最初、未来の舌は全く反応しなかった。まるで人形にキスをしているようだった。それでも康司は何度も何度も丁寧にキスを繰り返した。いきなり舌を差し込まないように気をつけて、根気よく何度もキスをした。それは、未来が反応しない限りそれ以上はしないと宣言したかのようだった。そのキスも決して押しつけがましくならないように、未来が嫌がらないような軽いキスだった。

やがて未来の舌が少しだけ反応した。最初、それはほとんど分からなかった。ほんの少しだけ差し込まれた康司の舌にちょんと何かが当たっただけだった。しかし、少しずつそれが未来の舌だと分かるくらいに康司の舌に当たるようになってきた。そこで康司はおそるおそるそっと舌を差し込んでみた。すると、小さな舌がゆっくりとそれに絡んできた。

康司は嬉しくなって更にキスを繰り返した。そして少しずつディープなキスへと発展していった。ふと見ると、未来は目をつぶったまま涙を流していた。

驚いた康司が、

「未来ちゃん、嫌になったの?ごめんね。もうしないよ。服を着ようか?」

と言うと、

「ううん、何でもないの。康司さん、・・・・・ねぇ」

その声は先程までとは違い、少し甘えるような口調だった。未来は康司のキスで康司が本当に謝っているのだと言うことを悟ったのだ。不意の涙は未来が安心できた証拠だった。

更にゆっくりとキスを繰り返し、たっぷりと舌を絡めてから康司の舌は未来のうなじへと移っていった。

康司は未来のうなじを丁寧に唇と舌で愛撫していった。未来はじっと目をつぶったまま仰向けになっている。康司の唇が耳の下をからかい、そっとうなじを舌が舐め上げると未来の身体がぴくっと反応した。しかし、未来は何も言わなかったし、康司も気づかないかのようにじっくりと愛撫を続ける。

康司の舌はうなじからさらに肩口まで這っていってはゆっくりと耳元まで戻りそれを繰り返した。未来は自分の身体がだんだんと熱くなってくるのがわかった。そしてあの感覚がゆっくりと身体の中に満ちてくる。いつもならこの辺りから康司に甘えるのだが、今の未来はそれでもじっとしたまま何も言わなかった。

未来は自分の身体が本当に康司に再び安心できるようになったのか、もう少し確かめたかった。ベッドの上なので、いまさら恥ずかしいとは思わなかったが、康司の丁寧な愛撫で身体がだんだん感じてくる事を確かめるのがうれしかったのだ。それでも、半分無意識に未来は康司の愛撫をしっかり受けようと、時々少しだけ首をすくめたり、伸ばしたりを繰り返していた。

康司は注意深く観察していたみくの仕草から、未来が康司に全てを任せ切っていると判断した。それはとてもうれしい発見だった。もう一度唇に丁寧にキスをすると、康司はいよいよ可愛らしい胸へと下がっていった。

未来の胸の膨らみは上を向いているときは小さく見える。まだ発達途上なので高校生のようなはっきりとぷっくり膨らんでいるわけではない。しかし、はっきりと半球形とは言えないまでも可愛らしく膨らんでいるし、先端には小さいが淡い色の乳首が形良く存在を主張していた。康司は未来をじっくりと愛するときはいつもそうするように、ゆっくりと裾野を指でなぞって形を確かめ、同時に唇と舌で円を描くように頂上へと近づいていった。

未来は康司のこの愛撫が大好きで、嫌いだった。康司の巧みな愛撫のおかげで唇が頂上に近づいていくと予感がどんどん盛り上がってくるが、未来がおねだりをしない限り、康司の唇が絶対に頂上を征服することはないからだ。そしてその唇は頂上のすぐ近くで何度も未来をその気にさせてから、ゆっくりと裾野を下って隣の膨らみへと移っていく。分かってはいても、唇が頂上のすぐ近くに来ると未来は乳首が康司の口の中に入ったときの快感を期待してしまうのだった。そして、もう未来は限界まで我慢した後に胸を揉まれ、乳首を舌で転がされると、頭の芯までしびれてしまうほどの快感が手に入ることを知ってしまっていた。

それでも未来は康司の与える愛情がこの優しい愛撫になっているのだと思いたかった。だからなるべくそのまま受け入れてみたかった。そして、目をつぶった自分を愛しているときの康司はどんな顔をしているのか想像してみた。

未来の胸の膨らみの縁をなぞるように康司の指が動き、ほんの少しだけ膨らみの部分を刺激している。未来は、きっと康司が自分を優しく見下ろしているのだと思った。自分がじっとして何も話さなくても、康司の優しい触り方は未来を安心させるのに十分だった。未来は、今の康司の愛撫の仕方は決して焦らそうという意地悪な気持ちではないと感じた。事実その通りだった。未来の身体はまだ感じ始めたばかりであり、康司は精一杯の愛情を未来に注いでいるつもりだった。未来の身体がゆっくりとだが反応を始めている。それをより確実にして未来の身体をより高みへと連れて行くことが康司の目的だった。

未来は自分の身体の中心が少し潤ってきたことに気が付いた。嬉しいような戸惑いが未来の心に渦巻く。このままではじっと感じていられなくなるかも知れない。自分から恥ずかしいおねだりをしてしまうかも知れない。それは未来の心の中の自分が、自分の思い描く女の子ではなくなってしまうことと同じだった。だから、それだけが気掛かりだった。

未来はじっと康司の愛撫を受けながら、次第に自分の身体が吹き上がるような快感に飲み込まれる瞬間を心待ちにしているのを感じ、康司の思い通りになっていく自分を受け入れていった。少しずつ息が荒くなってくる。

康司は未来の身体が熱くなってきたのを感じると、両手で未来の乳房を揉み上げるような仕草をしながら、すっと裾野から上へ向かって撫で上げ、それを繰り返し始めた。

「はっ・・・」

未来は分かってはいても、一瞬次は『揉み上げてくれるかも』と言う期待を持たざるを得なかった。そして、ほんの少しずつだが康司の手が乳房の裾野を前回よりも余計に揉み上げてくれることに気がつくと、『あと少しだけ上までして!』と心の中で叫び続けた。

康司は、まだ触れてもいない乳首が見る見るうちに尖り始めたので未来の心の中が手に取る様に分かった。未来が自然と少しだけ反り返り、胸を突き出すようにしていることが何よりの証拠だった。

未来はいよいよ我慢できなくなってきた。『もう、おねだりしてさっさと優しくしてもらおう』と何度も思うのだが、今までずっと黙っていただけにいざとなると声を出しにくい。そんな未来のジレンマを見通している康司はさらに狡猾だった。

未来がとうとう我慢できなくなる直前、康司は両手で一気に未来の乳房を優しく揉み上げ始めた。パンパンに張り詰めていた乳房は素晴らしい弾力で康司の手を弾き返した。それを丁寧に何度も優しく揉みこむ。

「はうぅぅーーーっ」

不意に未来の身体に強烈な快感が走り抜け、一気に待ち望んだ感覚が身体の中を暴れ回る。さらに康司はつんと尖った乳首をゆっくりと舐り始めた。

「ああぁん、あうぅぅ、はぅぅぅっ、いいいぃぃっ」

思わず未来は正直に気持ち良い事を告白してしまった。心の中で一瞬『しまった』と思ったが、次々に与えられる快感はそんなことを気にする余裕もなく、素晴らしい感覚を未来の身体に溢れさせていった。

しかし、胸からの感覚は素晴らしいのだが、秘核が強烈に疼いて仕方がない。最初、未来は胸からの快感に溺れていたが、直ぐに秘核も可愛がってもらわないと、とても我慢できないほどのじれったさになってしまった。

しかし、まだ一度もおねだりをしていないのでなかなかおねだりができない。未来は縄をなうように足を擦り合わせながら胸から湧き上がる快感に悶えていた。康司にも足を擦り合わせて我慢していることは分かっているはずだった。だから、もう少しだけ我慢していれば先程のように康司が慰めてくれるかも知れないと思うと、できないはずの我慢を更に自分からすることになってしまった。康司が先程未来がおねだりをしないのに乳房を愛したのは、未来がこうなることを先読みしてのことだった。もちろん、康司には未来の秘核が膨れ上がって我慢できなくなっていることは分かっていた。しかし、康司は未来が我慢を続けている限り、たっぷりと焦らすだけ焦らすつもりだった。

「うぅぅぅ、あぁぁぁぅぅ、はうぅぅぅ、ああぁぁ・・・」

止めどもなく未来の口から呻きとも喘ぎとも言えない声が流れ出す。相変わらずたっぷりと手と口で未来のおっぱいを愛し続けている康司は、それを音楽か何かのように聞いていた。

我慢の限界に来た未来は、おねだりをしない変わりに康司の手を取って自分の秘部に導こうとした。それで十分通じるはずだった。しかし、康司の手を取って秘核へと導こうと未来の手が康司の手を掴んでも、康司の手は未来の乳房から離れることはなかった。

「いやぁぁ、ああん、はやくぅぅ、はぁぁぁ、だめぇ・・・」

もはやどうしようもないと悟った未来の口から、とうとう声が流れ出し始めた。それは明らかにおねだりの前触れだった。

しかし、康司はまだ未来の秘核を慰めようとはしなかった。未来の身体の限界を確かめたかったのだ。

康司の手を導くことが不可能だと悟った未来は、自然に自分の秘丘を康司の身体に押しつけようとした。乳房を愛されながらも自然に腰をひねって康司へと押しつけようとする。そして、未来の直ぐ隣に添い寝している康司に押しつけることは難しくはなかった。

「あぁぁぁぁぁ、くぅぅぅぅっ」

ほんの少しだけだが康司の腰に秘丘を押しつけると甘美な快感が未来の身体の中に溢れた。既に足を擦り合わせるだけでは我慢できなくなっていたので、ほんの少しでも違う刺激は頭が痺れるような快感を生み出した。

未来は自然に康司により強く秘丘を押しつけようとして、康司の身体に足を絡みつかせるようにして身体をくっつけていった。揃えていた両足を少し開いて康司の足に絡め、ぐっと押しつけるだけで何とも言えない快感が得られる。未来は次第に足を大きく開いて秘丘を強く押しつけようとした。

しかし、康司はそれ以上のことを許さなかった。

「未来ちゃん、あんよが絡んできちゃったね。ちゃんと揃えていないとダメだよ」

そう言うと、泣きそうな顔をしている未来の足を解いて、再び未来を仰向けの状態にしてから、優しく乳房を愛し始めた。

乳房からの快感は最早、秘核の焦れったさを増すためのものでしかなかった。確かに気持ち良いが、秘核の焦れったさの前にはどうでも良くなってしまう。未来は完全に限界を超えた。

「はっ、はっ、康司さんっ、嫌あぁっ、早くして、我慢できないっ」

未来はそう言うと、康司の手を力任せに秘核へと導こうとした。

しかし、康司はその手を秘核までたどり着かせず、必死に自分の秘核へと手を引き下ろしている未来に言った。

「未来ちゃん、おねだりをしないとダメでしょ?」

「いやぁぁっ、もう待てないっ、早くして、早くぅっ」

未来はまず秘核を慰めて欲しかった。全てのことはそれからだった。しかし康司はおねだり無しの未来を許さなかった。

「ダメ、ちゃんとおねだりしなさい」

「康司さん、なんて言えばいいの?早く言って」

「未来ちゃん、何をして欲しいの?」

「あそこが、あそこが我慢できないの」

「ちゃんと名前を知ってるでしょ?なんて言うところをどうして欲しいの?」

「お願い、そんなこと言えないの。早くぅ、早くして」

「言えない子はこのままだよ」

「ああん、はやくぅぅーーっ」

「『焦れったくて我慢できません。私のクリトリスを舐めてください』って言ってごらん」

「あぁぁぁ・・・いあぁぁぁぁっ」

康司はそう言うと、更に秘核の焦れったさを増すために未来の乳房を愛し始めた。死だの先で小さな乳首をそっと舐め上げるだけで未来の身体に快感が走る。そしてそれは秘核へと達して積み重なっていった。

未来には最早選択している余裕など無かった。指で可愛がってもらうだけで十分だから舐めてもらう必要など無かったのだが、もう指でも口でもどっちでも良かった。まだ履いているパンツはぐっしょりと濡れてしまっている。それを康司に見られるのは恥ずかしくて仕方のないことだったが、今はそれよりも身体の中で爆発しかかっている焦れったさを何とかしないと自分が変になってしまいそうだった。とうとう焦れったさが身体の中に堪りきらずに吹き出し始めた。このままだと中途半端な快感のまま火が点いたように疼いている秘核の感覚が壊れてしまうと思った。

「あぁぁっ、もう嫌あぁぁっ、早くぅぅっ。焦れったくて我慢できません。私のクリトリスを舐めてくださいぃ・・・いやぁぁ」

その声を聞くと、康司は胸への愛撫を中止して身体を起こした。半泣きで見上げている未来を見下ろしながら、

「自分でパンツを脱ぎなさい」

と言った。未来は最早何も言わなかった。素直に自分でパンツを脱ぐ。中心がぐっしょりと濡れているのは康司にもよく見えた。