第190部


「お願い。私だってわかんないの。今、とっても微妙なとこなんだ。菜摘だけには話すね。あのね、あいつ、二股掛けてるんだ」
「ええっ?」
「変だって思うでしょ?それがあいつのずるいところなんだ。学校では彼女が居なくてって顔してるのに、西校に元から彼女、居るんだ」
「そうなの?それなら何で・・??」
「そう思うでしょ?私だってそう思ったからきっちり聞いてやったの」
「それで?」
「学校の中と外は違うって」
「そんな勝手な・・・。つまり友紀は学校の中だけの彼女って事?」
「そうみたい。何か、舞い上がってた私が馬鹿みたいでさ。途中から私の方から告ったみたいになってたし・・・」
「それで西校の彼女って?」
「いっこ下の可愛い子。中学の時から顔は知ってたみたい」
「同じ中学って事か・・・・・。それって・・・・」
「そう、結構大変になりそうなんだ。まるで私が割り込んだみたいでさ」
「どっちかにしてって言うの?」
「うん・・・・・それが・・・・・・・」
そこで友紀は言葉を詰まらせた。
「言えないの?」
「うん・・・・・・・それを言うと・・・・・」
「逃げられちゃうかもって事か・・・・・。友紀、それでも付き合いたいの?」
「それが最近、よくわかんなくて。好きは好きだけど、会うと勝手なことばっかり言うし、勝手になんでもされるのが嫌になるし・・・・。でも、離れてると会いたいし・・・。これって単に寂しいだけ?好きじゃ無くなってるのかなって持って思ったりしてさ・・」
「そうか・・・・・・・」
菜摘は考え込んだ。確かに、自分が同じ立場でもきっと迷ったと思う。ただ、そう言う状態の友紀を晃一に会わせれば、晃一に抱かれてしまうかも知れない。ただ、前回友紀は晃一には相談しただけだし、それで元気になったとも言ってるから、次にまた晃一に会っても必ずそうなるとは限らない。それなら友紀を拒むのは可愛そうだ。それに、もともと菜摘は先週友紀が晃一に会う時に、もしかしたら何か起こるかも知れないことを承知でOKしている。ちゃんと晃一にも頼んでおいたのだ。それなら、ここで友紀を拒むのはおかしい。菜摘は心を決めた。
「わかった。いいよ」
菜摘が言うと、友紀はホッとしたような顔で少しだけ笑った。
「良かった。ありがとう」
「うん、友紀は特別だしね」
「ありがと。それは私も同じ。へへへ」
「早く元気になると良いね」
「うん、絶対なる。それでね、もう一つお願いがあるんだけど・・・???」
「なあに?」
「あのね、菜摘が持ってる鍵って奴、その間だけ貸してくれない?」
「鍵を?どうして?」
菜摘は何か嫌な気がした。これは菜摘と晃一だけの信頼の証なのだから。
「ううん、持ってみたいの。それを持ってると、あそこに行くのもきっと気持ちが変わると思うんだ。菜摘がまだしばらくいかないなら、少しの間だけ貸してくれない?図々しいのはよく分かってるの。こんな事、恥ずかしくて菜摘じゃ無きゃ言えないよ。おねがい・・・・・・」
「でも・・・・・・・・」
さすがに菜摘は躊躇した。菜摘が持っているマンションの鍵は、晃一との繋がりの象徴だ。これを持っていれば、いくら晃一と会わなくてもいつでも好きな時に部屋に行けるし、まだ晃一から鍵を貸して貰っていると言うことは、それを晃一が認めていると言うことだ。いくら友紀が親友だと言っても、そう簡単に貸せるものでは無い。心の中の大切な繋がりそのものなのだから。
「やっぱりだめかな・・・・・・・・」
友紀はさすがに図々しすぎたかも知れないと思った。たぶん逆の立場なら、菜摘が貸して欲しいと言っても自分は絶対貸さないだろうと思ったからだ。しかし菜摘は言った。
「うん、分かった。貸してあげる。私、まだ覚えてるから。喫茶店で私が泣いてた時、友紀はデートの途中で私を励ましてくれたよね?あれ、とっても嬉しかったんだ。だから貸してあげる。でも、本当に特別だよ?」
「いいの?」
今度は友紀が少し驚いたような感じで聞き返した。
「うん。これ・・・・」
菜摘は定期入れからカードキーを取り出して友紀に見せた。
「やっぱりいつも持ち歩いてるんだ」
「ま、使うこと無いけどね。特に最近は」
そう言ってカードを差し出した。友紀が受け取ろうとすると、
「でもね、やっぱり大切なものなの」
と言った。
「もちろん分かってる。絶対に大切にする」
友紀は菜摘からカードキーを受け取ろうとしたが、菜摘が念を押すように言った。
「ほんとうに、友紀だから貸すのよ」
「うん、ありがとう」
そう言って友紀はカードを受け取ってしげしげと眺めてみた。
「友紀なら・・・・・・」
菜摘は何か言いかけたみたいだが、友紀がカードに気をとられているので口を閉じた。
「へぇ・・・・少し厚みがあるのね、メンバーカードよりも。デザインは平凡だけど」
少しの間、友紀はカードを何度も裏返したり書いてある文字を見たりしていた。それを見ていた菜摘は『やっぱり貸すんじゃ無かったかな?』と一瞬後悔した。どうやら、このカードキーの持つ意味を友紀が再度確認させてくれたようだ。
友紀はカードキーを大切に財布にしまうと、
「月曜日に返せば良い?」
と聞いた。
「そうね、土曜でも良いけど・・・・・・。ううん、来週で良い」
「良かった。ねぇ、これ、使ったこと無いの?」
「ううん、一度使ったけど・・・ほら・・・あの時・・・」
菜摘はちょっとだけ嫌な感じがした。それをよく知っているのは友紀なのだから。
「そうだった。ね、これってどうなるの?もう一度教えて?鍵に近づけると勝手に鍵が開くの?」
「そう、鍵を近づけるだけで開くの。ぴったり付けなくても近づけるだけで良いみたい」
菜摘は話していてあの時の記憶が甦った。
「それで、開いたらどうなるの?玄関の電気とか付くの?」
「さすがにそれは無いと思う。ただの鍵だから。でも、鍵に付いてる小さなランプは緑になるよ」
正直、これ以上は話したくない。
「分かった。ありがとう。覚えとく」
友紀は丁寧にカードキーの入った財布を仕舞った。
「ねぇ、後で一緒に帰ろうよ」
友紀は嬉しそうにそう言うと、教室に戻っていった。友紀は嬉しかった。カードキーなど持っていても自分には何の意味も無いのだとは分かっていたが、それでも菜摘と晃一の心の繋がりを象徴するキーなので、持っているだけで何となく自分も特別な権利を手に入れたようで幸せな感じがするのだ。それに、友紀にはこれを使う小さな計画があった。
翌日、晃一は会社を定時に上がると、マンションに直行した。
会社を出る時に入れておいたエアコンで部屋が心地よい温度になった頃、チャイムが鳴る。
ピンポーン。
「はい、どうぞ入って」
「はい、お邪魔しまぁす」
そう言うと美菜が玄関に入ってきた。
「どうしたの、美菜ちゃん」
晃一が聞いたが美菜は何も言わずにリビングに入っていく。
晃一もその後に入っていった。
「昨日、突然遊びに来たいって言うからちょっとびっくりしたよ」
「ごめんなさい。迷惑でしたか?」
「そこまでは言わないけど、でも理由も書いてなかったし・・・」
晃一がそう言うと、美菜はちょっとためらっていたが、すっと晃一の前に立った。
「おじさま・・・・・」
「どうしたの?」
晃一が聞くまもなく、美菜の細い手が晃一の首に巻き付いてきた。
「え?あ?」
晃一は突然のことに驚いたが、美菜の細い身体がぴったりとくっついてくる。
「美菜ちゃん・・・??」
美菜は何も言わずに顔を上げると目をつぶって晃一の首を引き寄せた。そのまま晃一は近づいてくる美菜の唇をかろうじて受けた。少しの間、簡単なキスを繰り返してから唇を離す。
「どうしたの?」
「おじさま・・・・・日曜日に帰ってから少し変なの・・・・」
「変て?」
「何か、身体が覚えちゃったみたいで・・・・・・なんとなく熱くて・・・」
そう言うと美菜は再び晃一の首を引き寄せてきた。今度は首筋を晃一に押し付けてくる。晃一はその通り首筋に軽く唇を這わせ始める。
「はぁ・・あ・・・あぁぁ・・・・・ああぁん・・・」
美菜は首筋に晃一の唇を感じながら軽く喘ぎ始めた。
「ああぁぁぁ・・・・・これ・・・・・・ああぁぁぁぁ・・・・これがぁ・・・・ああぁぁ」
美菜は晃一の腕の中でゆっくりと悶え始めた。晃一はそれほど刺激していないつもりなのに美菜の身体が反応するので少し驚いていた。美菜の細い首筋にそっと唇を這わせると美菜は首をすくめるようにしながらゆっくりと左右に振って自分から晃一の唇を感じようとしている。
「ああああぁぁぁ、ごめんなさい。どうしても我慢できなくて・・・・ああぁぁぁぁ、身体が欲しがって・・・・・・・」
美菜は腕の中で身体を軽くくねくねと動かして身体全体で晃一を感じようとしているらしい。晃一はもう一度キスをしてから唇を離した。
「美菜ちゃん、だいじょうぶ?」
美菜の可愛らしい目がうっとりとしたような輝きを放っている。もともと美菜は菜摘ほど目は大きくなく端整な顔立ちで顔のパーツも全て小ぶりなスレンダー美人だが、今はその端整な顔立ちが妖艶な光を放っている。
「おじさま・・・・いや?」
そう言うと美菜はもう一度身体をぴったりと付けてきた。ただ菜摘と違って抱きしめても胸の膨らみはほとんど分からない。晃一は覚悟を決めた。美菜が求めている以上、このまま放り出すのは可愛そうだし、元々異存があるはずが無い。
「ううん、だいじょうぶ。安心して」
晃一はソファに座ると美菜を膝の上に横向きに座らせた。そしてもう一度キスする。
「どう?少しは落ち着いた?」
晃一が聞くと、美菜はこくんと頷いた。そのまま晃一は美菜の胸へと手を伸ばしていくと、少し手でガードしようとした。
「ん?」
「あ、ごめんなさい。いきなり胸は・・・・・・その・・・・ちょっと恥ずかしくて・・・・・嫌じゃ無いの。そう言うんじゃ無くて・・・・なんて言うか・・・・・・私からお願いしたのにごめんなさい。もうだいじょうぶだから・・・」
「こっちの方が良いのかな?」
晃一がスカートへと手を伸ばしていくと、美菜は安心したように足の力を抜いてほんの少しだけ開いた。晃一の手がそっと太ももの外側や内側を優しく撫で始める。
「美菜ちゃん、聞いても良い?」
美菜が晃一の方を向いた。膝の上に乗っているので晃一の肩に手を回して少し見下ろす感じだ。
「日曜日、家に帰ってからどうだったの?どこか痛かった?」
「ううん、全然そんなこと無かった。怠かったけど」
「ちゃんと勉強できた?」
「した。それはだいじょうぶだったけど・・・」
「けど??」
「私にはちょっと刺激が強すぎたのかな?何か、身体のあちこちに感覚が残ってるみたいで何か変な感じで・・・・・。あんなにされたこと、なかったから・・・・・」
「もっとそっとすれば良かったのかな?」
「ううん、そんなんじゃ無くて・・・・・ただ私がこういうのにあんまり慣れて無くて・・・・」
美菜はそう言いながら晃一の指が内腿を這っていく感触に少しずつ秘核が疼き始めるのを感じていた。晃一の指がツツーッと太ももの上を這ってパンツに近づいてくると焦れったい感覚が盛り上がってくる。
「日曜日のは今までと違った?」
「・・・・・・・」
美菜は返事をする代わりに頷いた。
「聞いても良い?何が違ったの?」
晃一はこんな事聞くべきでは無いような気がしたが、膝の上の少女に対する興味の方が勝っていた。
「・・・・・たぶん・・・脱がされて・・・・裸にされたのに・・・・・嫌じゃ無くて・・・何か自由って感じで・・・・びっくりするくらい感じて・・・・・・何度も・・・・いっちゃったし・・・・・お口の中に出されたのも初めてで・・・・・・。恥ずかしくて・・・・気持ち良くて・・・・・嬉しくて・・・・・。それにね・・・・おじさまって痛くしないから・・・・だから安心していられるの・・・・・・。身体を任せるって言うのかな?・・・・・・何かそんな感じ・・・・・」
美菜はスカートの中を探られながらこんな話をするとは思っていなかったが、こんな事をされているからこそ話せるという気もした。たぶん、終わってしまってからだとどうでも良くなって話す気がしなくなるだろうから。
晃一の手が美菜の足を開くと、パンツの上を重点的に這い回り始めた。まだ、わざと刺激しすぎないようにしているのは美菜にも分かった。
「何か嫌だったことはあった?」
晃一が優しく聞いたが、皆は首を振った。
「ううん、だいじょうぶ。初めてしたこともあったけど・・・・・嬉しかった・・・・」
そう言いながら美菜は口の中に出されたことを思い出していた。凄い臭いがしたが、全然嫌だと思わなかったのが不思議だった。ただ、直ぐに飲み込んでしまったので自分ではそのものを見ていない。だから、もし自分で見たらどう感じるのだろうと思った。
「それで、もう一回甘えたくなった?」
その言い方はとても優しかった。晃一の指はパンツの上から茂みを這っている。ごく微妙な振動が秘核を刺激していた。
「それはそうだけど・・・・・・家に帰っても身体がまだ覚えてて・・・・・・なんか、また会いたくなって・・・・」
「そのまま今日まで?」
「だって・・・・・。菜摘にも話さなきゃいけなかったし・・・・・OKもらったけど・・・」
「そうなんだ、菜摘ちゃん・・・・OKしたんだ・・・・」
「うん・・・・私は今会えないからって・・・・・・」
「そうなんだ・・・・・」
晃一はその言葉に複雑な気持ちになった。もしかして、美菜がそう言えば菜摘は晃一と会う気になるかも知れないと思っていた部分もあったからだ。しかし、菜摘はOKしてしまった。それは、菜摘はしばらく晃一に会う気が無いと宣言したに等しい。その様子を見て美菜が聞いた。
「おじさま・・・菜摘に会えなくて寂しい?」
「それは・・・・・・正直に言えばそうだけど、それを言っても仕方ないよね」
「私、菜摘ほどスタイル良く無いけど・・・・・、それでも良かったら・・・・・・・」
菜摘はじわりじわりと感じ始めている秘核からの疼きがだんだん限界に近づいてきたことを悟った。もう足を擦り合わせたくて仕方ない。
「何言ってるの。きれいだから会いたいわけじゃ無いし。それに美菜ちゃんは美菜ちゃん、菜摘ちゃんの代わりじゃ無いよ。ほら、こうやって優しくしてると感じてくるでしょ?でも、美菜ちゃんは美菜ちゃんの感じ方があって、それは誰とも違うんだから」
その言葉は美菜の我慢を解き放った。
「ああああああ・・・・・おじさま・・・・・・・・・もう・・・・・お願い」
晃一は美菜の足を開くと、指を更に差し込んでパンツの奥を軽く刺激し始めた。それはパンツの布の直ぐ下にある秘核を刺激するのに十分だった。美菜は身体を捻ってぎゅっと晃一にしがみついてきた。
「ああぁぁぁぁっ、はうぅぅぅぅぅっ」
「強すぎる?」
「いや、そのまま、あぁぁぁぁぁぁっ、やめちゃいやっ」
「だいじょうぶ。このまま少し続けるね」
晃一がそう言いながら美菜の髪を優しく撫で始めると、美菜はこくんと頷いて晃一の胸に軽くしがみつきながら晃一の与える感覚を楽しみ始めた。