第165部



菜摘は身体が少し怠くなっていたが肉棒を抜き去られると直ぐに一度ソファを下りてから晃一に跨がってきた。そして肉棒を掴んで入り口にあわせると腰を下ろしてくる。今度は一度でスポッと入った。
「ああぁぁぁぁっ」
菜摘は肉棒を深々と飲み込むと、晃一の首に手を回して腰をうねうねと動かしながらキスをねだってきた。晃一は菜摘のキスに応じながら菜摘の腰を掴んでグイグイ押し付ける。
「んんっ、んあっ、んああっ、んんっ、んんっ、あああああああああああああ」
菜摘は快感が強くて上手にキスができなかったが、それでも晃一の舌に自分の舌を何とか絡めようとする。しかし晃一はそれを許さないかのように菜摘の奥深くに肉棒を打ち込み続けた。
「んんっ、あああぁぁっ、あああっ、ああっ、ああっ、ああっ、ああっ、突き抜けるぅッ・・」
菜摘がとうとうキスを諦めて軽く仰け反って声を上げると、晃一は菜摘の胸へと興味を移した。時間が無いのは分かっているが、お気に入りの乳房を可愛がらないわけには行かない。スカートに入っているTシャツの裾を引きずり出して一気に捲り上げると、今までとは違って薄いピンク色のブラジャーに包まれた乳房が現れた。
菜摘は晃一がTシャツを捲り上げている間、自分から腰をクイクイと動かして肉棒に夢中になっている。
「ああぁっ、して、早くして。お願い、全部して。もうすぐっ」
と切ない声を出している。どうやらもう直ぐそこまで来ているようだ。菜摘が腰を動かしているおかげで晃一の肉棒もしっかりとザラザラした肉壁に擦られてとても気持ち良い。
晃一は菜摘の背中に手を回してブラジャーのホックを外してカップを押し上げると、目の前にぷるんと揺れた乳房の先端に固く尖った乳首が現れ、晃一は一気に右の乳房に吸い付いた。左の乳房は右手で揉み上げ、左手で菜摘の腰をグイグイ引き寄せる。
「あうぅぅぅっ、あああああっ、ああぁぁぁーーっ」
菜摘の声が一気に高くなり、頂上へと駆け上がっていく。さすがに晃一はまだだったので菜摘の最後の絶頂を最高のものにしてやる。吸い付いた乳房は口の中で乳首を転がし、揉み上げている乳房も乳首を指で挟むと、菜摘は自分からも腰を動かし一直線に駆け上がっていった。
「全部ぅっ、ああぁぁっ、これ最高っ、あああぁぁっ、いっちゃういっちゃうーっ」
「いきなさいっ」
「はうぅーーっ・・・・・・・・・ううぅっ・・・・・・ううっ・・・・・・・ううっ・・・」
菜摘の身体が晃一の上で大きく仰け反ってビクンッと大きく痙攣し、菜摘の身体が揺れた。しっかりと肉棒が刺さったままの絶頂なので身体が痙攣する度に菜摘の中で肉壁が肉棒を締め上げ、更に大きな快感が走る。
「はうっ・・・・・・・・・・・・うっ・・・・・」
菜摘の腰は更にビクンビクンと動いていたが、そのままゆっくりと晃一の上に倒れてきた。それを優しく受け止め、首の辺りに丸まっていたブラジャーを丁寧に被せて背中のホックを留めてやる。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・ありがとう・・はぁ、はぁ・・」
菜摘は少しの間晃一の上で肉棒を収めたまま息を弾ませていたが、直ぐに身体を起こした。晃一が菜摘の身体を上に持ち上げ、肉棒を抜き去る。
「ああん・・・・・・・んんっ」
肉棒がすぽっと抜けると、菜摘は怠そうに晃一から下りてパンツを履いた。晃一も直ぐに身支度を調える。二人は支度を終わっていたので部屋の中をもう一度確認してチェックアウトに部屋を出るまでほんの5分もかからなかった。
チェックアウトが終わると、ちょうどバスが出るところだった。菜摘は隣に座った晃一の腕を取って頭を寄りかからせてくる。
「菜摘ちゃん、ありがとう。楽しかったよ」
「パパ・・・・あっという間ね。もう帰るなんて・・・・」
「そうだね、何時間かな?えーと着いたのが7時だから・・・・・15時間か」
「そんなに一緒にいたなんて・・・・・・本当にあっという間・・・」
「うん、楽しかったね。疲れた?」
菜摘は晃一に聞かれると、まだ身体の中に肉棒の感覚が残っていることに気がついた。ほんの数分前まで菜摘の身体の中には晃一の肉棒が入っていたのだから感覚が残っていても当たり前だが。ただ、それと同時に身体が鉛のように重い気がする。
「ちょっとね・・・・・・寝ても良い?」
「もちろんだよ。少し揺れるけど我慢してね」
「うん」
菜摘はそれだけ言うと目を閉じた。あっという間に眠りに落ちたようで、直ぐに菜摘の身体から力が抜けてスヤスヤと寝息を立て始めた。そして菜摘はそのまま駅まで起きることは無かった。
晃一はバスが駅に着くと降りるために菜摘を起こし、荷物を持って立ち上がったが、その時になってかなりの客がバスに乗っていることに気がついた。高級ホテルの往復がバス客というのも変な感じだが、晃一たちのように東京から来ている客は電車とバスを使うことが多いのだろう。特にこのホテルでの宿泊が目的ならなおさらだ。レンタカーを使えば時間が読めないのは北海道といえども同じで飛行機の時間に遅れたくないと思えばこれが一番確実だ。
バスが着いて駅のホームでしばらく待っていると特急が来た。昨日とは違う普通の特急で最新型では無いが、菜摘はそんなことは気にしていないらしく、席に着いた途端にさっきと同じように晃一の腕を取って頭を晃一の肩に載せて直ぐに眠ってしまった。
『菜摘ちゃん、無理してがんばってくれたんだな・・・・』そう思うと、菜摘が堪らなく愛おしくなる。思い返してみれば、何回菜摘を絶頂に押し上げたのか分からないくらいだ。食事を済ませてからは直ぐに菜摘を脱がしたし、夜中も夜明けも朝もずっと愛し続けていた。晃一自身、自分がこんなに夢中になって愛するとは思っていなかったし、何より自分の肉棒がこんなにスタミナがあるとも思っていなかったので新鮮な驚きだった。
空港への乗換駅に着くまでの間、晃一は菜摘を起こさないようにずっとじっとしたまま、本を読んでいた。すると、さすがに肉棒の当たりに疲れを感じた。何となく肉棒の先端が疲れた感じがする。今まで晃一の予想以上にがんばってくれた肉棒なので、疲れても仕方が無いと納得した。
空港に着いてチェックインをしてからは余り時間が無かったが、晃一は菜摘を土産物売り場に誘った。菜摘は明らかに疲れている感じで足取りも重かったが、いくつかお土産を買い、大切に荷物にしまい込んだ。
「友達にあげるの?」
「うん、友紀とか・・・みんなとか・・・」
菜摘は浮かない顔をしているので、
「どうしたの?」
と聞くと、
「お母さんとか妹に買っていけないから・・・・」
とぽつんと言った。
「そうだね。その分、元気な顔を見せてあげないと」
「そうね・・・・・」
菜摘はちょっと後ろめたい気がしていたようだが、今回の旅行は行き先を晃一に任せると納得した上で決めたのだから仕方が無い。
「後悔してるの?」
晃一がちょっと心配になって聞くと、
「私が?まさか」
と菜摘は不思議そうに答えた。
「よかった。でも、だいぶ無理してたんだね。凄く疲れてるから」
「そうなの・・・・・自分でもこんなに疲れてるなんて気がつかなかったから・・・。寝てもどんどん疲れてくるみたい。寝てばっかりでごめんなさい」
「そんなの気にしなくて良いよ。そろそろ搭乗口に行こうか」
「はい」
晃一は菜摘を連れて搭乗口に行った。すると、ちょうど優先搭乗が始まるところで二人は待たずに飛行機に乗ることができた。晃一は飛行機のクラスを変えていなかったので菜摘がまた寂しがるかと思ったが、菜摘は席に着くなり離陸前から寝てしまった。帰りのフライトも順調で、菜摘はずっと寝ていたので今度は騒ぐことも無く、着陸の衝撃にちょっと驚いて目を覚ましたくらいだった。飛行機はほぼ定刻に羽田に着いた。
晃一は菜摘とタクシーに乗り、
「さぁ、お家までだいぶ近づいたよ」
と言うと、
「あーあ、帰って来ちゃったんだ・・・・」
と菜摘は少し残念そうだった。
「あと1時間くらいだから、家に着けば夕ご飯だね」
「あっ、そうだ。連絡しなきゃ」
と菜摘は慌てて家に電話した。妹が出たようで、夕食までには必ず帰ると伝えていた。
それでも菜摘は晃一の隣にぴったりと座り、
「渋滞とかになればパパと少しくらい長くいられるのに・・・」
と言っている。晃一は菜摘の耳元で、
「そう言えば菜摘ちゃん、身体の調子はどう?痛いとか言ってたけど」
と聞くと、
「うん、やっぱりちょっと痛いって言うか、熱を持ってる感じなの。やっぱり怠いの」
と菜摘も耳元で囁いた。
しかし、結局菜摘は帰りのタクシーでも寝てしまい、晃一に起こされた時は最寄り駅の直ぐ近くだった。
「菜摘ちゃん、そろそろ着くよ。起きなさい」
「はい・・・・あっ」
「どうしたの?」
「もう着いちゃう」
「そうだよ。お疲れ様だったね」
「あーぁ、本当に帰って来ちゃった。北海道にいたのが嘘みたい」
「ゆっくり疲れを取ってね。またね」
晃一がそう言うと、菜摘はちょっと名残惜しそうにタクシーを降りていった。
菜摘が下りてしまう時が緩んだのか、晃一にも一気に睡魔が襲ってきた。どうにか社宅まで気合いで起きていたが、タクシーを降りて部屋に入ると晃一はシャワーも浴びずに寝てしまった。
夜中に目を覚まして空腹を感じ、朝食からは何も食べていないことに気がつくとシャワーを浴びてからインスタントラーメンを作って食べた。菜摘から連絡が来ているかも知れないと思ってメールをチェックしたが、菜摘も寝てしまったのかメールは無かった。
晃一は寝酒にバーボンのオンザロックを作って飲みながら、今回の旅行を思い出していた。行きの飛行機の中やホテルに着いてからの食事、そして菜摘を裸にしてたっぷりと楽しんだことを思い出す。いつもなら菜摘の身体を思い出すと肉棒が反応するのだが、さすがに使いすぎたのか全然反応しなかった。自分でも良くあれほど何度も菜摘の中に入れたと思う。菜摘とのセックスは最高だった。
翌日、菜摘は度の疲れを残したまま重い身体を引きずるように登校した。昨日は夕食を食べた後、直ぐに部屋にこもって寝てしまった。一度風呂に入るように起こされたが、風呂の中でも寝てしまいそうになる有様で、上がって身体を拭いて髪を乾かしたら再び深い眠りに落ちてしまった。
だから学校までの電車の中から晃一にメールした。
『パパ、昨日は楽しかった。北海道なんて考えてもいなかったから、ちょっと不思議な旅でした。でも、パパに着いていけば安心だって思っていたから怖くは無かったです。それと、素敵なホテルに泊めて貰って嬉しかった。あんな景色、こっちでは絶対に見ること無いから。パパに思い切り甘えられて楽しかった。 幸せです。 菜摘』
ただ、今の自分が幸せだと思う一方、正直に言えば何とも言えない不安感が心の中に渦巻いてくるのも確かだった。しかし、前のことがあるので『ここで逃げたら前と同じ。パパを信じることにしたんだから』と自分を納得させる。しかし、本当に幸せいっぱいならこんな気持ちにはならないのでは無いか?と言う思いはなかなか消せなかった。でも幸せだと思うこともまた確かななのだ。自分でも本当に不思議だと思う。菜摘は心の隅っこに『もしかして私は一人の人じゃ満足できないのだろうか?』という漠然とした不安を抱えながら登校した。
一方、メールを貰った晃一はと言えば菜摘から幸せだと言われて舞い上がっていた。ちょっと仕事が立て込んでいて大変な週になりそうだったが、菜摘とまた会えると思うと辛くは無い。晃一は出社すると気合いを入れて仕事を次々に片付けていった。気持ちが高揚しているので仕事が忙しいのは気にならないが、出張が飛び込んできたのはちょっと残念だった。ただ週末にかかる心配はなさそうだったが。
菜摘は昼休みに友紀に渡すお土産を持つと友紀の教室に向かった。教室の端から手を振ると、友紀が気がついてこっちへと来る。そのまま二人は階段の下へと自然に向かった。なんとなく友紀の様子がおかしい感じがする。
「友紀、ありがとう。これ、お礼のお菓子。友紀の好きなフルーツの入ったチョコとお兄さんにもと思って小さいのも買ってきたよ」
「うん、ありがと」
友紀は明らかにそっけない。もちろんアリバイをお願いしたのだから頼まれた方は楽しいはずが無いが、何か変な気がする。すると友紀の方から話し始めた。
「あのね、今日ミーティングになったんだ」
「今日?聞いてなかった・・・・・」
「出た方が良いと思うよ」
「どうしたの?何があったの?もしかして怒ってる?」
「怒ってるって訳じゃ無くてさ、そんな心配はいらないんだけど・・・・」
「どうしたの?なんなのよ?その顔は絶対変よ」
「私?私は別口。それはそれで問題って言えばそうなんだけど、麗華たちが土産話を聞きたいってことで今日のミーティングになったんだ」
「それじゃ、そんなに時間かからないね」
「たぶん・・・・・・でさ・・・・」
「なに?」
菜摘はドキッとした。この話の流れからして、友紀はもっと問題を持ちかけてくるようだ。
「終わってから一緒に帰ろう?」
「うん・・・・・・・・もしかして相談があるの?」
「そう・・・・菜摘に聞いて欲しいんだ」
菜摘は慌てて予防線を張った。
「パパを貸してって言うのならダメよ」
「そんなこと言わない。でも、聞いてくれる人が欲しいの。良いでしょ?麗華たちには言いたくないから」
「それなら良いけど・・・・・・・相談されても・・・・」
「菜摘、幸せなのを大切にしたいのは分かるけど、少し協力して、お願い」
そうまで言われては菜摘としても断り切れない。ここで断れば、自分だけ良ければ、と言う話になってしまう。それは菜摘が孤立する危険性をはらんでいた。
放課後、菜摘がいつものミーティング場所に向かおうとすると、友紀が声をかけてきた。明らかに菜摘を待っていたらしい。
菜摘は何となく友紀の様子から、最近友紀の方は上手くいってないのかも知れないと思い始めていた。友紀は菜摘に比べればずっと恋愛経験豊富だが、一度引っかかるとなかなか先に進めなくなるところがある。二人は何となく校門から遠ざかって二人きりになると話し始めた。
「なんで菜摘はいつも上手くいくのかしらね・・・」
その様子から友紀は問題を抱えており、かなり深刻な様子だ。
「どうしてって言われても・・・・・・・、私だって上手くいくってほどじゃ・・」
「上手くいってるじゃ無いの。最初いきなりおじさまと上手くいって、乗り換えて、止めて戻ってもやっぱり上手くいってる」
「友紀・・・・・」
「私ね・・・・・もうダメみたい・・・・・どうしてかな????」
「何があったの?」
「何があった?ううん、何も無いって感じかな・・・・」
「だって楽しそうに歩いてたじゃ無い・・・」
「そう。歩いてた・・・・・」
「けんかでもしたの?」
「ううん、そういう感じじゃ無くて・・・・」
「嫌われた、とか?」
「うーん、嫌われたって言うのでも無いな・・・・」
「もしかして、そこまでも行ってないってこと?」
「そうね・・・・・」
「それじゃ、何で友紀に告ったりしたのよ。あいつは」
「そうよね。その時に気がつくべきだったのかも知れないな」
「本気で告ってなかったってこと?」
「たぶん、その時は本気だったんだと思う・・・・・。よくわかんないけど」
「友紀がOKしたら本気じゃ無くなった?」
「なんかそんな感じなんだぁ。私、好きになろうって努力したのよ」
菜摘は友紀のその努力が菜摘のためを思って身を引いたという部分があることを知っていたので何とも言えない悲しい気持ちになった。それだと友紀が晃一から離れてくれたことが裏目に出たことになる。
どう見ても菜摘が幸せな気持ちでいられる雰囲気では無い。
「それって・・・・・・・」
「なに?」
「もしかして後悔してる?パパから離れたこと」
「そうね、とっても。返して欲しいわ」
「えっ」
「嘘よ。そこまでは言えるわけ無いじゃん。私から離れたのに」
友紀の言葉に菜摘はホッとしたが、その言葉の中には友紀の本音が混じっているような気がして仕方なかった。