「近藤先生」

未来は思わず声を掛けてしまう。

「ん?加藤か?どうした?」

「どうしたじゃなくて、私、嫌なのにこんなことされて」

「水野君、何をしてるんだ」

「はい、未来ちゃん、ダメだよ。近藤先生は未来ちゃんの担当じゃないだろ?迷惑掛けちゃダメ、いいね」

康司はそう言うと再び胸を揉み始めた。

未来は悲しくて涙が自然に出てきた。いくつもの熱い液体が頬を伝わる。しかし康司は全く気にしていないようだった。

「いいかい、窒素があるのはこのサイクルの中のどれ?」

未来はもう答えられなかった。ただ悲しいばかりだ。涙で文字もよく見えなかった。

「未来ちゃん、せっかくここに来てるんだから、勉強できる時にしておいた方が良いよ。時間がもったいないよ」

そう言われて未来はおずおずとαケトグルタール酸を指さす。

「そう、これがタンパク質の入り口。タンパク質はみんなここから入ってくるんだ」

康司はそう言うと、胸を揉んでいた右手を話し、未来のスカートの方に移り、膝に手を掛けて足を少し開かせた。『ああ、もうダメ』未来はもうどうにもならないと思った。康司の手はスッとスカートの中に入り、そっとパンツの上から秘丘の上を撫で始める。もぞもぞと這い回る手の感触はぞっとするほど気持ち悪かったが、未来は必死で耐えた。

向こうの方からは勉強を教えている近藤の声が聞こえるが、未来にはほとんど何を言っているのか分からなかった。康司は更に質問を続け、未来に代謝の仕組みを教えていく。必死に言われたことに答えるだけで未来には手一杯だった。康司は右手でパンツの上を探り、左手でブラのカップの膨らみを撫でながら的確に教えている。

未来にとって悔しく、また不思議でならなかったのは、これほどのことをされても康司に教えて貰うと頭に入ると言うことだった。まだ身体から快感など得られないので、気持ち悪いのを我慢しさえすればいいのだ。

康司はゆっくりとまだ反応しない幼さの残る少女の身体を愛撫しながら、これから好きなように開発できる喜びをかみしめていた。いきなり声を上げて喜ぶ少女など、康司にとっては退屈なだけだった。まだ何の経験もない未来のような少女だからこそ、一つずつ教え込む楽しみがあるのだ。今は気持ち悪さと恥ずかしさに震えているこの小柄な少女が声を上げて康司の上で腰を振るまでどれくらいかかるのか、康司はじっくり楽しみながら確かめていくつもりだった。

未来は意識をTCAサイクルの図に集中していたので、小一時間もするうちにほとんど全部覚えてしまった。とにかく覚えよう、覚えようとしていたので本当に覚えてしまったらしい。そのころ、康司の右手は足を更に大きく開かせ、座面の近くにまで指の進出範囲を広げていた。ちょっと見ると普通にイスに座っているようだが、両足を大きく開かれた状態で座っている未来の格好は後ろから見るとかなり変な格好だ。

「覚えたみたいだね。じゃあ、この図を書き写してごらん。見なくてどこまでできるかな?」康司は未来に紙を一枚与え、参考書を閉じてしまった。そして未来が書き始めると、いよいよと開発に本腰を入れる。

それ以上指に下がられると、敏感なところに指が届いてしまいそうで、未来は身体を固くして勉強を続けていた。秘密の場所は誰にも触られたことがない未来だけのものなのだ。週に数回、ベッドに入ってから未来は自分の身体を探検し、慰め、感じさせていた。しかし、声が出るほど強くはやらなかったので未来の暗い部屋の中をもし誰かが見たとしても、未来は寝ているように見えたに違いない。未来のささやかな夜の冒険はその程度だった。康司は未来が身体を固くするのを見て喜んだ。この辺りを触られて身体をガードすると言うことは、自分で感じることを知っている証拠なのだ。わざと指の動きをごくゆっくりとしたものに変え、触りそうで触らないぎりぎりの距離を見計らいながらパンツの布地を撫でていく。

『それ以上真ん中に来ちゃダメ!』未来は心の中で叫ぶ。すると何か身体の中で起こったような気がしたが、指はスッと遠ざかっていく。そしてまた今度は別の方向から近づいてくるのだ。

『いやぁ、こんなのもういやぁ』未来は泣きそうになった。『近藤先生・・何とかして!』未来はダメだと分かっていても心の中で叫び続けた。その未来の耳にピチャックチュッと何か分からない音が聞こえてきた。先ほどまでの近藤の声も止まっている。『な、何の音なのよ?』未来には分からなかった。

『ああっ、ダメ、それ以上こないで・・・』康司の指がゆっくりと近づいては遠ざかる。未来は自分が夜こっそりとベッドでしていることがばれてしまいそうで、何とか身体が反応しないこと願っていた。しかし、とうとう未来の身体が反応する時が来た。康司の指がゆっくりと敏感な部分の隣まで来て止まってしまう。『まさか・・康司さんは知ってるの?場所が分かるの?』その答えは未来の身体が教えくれた。ゆっくりと康司の指が今まで避けていた小さなエリアの上を撫でる。ピクンと身体が反応し、未来の顔は恥ずかしさで見る見る耳まで真っ赤になっていく。康司の指はごく弱く秘核の上を撫でているので全然痛くない。ぴくん、ぴくん、康司の指が上を通るたびに未来の身体ははっきりと反応し、じわっと何とも言えない感覚が沸き上がってきた。

 

「いや・・・許して・・・やめて・・・・いや・・・・いや・・・」

未来が小さな声で康司に許しを請う。しかし康司は小さく感じながらも喜ぼうとしない未来の身体に快感という新しい世界を教え込もうと、ゆっくりと敏感な部分を撫で続けた。そして、しばらく動かしていなかった左手で、そっとカップの中の膨らみを絞るようにゆっくりと揉むと、

「は・・・はうぅっ」

と未来が声を出して更に体が大きく揺れた。未来自身も驚いた。自分が今出した声はあそこからの感覚によるものではなく、胸からの感覚で思わず出てしまったのだ。一瞬、どうしてなのかよく分からなかった。再び康司の左手が動いて胸を揉まれた時、今度は先ほどよりも小さい感覚が発生した。今度は声を我慢できる。しかし、気が付くと自分の息がだいぶ荒くなってきていた。

「はぁ、はぁ、はぁ、はう、はあ、はぁ」

康司はそんな未来の耳元で、

「ほら、胸の辺りを見てごらん」

と囁く。その声のくすぐったさで未来は首をすくめた。

下を見ると、自分の胸の形が少し変わっており、先端が固くなって少し布の下から突き上げているのが見えた。

「ほら、おっぱいが固くなって張り出してるよ。こうすると気持ちいいだろ?」

そう言いながら康司は丁寧に乳首の周りを撫で回す。しかし、その快感はまだ未来の身体には早すぎた。未来は何も言わず、じっと耐えている。しかしそれでも時折秘核から発生する感覚で身体がピクンとなってしまう。

「よし、もういいだろう、全部脱ぎなさい。前から来なさい」

突然未来の耳に近藤の声が聞こえてきた。『えっ?ま、まさか近藤先生も』未来は自分の身体のことも忘れて一瞬振り返った。そこには勉強机用のイスに全裸で座る近藤と、その前で下着を脱ぐ少女の姿があった。

「未来ちゃん、ダメだよ。前を見て、ほら、まだ書いてないところがあるよ」

康司は未来の身体を前に向かせ、じっくりと幼い身体の感触を楽しむ。

「う、ううっ、ちょっと痛いかな・・・でも・・・・ああっ、来た、おっきいっ」

「ほう、相変わらず上手だな。まだ動いちゃダメだ」

「ああん、先生、そんな・・・、まだ・・ですか?アアン、ぴくんてしたらだめぇ」

「まだだ。ほら、しっかり腰を止めなさい。まずはこっちから」

チュバッと音がすると、少女の声が響いた。

「だめぇ、そんなに揉みながら舐めるなんてぇ。ああっ、我慢できないっ」

「何だ、もう我慢できないのか。仕方ないなぁ、ほら、どうだ」

それからは少女の声にならないようなあえぎ声がしばらく続いた。未来は自分の身体が探られていることよりも、そちらの方に意識が集中していた。時々自分の口からも声が出たが、それさえも気にならなかった。耳からだけ入ってくる情報に全ての意識を集中する。しかし、

「ダメだよ。ちゃんと書きなさい。分からないの?」

康司が未来の耳元でそう囁くと、軽くうなじを唇でなぞるようにキスをした。

「ああん」

今度は未来の声が出た。少し大きな声だった。康司はそのまま首筋の愛撫を続けたので、未来は首筋、乳房、秘核と3カ所からの感覚を受けながら代謝の図を書かざるをえなかった。ちょっと下を見てみると、揉まれている方のカップだけではなく、今は何もされていない方のカップもプクンと飛び出していた。未来の視線からそれを見た康司は手を左右入れ替える。反対の乳房を撫でられて揉まれた途端、

「はうぅっ」

と再び大きな声が出た。今度ははっきりと『気持ちいい』と思った。しかし康司に、

「感じちゃったの?気持ちよかった?」

と聞かれてもじっと下を見続けるだけで、何も言わない、いや、言えるはずがなかった。

「未来ちゃん、気持ちいいって言ってくれたら、もっと優しくしてあげるよ」

未来にはもっといやらしいことをされるのだろうと分かっていたが、それでも『優しく』という言葉が心の中に引っかかっていた。

「ああっ、もうダメ、先生、クッ、いいですか?」

「まだだ。我慢しろ」

「はうぅっ、だって、あうっ、こんなにされたら、だめ、あっ、いっちゃいそう」

「まだだ。まだ我慢できるだろ?もう少しだ」

「だめっ、もう、ああっ、・・ちゃうっ、ああっ、ああぁぁぁぁーーっ」

少女の声が一際長く続き、やがて、

「仕方ないなぁ、手と口でするんだ。早く」

と近藤の声が聞こえると、再びチュパッ、ニチャッと音がし始めた。そしてそのまましばらく音が続くと、

「ようし、出すぞ。いいな・・・・ほうら、よし、飲め」

と声が聞こえ、近藤が深呼吸する様子が分かった。そして、しばらくすると布が擦れ合う音が聞こえ、やがて、

「水野君、今日はこれで戻るわ」

「え?まだ時間、ありますよ?」

康司が未来の胸を可愛がりながら向こうの近藤に応えた。

「次の駒に入ってるんだ。後は頼むよ」

「そんなぁ、まだ時間じゃないのにぃ」

少女の声が聞こえる。その声からは先ほどの出来事など想像もできない。

「悪いな、でも今日のはサービスにしておくよ。またチャンスがあるといいな。じゃ」

「えっ、そうなんですか?ありがとうございました」

あわただしく部屋を出ていく近藤に荷物をまとめているらしい少女の明るい声が響いた。その少女もすぐに部屋を出ていった。

再び二人きりになると、康司の手が活発に動き始めた。今度は両手で乳房を撫でて敏感にしておいてからクッと揉み上げたり、両手の指でで秘核を丁寧に撫でたりする。

「あ・・・・あう、だめ・・・はんっ」

未来はどうして声が出るのか自分でも分からなかったが、少しだけ快感が身体から溢れ出してくることを認めないわけには行かなかった。

「感じてきたら、声をもっと出してもいいんだよ」

康司は瑞々しいうなじに唇を這わせながら囁く。

「いやぁ、だめ・・・・」

しかし、まだどちらかというとくすぐったいという方が正しいくらいの快感なので、どうしても雰囲気が盛り上がらない。

ピピッと音がして時間が来たことを告げると、未来は水野の手を払って立ち上がり、早々に荷物を片づけて部屋を出た。一応最後までいたものの、これから先もこの部屋に来るのかと思うと憂鬱だった。特に好きだった近藤先生までが康司の仲間だったことを知ったショックは大きかった。幸い触られただけで、まだ下着も脱がされていない。今ならまだ引き返せるという思いも強かった。

マンションを出ると、いつものコンビニの前を通った。するとコンビニの中にいた圭子が未来を見つけて手を振っている。その手に誘われるように未来は中に入った。

「元気?」

「うん、まあ、ね」

「あのね、お願いがあるの。いい?」

「なあに?いいわよ?」

「ここじゃちょっと話しにくいんだな。出ようか」

圭子はそう言うと、未来を他のコンビニに誘った。

「あのね、今週まだコマ残ってる?」

「もう一つあるよ」

「お願い。私に譲って」

「いいわ。どうすればいいの?」

「曜日と時間だけ教えて。あとは私がする。ありがとう。助かった」

「なんなの?」

「ううん、今度のテストの前にどうしても確認したいことがあって。気になって眠れないの。どうしても知りたいのよ」

「金曜日の6時半よ」

「助かったぁ。このお礼はきっとするからね。あ、この前借りてたお金。ありがとうね」

「そうだったね。よかったのに」

「感謝するわ。未来、本当にありがとう」

「でも、他の人だってキャンセル待ちしてるんでしょう?」

「いいの。未来はキャンセルしないで、そのまま行かないで欲しいの」

「それだけでいいの?」

「そう、あとは私の携帯に連絡が入るようにしておくから」

圭子はニコニコして未来を見送ってくれた。未来自身、あまり金曜日に行こうとは思っていなかったので大して気にもとめなかった。家に帰って復習をしてみると、やっぱりしっかり頭の中に入っていた。今でも鮮明に思い出せるくらいだから、よほど強烈な記憶なのだ。もっとも、その記憶の半分以上は触られている時のものだったが。

金曜日の夕方、未来はわざと6時を過ぎてもマンションに行かず、そのまま塾に顔を出した。事務の女性が『あらっ?』と不思議そうな顔をしたが、特に何も言わずに通してくれた。懐かしいクラスに入ると、一瞬ザワッとしたどよめきが起こった。しかし未来は気にしていないかのように平然と空いているイスに座り、ノートを出した。

未来は塾でも真面目に勉強しようと思っていた。マンションで勉強しない埋め合わせをしておかねばならないと思ったのだ。しかし、塾の授業は未来の想像以上にレベルが低く、退屈で、馬鹿らしいものだった。こんな授業を真面目に受けていたのかと思うと信じられない思いだった。分かり切ったことを時間を掛けて教え、何度も繰り返し、大切なことはホンの一瞬しか言わない。そしてまたくだらないことの繰り返しだ。30分もしないうちに未来はノートを閉じてしまった。終了10分前に教師がミニテストを配った。

「始め!」

その声で一斉にテストにかかる。未来はこれには気合いを入れて望んだが、あっという間に終わってしまった。間違いなく全問正解している。気合いを入れた分だけ損してしまった感じだ。未来はノートをカバンに入れると、5分も経たないうちに一人で席を立ち、クラスを出ていった。その未来を多くの生徒は羨望のまなざしで眺めていた。

『こんなことなら塾になんて顔を出すんじゃなかった』未来は帰り道、ぼうっとしながら後悔していた。家に帰る気にもならず、自然にあのマンション近くのコンビニに足が向いていた。コンビニに着くと、今日はどういう分けかほとんど待っているような生徒はいなかった。そのままぼうっと漫画を読み始める。

「ありがとうね、未来」

その声に顔を上げると、圭子がニコニコして立っていた。

「ねぇ、時間ある?私がおごるわ」

「ありがとう、でも、あんまり食欲無いの」

「どうしたの?」

圭子が心配そうに未来の顔をのぞき込む。

「ううん、あのね、あそこに行くのが何か嫌になっちゃって」

「そう、まだ慣れてないのね。触られた?脱がされた?」

「触られたわ。あっちこっちたっぷりと。ねえ、それでも我慢しなきゃだめ?」

「えっ、未来・・・・」

「ごめん、圭子に聞いたって仕方ないよね。私の問題だもの」

「そう、ちょっと待って」

圭子はちょっとの間真剣に何かを考えていたが、

「ねぇ、時間あるんでしょ。付き合ってよ」

「いいわ。時間はあるから」

「AVなんて見たことある?」

「え、AV?それってアダルト・・・」

「そうよ」

「ない」

「見たい?」

「う、うん、圭子と一緒なら」

「それじゃ任せて。まず食料調達ね」

そう言うと圭子はシュークリームだの弁当だのお茶にお菓子を買い始めた。未来は圭子の言うことがよく分からなかったが、とりあえず圭子のあとを付いていく。二人分の夕食とデザートと飲み物を買った圭子は未来を連れてあのマンションに戻った。

「いい、私が部屋に入ったら、すぐにあとから入ってね。一言も話しちゃダメ。入ったらすぐに靴を脱いで、それを持ってから右側の部屋に入るのよ。そこに私もいるから。いいわね」

そう言うと圭子は4桁の番号を押し、すぐに中に入った。それに未来も続く。圭子は忍者のような素早さですぐに右側の部屋に入ってしまった。少し遅れて未来も入る。その時、リビングから喘ぎ声が少し聞こえてきた。