第 28 部
しかし、しばらく待っても久美は戻ってこない。幸一の心に不安が膨らんで行く。更に十分ほど待ったが久美は現れなかった。幸一は不安に耐えられなくなり、そっと久美に着替えなどに使用するように言ってある部屋を覗いたが、部屋の電気は消えたままだ。しかし、玄関に久美の靴があるのを発見して取り合えずホッとした。どうやらメイクアップルームかバスルームにいるらしい。しかし、さすがに覗くわけにも行かず、リビングに戻って待つことにした。取り合えず久美が帰ってしまったわけではないことが分かっただけでもだいぶ安心だった。
それから更に十五分ほど待っていると、久美が静かに戻ってきた。表情が硬いが、制服を幸一が与えたものに着替えたことは直ぐに分かった。
「久美ちゃん、どこ行ってたの?見えなくなったから心配しちゃったよ」
「着替えに行って、・・・・・シャワーを浴びてました・・・ごめんなさい」
実は久美は着替えるときに自分の身体の匂いが気になり、シャワーを浴びていたのだ。なるべく簡単にしたつもりだったが、女の子がシャワーを浴びて髪を乾かせば三十分やそこらはどうやってもかかってしまう。
「ううん、謝る事なんて無いさ。いなくなっちゃったから心配しただけ。さ、こっちへおいで」
久美は直ぐに幸一の隣に呼ばれたので一瞬、身体を硬くして戸惑ったが、それでも静かに幸一の右に座った。幸一が手を伸ばして久美の脇から手を回し、そっと引き寄せると身体を硬くして抵抗している。余り無理強いはしたくなかったので、しばらくそのまま久美の背中から脇の辺りを時折撫でながらしばらくニュースを見ながらスコッチを楽しんでいた。幸一が真っ先に発見したのは、久美はブラジャーを着けていないと言うことだった。ちゃんと約束した通りにしてくれたのだ。制服の上からそっと撫でると、背中のラインがとても綺麗だった。
それから更に三十分近く経ったろうか、幸一が他のチャンネルのニュースに切り替えたとき、もう一度久美を引き寄せると、今度は久美の方からスッと身体を寄せてきた。そこで久美の脇から前に手を回し、制服の上からそっと膨らみの下側を撫で始めた。今日は制服の下に余計な布地がないので、撫でていてもかなりストレートな感覚で久美の肌を感じる。特に胸の膨らみはじめの部分を微妙なカーブが素晴らしかった。
久美はじっと下を向いたまま幸一にされるがままになっている。
幸一の愛撫はいつも通りに優しいものだった。久美はそれを感じながら、自分の身体に少しずつ変化が現れてくるのをはっきりと感じていた。最初の時とは違い、こうやって軽く触られるだけで自分の身体が少しずつ熱くなってくる。それは明らかに快感への扉を予感させるものだった。『私の身体、すっかり幸一さんに愛されるつもりになってる。もう、身体が覚えてるんだ・・・・・』そう思うと悲しい気もするが、あのめくるめく世界に連れて行かれること自体は嫌ではなかった。
すると、幸一が愛撫の仕方を少し変えた。それまでは指先を主体にして制服の上から撫でていたのだが、今度は掌全体ですっぽりと膨らみの下側を包んで微妙な刺激を加えてくる。久美は自分の身体が時折刺激でピクッとなるので、幸一の手の刺激を少しでも弱めようと身体を左に、つまり幸一の方にずらしていった。しかし、直ぐに幸一の身体に当たって逃げる場所が無くなる。
「久美ちゃん、こうしてあげる」
そう言うと幸一はそのままそっと久美の身体を膝の上に仰向けに倒した。久美は大人しく幸一の膝の上に身体を預けた。そして幸一の手が胸の膨らみを撫で始めるとスッと目を閉じてこれから始まることに意識を集中させた。
この段階でも、幸一はまだ迷っていた。自分が久美の身体を無理矢理に自由にしているという気持ちが心に蟠っていた。そしてそれがいつもよりも愛撫を弱く、ゆっくりとしたものに変えていた。
しかし、それは久美にとって残酷な配慮でしかなかった。久美は先程シャワーを浴びる前に、じっと下着姿のまま数分間もメイクアップルームで立ち尽くしていた。最初、汗臭いまま幸一の横に行くのが気になってシャワーを浴びようと服を脱いだのだが、自分がこれからしようとしていることは、いつかテレビで見た映画のように、女性がセックスの前に身体を綺麗にするのと全く同じ事だと気が付いたからだ。『私、売りをしてるの?』そんな想いが心を傷つける。しかし、幸一の援助がなければやっていけないことは事実だったし、その幸一を力づけてあげたいからだ、と言う想いで無理矢理自分を納得させ、服を脱いでシャワーを勢いよく浴びた。そして恥ずかしかったが初めて大切な部分も良く洗ったのだ。
だから、幸一の膝の上に身体を横たえたとき、久美の心は既に整理が付いていた。付いていないのは幸一の方だった。勢いで久美の身体を味わい尽くした先週は、まだ幸一自身、最初のうちはどこまで進むのか決めていなかった。だからやりたいようにできたのだ。
しかし、今週は明らかに久美の服を全て脱がせ、秘部をたっぷりと楽しみ、久美に快感の声を上げさせることがはっきりしている。『本当に良いのか?』自分自身にそう問いかけていた。
既に心が決まっていた久美の反応は比較的早かった。膝の上に横たえて数分もしないうちに久美の身体は愛撫に反応し、焦れったさがどんどん堪っていく。
「幸一さん」
久美は小さな声で呼んだ。それは次のステップへの宣言だった。しかし、まだ心が決まっていない幸一は、どうするのか考える時間を作るために愛撫を弱くすることでそれに応えた。
久美はそれに何とか身体を合わせようとした。幸一が許してくれるまではおねだりはできないのだ。しばらくの間、弱い愛撫を受け止めていたが、やがて身体がそれに慣れてくると、またどんどん焦れったくなってくる。
「ううっ・・・・んっ・・・・・・」
久美は幸一の指が布地の上から乳首の近くを通る度に急激に盛り上がる予感に耐えなくてはいけなかった。そして何度かそれを繰り返すうちに、久美の小さな乳首ははっきりと事故を主張し始め、制服の上からでもはっきりと分かるくらいに飛び出してきた。
「うっ・・・こ・・・・・幸一さん・・・・」
ゆっくりと久美の身体がうねり始めた。それまではなるべく悟られないようにしていたが、もう息が弾んできているのは隠しようがない。足も擦り合わせたかったが、それをすればもっと濡れてくることが分かっていたので、一生懸命じっと我慢した。
しかし幸一は久美の表情を計りかねていた。苦しそうな表情は『おねだりをさせてください』と言っているようにも思えるし、『これ以上は許してください』と言いたそうにも思える。なによりも幸一は久美との時間を大切にしたかった。だから久美が望まないのであれば、軽いペッティングをしばらく続けて、久美自身が十分に慣れてきてから先に進んでも良いと思っていた。もちろん、既に全てを見てしまった美少女の身体を我慢するのは幸一にとっても辛かったが、久美にはその価値があるからだ。
幸一はじっと久美を見つめながら、更に辛い柔らかな愛撫を久美の身体に施した。指先でそっと乳房の周りを撫で回し、時々少しずつ頂上へと向かうが、絶対に頂上には届かない。そんな冷酷なほど丁寧で優しい愛撫だった。
久美はそれでも何とか我慢しようとした。自然に身体はピンと伸び、少しでも胸を幸一に向かって突き出そうと仰け反っていった。幸一の指はその突き出された可愛らしい膨らみの周りをゆっくりと回り、久美にほんの少しの希望を与えてから絶望へと突き落とし、また希望を与え続けた。その間に久美の身体は暴走寸前になっていく。そして、とうとう、
「もう・・もう・・・我慢できない・・・・」
と言う言葉が口からかすかに漏れた。それは本来であれば久美が口にしてはいけない言葉だった。しかし、その言葉で幸一は心を決めた。
「久美ちゃん、おねだりをしなさい」
「何て言えば・・・?」
「『もう焦らさないでください。セーラー服の中に手を入れて私のおっぱいを直接揉んで下さい』って言ってごらん。そうすれば直ぐにしてあげるよ。久美ちゃんの口から聞きたいんだ」
久美の口はわなわなと震えていた。既に意識は朦朧としており、我慢の限界に来ている。久美は単に言われたことだけを繰り返した。・・・つもりだった。
「幸一さん、もう焦らさないでください。セーラー服の中に手を入れて私のおっぱいを直接揉んで下さい」
「良い子だね」
幸一はセーラー服のリボンの下に隠れているジッパーをジーッと引き下ろし、留め具を外すとブラジャーを着けていない瑞々しい肌が現れた。そしてパンパンに膨れ上がっている膨らみをそっと右手で包んだ。固く張りつめた膨らみの感触は今までで一番固かった。ぷるん、と僅かに手の中で弾む。
「はうぅっ」
久美はそれだけで仰け反った。そして幸一が優しくそっと膨らみを揉み始めると、
「ああぁっ、あーっ、あうーっ・・・」
と甘い吐息を絞り出した。揉み心地は最高で、確かに今まで経験したことがないほど、久美の乳房は硬く張りつめており、特に裾野の辺りは物凄く固い。きっと強く揉んでいたら、敏感になりすぎていた久美の身体は快感として捉えなかったろう。しかし、この段階での優しい愛撫は久美に至高の天国を与えた。乳房の上から軽く揉んでいるだけなのに、その快感は足の指の先まで走り抜けていく。
「くぅーっ、はぁぅーーっ、はぁーーっ・・・・」
最高の感触だった。こんな硬い乳房を揉める男など、そういるはずがない。まだ発達途上の少女の身体を絶妙に開発したものだけが経験できる揉み心地だった。
今まで我慢していた久美の足はどうしようもなく何度も擦り合わされ、乳房からの快感を受け止め、更に快感を膨らませていた。
しかし突然、幸一は愛撫を止めると久美を抱いて立ち上がった。
驚いた久美は幸一の胸にしがみつき、
「そんな・・・いや・・・・まだ・・・・」
と切ない思いを小さな言葉にした。あれだけ長く我慢を強いられたにしてはほんのつかの間と言っても良いくらいの短い愛撫だった。せめてもう少しだけ身体を喜ばせて欲しかった。このまま寝室のベッドに連れて行かれて、再び拷問とも思える愛撫を施されるのかと思うと、久美は激しく揉んで欲しいと言う激情に駆られた。
そんな久美の思いを無視するかのように幸一は久美を寝室に連れて行った。そしてベッドの脇で久美を立たせ、自分はベッドに座ると、
「久美ちゃん、全部脱いでごらん」
と言った。
久美は幸一の言い方から、脱いで見せなければいけない、と直感したが、さすがに手は動かなかった。その久美に幸一は更に言った。
「さぁ、全部脱いで見せてごらん。良いね?」
その言い方に、久美は言われた通りにするしかないことを悟った。嫌だと拒否すれば、幸一は無理矢理脱がすようなことはしないだろう。しかし、その後に久美を待っているのは永遠に続く強烈な焦らしなのだ。もし、冷静な久美だったらそれをあえて選んだかも知れないが、ほんのつかの間の間だけ極上の快感を与えられた直後の、まだ身体に疼きが残っている間の要求は久美に選択の余地を奪ってしまった。
久美は大きく深呼吸すると目をつぶって上だけで留まっている制服のリボンの下のホックに手を掛け、それを外した。そして制服を自ら大きく開き、その中に包まれている身体を幸一の目の前に晒す。
完全に半球型に膨らんだ乳房が幸一の目の前に差し出された。既に先端は固く尖っており、久美の身体が幸一の愛撫を待ち望んでいることを正直に表していた。
ベッドの上に横たわった久美も素晴らしいが、こうして立っている姿は少女と大人の間であることを実感させる。幸一は全身の血がたぎるのを覚えたが、意志の力で無理矢理激情を抑え込んだ。しかし、肉棒はあっという間にガウンから突き出してきた。
久美は脱いだ制服をどうしようか一瞬迷ったが、デスクの前の椅子の背にそっと掛けるとスカートに手を掛けた。幸一は身じろぎもせずにじっと見ている。
久美自身、自分でも驚くくらい簡単にスカートのジッパーを降ろすことができた。既にスカートの下には何も付けていない。久美はゆっくりと前屈みになり、スカートからそっと足を抜いていく。前屈みになると、久美の半球型の乳房が三角錐の形に尖るのが素晴らしい光景だった。
しかし、スカートを脱ぐと直ぐに手で膨らみを隠し、脱いだスカートで前を隠してしまい、それ以上どうして良いのか分からずに久美は少し身体をかがめてじっとするしかなかった。
「ベッドに上がりなさい」
幸一がそう言ったが、久美はなかなかそうしようとしなかった。ベッドに連れて行かれるならまだしも、自分からベッドに上がるのは精神的にまだ抵抗が大きいのだ。スカートで前を隠したままぐずぐずしているのは、それはそれで可愛らしかったが、幸一は更に久美に命令した。
「スカートを置いて、ベッドに上がりなさい」
その言葉で久美も心を決めたらしい。
「はい」
そう言うとスカートを制服の上に掛け、こわごわとベッドに上がり、手で胸と前を隠したまま幸一を見つめた。それはまるで子猫のような可愛らしさだった。