第17部

 

「菜摘ちゃん、もうほとんど全部下まで降りちゃったよ」

と晃一が言った。

「分かってる。そう言う事じゃないの・・・・・・」

と菜摘が答えた。

「ジッパーを外すよ」

「・・・・・・・・・・・」

そう言うと晃一はジッパーの金具を外そうとしたが、菜摘の手がまたそれを抑えた。菜摘にとって、興味本位もあった先ほどと違って、今回晃一の愛撫を受け入れることは明確な意味を持っていた。そして、菜摘自身もこのまま晃一に許して良いのかどうかまだ少し迷っていた。気持ちとしては納得しているのだが、慣れないことだけに身体が嫌がっている。もちろん、シャワーも浴びていないし、このまま夢中になってしまって良いのかどうか、不安もあった。

おまけに、今日は晃一の前で服を脱ぐことなど全く考えていなかっただけに、下着だって準備をしていない。その無防備な下着と自分の身体を晃一に見られる、と言うことが単に恥ずかしいと言うことだけではなく、菜摘の心の奥底までの覚悟を必要としていた。

『大丈夫。パパに教えてもらおう?パパなら優しく教えてくれるから。パパだもの』菜摘は心の中で自分にそう問いかけると、ちょっとだけ意志の力で手の力を抜いた。途端にジッパーが左右に分かれたのが分かった。

晃一は制服が左右に分かれたのを確認すると、そのまま右手をリボンにかけ、そっと解き始めた。

「パパ、やっぱり・・・・」

「菜摘ちゃん、さっきも同じ事をしたんだよ。今度だって同じだよ」

「うん、分かってるけど」

「でも、さっきよりもリラックスしてるかな?」

「さっきは緊張してて何が何だかよく分からなかったの」

「今度は?」

「わかってる。だいじょうぶ、たぶん」

「良い子だ」

そう言うと晃一はリボンを解いて左右に分けた。後はリボンの下にある小さなホックだけだ。

「菜摘ちゃん、心の準備は良い?」

「そんな事言わないで、パパ・・・・・」

晃一は菜摘にもう一度キスをすると、菜摘はおどおどした感じで唇を返してきた。ちょっとおびえている感じがする。しかし、晃一はキスをしながら菜摘の制服のホックを外してしまった。

「んっ!」

菜摘が驚いて制服を抑えたようだ。しかし、晃一は優しくその手を取って横に置くと、制服の下に右手を差し入れた。

「あっ」

菜摘がキスを止めて小さな声を出した。晃一の右手がゆっくりと小さな布地に包まれた膨らみの上を撫で回し始める。菜摘の乳房の膨らみは、とても形が良く、半球形よりは円錐形に近いと思った。

「んん・・・・・・」

菜摘が声にならない吐息を漏らした。キスをされながら胸を探られる感覚は独特だ。菜摘は自分が知らない感覚の中に溺れていきそうな気がした。

晃一は右手全体で菜摘の膨らみを確認するかのように、左の膨らみ全体を包んで優しく撫でている。右手から伝わる感覚から、晃一は膨らみが半球形と言うよりは円錐形に近い膨らみ方をしていると思った。その右手の撫で方が菜摘にも分かったらしく、

「パパ、嫌・・・・・嫌・・・・・・・」

と小さな声で抗議をしてきた。菜摘にも晃一が形を探っているのが分かったのだ。

「嫌なの?」

「だって、触り方がイヤらしい」

「菜摘ちゃん、可愛いおっぱいだね」

「嫌・・・・・そんなの・・・・・優しくして」

「大丈夫。菜摘ちゃんのここも反応してきたみたいだよ」

「わかるの?・・・・・・」

「ほら、ここが飛び出してるだろ?」

そう言って晃一が先端を指先の爪で優しく布地の上から撫でた。

「あっ」

「ほらね?」

「・・・・・・・・・・」

「ちょっと感じた?」

「私の身体、感じてるのかなぁ?」

消えそうな小さな声で菜摘が言った。

「菜摘ちゃんはどんな感じなの?」

「よくわかんない・・・・・・・・・」

「気持ちいい?」

「良いと言えば・・・・でも、たぶん、あんまり感じない・・・・」

「そのままで居ればいいよ。少しずつだから。急に感じたりすることはないから」

「そうなんだ・・・・・」

菜摘は納得したような、がっかりしたような、変な気持ちだった。菜摘は晃一に胸を探らせながら聞いた。

「ねぇ、感じるまでにはどれくらいしないといけないの?」

「こればっかりは人によると思うけど、菜摘ちゃんはさっきだって少し感じていたんだから、きっと直ぐだと思うけど・・・・」

「直ぐって?」

「困ったなぁ、こうやって触ってる時にマジな顔で聞かれると余計凹むけど、でも、今日だってもう少し感じ方が変わると思うよ」

そう言いながらも晃一はブラジャーの上から小さめの膨らみを優しく撫で続けていた。

「う〜ん、感じてるのかなぁ」

「そんなに気にしない方が良いと思うけど」

「パパは触ってて気持ちいいの?」

「男は気持ち良いって言うより、嬉しいだね」

「女の子の胸を触ると嬉しいの?」

「もちろん。だって、女の子が大切なところに触るのを許してくれるんだもの」

「そう言うもんなんだ」

「それに、女の子のいつも見られないところを見られるだろ?」

「いやらしー」

「正直に言っただけだよ」

「でも、私だって正直に聞いただけだからおあいこね」

「でも菜摘ちゃん、いろんな事聞くね」

「こんな事、きっと同じ年頃の男の子になんて絶対聞けないもん。パパだから聞けるの。パパで良かったな、へへっ」

菜摘は正直に思ったことを聞いてみただけだったが、それができるのは晃一が相手だからだと気づいていた。

「うん、菜摘ちゃん、ありがとう」

「え?」

「菜摘ちゃんがおっぱいを触るのを許してくれて嬉しいよ」

その言葉はそのまま菜摘の心に響いた。すると、晃一に可愛がられている所からの感じ方が少しだけ変わった。

「あん、パパ・・・・・なんか・・・嬉しい・・・・くすぐったいけど・・・でも、恥ずかしい」

その変化は晃一にも分かった。菜摘の胸の膨らみの先端の突起がはっきりとしてきたのだ。

「菜摘ちゃん、ここ、なんかさっきよりはっきり飛び出してきたみたいだよ」

「ああん、パパ、やだぁ」

それが生まれて初めて菜摘が自分で認識した小さな快感の声の証だった。先ほどは勝手に身体が反応したという感じだったが、今度ははっきりと気持ち良いと思った。もちろん、自分でそっと触る時は声など出すことはない。男に触られて初めて出す声なのだ。

「ほら、こんなにはっきり飛び出してきたから、ほら、コリコリって触れるよ」

「ああん、また変な声がでるぅ」

「声が出ても可愛いよ」

「そんなぁ、ああん、そんなに触らないでぇ」

「だめ、触っちゃう」

「パパぁ、もっと優しくぅ」

「優しくしてるから菜摘ちゃんが声を出すんだよ」

「それはそうだけどぉ、ああぁぁ、恥ずかしいのにぃ、どうして・・・ちょっと嬉しい・・・・」

「嬉しいんじゃなくて、気持ち良いんでしょ?」

「これが気持ち良いの?そうかなぁ、あああああ、そうかなぁ・・・」

「きっとそうだよ」

「わかんない・・・」

「それじゃ、今度はこっちもしてみるね」

そう言うと晃一は菜摘の右の膨らみに手を移動させた。晃一から見ると膝の上に横たわっている菜摘の右は手前側になるので制服をかき寄せるようになってしまい、菜摘の身体が大きくさらけ出される。

「こっちもするのぉ?」

「うん、左だけだと不公平でしょ?」

「こんなのに不公平とかあるの?」

「うん、きっとあると思うよ。菜摘ちゃんだって右と左で感じ方が全然違うと困るでしょ?」

「そんなこと、まだ分からない・・・・んんんん・・・・って、なんかこっちも変な感じがするぅ」

「それで良いんだよ。そのまま感じていてごらん」

「あん、パパぁ、私の身体、なんか変」

「熱くなってきた?」

「そう、どうしてわかるの?」

「菜摘ちゃんを見てれば分かるよ。それに、感じてきた時の女の子の反応なんだから」

「パパ・・・・・・ちょっと嬉しいかも・・・・・・」

「気持ち良いでしょ?」

「でも、嬉しいの・・・・・・・・んぁぁ、でもやっぱり声がいやぁ」

「良いんだよ。それで良いんだよ」

「なんか、身体がだるくなってきた・・・・・・・」

「そのまま感じていてごらん。大丈夫。優しくしてあげるから」

「はぁぁぁぁ、パパぁ・・・・・はぅぅ・・・ううん・・・・・んんぁぁ」

菜摘は初めて『愛撫されて感じる』と言うことが分かったような気がした。制服の下に手を入れられて触られるだけでこんな感じになるとは思いもしなかった。しかし、嬉しいのは事実だった。その証拠に、菜摘は服が大きくはだけられても直そうとせず、晃一に全てを任せていた。晃一は右の膨らみにもはっきりとした突起が出てきたのを確認すると、左右の乳房を交互に撫でていった。その結果、制服は更に大胆にはだけられていった。

今や菜摘の制服は左右に大きく広げられ、肩の辺りを隠しているだけで、菜摘の上半身はブラジャーだけみたいなものだ。やはり菜摘の身体のラインは素晴らしい。胸から腰にかけてくびれているラインは女子高生らしい大人への変化をかなり終わっているものだったが、少しだけまだ子供っぽさも残していた。そこから細い腰、尻へとつながるラインは素晴らしいとしか言いようがない。まだ入り口にたどり着いたばかりだが、本当にこの身体を楽しめるようになるのだろうか?晃一は焦る気持ちを抑えながら、ゆっくりと菜摘の変化を楽しむつもりだった。

まず晃一はこのままブラジャーの上から菜摘の膨らみを十分に可愛がることにした。このままなら脱がすこともできそうだが、菜摘だってせっかく思い切って脱いだのにあまり感じないのではがっかりするかもしれない。だからもっと開発してから脱がすことにした。

ただ、愛撫の仕方は優しくそっと撫でるだけから少し変えて、裾野を十分に可愛がってから徐々に頂上を目指すことにした。そして菜摘の変化を見てみることにしたのだ。

一方、菜摘も晃一と同じような事を考えていた。なんかくすぐったいような感じではあるが、胸を触られて感じるようになったのは間違いない。次にはきっとブラを脱がされると思った。ただ、バックストラップを外すだけならまだしも、ブラを完全に脱ぐためには制服も脱がなければいけないので、そうすると上半身は素っ裸になってしまう。菜摘は胸の大きさを気にしていたので、さすがに今はまだそこまでの勇気はなかった。だから晃一がいつブラを脱がそうとするのかちょっとびくびくものだった。しかし、その不安を晃一が払拭した。

「菜摘ちゃん、少しこのまま触ってみるからね」

菜摘は安心した。少なくとも今は脱がされる心配をせずに晃一に触られる感覚だけ感じていればいい。

「うん、そうして」

そう言うと菜摘は無意識に身体の背筋を伸ばした。すると、晃一にとっては菜摘が乳房を突き出すような感じになったので、より乳房を可愛がりやすくなる。薄手のネイビーブルーのブラを可愛がりながら、晃一は左右の乳房の膨らみから頂上に、指先で円を描くように丁寧な愛撫を施し始めた。

菜摘にはその愛撫の持つ意味がよく分かった。単に触るためのものではなく、女性が感じることを前提とした愛撫だ。菜摘は自然にその愛撫にあわせて自分もできるだけ感じようとした。

晃一の指が裾野を回っている間は菜摘は静かにしているが、徐々に膨らみを回りながら上り始めると菜摘の感じ方も変わり始める。

「ん・・・・・んぅ・・・・・・ふぅ・・・は・・・・・・・・・」

そして、晃一の指が頂上の近くまで来ると、

「んん・・・・・んふぅ・・・・・んぁ・・・あ・・ん・・・・んん・・・・ううん・・・・んっ・・・ねぇ・・・・・あ・・・・あぅ・・・・・」

と反応を始め、声も甘くなってくる。明らかに早く先端の乳首を可愛がって欲しがっているのだ。

しかし、晃一は直ぐに菜摘の欲しがるものを与えたりはしない。ぎりぎりで焦らしてから裾野に下がり、また焦らしてからほんの一瞬だけ乳首の周りを転がしてちょっとだけ感じさせてから再びぎりぎりで焦らす。単に焦らされるだけとは違って一瞬でも求めている感覚が与えられるので、菜摘は焦らしに飽きることができなかった。

単に焦らされるだけなら『きっとまたこれ以上はしない』と諦めることもできるのだが、短い間だけでも乳首を可愛がられると、それがほんの一瞬なのか数秒なのか、ずっとなのか、全然予想できないだけに菜摘もつい夢中になって追いかけてしまうのだ。だんだん焦らしに我慢できなくなってくると、

「んん・・・んあ・・・・ううん・・・・くぅっ・・・・ああっ・・・・んん・・・・ああん、いやぁ・・・・・」

と声を上げて少しだけ身体を捻り、晃一に我慢できなくなってくることを教える。もちろん、それほど感覚が開発されているわけではないのだから、我慢できないと言っても可愛らしいものだが、何より経験の少ない菜摘にとっては精神的な要素が大きかった。そして、

「ほうら、感じてごらん」

そう言って、やっと晃一が菜摘の膨らみの頂点をゆっくりと指で可愛がり始めると、

「んんああぁぁっ、ああん、あん、んうぅあっ、んんんーっ、はぁぁぁぁーっ」

と可愛らしい声を上げて待ちに待った感覚を楽しむのだった。ただ、まだその快感は小さなものだ。

菜摘は晃一が与える愛撫にいつの間にか夢中になっていった。菜摘はこんなに愛撫が焦らしを多用するものだとは思っていなかったし、焦らされてから可愛がられると快感が増すことも覚えた。しかし、晃一は菜摘の乳首をそんなにたくさん可愛がってくれない。焦らしの時間が遙かに長いのだ。最初はそれが晃一の優しさであり、スタイルなんだと思っても見たが、菜摘は胸を可愛がられることになれてくると、だんだんその愛撫自体に我慢できなくなってきた。菜摘の気持ちが我慢できないと言うよりは、身体の方が欲しがる、そんな感覚だった。

「ねぇパパ、もっとしても大丈夫だから・・・・・」

「もっと感じちゃうかもしれないよ」

「うん、だいじょうぶ・・・・たぶん・・・・・」

「それじゃ、ベッドに行こうか?」

「え・・・??」

「ベッドなら両手が使えるからもっと丁寧にしてあげられるし、菜摘ちゃんも楽だよ」

菜摘はその時、その晃一の言葉が妙に説得力を持って心に響いた。確かに晃一の膝の上で可愛がってもらうのは安心だが、晃一にとっては重いだろうし不自由なのは間違いない。『パパに我が儘ばっかり聞いてもらってるのはフェアじゃないな・・・・』そう思うと、不安でたまらなかったベッドも受け入れられそうだった。

「パパ、優しくしてね・・・・・・、そっとよ・・・・・・」

「うん、だいじょうぶ」

菜摘がベッドに行くことを了承したので、晃一はそのまま菜摘を抱き上げて寝室へと向かった。菜摘は運ばれていく途中、ずっと晃一を見上げていた。これから新しい世界を教えてくれる人を。もちろん、菜摘にとって抱き上げられて運ばれるのは小さい時以来なので、それ自体とても不思議な出来事だ。『あ、お姫様だっこだ』と思うと、自分を軽々と運ぶ晃一が逞しく力強く思えた。

晃一は菜摘をベッドに下ろすと、直ぐに優しいキスを始めた。今度のキスは優しくてゆっくりとしていて甘いものだ。菜摘はベッドの上に横たえられて楽になったこともあり、身体が溶けていくような気がした。『こんなふうにされたら、きっと誰だって裸になっちゃうな』と思った。しかし、晃一が興味を徐々に胸へと移していくと、途端に怖くなってくる。

「あ、パパ、だめ、それ以上は待って・・・・」

そう言って思わず胸を手で隠してしまう。いよいよベッドの上に来てしまったので、これから何をされるのか不安で仕方がない。そして、自分がそれに上手く対応できるかどうかも不安なのだ。