「明子の体はまだ覚えているじゃないか」

とさんざん焦らされたあげくに挿入された。明子は内心では拒絶

するつもりだったが、焦らされて体が言うことを聞かなくなって

いた。嫌がりながらも最後には上司の肉棒を腰を振ってせがみ、

挿入されると喜びの声を上げる明子に満足した上司は、自分だけ

満足すると、

「これからも、時々会ってもいいんだよ。都合さえ合えば、また

こうしてあげてもいいんだよ」

と言い残して部屋を出ていったという。

 一人残された明子は悔しさと情けなさで号泣した。上司が明子

を予備の不倫相手にしてもいいなどと言われては、一時でも喜び

の声を上げた自分の体が恨めしかった。そんな明子の心には宏一

しか浮かんでこなかった。あきれられて嫌われるかも知れない、

と思いながらも宏一に優しく抱きしめて欲しくて連絡を取った。

 

 明子の給料には不釣り合いな豪華な夕食とホテルの部屋は宏一

への明子の真剣な気持ちの現れだったのだ。なんて奴だ、宏一は

怒りに奮えた。

「ごめんよ、明子さんにつらいこと言わせちゃったね」

「ううん、三谷君に聞いて欲しかったの。黙っているよりすっき

りするから。こんな女でがっかりした?」

「そんなことないよ、今でも明子さんが声をかけてきてくれたこ

と、ラッキーだったって思ってるよ。こんなかわいい人を好きに

なれるなんて、今でも明子さんが好きだよ。過去を言い始めたら、

恋なんてできないよ」

 

宏一は、今は本気で明子を愛していた。洋恵や由美に抱く感情と

は明らかに別のものだった。髪を撫でながら、

「お互い、もっと好きになろうね」

と言うと、

「ありがとう、三谷君、三谷君に逢えて良かった。私、もっと好

きになる」

そう言って涙を流しながら宏一にキスをした。

 明子は、起きあがると宏一の肉棒を含んだ。

「こんな事は三谷君だけよ」

と言いながら一生懸命顔を動かす明子を見ていると自分も

お返しがしたくなった。

「こっちにお尻を向けてごらん」

明子の尻を自分の上にまたがせ、シックスナインの姿勢をとらせ

る。明子は黙って続けていたが、宏一の舌が秘核の周りを動き始

めると、

「うっ、ううっ、だめ、そんなことされると、続けられない、はあ

っ、いいわ、頭の中までしびれちゃう、ね、私にさせて」

と言っていたが、宏一が三角の乳房を揉みしだきながら舐め続け

ると、

「ああっ、だめっ、できない、このままじゃ、いっちゃう、ああっ、

いいっ、私に、させて、まだ、いきたくない、これが、これがほし

いのよぅ」

と肉棒を握りしめながらあえぎ続ける。宏一が中断すると、寸前

で止められたために、目の前の秘口がヒクッ、ヒクッ、と軽く痙

攣している。明子は宏一の方に向きを変え、

「上になって」

と宏一を迎え入れる体勢を作った。ゆっくりと乳房の周りから再

び愛撫し始めると、

「アアン、ねぇ、来て、入ってちょうだい」

と宏一を抱きしめて腰を合わせようとする。

「じゃあ、ゆっくり入るよ」

宏一がゆっくり腰を進めると、

「はぁーっ、やっぱり凄いっ、おっきいっ」

と絞り出すような声を上げ、腰を突き上げてくる。

 

「ゆっくりしようね、たっぷりしてあげるから、ゆっくりだよ」

夢中になろうとする明子に我慢を要求し、自分のペースでゆっく

りと明子の中を楽しんだ。ゆっくりと焦らされた明子はたまらな

くなって、

「三谷君、もう、もう、我慢できない、はあっ、許して、お願い、

あぁ、中が熱いの、動いて、ね、動いて」

泣きそうになって宏一にねだる。すでに明子の中は、あふれ出し

た液体で水飴のようにとろけていた。

「これからは、僕のものになるって約束したらもっといっぱいし

てあげる」

宏一が約束を強要すると

「する、私は三谷君のものよ、あなただけのもの、約束する」

そう言って抱きついてくる。

「ほうら、だんだん早くなるよ」

そう言いながら、腰の動きを大きく、早くしていくと、

「あーっ、来た、凄い、おっきい、いいっ、無茶苦茶にしてっ、

いっちゃうっ、だめっ、いっちゃうっ」

一分も経たずに明子の体が硬直する。宏一は、きゅっ、きゅっ、

と締め付ける感触を楽しみながら、

「まだまだしてあげる、もういいっていうまで」

と小柄な明子の体を抱きしめながらささやいた。明子は、先にいっ

てしまったことよりも、自分の締め付けで宏一の肉棒がよけいに

堅く感じるようになり、こんなに堅くて大きいなんて、と喘ぎな

がら驚いていた。再び宏一が動き出すと、

「あうっ、また、いいっ、はあっ、もっと、好き、して」

と自分から腰を動かして宏一を深く迎え入れる。

「ほうら、また良くなって来たかな?またいっちゃうのかな?」

そう言いながら、明子を再び頂上に押し上げていく。

「あーっ、もう、だめっ、いっちゃう、ああっ、いくっ、はあっ、

ううっ、うっ」

いくらも経たないうちに、再び小柄な体が硬直する。

「ああっ、だめ、持たない、凄すぎる。三谷君、ごめんなさい、

私ばっかり」

明子が喘ぎながら謝る。

「まだだよ、もっとしてあげる。今度はもっと大きく動くからね。

いいかい」

宏一は、今度は自分が楽しむ番だと思って腰を振り立てた。しか

し、あふれ出した液体が出没を楽にし、明子の締め付けを少なく

していたので、結局宏一が明子の中に果てたのは、更に一回明子

がいってからだった。最後は、

「許して、許して、もうだめ、休ませて」

と頼む明子を無理やりいかせてから宏一は思いっきり明子の中に

出した。どくっ、どくっ、と白い液体を吐き出す宏一の肉棒を体

の中で感じながら、男と女の交わりがこんなに激しく深いものだ

ったなんて、と明子はぼうっとする意識の中で考えていた。優し

く宏一に抱かれて眠りに就きながら、身体の中から宏一の液体が

流れ出してくるのを感じたが、動く気にはならなかった。これで

忘れられる、そんな呪縛から解き放たれた安心感が明子の中を満

たしていった。

 

 明子と別れたのは11時近くだった。

「今度はきっちりと話を付けてくるわ」

そしてにっこりと微笑むと、

「ありがとう、忘れさせてくれて。大好きよ」

明子はホテルのロビーの真ん中で宏一にキスをすると、自分の中

に新たな力が湧き起こってくるのを感じ、足取りも軽く仕事に出

ていった。

 

 宏一は時間を確かめると、急いで部屋に戻ることにした。午後

には洋恵が来るのだ。このところあまり相手をしてやれなかった

から今日はゆっくりと愛してやろう、そう思い、途中で洋恵の好

きなケーキを買って部屋に急いだ。

 

 洋恵は待ちきれなかった。このところ、焦らされてばかりで肝

心な所まで愛してもらう機会がなかった。洋恵が望んでいること

は、もはや、家庭教師の時間に洋恵の部屋でできることではなかっ

たが、それでももっと愛して欲しかった。

 自分で早めの昼食を済ませると、昼前には家を出て宏一の部屋

に向かった。先生は、きっと午前中は寝ているつもりだろうから、

早く行って驚かせてやろう、そして先生の布団に潜り込んで優し

くしてもらうんだ、そう思い、足早に宏一の部屋を目指した。し

かし、洋恵が息を弾ませて部屋のベルを押しても返事はなかった。

出かけているんだ、そう思うと、急に悲しくなってきた。

 

もしかしたら、先生は約束を破ったのかも知れない、私の事なん

て遊びなんだわ、自分が早く来たことなど忘れてがっくりと肩を

落とし、とぼとぼと帰り始めた。そして、マンションの入り口で

宏一に出くわした。宏一は少しびっくりした顔で、

「あれ、早かったんだね、ほら、洋恵ちゃんの好きなモンブラン、

買ってきたよ。さ、中に入って」

洋恵の顔が急に明るくなった。自分の好きなケーキを買いに行っ

ててくれたんだ、そう思うと宏一に抱きつきたくなった。宏一は、

「部屋で食べよう」

と、洋恵の肩を抱いてエレベーターに乗ると、危なかった、と肩

を撫で下ろした。

 部屋入ると、洋恵は紅茶の支度を始めた。なんか、自分が宏一

のお嫁さんのようでうれしかった。その間に宏一は部屋を片づけ、

どうにか格好を付けた。そして、

「ちょっと外に出ている間に汗をかいたみたいだから、シャワー

浴びるね」

とバスルームに入った。明子と部屋を出る前に二人でシャワーを

浴びてきたが、念のため、もう一度浴びておきたかった。その間

に、洋恵はアイスティーを入れ、ケーキを箱から出した。一口味

見をしたかったが我慢した。 宏一がTシャツとトランクス姿で

出てきたときは、一瞬どきっとしたが、二人で紅茶を飲み、ケー

キを食べているうちに気にならなくなった。

 

「このケーキ、とってもおいしい。新宿まで買いに行ってくれた

の?ありがとうございます」

しおらしくそう言った洋恵は、少し宏一に体を寄せてきた。

「洋恵ちゃんはいい子だから、がんばって行って来たんだよ、こ

うして二人きりになれるのも久しぶりだし」

そう言いながら、ゆっくりと洋恵を抱き寄せ、いつものように左

手で首を支え、自分の正面で膝の上に横抱きにする。

「うふっ、ドキドキする」

「どうしてドキドキするの、まだなんにもしてないよ」

「秘密」

「じゃあ、こうしてあげる」

宏一がゆっくりとキスを始める。

洋恵はうれしそうに舌を絡めながら、宏一の手を自分の胸の当た

りに導く。今日の洋恵は、Tシャツにミニスカートと軽快な服装

だ。宏一にとっても、洋恵をゆっくりと愛するのは久しぶりなの

で、Tシャツの上からゆっくりと体の曲線を確かめるように撫で

ていく。

 

 軽く撫でるだけでブラジャーの中の膨らみが高さを増し、中心

にぽつりと点が見えてきた。洋恵は目をつぶって我慢していた。

本当は早く先生と抱き合いたかった。体を撫でられていると特に

胸の当たりと一番恥ずかしいところがムズムズとしてくる。先生

に恥ずかしいことをおねだりすれば、してくれると分かっていて

もなかなかできなかった。

 

 特に、右手が乳房の当たりを撫でているときは、もう少しだけ

強くしてくれれば体の中から快感が吹き出してくるのが分かって

いるだけに、ぎゅっと握って、と言いそうになる。おとなしく撫

でられていたかったが、はぁ、はぁ、と息が自然に荒くなってく

るのだけはどうしようもなかった。

『先生にだって、私がこんな気持ちになっているのは分かってい

るはずだわ、早くいっぱいして欲しいのに』、と時々目を開けて

宏一にまなざしで訴えようとする。頭の中には、この前の時に宏

一に言わされた恥ずかしい言葉が響いている。

思わず口から出そうになるのをぐっとこらえる。やはり、何度口

にした言葉でも、中学生の洋恵には容易に言える言葉ではなかっ

た。宏一は、優しく愛撫しながら、そんな洋恵をゆっくりと見下

ろして満足していた。

 

 時々、宏一を見つめたり、軽く口を開いて何か言おうとしては、

ぐっと唇を咬んで足を擦り合わせる少女はたまらなく可愛かった。

Tシャツの膨らみの先端を軽く人差し指で撫で回すだけで、たま

らなそうに体を揺すって小さく、あっ、と可愛い声を上げる。

「さあ、今日はどんな風にして欲しいの?ちゃんと言ってごらん」

「はぁ、はぁ、先生の好きにして、優しく、いっぱいして」

「ちゃんと言ってくれないと分からないでしょ、こうして洋恵ちゃ

んを撫でているだけでも、とっても可愛いんだよ。もう少しこうし

ていようか?」

「いや、早く、この前みたいにして、ね、わたし、先生にしても

らおうと思って、ずっと我慢してたんだよ、だから、はやくぅ」

洋恵は、我慢の限界であることを切なく宏一に訴えた。この前、

宏一に抱かれてからは、自分でオナニーも我慢していたのだ。早

く宏一に慰めて欲しくて仕方がなかった。あまり焦らしてはかわ

いそうだな、そう思い直すと、

「じゃあ、ゆっくりと服を脱がしてあげる」

とTシャツを脱がせ始めた。洋恵は全く抵抗する素振りも見せず

に自分からバンザイをして協力する。洋恵の乳房は高さを今まで

になく増し、ブラジャーを押し上げて、入りきらない裾野の方が

少しはみ出している。

 

 ゆっくりと上半身に舌を這わせて行くと

「はあっ、先生っ、焦らさないで、早く、ううっ」

ともっと先を要求する。左手で支えている首筋のあたりを左手の

指で愛撫し、唇でブラジャーの上から先端の小さな膨らみを刺激

してやると、

「ううっ、はあっ、気持ちいいっ、早く、外して、先生、早く、

ブラを外して」

と我慢できずにおねだりを始める。

「ブラジャーだけでいいの?こっちはいいのかな?」

とスカートの中に手を入れ、パンツの上から秘核の周りをゆっく

りと撫で回す。

「あーっ、下も、下もして、全部、早く、脱がせて、はうっ、先

生」

完全に限界を超えた洋恵は宏一に翻弄されていた。

「パンツも、全部脱がせて、あーっ、たまらないっ」

無意識に腰を動かして自分から指にこすりつけようとする。

「今、全部脱がせてあげるからね」

愛撫を中断して洋恵を全裸にしていく。恥ずかしい言葉を言わさ

れた洋恵は、先生の言いなりになるしかないんだわ、わたしの体

はもう我慢できなくなってる、と体の中で燃え上がる官能の火に

飲み込まれていった。

全裸にした洋恵を四つん這いにすると、左手で下に下がった乳房

をそっと撫でながら、右手で秘核の周りを触ってやる。既に全体

はじっとりとしめっていたので指はなめらかに動いた。

「アアン、この格好は恥ずかしい、はあーっ、いいっ、先生、い

いっ、あうっ、そんなに、先生っ、あーっ、握って、ギュって、

強く、おっぱいを、はうっ、ううっ、いいっ」

宏一が乳房を握ってやると体を大きく反り返らせて喜ぶ。自然に

足も開き、腰を動かして宏一の指を自然に秘口に導こうとする。

「先生、指も、指もして、中まで、ね、入れて、指が、欲しいの」

そう言うと悩ましげに腰を振って催促する。我慢の限界を超えて

一気に大胆になってきたようだ。中指をゆっくりと差し込んでい

くと、

「あーっ、すごいっ、指がいいっ、あーっ」

肘をついて腰を突き上げた格好で指を迎え入れた洋恵は、今まで

我慢してきた分まで取り返そうとするかのように快感の大波にの

めり込んで行く。



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