第 92 部
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・・・」
「久美ちゃん、凄かったよ」
「まだぼうっとしていて、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・」
幸一は目の前に差し出されている乳房をそっと両手で包み込んだが、
「ごめんなさい。・・・今は感じないみたい、はぁ、はぁ・・・はぁ、はぁ・・」
と久美はゆっくりと幸一の上から降りた。
「やっぱり軽くシャワーを浴びてきますね」
そう言うと久美は部屋を出て行った。
久美が出て行って静かになった部屋の中で、幸一は一人タバコに火を点けたが、ほんの今までこの部屋で行われていたことが目に焼き付いて離れない。あそこまで久美が大胆になるとは思ってもいなかったのだ。この部屋で食事の後、最初に幸一に抱かれた時はかなり恥ずかしがっていただけに、恥ずかしがっている久美の姿と今目の前にいた久美の姿が対比されて強烈な印象を残している。
久美は軽くシャワーを浴び、幸一の残滓がもう流れ出してこないことを確認すると、改めて全身を綺麗に流した。ほんの今、幸一の上に乗って自分がしたことに自分自身が驚いている。夜、自分のベッドの中でそっとすることになどまるで子供の遊びに思えるほど、久美自身が強烈な印象に驚いた。しかし、幸一が望むことを見せてあげることができた、と言う充実感もあった。確かに恥ずかしかったが、あの時幸一は完全に自分に夢中になっていた。だからこそ、最後にあそこまでできたのだ。
今夜は何回愛されたのだろう?何回いってしまったのだろう?幸一は何回自分の中に出したのだろう?考えては見たが、それぞれがあまりに強烈な印象なので一度に纏めて考えることなどできない。『きっと、明日になってみればもう少し冷静に振り返れるだろうな。だから、今は幸一さんにいっぱい出して貰えた嬉しさだけを感じていよう』久美は全身が鉛のように思いのを我慢してシャワーから出て身支度を調えながら、『明日はずっと寝ていられるかな?』と思い始めていた。
一方、幸一はリビングで久美を待ち侘びていた。何というか、久美が一瞬でもいなくなるのが寂しいのだ。常に自分の側にいて欲しいし、いつも久美に触っていたい、そんな想いが次から次へと湧き上がってくる。久美にいろいろな性の手ほどきをして、いろいろ覚えて欲しくていろんな事をしたのに、いざ久美がそれを覚えて幸一の思い通りに変わってくると、返って不安になる。久美は自分を飛び越して別の所に行ってしまうのではないか、そんな想いが湧き上がるのだ。理性では、久美はそんな子ではないことをよく知っているのに、心は常に久美を求めている。
幸一は久美に渡す封筒に入っているお金を確認してソファの前のローテーブルに置くと、衛星のニュース番組を見ながら久美を待ち続けた。ふと時間を見ると、既に午前2時を大きく回っている。深夜とは言え、久美の家まではタクシーで30分以上かかるので、久美が自分のベッドに入るのはもっと遅くなってしまう。
やがて久美がリビングに入ってきた。既に自分の制服に着替えて身支度を完全に調えている。その久美の姿を見た幸一は、分かっているのに悲しくなった。久美は帰るつもりなのだ。あれだけ激しく愛し合ったのに、それでも久美は帰るつもりでいる。自分でもバカなことだと思いながらも、幸一は聞かずにはいられなかった。
「久美ちゃん、もう遅いよ。泊まっていかない?」
「ごめんなさい、幸一さん。やっぱり帰らないと・・・・・」
「久美ちゃん、一度だけ、泊まっていかない?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
久美は困って下を向いてしまった。
「後で車で送ってあげるから」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「もう少し久美ちゃんと一緒にいたいんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
久美が何も言わないので、幸一は更に問いかけた。
「ねぇ、泊まっていってよ。良いでしょ?」
「・・・・・ごめんなさい」
小さな声が久美の口から出た。
「久美ちゃん、久美ちゃんは泊まっていきたくないの?」
「そんなこと、無いです。私だって・・・・」
「それなら泊まって・・」
「だって、私一人じゃないんだもの。英二が待ってるから。朝になって私がいなかったら英二ひとりじゃ何もできない。小学生なんだもの」
「でも・・・・・」
「幸一さん、タクシーを呼んで下さい」
「久美ちゃん・・・・」
「お願いだから早く。そうしないとどんどん帰りたくなくなるから。まず呼んで下さい。それから話します」
久美は、『私の気持ちだって分かってるはずなのに。幸一さんたら子供みたいに我が儘を言って・・・・』と困っていた。『全てを許したからこそあそこまでしたのに』と久美は自分のしたことが認められていないようで少し悲しかった。しかし、幸一は久美の心の奥までは分からない。明らかに不機嫌な声でサトミを呼んだ。
「サトミ」
「はい、どうしたの?」
「タクシーを呼んでくれないか?」
「分かったわ。どこが良いの?」
「どこでもいいよ」
「わかったわ。東京高速交通から呼んでみるわね。(電子音)もしもし、東京高速交通ですか?一台お願いできますか?」
幸一は『時間がかかると言え』と思ったが、こう言う時に限って直ぐに来ると返事があった。それでも10分以上はかかるらしいが。
「幸一さん」
「なあに?」
幸一は少しむくれて返事をしたが、久美はその場を何とか取り繕おうと必死になっているようだ。
「今度、サトミさんの使い方を教えて下さい」
「え?久美ちゃんが?」
「そう、コンピューターなんでしょ?できるのかな?」
久美がこれからもこの部屋に来たいと言っていることが分かって、幸一は一気に機嫌が直った。
「うん、もちろんできるよ。さっきだってタクシー会社と話をしていたろ?この部屋のマイクは俺の声しかとらないようにしてあるだけで、そうしないとテレビドラマとかに反応するから、久美ちゃんの声を登録すればいつでも使えるようになるよ」
「難しいの?」
久美は幸一の機嫌が一気に直ったのを見て『やっぱり子供みたい』と思ったが、やはり嬉しかったし安心した。
「ううん、エンロールブックって言うのがあって、それを順番に読み上げるだけで良いんだ。その中には声の質がいろいろ登録できるようになっていて、それを・・・・・・」
久美はその声を聞きながら、幸一にそっと抱きつくと精一杯のキスをした。
「幸一さん、ソファに座って」
「え?良いの?説明しなくて?」
「良いの。座って」
幸一が座ると久美が跪いて幸一の肉棒を取り出し、そっと口に含んだ。
「タクシーが来るまでは、これで我慢して」
「久美ちゃん・・・・・」
「私だって帰りたくなかったの・・・・ングングッ・・・・・でも、私には家族がいるの。最後の一人の家族が。・・・・・・・・・・・・ンプッ・・・・ごめんなさい・・・・・・・・ンンッ・・・・ンンピチョッ・・・・・でも、料理ももっと上手くなって幸一さんに喜んで欲しいし、・・・・・ベッドのことももっと幸一さんに教えて欲しいし・・・・・幸一さんは私に出口を見つけてくれたから・・・・・・・・・・・・ンプッ・・・・私と英二にもう一度普通の暮らしをくれたから・・・・・・・・・」
幸一の肉棒を精一杯しゃぶっている久美の頬を涙が流れ落ちた。
(その後、2ヶ月ほどした土曜日)
久美は幸一のマンションのキッチンでトンカツを作っていた。このキッチンにもだいぶ慣れてきた。土曜日は久美にとって特別な日だった。早起きして弟の夕食の準備までしなくてはいけないし、幸一に作る料理のレシピを前日の遅くまで調べているので正直に言うと眠い。しかし、土曜日だけは久美が自由を手に入れられる日だ。夕食を食べると弟は山崎の迎えの車で山崎の家に行く。そこで勉強を見て貰うのだが、不思議と嫌がらずに毎週通っている。どうやら山崎と話が合うらしい。
だから久美は学校から出てちーちゃんとミカリンとお昼を食べて、気楽に会話を楽しむ。幸一の話も少しするし、エッチの話もちょこっとだけする。今では3人共に彼ができたが、『クーって結構濃いよね』と二人がよく言う所を見ると、どうやらセックスが一番上手いのは幸一らしいのが嬉しかった。それから買い物をしてここのマンションに来ると、シャワーを浴びて食事の準備を始めるまでの間、少しだけソファで休むこともできるようになった。
幸一の好きなトンカツも今日は少しアレンジを加えてトマトソースを掛けてスパゲティの上に載せる予定だ。準備は万端だった。
先月、久美は会社のオーナーの一人になった。まだ二部にも上場していない会社なので報道されることはなかったが、業界ではしばらくの間、かなり有名人になった。そして久美の発案で会社に持ち株会を作り、久美の株の半分を社員に貸し出すことになった。かなり複雑な手続きが必要だったが、このおかげで持ち株会に入った社員はお金を出して借りた株の配当を受けられるようになり、業績を社員に還元できるようなシステムも出来上がりつつある。その持ち株会の代表に総務部長の幸一が納まった。社員の評判は上々で、会社の中に専用の部屋を貰った久美は社員からシンデレラと呼ばれるほどになった。
しかし、実際の久美は今までと殆ど変わらない。学校での勉強は大変だし、弟と二人暮らしなので家事だって大変だ。ただ、生活が落ち着いてきたので新聞部に入って活動を始め、自分で取材に出かけることも経験した。毎週一度は山崎の家に行くし、弟を連れて行くこともある。子供のいない山崎は久美の後見人になったのがとても嬉しいらしく、行く度に一緒に暮らしたいと漏らすが、久美に説得されていつも苦笑いするしかない。
久美の父の死については、弁護士の毎田が代理で資料を警察に届けた結果、新たに捜査が開始された。そして取締役の一人が消えるように自己都合で退職したのはその二週間後だった。一家の支えが突然居なくなる生活の悲惨さを知っている久美は、それ以上の制裁を望まなかったので、それから先の警察の捜査がどうなったか知らないが、たぶん、毎田が握っている証拠を出さない限りその取締役までは届かないだろうとのことだった。
久美は下ごしらえがだいぶ終わったので、幸一が帰ってきたら直ぐに上げられるように油をレンジの上に載せて温度を設定すると、ふとリビングの方を振り返った。そこには見慣れたソファと大画面のテレビがある。
「サトミさん」
「はい、どうしたの?」
「今日の天気予報は?」
「はい、天気予報ね。ウェザーチャンネルを流すわ」
すると画面に24時間の天気予報専門チャンネルが映し出された。どうやら幸一が帰ってくるまで何とか天気は持ちそうだ。
久美はテレビの前にあるソファに目を移すと、もうすぐあのソファで自分がすることになる光景を想像した。今、幸一のお気に入りの愛の儀式は、久美が普通通りにの姿で服を着たまま膝の上で愛されることから始まる。
幸一は久美を胸の上から触り、だんだん久美の息が荒くなって我慢できなくなると、スカートの中に手を入れてパンツの中を優しく探ってから脱がせる。そして優しく、久美が焦れったくなるように秘唇の中を更にゆっくりと指で掻き回し、久美がどうしようもなくなって息を弾ませながら何とか指を迎え入れようと腰を突き上げ始めると入り口にほんの少し指を入れただけで抜き去ってしまう。
そこで我慢できなくなった久美が起き上がって幸一の前に跪き、幸一の肉棒をカチカチになるまでしゃぶってから上に乗って秘口の入り口を先端に合わせる。そして幸一に言われた通りにゆっくりと肉棒を飲み込んでいくのだ。
久美は服を脱がないと乳房を愛して貰えないので何とか服を脱ぐ許しを請うのだが、幸一はいつも途中まで肉棒を飲み込ませると、そのままじっとしているように言ったり、服の上から乳房を触ったりして久美を更に焦らしていく。だから久美は幸一の許しが出ると、自分から急いで服を脱ごうとする。しかし、久美が夢中になって腰を動かせるのは幸一が乳房を揉んでからなので、久美は少しでも早く脱ぎたいのに幸一はわざとゆっくり脱いでその姿を鑑賞したりする。だが、久美はいつも幸一に左の乳房を吸い上げられながら右を乳房を揉まれながらいってしまうのが好きだった。
こうされると、幸一の全てが自分に向いていることを実感できるし、幸一の頭を抱きしめながらいくことができる。また、久美だけが先にいってしまうと幸一は久美に更にスカートも脱いでから再び動くことを要求してくるが、幸一の一回目は特に量が多いので、一回目の放出をここで受ければベッドを汚さずに済むというのもある。
久美はまだ誰もいないソファを見つめながら、自分の中が少し潤ってくるのを感じて顔を赤らめた。最初に比べると久美はかなり早く濡れるようになってきた。それどころか、今で入り口に肉棒の先端を当てて我慢している時に軽くいってしまいそうになるときがあるくらいだった。
そんな想いを巡らせていると、玄関の方で物音がした。久美の顔がぱっと明るくなる。
「久美ちゃん」
「あ、幸一さん、お帰りなさい」
久美は幸一の腕に手を回すと、甘えるようにキスを求めた。
2時間ほど後、
「ああぁぁっ、幸一さんっ、もうダメ、もう我慢できないのぉッ」
制服を着たまま幸一の上で肉棒の先端だけ飲み込んだ久美は腰を落としたくて我慢できなかった。既に自分の潤いは十分で、軽く腰を落とすだけで脳天まで突き上げるような快感が手に入ることは確実だった。
「だめ、我慢できない子はベッドに行ってから我慢できるようになるまで練習するんだよ。いいね?」
「いやぁっ、ベッドで我慢の練習はもういやぁっ、早く、早くぅっ、幸一さん、制服を脱いで裸になりたくて我慢できませんっ。脱いでも良いですかぁっ?」
「ようし、ゆっくり脱ぐんだよ。少しずつ脱いでごらん」
「そんなの無理ぃっ、ああぁぁっ、うっくうぅぅっ、いっちゃうぅっ、ああっ、まだ奥まで入れてないのに、ああんっ、まだ動いてないのにいっちゃうぅっ、いやぁぁ、はうぅぅぅっ、ううぅぅぅっ、だめ、だ・め・え・・・・」
「少し抜いてごらん」
「ああぁぁぁぁぁ・・・・いやぁぁぁぁぁ・・・・せっかくここまで入れたのにぃ・・・」
久美は意志の力を振り絞って肉棒を少し抜いた。秘唇の入り口がヒクヒクッと軽く痙攣している。幸一はこれ以上久美を焦らすのは可愛そうになってきた。
「さぁ、ゆっくりと脱いでごらん」
「そんなに見ないで下さいぃ。ああん、やっぱり見られるのは恥ずかしいぃ」
久美は急いで服を脱ぎ始めた。
「ダメ、そんなに急いじゃ。まずは制服だけ。そう、ゆっくりと脱いでそのまま手を下ろしてごらん。・・・・綺麗だよ。とっても綺麗だ。次はブラジャーの肩紐をゆっくりと下ろして、そう、可愛いね。最高だ」
「あうぅぅっ、突き上げちゃダメェッ」
「ごめんごめん。さあ、ブラを脱ぎなさい。そう、ゆっくりと。俺も我慢できなくなってきたよ。なんて可愛いおっぱいなんだ。さぁ、おっぱいを突き出してごらん。そしておねだりしても良いよ」
「ああぁぁん、早くおっぱいを揉んで下さい。もう上も下も全部我慢できません」
上半身裸になり、プリーツスカートだけ身につけた久美がつんつんに尖った乳首がちょこんと乗った素晴らしい形の固い乳房を差し出すと、幸一は両手を伸ばしていった。
「さぁ、おっぱいを揉んであげるから自分でゆっくり奥まで入れてごらん」
幸一の手が乳房に触ると同時に久美は腰を落とした。ズズズッと肉棒が久美の中へと入っていく。幸一の肉棒がゴリゴリッと優しく扱かれ、一気に快感が高まった。
「はうぅぅぅーーーっ、やっぱりおっきいぃっ、ああぁぁーーーーーっ、奥までぇっ、う、動いても良いですかぁっ?」
「良いよ。気持ち良くなってごらん」
「はあああああぁぁぁぁーーーーーーーーーっ、す・ご・いいぃぃぃーーーーーーっ、こんなに太いのに先っぽが固いのぉーっ、ああぁぁぁーーっ、ダメエッ、ああっ、根っこも固いぃっ」
先端にはコリッとした固い物が当たり、コリコリと扱いてくれる。
「良いよ、久美ちゃん、凄く良いよ」
久美がクニュクニュと腰を動かし始めると、久美の中の肉棒はゴシゴシと扱かれ始めた。
「あうぅぅっ、あうっ、うそぉっ、まだいくのはいやぁっ、まだ嫌あぁーーっ、持たないーーっ、幸一さん、いっちゃう、いっちゃううぅーーっ」
「もっと我慢しなさい」
「我慢できないぃーっ、ああぁぁっ、もうダメえぇっ、おっぱいを、おっぱいを食べながら揉んで下さいッ、いっちゃうぅっ、早く、早くうぅっ」
久美は幸一の頭を抱きしめて乳房に押し付け、乳首が幸一の舌で転がされるのを確認するともう一方の乳房に幸一の手を当てた。
「ああぁぁぁぁぁーーーーーっ、幸一さん、いきますぅ、いっちゃうぅぅーーーっ」
夢中になって腰を動かした。そして幸一の肉棒から熱い精が大量に放出されたことを感じると、乳房を揉まれながら乳首を吸われる喜びに大きく仰け反り、幸一の頭を抱きしめながら仰け反って声を上げた。まだ一回目だ。
第一部、完