第 26 部
「ほら、お口でキスをして」
キスと言うよりは殆ど押しつけているだけだったが、何とか久美は肉棒にキスをした。それは想像以上に熱く、固かった。まるで何か軟骨か何かでも入っているかのような感じでとても柔らかくなるとは思えなかった。
「それじゃ、少しだけお口を開けてごらん。そして先っぽを少しだけ入れるんだよ。アイスキャンデーを舐める時みたいに」
幸一にそう言われても、アイスキャンデーをどうやって舐めているかなんて意識したこともないし、第一変な臭いのする肉棒はアイスキャンデーとはかけ離れている。それでも何とか少しだけ肉棒を口の中に入れることができたが、今度は自分の吐き出す息が変な臭いで気持ち悪くなった。
「ムホッ、コホ、コホ、コホッ」
久美は我慢できずに肉棒を吐き出し、咽せてしまった。
「慣れないから最初は仕方ないね。大丈夫。もう一回がんばってごらん」
どうやら幸一は上手にできるまで久美を帰すつもりはないようだった。
久美は最初、いやいや口の中に入れていた。まるで自分が幸一の快感を得る道具にされているみたいな気がして悲しかった。しかし、肉棒の先端を口の中に入れたとき、ふと幸一の表情を見たとき、幸一の目が一瞬細くなるのを見た時、自分が幸一に快感を与えていることに気が付いた。それからは幸一の表情を見ながらゆっくりと何度も口に入れてみた。すると、自分が口の中に深く入れれば入れるほど幸一は幸せそうな表情をする。
次第に久美は、自分が幸一の快感を支配することにおもしろさを見つけていった。そして自分の限界まで肉棒を頬張った時に見せる幸一の表情が可愛いと思った。
確かに久美のフェラチオは気持ち良かった。幸一の肉棒は久美の小さな口には大きすぎるくらいで、久美が半分近く頬張ると肉棒全体が久美の口の中で暖かく刺激される。更に上目遣いに幸一を見つめながら頬張る久美の表情が最高に可愛らしかった。自分の凶暴な肉棒が可愛らしい久美の口の中に吸い込まれていく光景は余りにも嫌らしく、そして可愛かった。
「久美ちゃん、手をこういう風にして、そう、そうやって握って、お口に入れながら、こうやって扱くんだ。そう、それ。凄く良いよ」
幸一は更に肉棒のしごき方を教えた。
「そう、親指で裏側を扱くと猛烈に気持ち良いんだ。それと、先っぽを舌で舐めたりしてごらん。・・・・そう、うわ、凄い。上手だよ」
久美は言われたまま、肉棒の扱い方を覚えていった。それは、高校1年生の奉仕としては十分なものだった。しかし、更に肉棒を飲み込もうとした時、激しく咽せてしまった。慣れないうちに深く入れ過ぎたのだ。
「うぉっ、ムホッ、コホ、コホ、コホ、コホ・・・」
目に涙を浮かべて咽せる久美の髪を優しく撫でながら、
「ありがとう久美ちゃん、とっても気持ち良かったよ」
と言うと、幸一は久美を優しく立たせ、再び膝の上に横向きで座らせた。しかし、今度は久美の首筋に軽くキスをしながら耳元で囁く。
「久美ちゃん、ありがとう。ほら、こんなになってるよ」
そう言ってそそり立った肉棒を久美に握らせる。久美は肉棒をどうして良いのか分からないみたいで、戸惑った。
「あの・・・これ・・・・」
「なあに?」
「どうすれば?」
「好きにして良いよ」
「でも・・・」
「久美ちゃんに握って貰っているだけで気持ち良いんだ」
久美はどうして良いのか分からず、取り合えずぎこちなく扱き始めた。しかし、体勢が悪いので上手にはできない。
「そう、上手だよ。久美ちゃん、可愛い。嬉しいよ」
幸一はそう言いながら項に軽くキスをしたり耳を唇で挟んだりし始めた。
『あっ、それ・・・うっ』久美は幸一の愛撫に敏感に反応した。先程ベッドで項や耳元を可愛がられた時も気持ち良かったのだが、今は明るいリビングなので恥ずかしさの方が先に立つ。
幸一は更に愛撫を続けながら左手で器用に久美の制服のジッパーを下げて胸の膨らみを手でからかい始め、右手はスカートの中へと伸びて茂みの中にゆっくりと入っていった。
久美にしてみれば殆ど後ろから抱きつかれて項と乳房と秘核を愛されているようなもので、全く身体を動かすことができない。幸一の息が項にかかり、身体が再び反応を始めた。
幸一の左手はゆっくりと乳房を周りから刺激し始め、右手は淡い茂みの中へと潜っていき、敏感な部分へと進んでいく。
「こ、幸一さん・・・」
「最後に少しだけ可愛がってあげるね」
「こんなところで・・・」
「ベッドに行く?」
「だ、だめです・・・今行ったら」
幸一の息がかかると甘い感覚が背筋を走る。幸一の愛撫はあくまでもソフトで優しいものだった。久美の乳房は刺激に対して正直に反応を始め、たちまち固く膨らんできた。
「ほうら、こうすればいいのかな?」
幸一の手が優しく乳房を包み、ゆっくりと裾野から揉み始めた。
「あんっ、あんっ、あっ、だめ、あっ・・・」
「感じてごらん。ほら、もう少し」
幸一の指先が乳首の周りを的確に刺激すると、久美の茂みの奥から泉が湧き出し始めた。『だめ、我慢できなくなる・・・・』久美は直感した。茂みの中に入っている幸一の右手がもう少しだけ入ってくれればあの快感が手に入る。
久美の身体がゆらゆらと動き始めた。傍目から見れば逃げだそうとしているようにも見えたが、そうでないことは久美も幸一も良く分かっていた。感じているのだ。久美の身体は快感にじっとしていられなくなっており、久美の息が弾んでくるのに合わせてうごめいていた。そして時折腰をクッと突き出してくる。
「久美ちゃん、どうしたの?何が欲しいのかな?」
「嫌、それはイヤ、もう少しだけ」
「もう少しだけ、何?」
「アアン、早く、早く・・・指を」
「指をこうして欲しいの?」
幸一の指が敏感な部分の入り口から秘唇の中へとゆっくりと突き入れられていった。
「ああぁぁぁぁーーーーっ」
「だいぶ上手に感じられるようになってきたね」
「ああん、指を止めちゃイヤ・・・」
「おねだりが上手になってきたね」
「ああぁぁーーっ、くうぅぅーーーーっ」
幸一はそのまましばらく久美を可愛がり続け、久美はつかの間の快感の海を漂った。久美の頭の中では幸一にまたベッドに連れて行かれる自分の姿が渦巻いていた。今の自分ではそれを拒絶できない。そして、今度ベッドに入ったら、更に凄いことをしてしまいそうだった。久美は声を上げながら連れて行って欲しい気持ちと戦っていた。
「許して・・・・」
やっと久美はそういうことができた。それを聞いた幸一はそっと久美を解放した。久美は幸一に抱かれたまま息を弾ませている。その久美の髪を優しく撫でながら、幸一は優しい声で話し始めた。
「久美ちゃん、お願いがあるんだ」
「はい・・・」
「今度から、食事の後の時間は制服だけを着てくれないかな?」
「え?・・・・・ごめんなさい。頭がぼうっとしてて・・・・」
「来週から、食事の後の時間には下着を付けないで欲しいんだ」
幸一の突然の申し出に久美は頭の中が真っ白になった。幸一の言っていることは、久美にも理解できた。しかし、あまりにも露骨な要求に戸惑うことしかできなかった。幸一が今日のように久美の身体を楽しむために言っているのだとしたら、あまりにも久美の人間性を無視しているとしか思えない。単に身体を提供するためだけに久美が存在しているかのような言い方だ。しかし、今の今までたっぷりとその性を楽しんでいたのは自分でもある。既に全裸にされて乳房も秘唇もたっぷりと手と口で愛され、指を受け入れて初めて挿入の感覚を楽しんだのは自分なのだ。
「はい・・・・・」
久美は素直に頷いた。それが今の久美の正直な姿だった。
「良かった。嬉しいな。今度の土曜日が楽しみだよ」
「はい・・・・」
「約束だよ」
「はい」
久美は恥ずかしそうに下を向いた。
「それじゃ、タクシーでも呼ぶか」
幸一はリモコンを操作してから、
「サトミ」
と声を掛けた。
「はい、どうしたの?」
「タクシーを呼んでくれよ」
「分かったわ。どこにする?」
「新交通サービスにしてくれよ」
画面に電話番号が流れ、相手がでるとサトミはタクシーを呼んだ。
「それじゃ、着替えておいで。その服はクリーニングに出すからね」
「はい」
そう言うと久美は着替えに行った。
タクシーは意外に直ぐに来た。久美は帰りの車の中で、じっと考え事をしていた。いや、考えたいのに考えたくない、そんな混乱した感じだった。久美の頭の中の一部では幸一に乳房を揉まれ、秘唇をたっぷりと舐められている自分の姿が流れており、一部ではそれを冷たく見放している自分、そして一部では後悔し始めている自分、そしてごく小さい部分では、幸一に身体を開発されていることを喜んでいる自分がいた。
頭の中は混乱していた。いろんな思いが出ては消えていく。しかし、久美はふと自分の頬を暖かいものが流れていくことに気が付いた。『私、泣いてるんだ』そう思うと、『きっとこれが私の正直な気持ちなんだな』と思った。『でも、どうして泣いてるんだろう』そんな思いはあったが、久美は泣いている自分が今一番素直な自分だと思った。
家に帰り、ベッドに入ってもなかなか寝付かれなかった。今日、自分はほんの数時間で大きく変わってしまった。『今の私の身体は昼間までの私の身体じゃない。いろんな事をされて、いろんな事を知っちゃった。もう、今までの私じゃないんだ』
久美は暗い部屋の中で大きな目をしっかりと見開き、何かをじっと見つめていた。あまりにたくさんのことが起きたので、心の中で消化し切れていない気がするが、不思議と明日の気持ちは分かっていた。『起きたらきっと後悔する。凄く落ち込むな、きっと。でも・・・・たぶん、土曜日にはまたあそこに行く』それだけはなぜかはっきりと心の中に浮かんでいた。