第61部
昌代は部屋に入って直ぐに服を脱ぐのことに抵抗があったわけではないが、もっと甘えながらベッドに入っていきたいと思っていたのだ。
「康司さん、好き」
「俺もだよ。昌代。好きだ」
改めて二人は唇を限界まで絡め合う。昌代の身体が熱くなり始めた。
「康司さん、優しくして」
「こんな風にか?」
康司の唇が昌代の項に吸い付き、手がカップの上から乳房を揉み始める。このまま一気にベッドになだれ込みそうな雰囲気だった。
「康司さん、待って、ちょっとだけ」
昌代は康司に抱きしめられている幸福感に酔いそうになりながらもゆっくりと康司を押しのけた。
「ん?どうしたの?」
「ううん、嫌じゃないの。私も同じだけど、せっかく撮った写真を見てからにしたくて。ただそれだけ。ほんとなのよ」
昌代は写真を二人で眺めたら、もっともっと康司が好きに慣れそうな気がしてそう言ったのだが、直ぐにでも昌代の全てを確かめたかった康司にしてみれば面白くないお預けでしかなかった。康司は船を下りてから昌代にほのめかされ、部屋には入ったら激しく昌代を求めようと心に決めて家に帰ってきたので、心に余裕がなかった。そして途中に寄ったコンビニでも昌代が眩しくてまともに見られなかったくらいだった。
「ねぇ、撮った写真をパソコンで見せて?」
「今見たいの?」
「お願いだから、ね?」
「分かったよ。ちょっと待って」
昌代は康司の気持ちは十分に分かっていたが、その欲望よりも自分のわがままを優先してくれる康司が嬉しくてもっと康司が好きになった。しかし、昌代の考えは少し甘かった。
康司はパソコンとカメラを繋ぐと、
「ほら、こっちに来て」
と自分から椅子に座って昌代をその上に座らせた。もちろん、肉棒は最大限に固くなっていたが、それを隠そうともしなかった。この体勢は昌代にあることを予感させたが、昌代は大人しく従った。
「どうだ?これ、固くなってるの、分かるか?」
そう言いながら昌代の腰を掴んで軽く揺すると、
「ああん、そんなことしなくても、分かるからぁ」
と少し戸惑ったように昌代が言った。実は船を下りた辺りから昌代の身体は少しずつ準備を始めていたところに、部屋に入っていきなり激しくディープキスをしたため、既に昌代は少し濡れていた。そこを肉棒で刺激されたのだから、昌代の肉壁からはたちまち液体が吐き出され始めた。
康司は椅子を引くと少し横を向けてパソコンを斜めに見る角度にしてカメラのマイクロドライブをパソコンのスロットに差し込んでから写真用のオーサリングソフトを立ち上げた。
「それじゃ、まず水族館の写真辺りからやってみようか?」
そう言ってサムネイルを表示させた。
「さぁ、どれでも好きな写真を選んでクリックしてごらん」
「そうね・・・・じゃ、これにしよっと」
昌代は最初の方で水辺の生き物を選んだ。
「なんだ。自分が写ってなくても良いのか?」
「良いの、まずは慣れたいの」
昌代はそう言って、
「どうやって処理するの?」
と聞いてきた。
「よし、まずは写真をどうしたいと思う?」
「どうしていって言われても・・・?」
「明るくしたいとか、コントラストを変えてみたいとか・・、そんな目的がないと処理ソフトだけあっても意味ないぞ」
「それじゃ、明るくしてみたい」
「よし、それじゃ、『画像処理』から『色彩』へ行って『明度』を選んで」
「うん・・・・」
「そしてスライドバーが出てくるから、それを動かしてみると明るさが変わるよ」
「へぇ、面白い」
昌代は写真の画像処理が気に入ったと見えて、それからコントラストを変更したり色調を弄ったりして遊んでいた。しかし、それでは康司が面白くない。そこで康司は昌代に仕掛けることにした。
「そうだな。一度立ってくれるか?」
「え?おもかった?ごめんなさい」
そう言って昌代が立ち上がると、
「パンツを脱いでよ」
と言った。
「なんでいきなり!いいでしょ、このままで」
「昌代の温もりを感じていたいんだ」
「何言ってるの。何かまたするんでしょ」
昌代だって康司が何をしたいのかはっきりと分かっていた。
「昌代だって少しくらいはその気があるんだろ?」
「今は写真の処理を教わってるのに」
「良いんだ。さぁ、このまま座って。昌代の肌を直接感じていたいんだ」
そう言うと康司はさっとジーパンとパンツを降ろして昌代を待ち受けた。肉棒は最初わざと足に挟んで目立たなくした。
昌代は渋ったが、自分ばかりがやりたいことをしているのも申し訳なく思ったので、気が進まなかったがそっとパンツを脱いでから恐る恐る康司の上に座った。もちろん、足はピッタリと閉じている。
やはり人肌の感触は独特のものだ。エアコンが効いているので熱くはなかったが、昌代は康司の熱を感じたし、少しだけ嬉しかったのも事実だった。
「うん、良い感じだ。それじゃ、次の写真を選んでみようか?オッとその前にその写真を保存して。もとのファイルは消したくないからファイル名の後ろに1を付けておいて」
その時既に昌代は康司の足の間から肉棒が立ち上がってきたことに気が付いた。
「ちょ、ちょっと、なによこれ・・・」
「昌代に触りたくてそそり立ってきたんだよ。固くなると自然にこうなるんだから仕方ないだろ」
昌代は男の肉棒が固くなるとそそり立つことくらい知っていたが、自分が閉じた両足を掻き分けてくるほど力強くそそり立つとは知らなかった。
「それじゃ、ペンギンのところで撮ったやつを見てみようか?」
「う・・うん・・・・」
「ほら、綺麗に撮れてるだろ?」
「そう、素敵ね。ペンギンと私がキスしてるみたい」
「どう思う?どこを直せば良いと思うか言ってみて」
「そ、そんなこと言われても、綺麗に撮れてるし・・・」
「でもね、この写真は直射日光の下で撮っているからコントラストが強すぎるんだ。白がとても眩しいだろ?」
「そう・・よくわかんない・・・」
「ほら、ペンギンランドのコンクリートがかなり真っ白になってるし、昌代の顔の陰が真っ黒に近くなってる。だから少しキツい感じがすると思うんだ」
「そうかしら・・・」
昌代は康司の肉棒が気になって、だんだん写真どころではなくなってきた。昌代自身、既に少しは潤ってきているのが分かるので、肉棒が秘部に触ったらそれがばれてしまうと思った。
「それじゃ、少しコントラストを落として、そして明度も少しだけ下げてごらん」
そう言うと康司は少し自分の足を開いた。すると、上に乗っている昌代の足も自然に開く。
「いやあぁっ」
「いいだろ。これくらい」
「あ、あたってるぅ」
「もう当たったのかな?でも、ん?少し濡れてないか?」
「ああん、いやぁ、動かさないでぇ」
「気にするなよ。それじゃ、ほらコントラストを落として」
昌代は意識を無理矢理切り替えて言われた通りのことをやり始めた。しかし、どうしても意識が肉棒に行ってしまうので、コントラストを落としすぎた。
「そんなに落としたらぼけちゃうぞ。少しで良いんだ」
「そう、これくらい?」
「そうだな、そんなもんでいいんじゃないか?」
昌代は康司がOKしたので明度の処理を始めた。しかし、明度を落としても余り綺麗にはならない。
「そうだな、それじゃ、ガンマ値を弄ってみるか」
「が、ガンマ値って?」
「コントラストの一種だけど、画像全体を処理するんじゃなくて、特定の明るさの部分だけ明度を変えるんだ。『画像処理』の中にあるから選んでごらん」
昌代はどうにかガンマ値を選んだが、良い角度で当たっている康司の肉棒は既に昌代の秘唇をゆっくりと掻き分け始めていた。
「ダメ、ああんっ、そんなに来ないで・・・」
「突然何言うんだよ。昌代だってこの方が気持ち良いだろ?」
「ああっ、だめぇ、このままじゃ入っちゃうぅ」
「大丈夫だよ。角度が違うから入ったりしないさ」
康司はそう言ったが、入り口を押すだけで入ってこない肉棒というのは昌代にとって焦らし以外の何物でもなかった。だんだんと自分が我慢できなくなってくるのが良く分かる。秘唇を掻き分けながらゆっくりと奥まで進んでいった肉棒は、いよいよ肉門の入り口へと辿り着いた。しっかりと昌代は足を閉じているので既にそれだけで秘唇が肉棒を包み込んで快感が生まれている。そして既に昌代の入り口からは少しずつ液体が滲み出し、昌代が動くたびに肉棒の先端に塗り始めていた。そして、最初は当たるだけだった肉棒は昌代の肉壁をゆっくりとこじ開け始める。しかし、肉門が開いて肉棒を受け入れようとしてもまだ中には入っていかない。
「ああっ、ねえ、どっちかにして」
「どっちって言ったって」
「ああん、少し中に入ったぁ」
「たぶん、少し腰を後ろに動かせば中に入っていくよ。我慢できないんだろ?やってみろよ」
「そ、そんなことぉ、ああっ、だめっ、本当に入っちゃうーっ」
「入れてみろよ」
昌代はもう我慢できなかった。このまま我慢していてもどうせ直ぐに肉棒が入ってくるのは分かっていた。昌代は本能の命じるまま、腰をクイッと動かしてみた。それまで肉棒の先端に液体を塗りつけるだけだった肉門が強く押し付けられ、一気に先端を飲み込む。
「ああんっ、入ってくるうっ、ああぁぁーーっ、くうぅぅーーっ、康司さんっ」
昌代はとうとう自分から腰を動かして康司の肉棒を納めてしまった。しかし、まだ先端が入ったに過ぎない。
「どうだ?入ったろ?」
「は、入ったけど、ああぁぁ、入れるならもっとぉ」
「何言ってんだよ。画像処理をやりたいんだろ?」
「意地悪ぅ、こんなんじゃできないぃ」
「ほら、ガンマ値を変えてみようぜ」
昌代は既にガンマ値などどうでも良くなっていたが、このまま肉棒が欲しくて康司の思い通りにおねだりをさせられるのも癪に障るのは間違いなかった。何とか意識を集中して快感を追い出し、画像処理を進めようとする。
「どうやればいいの?」
「左下から右上に出ている曲線が写真の明暗の分布を累積曲線で表しているんだ。線の左下をドラッグすれば暗い部分の分布が変わるし、右上の方をドラッグすれば明るい方が変わるよ。まずは何度かやってごらん」
康司は昌代が肉棒を無視してガンマ値を弄り始めたことに感心した。亮子ならさっさと画像処理など忘れて可愛らしい声を上げ、腰を動かしてベッドをねだるところだ。康司自身、中途半端に秘唇に擦られて先端だけを昌代の中に入れているので焦れていることは確かだったが、昌代に合わせて我慢するしかなかった。