第101部


 「友紀ちゃん、気持ち良いよ。ありがとう」
晃一は無理やり気持ち良いのを我慢して友紀にお礼を言って止めるように促した。これ以上されたら晃一が我慢できなくなりそうだ。
「気持ち良かったよ。とっても」
そう言いながらも友紀の項を刺激し続ける。その意味が分かっている友紀は、
「ごめんなさい。これ以上されたら歩けなくなっちゃうの・・」
と言ったが、その分のお返しとでも言わんばかりに再び口での奉仕を続けた。しかし、既に疲れている友紀の奉仕は肉棒を大きくすることはできても最後まで導く力は残っていない。友紀は手でも扱いてくれたが、ある程度以上に気持ち良くなることは無かった。晃一はこれ以上続けても放出は無理だと悟ると、肉棒を咥えている友紀の頭をそっと引き離す。友紀の口から肉棒に唾液の糸が伸びた。
「ありがと、もういいよ」
「いいの?これで?」
友紀は口から唾液の糸を引きながら肉棒を握りしめた手で扱き続けた。
「うん、ありがとう」
晃一がそう言うので友紀は肉棒を離して何とか立ち上がると、
「ごめんなさい。今日はちょっと疲れちゃったかな?また来るね」
と言って玄関に向かった。その友紀の後ろ姿に引き寄せられるように晃一は立ち上がった。友紀に続いて晃一が玄関に入った。友紀が靴を履こうとしている間に晃一は『ピッ』と玄関のロックを外した。靴を履くために身を少し屈めていた友紀の手元がちょうど晃一の腰の辺りだったので、バランスをとろうとした友紀の手にガウンから半分突き出したままの肉棒が触れた。友紀は靴を履かずに振り向くと、
「ああん、やっぱり気になっちゃう」
と言って晃一にキスをねだりながら再び肉棒を握りしめた。キスをしながら軽く扱いてくれる。
「んんん、ごめんなさい。この次はちゃんと・・・んんん・・・んん・・・・」
熱い息を交わしながら唇を重ねた晃一の口の中で友紀の小さな舌が可愛らしく動き回り、肉棒は細い指で扱かれる。晃一は友紀にもまだ抱かれたいという気持ちが残っているのだと思った。友紀は自分の気持ちよりも晃一に気持ち良くなって欲しかったのだが、その、友紀の思いやりから出た好意は晃一の我慢の壁を突き崩した。晃一は友紀をぎゅっと抱きしめると、スカートを捲り上げて可愛らしいお尻を撫で回し、そのままパンツの中に手を差し込む。
「あっ、だめ、だめ」
晃一が豹変したことに気付いた友紀は、慌てて晃一から離れて玄関に向かおうとした。しかし、晃一は後ろを見せた友紀の腰を引き寄せると、スカートを捲り上げ、パンツを膝の上まで引き下ろして、そこに肉棒を差し込んだ。
「だめっ、だめぇっ、いやぁっ」
友紀は嫌がったが、晃一が腰を抱え込んでいるので逃げ出せない。
「友紀ちゃん、もう一度だけ」
晃一はそう言うと、肉棒を友紀のお尻から差し込んでくる。晃一の肉棒は友紀の秘唇をゴシゴシと扱き立てた。
「ああっ、だめ、だめっ、ああんっ、ああぁぁっ、ああっ、ああっ、ああっ」
友紀はいきなりのことで上手に対応が取れず、一気に快感に流されてしまった。
「だめだってぇぇ、あああぁっ、ああっ、ああんっ、ああんっ・・・だめぇ、ああぁっ、あんっ、ああっ、これはぁっ、ああっ、ああんっ」
友紀の身体から力が抜け、晃一の動きを受け入れた。友紀が抵抗を止めたことが分かった晃一はガウンのポケットから素早くスキンを取り出してから口で噛んで破り、肉棒を一度抜き去ると右手で直ぐに装着した。その間友紀の腰は晃一の左手で抱え込まれていたので逃げ出すことはできなかった。それでも、
「だめよぉ、こんなのはだめぇ、帰るって言ってるのにぃ」
と靴の方へと行こうとした。その時、友紀は逃げだそうと上体を屈めていたのが徒になった。軽くお尻が突き出された格好なのでスキンの装着が終わってスカートを再び捲り上げた友紀の秘唇は晃一が挿入するのに最適な位置に開いていた。晃一が位置を決めて肉棒を突き出すと、先程まで肉棒を納めていた友紀の秘唇はたっぷりと潤っており、肉棒を易々と受け入れる。友紀の中に肉棒が一気にズボッと刺さった。
「ああぁぁーーっ、こんなのはいやぁぁ」
友紀はそう言ったが、不安定な体勢を安定させるために玄関の下駄箱に手を突いたので、晃一は易々と出没を開始することができた。
「ああんっ、あんっ、ああぁあぁっ、おじさまぁぁっ、ここはだめぇぇぇ、ああっ、ああっ・・・」
友紀の声が狭い玄関に響き、晃一の出没のペースが上がった。
「おじさまぁっ、これはだめぇっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、あんっ」
「友紀ちゃん、可愛いよ」
「そんなこと言っちゃいやぁっ、ああっ、あんっ、あんっ、こんなところはいやぁ、ああっ、だめぇぇっ、あぁぁっ」
友紀は嫌がっていたが、既に出没のペースが上がって快感が一気に吹き出しており、晃一に腰を抱え込まれて出没される喜びが身体中を駆け巡っている。
「ああっ、ああんっ、ああんっ、あんっ、あんっ、あんっ、だめっ、いっちゃうっ」
「いってごらん、いいんだよ、いってごらん」
晃一は更にペースを上げたので、友紀は更に大きな快感に飲み込まれていった。
「あああぁぁぁっ、おねがいぃぃっ、ああぁぁっ、いっちゃうぅっ」
「いきなさい、いってごらん」
晃一が我慢を要求しないので、友紀は一気に駆け上った。たちまち友紀の身体は最高になっていく。晃一は最後だとばかりに友紀の制服のジッパーを下げると、ブラジャーごと一気に乳房を揉み上げた。
「ああぁぁっ、ああっ、いっちゃうぅぅぅーーーっ」
友紀は下駄箱に手を突いた姿勢のままグッと仰け反り絶頂を極めた。そして友紀の中がグッと締まる。
「ううううううう・・・・・・・」
友紀が硬直し、晃一がグッと肉棒を突き入れると、
「あうぅぅぅーーっ」
と声をあげた友紀は、硬直が解けるとそのままへなへなと崩れ落ちていく。晃一が肉棒を抜くとそのまま玄関に座り込んだ。息を弾ませながら友紀が振り向くと顔に肉棒が当たった。友紀は喘ぎながらもスキンを外して口の中に再び含んでくれた。
ゆっくりと肉棒を口の中で可愛がってくれる。晃一がゆっくりと肉棒を抜くと、
「もう、ばか・・・・」
と言って友紀は立ち上がった。そのままパンツを直した友紀は、
「またね・・・・」
と言ってドアを開けようとした。
その時、友紀の目の前でドアが『ピコッ』と音を立ててロックされた。玄関を出ようとロックを外してからもう一度肉棒を受け入れたので、セックスの間に時間が経過して自動でロックがかかったのだ。
晃一がそのロックを再び『ピッ』と外し、
「気をつけてね。ありがとう。楽しかったよ」
と言って友紀を送り出す。友紀は何か変な気がしたが、取り敢えずもう一度だけチュッとキスをしてから部屋を出た。
少し歩いてから友紀は何かが頭に引っかかっていることに気が付いた。何がおかしいのだろう?よく分からないが、何かが変な気がする。身体の中はまだ晃一の肉棒の余韻が残っており、幸せな感覚が満ちている。『もう、何よ。こんなに幸せなのに、何が引っかかってるのよ』友紀は自分で自分が不思議で仕方なかった。『ああん、嫌だなぁ。すっきりしない。もう一回菜摘に電話してやろうかな?そうすればすっきりするかな?・・・・・・・・電話?』友紀の頭の中で携帯がピコピコと瞬いた。
歩きながら考えてみる。あの電話が変なのだろうか?晃一に入れられてから電話したので、途中で我慢できなくなって切った電話だ。
『あぁ、後でかけ直すって言ったもんね。菜摘に電話しなきゃ』と思って携帯を取りだした。そして菜摘にかけようとした時、再び頭の中で何かが引っかかった。何というか嫌な気がしたのだ。友紀は何が変なのか、頭の中で会話を思い出してみることにした。友紀は人との話を良く覚えている方だ。それは友紀の密かな自慢だった。電話の最初は・・・・。
『菜摘?』
『うん、どうしたの?』
『ううん、どうしてるかと思って』
『怒ってるわけじゃ無いのね?』
ここで一度引っかかった。どうして菜摘はいきなり怒っているのかなどと聞いてきたのだろう?自分の最初の声が肉棒を入れられた後だったから、何か声が変になっていて怒っているように聞こえたのだろうか?友紀は自分の声がそんな風に聞こえたことを不思議に思った。とにかく続きを思い出してみる。
『何言ってんの、違うわよ、ちょっと話してみたくなっただけ』
『どこに居るの?おじさまのマンションじゃ無いの?』
『それは内緒よ』
『どうしたの?』
『ううん、特には無いけど・・・』
『今日はパパの所に行ったんじゃないの?何かあったの?』
ここでも友紀は引っかかった。菜摘は何かを必死に確認したがっているようだ。最初はマンションにいるのかどうか聞き、次に何かあったかと聞いている。こう言う遠回しの聞き方には覚えがあった。まるで、友紀の知らない何かを菜摘が知っていて、それに友紀が気付いたかどうか遠回しに確かめているようだ。しかし、友紀の知らないことを菜摘が知っているというのはどう言うことだろう?マンションの構造とかスイッチとか?菜摘の忘れ物?そんなことに気が付いたかどうか菜摘が知りたいのだろうか?
『そうじゃなくてさ、麗華のこと、何か進展があったかなって思っただけ』
『うん、さっきまで麗華と会ってたの』
『そうなんだ・・・』
『何か気になることでもあるの?』
『そうじゃないけど・・・・』
『それでね、どうやらもう一度会うことにしたみたい』
『そう・・・・・・』
『うん、さっきまでずっと話し込んでたんだ。麗華もたいへんみたいなのよね。いろいろと相談されたけど、何か迷ってるみたいでさぁ』
『そうなの、麗華らしくないね』
『何か私たち、麗華のことよく知らなかったみたい。そんな気がした』
『んぁぁ!!!!!!』
確かにここで声を上げたのはまずかった。ここでいきなり肉棒が深く入ってきて友紀は訳が分からなくなってきたのだ。
『どうしたの?』
『な、何でも無い・・・・・・。それより、どう、・・なるのかな?』
『なんかね、明日パパに会ってから話すって言ってたけど、・・・・友紀?』
『ん・・・んん・・・・ぁ・・・・』
もう、この辺りではどうしようも無くなっていた。気持ち良くなりたくて我慢できなくなっていた。
『友紀?』
『何でも・・無い・・』
『どうしたのよ?』
『ううん、上手く聞こえないの。後でかけ直すから、じゃあね』
この後はほんのさっきまでのことがあったわけだ。思い返してみると、後半は変な声を出しはしたが、言ってみればそれだけだ。どうやら違和感は会話の前半に鍵があるらしい。『前半て言うと、電話をかけて直ぐの時か・・・・なにかあったっけ?電話をかける前かな?あの時は確か・・・・』友紀は晃一とのセックス以外のことで、何かおかしな事に遭遇しなかったか思い出してみた。
『あったあった。何か、『ピッ』とか『ピコッ』とか音がしたんだ。確か、私の聞いたのが『ピッ』って言う音。でも、おじさまは『ピコッ』って言ってた。えっと、おじさまが聞いてきた時より前、私がおじさまの上でしていた時に『ピッ』って言う音が聞こえたんだ。その後でおじさまが『ピコッ』って言う音を聞いたんだ。・・・・・・・・・・えっ、まさか!!』友紀の頭の中でバラバラだったピースが一瞬で繋がっていく。更に友紀の頭の中で会話が繋がっていった。
『菜摘は持ってないの?』
『会社の机の上だと思うよ』
『ピッ』
『怒ってるわけじゃ無いのね?』
『ピコじゃ無くて?』
『ピコッ』
友紀は恐ろしいことに気が付いた。時間の順から考えて、『ピッ』と音がしてから『ピコッ』と音がしたと言うことは鍵が開いてから閉まったと言うことだ。つまり誰かが出入りしたことを示している。そして、たぶん晃一もそれに気が付いていながら誰も入ってきていないと言っている。そして菜摘は友紀が怒っていないか確かめた・・・。つまり、菜摘には友紀が怒る理由があるかどうか知りたがったのだ。マンションを出入りしたかどうかに友紀が気付いているかを。と言うことは・・・・・。
友紀は恐ろしい想像だが確信した。
『なんてこと。人のセックスをのぞきに来るなんて!』
更にもっと恐ろしいことに気が付いた。
『おじさま、気付いていながら菜摘をかばってる・・・・・』
友紀は突然目の前が真っ暗になった。『私より・・・菜摘を大切に思ってる・・・・』しかし、そう考えれば納得いくこともある。晃一と友紀がこう言う関係になったのは、あくまで菜摘のことがあったからだし、神戸に連れて行って貰ったことだって、元々菜摘と行くはずだったんだし、そもそも考えてみれば晃一から会いたいと言われて呼び出されたことなど一度も無い・・・・・。神戸では何度も菜摘のことを聞いたが晃一は話したがらなかった。最初にマンションに行って晃一に仕掛けたのも友紀だ。
『菜摘ったら、なんて事してくれるのよぉっ!』
友紀は猛烈に怒った。友達だと思っていたのに、勝手にのぞきに来て、それを謝るならまだしもじっと黙っているなんて。覗かれて嫌じゃ無い人なんているわけが無い。『それを分かっててしたんだ。きっとそうだ。後で少しずつほのめかすつもりなんだ。そして、きっと私がドキッとするのを楽しむつもりなんだ』友紀はこのままでは済まさないと思った。そして携帯を取り出すと、菜摘を呼び出すことにした。しかし、何と言って掛けようか?少し作戦が必要だと思った。
この時、友紀は晃一との会話や玄関でのことも合わせて思い出していた。そして、二人で口で愛し合ってから起こったことも・・・・。『あ、あの時、おじさま付けてなかった!私も夢中で考えてなかった』友紀はいつも晃一はスキンを付けてくれるので安心しきって注意していなかったのだが、確かに口で愛し合った跡だけは付けていなかった。その後に晃一に玄関で挿入された時は慌ただしい時間なのにちゃんと付けていたので、晃一にしても忘れてしまったのだろう。『大丈夫だとは思うけど・・・・・・』さすがにいくら友紀でも危険日のど真ん中にセックスをしたりはしない。もともと生理は順調だし今日なら排卵日までまだしばらくある安全日なので大丈夫だとは思うが、良い気持ちはしなかった。『夢中になってるとおじさまも忘れちゃうことがあるんだ・・・それって・・・』友紀は少し考え込んでしまった。これからどうしたら良いのか、晃一の本心を知ってしまった後だけに余計に気持ちが揺れた。しかし、今はそれどころでは無い。まず菜摘の方をはっきりさせるのが先だ。おじさまとのことは後でも良いのだ。
とにかく菜摘にはあんなことをして欲しくなかった。あんなことをされればいくら菜摘が大好きな友紀だって怒るしか無い。携帯が着信するまでの短い時間の間でも友紀は髪が逆立つくらい怒っていた。
友紀から電話がかかってきた時、菜摘は家に帰って自分の部屋にいた。菜摘の部屋と言っても妹と共同の部屋なので自分自身のスペースは半分も無い。
『菜摘?』
「どうしたの?」
『ちょっとこれから会えない?』
「え?これから?」
夏とは言え既に時間は7時を回っている。友達に会いに出かける時間では無かった。
『時間は取らせないわ。ちょっと近くまで来たから顔を見たくなって』
友紀の声はいつもの声で、特に怒っているようには聞こえない。しかし、これから会うと言っても、ここに来られては妹の邪魔になるし、話を妹に聞かれると思わなくてはいけない。
「どうしたの?パパの所にいたんでしょ?」
『うん、いたけど、菜摘に見てもらいたいものがあるの』
「これから?」
『うん、ごめんね、ちょっとだけ、良い?』
「でも、ウチは・・・・」
『それなら、近くに公園とかある?』
「うん、小さいけどあるよ」
『じゃ、そこにする。どう行けば良いの?』
菜摘は公園の場所を告げると、友紀は直ぐに行くと行って電話を切った。菜摘は見せたいものとは何か気になったので、母に告げると家を出た。とにかく今日はいろんな事があった。ただ、友紀には絶対に言えない秘密ができてしまったのが悲しかった。しかし、そうは言っても大切な友達だ。菜摘は友紀との待ち合わせの公園に向かった。
一方友紀は、まんまと菜摘を誘い出すことに成功し、怒りを抑えながら待ち合わせの公園に向かっていた。電話を掛けた時、菜摘に気付かれないように普通の声を出すのがこんなにも難しいとは思わなかった。たぶん菜摘は気付いていないが、友紀は何度も声の調子が上がりそうになったのを必死に堪えて話していた。『落ち着いて、ゆっくりになりすぎないように、お願いっぽく、静かに・・』そればかりを念じながら電話をしていた。菜摘にいきなり怒りの電話をかけたら菜摘を呼び出せなくなると思ったからだ。電話で話すくらいではとてもこの怒りは収まりそうに無かった。
そうとも知らない菜摘は、友紀にあの最中の電話を問い詰めてやろうと思って家を出てきた。これ見よがしに声を聞かせるなんて、あんまりだと思った。もちろん、覗いたことはバレていないと信じていた。
菜摘は公園で友紀を見つけると、近づいていった。