第 33 部
「どうして?手を下ろしたら久美ちゃんのして欲しいことができないよ?」
「服が捲れ上がって、ダメです」
「だって、久美ちゃんだって早く優しくして欲しいでしょ?」
そう言いながら幸一は久美の膨らみの端を指で軽く刺激する。それは小さな甘い衝撃となって久美の頭に響いた。
「ほら、もう少しだよ」
「いや、いやです。これはいや・・・・」
「久美ちゃんだって服が捲れ上がらなければして欲しいでしょ?」
幸一はズバリと言った。久美の頭がしばらくして小さく前後に動いた。
「それじゃね」
幸一は久美の左耳を覆っている髪を唇で掻き分けると、耳元をを唇で愛撫しながら囁いた。
「久美ちゃんが制服のジッパーを下ろしなさい。そうしたら、直ぐに優しくしてあげる。いっぱいだよ」
「ああん・・・幸一さんっ、そんなこと・・・・」
「ほうら、して欲しいでしょ?早くしないと元に戻っちゃうよ」
「いや・・・・戻るのはいや・・・・・ベッドに連れてって・・・」
「ダメ、早くしないと・・・・・」
幸一は細い項に唇と舌を這わせながら久美を徹底的に追い詰めていった。しかし、脱がされるのを許すのと自分から脱ぐのでは全く違う。暗い寝室で服を脱ぐことはできても明るいリビングで自分から服を脱ぐなど絶対に久美には無理だった。
「いやぁ、脱ぐのはいや、ダメ・・・」
あくまで久美は嫌がった。明るい部屋ではとにかく嫌なのだ。そこで幸一は条件を出した。
「久美ちゃん、脱ぐんじゃないよ。ジッパーを下ろすだけ。ほら、久美ちゃんのおっぱいを可愛がりたいから両手が使えないだろ?だから久美ちゃんに言ってるの。俺の代わりにジッパーを下ろすだけ、できるでしょ?」
「あん、幸一さん、はぁ、はぁ、幸一さんの代わりなの?」
「そうだよ。久美ちゃんはあくまで代わり。さぁ、早く」
久美はそう言われておずおずと両手をリボンの陰に隠れているジッパーへと伸ばした。
「さぁ、早く下ろして。久美ちゃんの手で」
幸一はそう言ったが、久美はじっと正面を見つめたまま、時折幸一の愛撫を首に受け目を細くしながらもゆっくりとジッパーを下ろしていった。もともと捲れ上がった服のジッパーを下ろすのは楽ではない。久美は何度も引っかかりながら次第に制服を左右に開いていった。
ゆっくりと制服が完全に左右に開かれると、捲れ上がっていた布地は幸一の手の外側に落ちた。
「ほうら、こうすれば恥ずかしくないでしょ?いつもと同じでしょ?」
幸一が言うと、久美はウンと頷く。次はいよいよ幸一の約束を果たす時だ。
「良い子だ。それじゃぁ久美ちゃん、感じてごらん」
そう言うと幸一はパンパンに張った乳房をゆっくりと揉み始めた。
「ああぁっ、そんなっ、もうしてくれるの、アアンッ」
いつもの幸一ならここから更に焦らすはずなのに、今日の幸一は直ぐに乳房を揉んできた。まだあのおねだりの言葉も口にしていないのに。それは久美にとって不意打ちに近いもので、ゆっくりとは言え、いきなり揉まれた乳房からの快感に上手く対応できなかった。久美は身体を捻って悶え、膝が飛び跳ねるように幸一の目の前で擦り合わされる。
「ああぁぁぁっ、幸一さんっ」
「どうなの?言ってごらん?」
「アアンッ、こんなにされたらっ、はあぁぁぁ」
「言わないなら止めようかな・・・・」
「ああん、いやっ」
「どうなの?」
「気持ちイイッ」
「ほんと?」
「ああん、そんなに首を舐めちゃいやぁ」
「いやなの?」
「いやぁ、そんなにされたら嫌らしくなっちゃうぅっ」
「どうして?首筋を舐めたら嫌らしくなるの?」
「そうなのっ」
「それじゃ、おっぱいのほうをもっと可愛がって欲しい?」
「して、して・・・・」
「揉むだけじゃ足りないの?」
「そんなこと・・・・・」
「それともこうして欲しいの?」
幸一は今まで乳房を揉むときにはわざと避けていた乳房の先端を指先でゆっくりと可愛がり始めた。周り中を揉まれてつんつんに尖っていた新鮮な乳首は敏感に快感を生み出す。
「アアンッ、それっ、アアッ、イヤッ、見ないでっ」
久美は目の前で自分の膝がポンポン跳ねるのを幸一に見られたくなかった。しかし乳首からの快感はどうしても秘核に直接響くので足を擦り合わせないと我慢できない。
「久美ちゃんは敏感に反応するんだね」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、見ないで・・・少し休ませて・・・・お願い・・・・はうぅぅっ、ああぁーっ」
幸一は久美に与える快感を加減しながらゆっくりと乳房を楽しんだ。明るい部屋で悶える久美の表情は暗い部屋とは違ってとても可愛らしく感じる。手の中で弾むような弾力、そしてその先端でコロコロと転がる小さな乳首、そして明るい部屋で恥ずかしがりながらも快感を抑えきれずに感じる久美の表情が絶品だった。
幸一は何度も首筋を愛しながら久美の甘く熱い吐息を絞り出し、更に久美をこの体勢のまま上の世界に連れて行こうとした。最初は何とか膝が上がるのを抑えようとしていた久美は、最早無駄な努力と悟ったのか幸一の前で足が動いても止めようとはしなくなった。
「あん、こ、幸一さん、はうぅん、もうここは・・・早く・・・あうっ・・」
久美はどうして幸一がここで乳房だけを可愛がるのか分からなかった。幸一の力強い手の中で自分の乳房が弾む度に快感が迸るが、『ベッドの上ならもっと夢中になれるのにどうして連れてってくれないの・・』と明るい部屋なのでのめり込めないこの状況をなんとかしたかった。そしてこのリビングに入るまで、今日はどんな風にされるのか不安で仕方なかったのに今ではベッドに行きたくて仕方なくなっていた。乳房と首筋を同時に可愛がられていると言っても今はまだ椅子に座ったままだ。服を脱いでベッドの上で愛されるあの感覚とは比べものにならない。
久美がそんなことを思っていたとき、幸一は久美の耳元で、
「ベッドに行きたくなった?」
と聞いてきた。久美は素直に頷く。
「今日は久美ちゃんの中に入るよ。いい?」
幸一がそっと耳元で囁くと、一瞬久美はビクッとしたが、やがてコックリと頷いた。既に幸一の指は二本まで受け入れているし、その快感も知っている。最早久美は初体験に意味もない不安を持つ無垢な少女ではなかった。
「どんな風にして欲しい?」
「どんな・・・・って言われても・・・・」
「直ぐにした方が良い?それとも時間を掛けてじっくりと入れた方が良い?」
「そんな・・・・・分からない・・・・・幸一さんに任せます」
そう言いながら久美は、自分があっさりと幸一を受け入れることを了承したことに少し驚いていた。久美自身、嫌がるつもりはなかったのだが、もう少し迷うと思っていた。しかし、実際には確かにベッドに行きたくなるようにし向けられたとはいえ、もっと不安になると思っていたのだ。しかし、今の自分は強行位置を自分の中に受け入れることを自然に納得している。ただ、『もう少し嫌がった方が幸一さんが喜ぶかな?』とはちょっとだけ思った。
「それじゃ、ちゃんと言うこと、聞くんだよ」
「それって・・・なんか無理なこととか・・・・」
「大丈夫。優しくしてあげる」
「あの・・・、大切にしてください」
「うん、分かってるよ。久美ちゃんだもの。任せていいよ」
「はい」
そう答えた久美は、頭の中で幸一の肉棒を思い出していた。『あの太くて固くて長くて口に入れると顎が痛くなる幸一さんのおちんちんが本当に私の中に入るのかな?見たときは本当にびっくりしたな・・・』そうは思ったが、不思議と不安はなかった。
「ねぇ?」
すると幸一が久美から手を抜いて話しかけてきた。久美はまだぼうっとしている。
「・・・はい」
「紅茶、入れてくれる?」
「え?紅茶ですか?」
「うん、ちょっとのどが渇いたかな。緊張したから」
「はい、分かりました」
「紅茶の葉っぱはガスレンジの左上に入ってるよ。名前が書いてあるから。オレンジペコにしてくれる?一緒に飲もうよ」
「はい、直ぐにします」
そう言っても久美の身体は直ぐには立ち上がれなかった。今までさんざん感じさせられていたのだから当然なのだが、まだぼうっとしていて身体が熱い。それでも久美は何とか身体に力を入れて怠くて重い身体を引きずるようにキッチンに行った。
久美が紅茶を入れている間、幸一は久美の姿を想像していた。ほんの今まで声を上げていた少女がキッチンに立っているのだ。セーラー服姿とは言え、乳首は尖っているし、あれだけ足を動かしていたのだからきっと秘部も濡れているはずだ。そんな少女が抱かれる前に男のために紅茶を入れてくれる、そんなシチュエーションに幸一は満足した。
一方久美は、今更キッチンに立つとは思っていなかったのでかなり戸惑っていた。実際、こうしてキッチンに立ってみると想像以上に自分の身体がだるい。セクシャルな状況になった女の子の普通の反応なのだが、以前にベッドルームから出てきたときには本当に身体の芯まで疲れていたので、今回のように中途半端に止めても身体が怠いと言うことには慣れていなかった。
ティーセットは別に分けてしまってあるので直ぐに見つけ出すことができた。しかし、紅茶を入れながらも久美は幸一がどうして途中で止めてしまったのか、その理由を考えていた。『もしかして私、何か変なことしたのかな?』『幸一さん、気を悪くしたのかな?』そんな気がしてお茶に神経を集中できないのでなかなか進まなかった。『感じるだけじゃダメなのかな・・・。何かおねだりしなきゃいけなかったのかな・・・??』いろんな思いが頭の中をぐるぐる回るだけで考えがまとまらないので、意外に時間がかかってしまった。
もともと久美はお茶を入れるのが上手いのだが、紅茶には自信がなかった。ただ、紅茶を美味しく入れるのは難しいと言うことを知っていただけでも同年代の女の子よりは詳しいと言える。
「上手くできなかったと思うけど・・・・」
そう言って久美が紅茶を持ってくると、幸一は久美と一緒にゆっくりと熱い液体の香りを楽しんだ。
「うん、上手じゃないけど、十分美味しいよ。繊細な香りがちゃんと出てる」
「少し、渋かったですか?」
「少しね。ちょっとお湯の温度が高かったかな?」
「はい、今度は気をつけます」
「でも、久美ちゃん手最初から結構上手に入れるんだね。これならもっと前から頼んどけば良かった」
幸一はゆっくりと紅茶の香りを楽しむように何度かティーカップから立ち上がる湯気を吸い込んでいた。