第 30 部
幸一は久美が身体をすり寄せてきたことで一安心し、抱き寄せた久美の背中をゆっくりと愛撫し始めた。久美は嫌がらずにそれを受け止め、自分の身体が再び反応することを予期しながら幸一に抱かれていた。幸一の丁寧な愛撫に久美の身体はゆっくりと反応し始めた。
『私の身体、こうされるだけでもう、こんな風になっちゃうなんて・・・・』久美は幸一に日々開発されていく自分の身体を実感していた。『軽く触られているだけなのに、気持ち良くなっちゃうの・・・・』正直に言って嬉しくもあり悲しくもある。久美は自然に息が激しくなるのを何とか押し留めようとしたが、幸一の指が背中を這い回る度に走り抜ける快感で更に息が荒くなっていくのをどうしようもなかった。
「久美ちゃん、感じてきたのかな?」
幸一の声が優しく耳に響く。
「・・・・・はい・・・」
「我慢できなくなったら言うんだよ」
幸一は更に久美に我慢を強いると、愛撫を少し強くした。
「はぁぁっ、ううっ・・・・くぅっ・・・・」
ゆっくりと久美の声が部屋に響き始める。
「こ、宏一さん・・・・・」
「なあに?」
「か、感じて・・・・」
「我慢できなくなってきたの?」
「・・・はい・・」
「どうすればいい?」
「そんな・・・」
「して欲しいことを言ってごらん」
「・・・いや・・・」
「恥ずかしいの?」
「はい・・・」
久美はそう言ったが、実際の心の中はもう少し複雑だった。久美は自分が望んで抱かれているわけではないのだから、自分からおねだりなど本当はしたくないのだ。もちろん、焦らされれば仕方なくするが、それが久美の本心かと言われると自分でも分からなくなってしまう。
「それじゃ、どうしようかな?」
そう言いながらなおも幸一は指を少女の瑞々しい肌の上に這わせていった。
「はぁっ、あっ、ああん、・・・ううっ・・、くっ・・・・」
久美の声は次第に切羽詰まったものになっていく。しかし、肌の上を指が這っていく愛撫は次に何を予感させるわけではないので、感じてはいても次にどうして欲しいのか分からない。
「こ、幸一さん・・・」
「なあに?」
「はやく・・はやく・・・」
「どうして欲しいの?」
「わかりませんっ」
「それじゃ、どうしようかな?」
「そんな・・・ああんっ、はやくぅっ」
久美の声は明らかに限界に近づいていた。しかし、幸一自身、何かを焦らしているわけではないので、幸一も正直に言ってどうして良いか決めていない。しかし、これ以上何もしないのも可愛そうだった。
「よし、それじゃ、上になってごらん」
そう言って久美を自分の上に引き上げた。
「そして、手をついて・・、そう、そのままもう少し上においで」
幸一は久美を四つん這いの格好のまま引き上げ、少しキスを楽しんでから久美の胸へと興味を移した。小さめだが固く三角に尖っている乳房は久美の魅力を十分に表している。久美は少し嫌がったが、結局幸一に求められるまま、自分の乳房を幸一の口元に差し出した。
「ほうら、こうしてあげるからね。もう少し身体を下げて」
そう言うと、目の前に差し出された淡い色の小さな先端をそっと口で含んだ。
「はうぅっ」
途端に久美の身体に快感が走り抜ける。両手をついているので身体を殆ど動かすことができない。それが久美に少しだけ小さな恐怖を与えた。
「嫌、こんなのは嫌、上になって・・・」
「どうして、こんなに感じているのに」
「はううぅっ、そんなにしたら・・・・」
「いや?」
「ああぁぁぁん、いやぁー」
久美は身体を引き離そうとしたが、幸一の両手ががっしりと久美の腰を掴んでいるので後ろに下がることができない。それどころか、幸一は久美の茂みへと手を伸ばしてきた。
久美は慌てて腰を後ろに引いたが、それは自分から尻を突き出す格好になり、よりはっきりと四つん這いの格好になっただけだった。幸一の手はその久美の茂みをゆっくりと這って奥へと進みながら、口では可愛らしい乳首をたっぷりとねぶる。
「こんな格好では嫌ですぅ」
久美は自由のきかない格好を嫌がったが、幸一は綺麗に突き出した可憐な膨らみをたっぷりと楽しむことができた。更に口だけでなく、手でゆっくりと揉んでやると久美は声を上げて喜ぶ。
「ああぁぁっ、だめぇぇっ、ああん、上からはいやぁ、そんな両方なんてぇっ、ああぁぁ、いやぁぁぁ」
その時、茂みの奥へと進めていた幸一の手が、とうとう久美の秘密の場所へと届いた。
「あああぁぁぁぁーーーっ、下もなんていやぁぁぁ」
久美は自分が幸一に覆い被さったまま乳房と秘唇を愛撫されるこの格好を嫌がったが、感じていることも確かだった。自分では動くことのできない状況で感じさせられると快感が増すことに気が付いたのだ。
「ああぁぁ、だめぇ、これ以上はだめぇぇ、許して、お願いぃぃ」
久美は徹底的に感じさせられ、息も絶え絶えになって幸一の上を降り、そのまま四つん這いになって息を弾ませていた。その姿勢に幸一が敏感に反応し、すぐに起き上がるとまだ息を整えている久美の背中に舌を這わせ始めた。
「はううっ」
敏感になっていた久美はたちまち反応し、幸一の舌が背中をゆっくりと這い回る度に仰け反ったりシーツにしがみついたりして快感に耐えた。幸一の舌での愛撫はねっとりとしたり、細かく舌を動かしたり、時には大胆にベロベロと舐め回したりして久美を翻弄した。経験の少ない少女に幸一のテクニックは酷とさえ言えた。更に幸一の舌が腰の下辺り、尻の少し上へと来たとき、久美は最早シーツに顔を埋めて喘ぎ声を上げながら感じることしかできなくなっていた。自分でもその場所がどうしてこんなに感じるのか分からなかった。
「久美ちゃん、ここ、とっても感じるんだね」
幸一はそう言いながらたっぷりと舌を使って久美を喜ばせた。
やがて幸一が満足して顔を上げたとき、久美の身体は全身が敏感になっており、幸一の息がかかっただけでも快感が身体を走り抜けるようになっていた。
「それじゃ、こんどはこっちだね」
幸一はそう言うと、四つん這いの久美の尻を可愛がり始めた。そして秘唇の周りの毛の生えている部分から丁寧に指を使う。
「そ、そこはぁぁぁぁ、ああぁぁぁぁ、いまされたらぁぁぁ・・・」
久美は予感していながらも怖さが先に立った。これほど自分の身体が敏感になったことなど無いのだ。だから最初に、自分が驚くくらいに濡れているのではないかと思い、それを幸一に見つかるのを恐れた。
「おや?久美ちゃん、もうこんなに濡れてるんだね?」
「いやぁぁぁぁぁ・・・」
「ほら、こんなに指が滑らかに動くよ。ほら?」
「ああぁぁぁ、ああああぁぁーーっ、くあああぁーーっ」
「感じ易くなってるんだね。ここなんて、こんなに膨らんじゃってる」
「あううっ」
久美は秘核を触られて一際大きな声を上げた。
「痛いの?こうされるの嫌?」
「ああぁぁ、うううぅぅぅ、はうぅぅ・・」
久美は首を振りながらひたすら感じ続けた。そして痺れている頭の隅で『私の身体が自分のじゃないみたい。こんなに感じさせられたら持たない』と思った。幸一はそんな久美の恐れなど有り得ないと言わんばかりに指を秘唇と秘核に使った。
久美はこんなに気持ち良くなったのは初めてだった。何か、大きな波に飲み込まれて翻弄されているようで、意識さえはっきりしない。ただ、気持ち良いことだけが分かる状態なのだ。
「それじゃ、この前の復習をするよ」
幸一はそう言うと、指先を秘口に充てた。すると、それまで声を上げながら悶えていた久美の身体がピクッと震え、次に起こることを待つ。
「シーツの中に隠れてちゃダメだよ」
そう言うと幸一は久美の顔を上げさせ、手を伸ばさせて久美を再び完全な四つん這いにした。そしてゆっくりと指を埋め込んでいく。
「ああぁぁぁぁぁ・・・はいってくるぅぅぅぅ・・・」
指を一本完全に入れると、幸一は指で久美の中を確かめるようにゆっくりと指を回して感触を楽しんだ。
「ああああああああああああああ・・・」
久美の細い手がぷるぷると震え、久美の口から声が漏れ出す。
「ほうら、感じてごらん」
そう言うと幸一はゆっくりと指を出し入れし始めた。
「ああぁぁっ、ふわぁぁぁっ、はあぁぁーっ、あうぅぅーーっ」
「どうなの?」
「あうぅぅーっ、はううぅーっ、ううぅーっ・・・」
「いやなの?やめちゃおうか?」
「いやああーーっ、ああぁぁーっ、くぅぅーっ」
「いいの?ちゃんと言わないと止めちゃうよ?」
「いいぃぃーっ、いいぃーっ、ああぁぁーっ」
「良い子だ。それじゃ、ご褒美だよ」
幸一はそう言うと、三角に下向きに尖った乳房をゆっくりと揉み始めた。
「はあああああーーーーっ」
久美はこの姿勢で感じさせられることになれてきたようで、素直に乳房を揉ませながら仰け反って喜び始めた。乳房を揉まれながら指を出し入れされるとこんなにも気持ち良いと言うことを初めて知った。先週はとにかく分けも分からず感じていただけだったが、今はとにかく気持ち良い。
幸一はだんだん乳房の揉み方を大胆にしながら指を早く動かしていき、久美が刺激に慣れることを防いだ。だから、幸一が久美を解放したとき、ぐったりとベッドに沈み込んでしまった。しかし、幸一はその久美を再び仰向けにすると、左の乳房に吸い付いて口の中で乳首を転がしながら右の乳房を揉み上げ、更に指を秘口に出し入れして久美の身体を徹底的に喜ばせた。更に最後にもう一度久美の秘唇を口で堪能しながら乳房を揉み上げた。
久美はただ声を上げながら感じることしかできなかった。既に最後の方ではぐったりとしていたので、頭の中は霞がかかったようになり、気持ち良いと言うことと、息が辛いと言うことしか分からなかった。
やがて久美の身体に満足した幸一は、最後に濃厚なキスをしてからリビングへと戻っていった。
それからしばらく久美は意識を失ったかのように熟睡した。眠りに落ちてもまだ快感が身体の中に残っているようで、何度も悶えるような仕草を繰り返していた。
目を覚ましたとき、今度は身体が鉛のように重くなっていた。起き上がるのがこれほど辛いと思ったことはなかった。力を振り絞って身体を起こし、何とか制服を着てリビングへと戻る。
「久美ちゃん、疲れた?」
「はい・・・・。宏一さん、ごめんなさい。身体が重くて・・・」
「だいぶ疲れたんだね。それじゃ、今すぐタクシーを呼ぶから着替えておいで」
「はい」
久美は言われたとおり自分の服に着替え、リビングに戻ると直ぐにタクシーが着た。幸一と最後にゆっくりキスをしたが、それだけで腰が抜けてしまいそうだった。そして部屋を出るとまっすぐ立っているのも大変で、タクシーに乗って行き先を告げると到着までずっと眠ってしまった。その久美の頬には涙の跡が残っていた。