第 16 部
快感は学習しなければ感じることは無い。久美のような少女の場合、自分である程度開発した秘核や乳首の感覚は快感として覚えていても、乳房を撫で上げられる感覚には慣れていないのが普通だ。だから乳房を揉まれて声を上げるようにするためには徹底的にその感覚を教え込まなければならない。これだけは少女が自分で行う行為では殆ど育つことのない感覚なのだ。
幸一は久美の乳房の感覚を育て上げたかった。乳首や秘核の感覚は後からいくらでも開発することができる。いずれ幸一の肉棒を迎え入れて声を上げるようになるまでの間、幸一はこの小さめで形の良い乳房の感覚を徹底的に開発しておきたかった。
幸一がそんなことを考えながら固く膨らんだ左の膨らみを撫でていると、膨らみの先端に小さなしこりが浮き上がってきた。久美は相変わらずじっと目を閉じているかのようだが、よく観察すると少し息が早くなっている。
「久美ちゃん、これが気持ち良くなる予感なんだよ」
幸一はそう言うと、今度は軽く左の膨らみ全体を手で包んで、ゆっくりと全体を撫で回す。ただ、慎重に先端にだけは刺激を与えないように右手を上手く調節していた。
久美はじっと目をつぶっているが、少し顔が上気してきたようだ。色白の久美だから分かるのかもしれないが、顔色に赤みが差してきている。幸一は久美の身体が予想通りに感じていることを願って次の動作に移った。
「そしてね、こうすると、ほら」
幸一は軽く右手ですっぽりと包んだ固い膨らみ全体を上にずらすように揉み上げた。しかし、久美は何も反応しない。幸一は予想が外れたのでがっかりしながらも、再度優しく撫で上げ、そして軽く揉み上げた。久美に変化が起こったのは3回目の愛撫の後、もう一度優しく揉み上げようとしたときだった。
久美は突然身体を捻り、膨らみを撫でていた幸一の右手をつかむと身体から引き離した。
「だ、だめ・・・・・」
ほんの今まで静かに目を閉じていた少女は、幸一の視線を感じて無理に息を整えていたのだ。しかし、幸一の愛撫に身体が反応したため、これ以上平静を装っていることができなくなった。
「どうしたの?」
「ダメ、これ以上はダメ・・・・」
久美は幸一の手を更に大きく引き離そうとする。幸一は久美の気の済むまで手を引き離し、久美が少し落ち着いたところで右手で久美の髪を撫で、久美の首を支えている左手で項を巧みに愛撫しながらキスをした。そして、
「恥ずかしかったの?」
と聞くと、久美は小さくうなずいた。幸一は更に久美にキスをしてから項、耳元へと愛撫を広げ、
「この部屋にいるときは、どんなに感じても良いんだよ」
と言って耳元を唇と舌で愛撫した。久美の身体に新しい感覚が走り抜け、きゅっと首が縮んで愛撫を拒む。感じているから愛撫を拒むのだ。男の愛撫をもっと受けようと仰け反って首筋全体で受け止めて声を上げるにはまだ時間がかかる。
「大丈夫。優しく教えてあげるから。無理になんかしてないでしょ?」
久美は再び小さく頷いた。
「でもね、何かおねだりしたいことがあったら、必ずまず『幸一さん』って言うんだよ。良いね?そうしないと急にどうしたのかなってびっくりしちゃうから」
幸一はそう言ってから、
「わかった?」
と念を押した。
久美は小さく頷いた。幸一は満足したが、更に久美に教えておきたいことがあった。
「良いかい、久美ちゃん。久美ちゃんがこの約束を守ってくれないと、先には進めないんだよ。良いね?」
久美は最初、幸一が何を言っているのか良く分からなかった。もし、『先に進む』事が久美の身体を自由にすることであれば、先になんか進まない方が良いと思った。
「さぁ、次はこっちに優しくしてあげるね」
幸一は今度は久美のスカートに手を伸ばした。慌てて久美がスカートの裾を抑える。ミニのプリーツスカートなので、簡単にめくれ上がってしまうのだ。
「大丈夫。任せておいて。さぁ、手の力を少しだけ抜きなさい」
「い、いや・・・・」
久美は胸だけは許しても仕方ないと思っていたが、それ以上を許すつもりはまだ無かった。と言うよりも、その心の準備ができていなかった。
「久美ちゃん、大丈夫だから」
「で、でも・・・」
幸一の手はスカートの中に少し入っただけだったが、まだ秘部には届いておらず、指先が秘丘の上にあった。そのまま幸一は指先で軽くとんとんとごく弱くノックするように愛撫を始めた。
久美は最初、幸一が何をしようとしているのか分からなかった。
「大丈夫、これ以上しないから。こうしているだけだから」
幸一がそう言うので久美は幸一の手をつかんでいる力を抜いた。
「久美ちゃん、手を離してくれる?」
幸一が優しく言うので、久美はおずおずと手を離したが、確かに幸一の指先はそれ以上進んでこなかった。
「久美ちゃん、もう、こんな事、したらダメだよ。良いね?」
久美は今したこと、幸一の手をぐっと押さえたこと、を幸一が怒っているのだと気が付いた。
「俺は無理に力でなんかしてないでしょ?」
久美は仕方なく頷いた。
「だから、久美ちゃんもそんな事したらダメだよ」
幸一の言葉には無言の圧力が感じられた。久美は仕方なくまた頷いた。なんと言っても幸一には嫌われたくない。
「それじゃぁね、このまま5分、じっとしててね」
久美は幸一の言うことの意味が分からずに目を丸くして幸一を見つめた。
「久美ちゃんが約束を守らないと、先に進めないって言ったでしょ?だから5分間このままで居るの。良いね?」
幸一にそう言われても久美には何のことか良く分からなかった。このまま5分じっとしているだけなんて簡単・・・・・。その途端、久美は下半身の感覚がいつもと違うことに気が付いた。幸一との会話に意識が集中している間に、幸一の指先がノックしている部分の感覚がくすぐったいような、甘いような、重いような、変な感覚になっている。
「サトミ」
幸一がサトミを呼んだ。
「はい?」
「カウントダウンタイマー、5分」
「分かったわ。スタート。5分」
久美はじっとしていた。しかし、次第にとんとんという刺激が身体の奥まで響いてくる。幸一の刺激が強くなっているのではない。自分が敏感になっているのだ。
「4分30秒」
サトミの声が響いた。久美はこの刺激を何とかしたかった。思わず手を伸ばそうとすると、
「ダメ、我慢しなさい」
と幸一の声がかかった。久美の手が止まる。しかし、何とも言えない感覚はどんどん大きくなってくる。幸一は指先でトントンと刺激している場所をもう少しだけ秘丘の奥のスリットの方に近づけた。
「んんっ!」
ほんの少し動かしただけなのに、その効果は覿面だった。久美はどうして良いのか分からずに少しずつ身体を丸くしていく。
「4分」
「久美ちゃんが言うことを聞いてくれないと先には進めないんだ」
幸一は冷静にもう一度同じことを言った。久美にはそれが幸一の与えた罰だと言うことが分かってきた。
「いや・・・いや、いや」
久美は絞り出すような声で幸一に許しを請うように囁いた。
「我慢できなくなったの?」
幸一の声は優しかった。しかし、今の久美には残酷に響いた。まだしっかりと閉じられた秘唇の奥では秘核がぷっくりと膨れ、慰められる時をひたすら待っている。しかし、それは与えられずに刺激だけが延々と与えられ続けた。
「3分30妙」
まだ半分にもなっていなかった。久美はどうして良いのか分からなかった。これを拒絶すれば、次にはもっと甘くて辛いことをされると思った。だから我慢できる限り、限界まで我慢しようと思った。
「どうしても我慢できなくなったら言うんだよ」
幸一はそう言いながら残酷な愛撫を続けた。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・」
久美は息が荒くなってきたが、どうしようもなかった。
「3分」
もう絶対にあと3分など我慢できるはずがないと思った。久美は幸一の方に身体をすり寄せ、幸一に抱きつくようにして、
「幸一さん、お願い・・・・」
と言った。
「我慢できなくなったの?」
幸一がそう尋ねても、久美はまだ素直に頷くことはできなかった。まだ頭のどこかでこんな刺激で我慢できなくなったとは認めたくない自分が居た。
「どうなの?」
「んん・・・んんっ・・・」
「2分30秒」
やっと半分になった。しかし、久美は既に息を荒げて幸一にしがみついていた。そして幸一の指が更に少しだけスリットへと近づき、ちょうどスリットが始まる部分へと来た時、久美に限界が来た。
「ああっ、もうダメ、幸一さんっ」
「我慢できなくなったの?」
久美はうんうんと頷いた。
「我慢できなくなったの?お返事は?」
幸一は久美にはっきりと言葉での返事を求めた。
「はい・・・」
「それじゃぁね、『もう我慢できません。そのまま指で恥ずかしいところを優しく擦ってください』って言ってごらん」
その言葉は限界に来ている久美にとっても衝撃的な言葉だった。そんなことを言えるはずがなかった。久美は我慢できなければ謝ればいいと思った。幸一はそれで許してくれると思った。指でのノックを止めてくれると思った。しかし、幸一はある意味で耐える以上に過酷なことを要求してきたのだ。
「2分」
「こ、幸一さん・・・・」
「我慢する?」
「許して・・・」
「良いかい、『もう我慢できません。そのまま指で恥ずかしいところを優しく擦ってください』って言うんだよ」
「1分30秒」
「早く・・・・早く・・・ああっ、ううっ、はぁっ、はぁっ、」
久美は幸一のガウンにしがみつきながら耐えた。耐えるしかなかった。それ以外にできることはなかった。例え耐えられないほどの辛さでも、それ以外に方法がなかった。
「言えないの?言ってごらん。優しくしてあげるから」
「いや、いや・・・許して・・・・・」
「1分」
最早久美には1分どころか10秒だって我慢できないと思った。しかし、幸一の要求は久美のできることを超えていた。そんなこと、絶対に言えるはずがなかった。久美は地獄の業火の中で身を焦がしながら、もう何もできなかった。