部屋を出た未来は、まだ身体が火照ってだるくなっており、満たされない感覚に戸惑いながらも、次第に先程まで自分のしていたことが重く頭の中にのしかかってきていた。

コンビニの前を通るとき、圭子が中にいるのが分かったがそのまま通り過ぎてしまった。気持ちが乱れていて、とても話ができる状態ではなかった。

しかし、圭子の方は未来と一瞬視線を合わせたのに、そのまま未来が通り過ぎてしまったので、慌てて店を出て未来を追いかけてきた。

「ちょっと未来、どうしたの?」

心配そうに聞いてくれる圭子の親切も、今の未来にはうっと惜しいだけだった。

「ちょっと待ちなさいよ。未来、どうしたの?」

「何でもない・・・」

「何が『何でもない』よ。ちゃんと話して」

圭子は未来を駅前の喫茶店に連れ込んだ。

「さあ未来、ちゃんと話して。何があったの?」

「何でもないわ」

「未来、言いたくないならそれでもいいけど、そんな顔で目の前を歩かれたら心配するじゃないの。何でもないなら何でもない顔をしてよ」

「そんなこと・・・・」

「ほら、やっぱり何かあったんだ」

圭子は未来のよう素描になって仕方なかったので、じっと未来が話をするのを待った。しばらく未来は黙り込んでいたが、

「・・・う・・・ううう・・・ううっ、ううっ、うえっ、ええっ」

と静かに泣き出した。止め処もなく涙が頬を伝う。圭子はしばらくその様子を見ていたが、やがて、

「それで、最後までしたの?」

と小さな声で優しく聞いてきた。

未来は泣きながらも首を左右に振る。

「それじゃ、まだ脱がされて触られただけなのね?」

未来は泣きながらも、

「だけなんかじゃない・・・」

と涙を拭きながら圭子に抗議した。

「・・・私・・・・焦らされて・・・して下さいって・・・・自分からしてって・・・うええっ、ええっ、ぁぁぁぁ・・・・」

再び未来は顔を伏せると泣き出した。

圭子は何を言って良いか分からなかったので、しばらく未来が泣くのに任せて未来を見つめるだけだった。しかし圭子の心の中では小さな反感が渦を巻いていた。圭子が初めての時の教師は嫌がる圭子を無理やり楽しそうに裸にし、泣きながら嫌がる圭子を押し倒して力任せに挿入された。あの時の激痛は一生忘れることはないだろう。その時は誰にも相談できなかったし、慰めてくれる友達もいなかった。

「未来には私がいるじゃないの・・・」

ぽつりと圭子が言うと、

「え??・・・・・」

と未来が泣いている顔を上げて圭子を見つめた。

「未来には私が付いているじゃないの。辛くても話せる相手がいるでしょ?」

未来には圭子の言っている意味がよく分からなかった。しかし、優しく未来に話しかけてくれる圭子の暖かさが少しずつ未来の心を溶かしていった。

一通り泣き終わっても、未来の心は沈んだままだった。圭子は、

「未来、あの康司って先生をどう思う?」

「・・・・え?・・・・・良くわかんない・・・けど・・・いや」

「無理やり身体中を触って喜んでると思ってる?」

「・・・・うん」

「未来だから教えてあげるけど、あれでも未来の味方なんだよ」

「どうして?・・・わかんない」

「康司はね。もっとゆっくりと未来を慣らしていきたいみたいなの。だから私の時みたいに嫌がって泣いているのに無理やり入れられたりしないでしょ?」

「無理やり入れるって・・・・まさか・・・」

「そうよ。私の時はそうだったの」

未来は圭子が普通のことを話すように淡々と言ったので少し驚いた。

「私も最初は康司が担当だったけど、あの時は直ぐに慣れるまで何度もやられたわ」

「・・・・・・・・」

「未来はまだ入れられてないんでしょ?」

「・・・・・・」

「あのね、この前言ったように教えた勉強の内容は記録に残っているけど、どんなことをしたのかって言うことも全部記録になって他の先生にも回ってるみたいなの」

「えっ!そんな・・・」

「詳しくは分からないけど、時々先生同士がFAXで連絡を取り合うときがあるの。そのFAXが部屋に転がってるときが結構あって、それを読むとどの先生がどの生徒とやってるって言うのがよく分かるのよ」

未来には衝撃的な情報だった。自分がどんな風に触られたのか、嫌がったのか?おねだりをしたのかまで他の人に筒抜けなのだろうか?と思うと、泣くどころではなくなった。

「それって全部書いてあるの?したことが全部?」

「だいたいわね。細かいことまで書いてないけどね」

「そう、・・・!!もしかして私のも見たのね・・・・」

「ごめんね。でも、見た時はまだ未来、ほとんど何もされてなかったし、未来は私がしてる所を見たんだから許して、ね?」

未来は恥ずかしくて真っ赤になったが、考えてみれば圭子はいつでもあの部屋に入れるのだから、見られても仕方ないのかも知れない。それに未来だって圭子が服を脱いで必死に相手を満足させようと喘ぎ声を出しているのを見ているのだ。それでも、やっぱり友達に見られるのはいやだった。

その時圭子の携帯が鳴った。圭子は一瞬考えたようだったが、直ぐにバイブに切り替えると話を続けた。

「それでね、この前ゴミ箱に捨てられていたFAXを拾って読んだら、他の先生から康司へはもっと早くやってしまえって書いてあるの」

「早く・・・って・・・・」

「でも康司は、未来が慣れてからの方が良いって言って、未来の様子を見ながら進めていくって、そう書いてあったのよ」

圭子は一気に続けた。

「私はまだ未来が康司とどんな事してるのか実際に見たわけじゃないけど、・・・・」

未来には『まだ』というのが引っかかったが、やはりこれも仕方ないとあきらめるしかなさそうだ。それにどっちみち誰かに見られるなら圭子の方が良いのかも知れない。

「康司は、未来がして欲しいって言うまで時間をかけるみたいなの。だから無理にはされてないでしょ?」

未来は小さく頷いた。

「だったらいいじゃないの。どっちみちやることになるんだし」

未来は渋々という感じで頷いた。

「あのね、もし他の先生だったら、未来はとっくに無理やり入れられて、きっと今頃は痛み止めを飲みながら勉強してると思うよ」

「・・・・・・・でも・・・・・・」

未来が何か言いたそうなので、圭子はまだ未来が納得していないのだと思ってあきれてしまった。そんなにセックスがいやなら来なければいいのにと思ったりもした。

「でも、なあに?」

「康司さんはじっくり時間をかけて、私が我慢できなくなるまでゆっくりやるの。そうされると私、どうしても我慢できなくなって・・・」

圭子は未来の様子から、未来が何故泣いているのかやっと理解した。未来は触られたから泣いているのではなく、自分がおねだりをしてしまったから泣いているのだ。

「それはね・・・・・仕方ないよ、未来」

「え?」

「だって、そういう風にやってるんだから。未来は経験がないんだし、向こうはたっぷりと経験があるんだから」

「未来は自分で恥ずかしいことを言うように焦らされて、結局自分から恥ずかしいことを言ったから泣いてるんでしょ?自分が自分でなくなったみたいな気がして」

「うん・・・・まあ・・・・・そう・・・・かも・・・」

「でもね、未来が嫌がったって無駄なんだし、結局は言うとおりにしないといけないんだから」

「うん・・・・」

「恥ずかしいことを言うのをギリギリまで我慢するからいけないのよ。さっさと言うだけ言ってしまえばあとは楽になるのに」

「そんな・・・脱がされたら、感じさせられちゃう」

「康司さんに優しくして貰えばいいじゃないの」

「だって圭子は、『あんなに感じてちゃだめ』だって」

「なんだ、そんなこと気にしてたの?未来みたいなバージンには無理よ」

「そうなの?」

「そう、いけるようになるまで開発されて、何度も行くようになれば感じ方をコントロールすることもできるけど、まだ未来には無理よ。もう一度言うけど、康司は未来にお似合いなのよ。本当に他の先生だったらもっと大変なことになってるから」

未来が黙っていると、煮え切らない未来の態度に圭子はあきれたらしく、

「良いわ、未来には見せるつもり無かったけど、これを見れば気持ちの整理も付くでしょ。短いけどちゃんと見て欲しいの」

圭子は勘定を済ませて喫茶店を出ると、未来の手を引いてあのマンションに引き返した。ドアを開けると誰かのうめくような、感じているような、あの時独特の声が小さく聞こえてきたが、二人はそれを無視して控え室になっているあの部屋に入った。

「良い?ちゃんと見るのよ」

そう言うと圭子はテレビの傍らからCD−Rを一枚取り出し、プレイヤーに掛けた。

いきなりその場面は始まった。

『いやぁ、いやーっ、やめてぇーっ』

『いい加減にしないか。いやなら帰って良いんだぞ』

『イヤあっ、いや、いやぁ、やめてぇっ』

ソファの上で一人の少女が教師にのしかかられ、制服を無理やり脱がされていた。

『これ以上声を出すなら帰って貰うぞ。いいな!』

ビクッと少女の身体が震え、抵抗が止まる。

『全く、うるさいったらありゃしない。世話ばっかり掛けて』

教師はそれでも尚身体を縮めている少女の手を無理に上に上げると、手慣れた調子で少女の制服を脱がせていった。

その少女に未来は見覚えがあった。半年ほど前の塾のテストで良い成績を取って直ぐに未来達のクラスからいなくなった少女だった。周りの生徒がみんな「『隠し塾』に行ったんだ」とウワサをするのを聞いて、初めて未来が『隠し塾』の存在を身近に認識したきっかけになった生徒だった。

教師はその少女の制服をはぎ取るように脱がせると、直ぐにブラジャーにも手を掛け、あっという間に上半身を裸にしてしまった。そして、

『いやです。乱暴はしないで下さい』

と両手で小さな胸を隠して懇願する少女に、

『それなら早く全部脱ぎなさい』

と言うと、さっさと自分は全裸になってソファにどっかりと座り、いやがる少女の頭を両手で抱え込んで無理やり肉棒を含ませるとグイグイとイマラチオを愉しんだ。

『ウエッ、グフッ、グッ』

涙を流しながら少女が咽せるのもかまわずに好き勝手に愉しんだ教師は、

『ほら、スカートもパンツも早く脱げよ。時間が無くなるぞ』

と言うと、少女に全裸になることを強制した。

『言うとおりにしますから、お願い。乱暴はやめて下さい』

そう言いながらおずおずと立ち上がった少女がプリーツスカートを床に落とすと、

『乱暴なんかしてないじゃないか。人聞きの悪いことを言う子だな』

と満足そうに少女の身体を眺め、少女がさすがにパンツを脱げないのを見ると、

『そうか、さすがにそれは脱げないのか。良いよ。横になりなさい。優しくしてあげるから』

と今までとは一気に替わった調子で少女に優しく言った。

『はい。そっとして下さい。最初は無理だと思いますから』

優しい口調の少女が少し安心したようにパンツ一枚で横になると、待ってましたとばかりに教師は少女のパンツを両手で一気に脱がしてしまった。

『いやあーーーーっ、だめーっ、いやあーっ』

優しい口調に安心した少女が驚いてパンツを必死に掴むのもかまわずに無理やり引きちぎるようにして力任せに脱がせたために、ビリビリっと嫌な音がした。

『乱暴はしないって、しないって言ったのに。お願い、やめて、もうやめて』

『まるで俺が乱暴をしているようなことを言うじゃないか。そうなのか?ええ?どうなんだ。ちゃんと言ってみろよ。乱暴しているのか?』

初々しい裸体を前にして肉棒を隆々とそり上げた教師が確認するように少女に言うと、

『・・・・・・・いいえ・・・・』

と目をつぶった少女が涙を流しながら抵抗をやめた。

『そうだ。無理になんかしてないだろう?入れてもいいのか?して欲しいのか?』

勝ち誇った教師が再度確認する。少女はもう何も言わずにほんの小さく頷いただけだった。

『よし、足を開きなさい』

教師が命令すると、少女はおずおずと十センチばかり閉じていた足を開いた。

『わからんやつだな。こうだよ!』

と教師は少女の足首を掴んで大きく開くと、その間に入り込んで挿入の体勢を作った。

『うあぁぁぁーーーーっ』

少女が小さな悲鳴と共に顔を横に背け、それでもまだ、

『いやぁ、そっとしてくれるって言ったのに、いやあっ』

と泣きながら言っていると、

『覚悟は良いか。入れるぞ』

と教師は最後の念を押した。少女は何も言わなかったが、小さく頷いたようだった。

それからは少女の泣き声ばかりが未来の頭に残った。教師は少女の乳房を揉み、舐め上げ、無理やりキスをさせながら肉棒を無理やり少女に突き立てた。

「うう・・ううっ・・・うっ・・・ううっ」

少女はくぐもった声を上げるだけで、初めての肉棒を受け入れた。そしてほとんど抵抗することもなくなった少女の中に最初はゆっくりと、そして次第に激しく肉棒を突き立て、少女の身体をもてあそんだ。最後に、

『ようし、行くぞ。よくがんばった。ほうら、ご褒美だ』

と言うと教師は少女から少しピンク色に染まった肉棒を抜き、口元に肉棒を持って行って、

『全部飲みなさい』

と後始末を強要した。少女の表情はもはや能面のようになり、機械的に肉棒をしゃぶるだけだった。