第264部

「だいじょうぶ?」
「ありがとう。凄く気持ち良かった。パパ、抜いて・・・」
菜摘がそう言うと、晃一は菜摘の腰を掴んで上に引き抜いてくれた。そのまま菜摘は床の上にべたっと座り込み、少しの間息を整えた。横を見ると、今まで自分に入っていた肉棒がまだ目の前で力強くそそり立っている。一瞬、『お口でお礼をしようかな?』と思ったが、それをすればまた始まってしまいそうなので名残惜しいが立ち上がった。
「帰るの?」
「うん、ごめんなさい・・・・・」
「仕方ないよね」
「ちょっとだけシャワーを浴びてくる」
と言うと菜摘は少しフラつきながらも下着と服を持ってバスルームに向かった。
晃一はタバコに一服火を付けるとゆっくりと吐き出した。たちまち最新のタバコの臭いにも対応する空気清浄機が動き始めた。今日は時間は短かったが、激しい交わりだった。菜摘はけなげに全てを受け入れて何度も絶頂してくれた。友紀が最初にここに来たからだろうが、最初からその気になっていたからなのか、激しく晃一を求めて感じていた。自分の上に跨がって肉棒を収め、夢中で腰を振って肉棒を貪りながら乳房を揉み絞り、晃一の目の前で思い切り絶頂した姿を見せてくれた瞬間がまだ目に焼き付いている。あれは壮絶な美しさだった。晃一は菜摘の姿を思い出しながら、もう一本火を付けた。
一方友紀は、自分の部屋で突然切られた電話をまだ握り締めたままじっとしていた。もう疑問の余地は無い。あまりにも明らかだ。菜摘に自慢されたのだ。立場の違いを突きつけられたのだ。怒りは悲しみに変わり、自然に涙が湧き上がってくる。突然、温かいものが頬を伝ったのがわかったが、そのまま放っておいた。
「うううう・・・・うう・・・・うううう・・・・・」
なんだかんだ言っても今の友紀にとって晃一の存在は大きい。晃一に優しく抱いて貰うと自分が晃一にとって大切な存在であると思えるのだ。それは、今の自分が明らかに誰かに必要とされている、と言う証と言えた。そして、抱かれている間は、もしかしたら晃一は菜摘より自分を大切にしてくれているのでは無いか?と思ったりするのだ。頭ではもちろんそんなことは無いと分かっている。しかし、その想いは今の友紀にとってとても大切なことだった。
元々菜摘が可愛い子なのはわかっていたが、最近晃一に出会ってからは明らかに輝きだしており、クラスだけで無く男子の注目度は上がっている。菜摘に告った男子が少し付き合っただけで菜摘に振られたことから菜摘は『大人と付き合っているらしい。無理に割り込もうとしたから直ぐにフラれた』と言う雰囲気になっていて他の男子は様子見の状態だが、大きく輝きだした菜摘は明らかに他の女子より注目度は高い。友紀にとってみれば『置いて行かれた』状態とも言える。そこに菜摘が晃一に愛されている安心感を背景に猛烈に勉強を始めたものだから最近の友紀は焦っていた。
今の自分はそれなりに以前よりも勉強もしているが、もともと両親が共働きで私立でも行けてしまう友紀にとって菜摘とは気合いの入り方が違うし、菜摘ほど切羽詰まった理由があるわけでも無い。だから、友紀としては、せめて晃一にとって自分は大切な存在の一人でいたいのだ。菜摘には『彼氏と別れた後だから気持ちが落ち着くまでは』と言って晃一と会っているが、正直に言えば彼氏と別れたことなど今の友紀にとっては過去になってしまっていてどうでも良いことで、晃一に甘えるのが本当の目的になっていた。
だから、菜摘が晃一に愛されているのを無理やり知ることになってしまったのはショックだった。理屈として分かっていても気持ちはそうでは無かったのだ。友紀はもともと自分の独りよがりだと分かっていても、晃一が菜摘を愛していることを知らされ、悲しくて悲しくて何もできなかった。どうしても抑えきれずに出てしまった菜摘の喘ぎ声が耳に焼き付いている。菜摘の喘ぎ声の後ろ手晃一が肉棒を悠々と打ち込んでいる姿が目に浮かぶ。
もちろん、菜摘が晃一に、たぶん無理にあんなことをさせられのだろうと言うことは何となく分かっていた。菜摘は自分から自慢するためにあんなことをする子では無い。本当は菜摘に責任は無いのだ。そんなことは最初から分かっていた。しかし、それとこれとは別だ。このことで改めて菜摘は自分と違って誰に気兼ねすることも無くたっぷり晃一に愛してもらえると言うことを思い知らされた。それが羨ましくて悔しい。自分は菜摘に気を遣って無理して途中で切り上げたというのに。こんなことなら、さっき菜摘が部屋に入ってくるまで裸のまま晃一に愛されていれば良かったのでは無いかとさえ思った。そうすれば菜摘にも同じ思いを植え付けられる。さっきまで身体の中に残っていた肉棒の感覚が恨めしい。『菜摘、覚えてらっしゃい。これだけ気を遣ってる私に、恩を仇で返すなんて絶対許さない』友紀は悔しいのと悲しいのでしばらく何もできなかった。
その菜摘はバスルームで首から下だけシャワーを浴びながら、身体の火照りを持て余していた。バスルームに入ってきた時はもちろん腰の辺りが怠くて足下がフラついていたが、今日に限ってシャワーを浴びても全然それが消えていかない。シャワーを熱めにしてはみたが、身体を軽く撫でているだけで身体が却って敏感になってくる。自分で身体を洗っているだけで気持ち良いのだ。こんなことは初めてだった。そして、今まで激しく愛されたことを思い出すと身体がまた晃一を求めてくるのだ。
もちろん、もう帰らなくてはいけない。母親に約束した時間ギリギリになっている。たぶん晃一はもうタクシーを呼んでくれているはずだ。だから直ぐにここを出なくてはいけないのは分かっていた。しかし、身体の火照りが消えないのだ。こうしていてもその感覚は収まりそうに無い。そして、このまま服を着て帰るにはあまりにも身体が熱かった。菜摘は意を決するとバスルームを出て手早く身体を拭き始めた。
晃一は菜摘が予想したとおり、ガウン姿のままタクシー会社に電話を掛けていた。しかし、今日に限ってか、いつもなら10分か長くても15分で来るタクシーが、最初に掛けたところは30分待てという。さすがにそれは断るしか無く、晃一は部屋の壁に貼ってあるタクシー会社の電話番号の紙の所で番号を見ながら次の会社に電話をかけ始めた。
「あ、これから一台お願いできますか?」
「え?20分?そんなに待つんですか?」
晃一が驚いていると、菜摘が戻ってきた。その格好を見た晃一はもっと驚いた。菜摘はバスタオルを巻いただけの姿で下着と服を両手に持ったままだったのだ。
「そうですか・・・・あの、ジャンボタクシーでも中型でも小型でも良いんですけど・・・、そうですか、20分は変わりませんか・・・・・それなら残念ですが」
晃一はそう言って電話を切ろうとした。しかし、その晃一の手を取って菜摘はうんうんと頷いている。
「え?良いの?・・あ、ごめんなさい。良いそうです。それじゃ、お願いします」
晃一はそう言って住所と名前を告げて電話を切ると、菜摘に、
「20分かかるって言ってたよ?」
と言った。
「だいじょうぶ。良いの。それよりパパ・・・・」
そう言うと菜摘は服をコーヒーテーブルに置いて晃一の首に手を回した。
「どうしたの?」
「私の身体、壊れちゃったみたいなの。変なの・・・・」
「だから、どうした・・・・」
晃一が聞き返している間に菜摘は晃一の首にしがみついて晃一の頭をしっかりと首に押し当て、唇をうなじに受けながら喘ぎ始めた。
「お願い、もう一度だけ・・・・・・、変なの・・・・身体が熱くて我慢できない・・・ごめんなさい・・・・ああぁぁ、やっぱりこんなに感じる・・・・ああぁぁぁ・・パパぁ、お願い」
「菜摘ちゃん・・・うん・・・もう一度だね?」
晃一は菜摘を抱き帰し、優しく菜摘の身体を探り始めた。菜摘は自分の身体が予想通り直ぐに熱くなってきたこと、晃一が受け入れて抱き返してくれことを確認すると、そっと跪いて晃一のガウンを開き、肉棒を口に入れた。
「菜摘ちゃん・・・・・」
積極的な菜摘に晃一が驚いている間にも菜摘の頭は前後に動いて半分以下になった肉棒を扱き始めていた。その動きに迷いは無く、小さな口でしっかりと肉棒を扱いている。もちろん美菜ほど上手では無いが、菜摘の精一杯の気持ちなのは明らかだった。
菜摘は口の中で肉棒がどんどん力を取り戻してくるのを感じて安心した。今は肉棒を早く受け入れることしか考えていない。菜摘の迷いの内地から強い奉仕に肉棒は急速に力を取り戻していった。菜摘は肉棒が十分に太く固くなって口いっぱいになったところで立ち上がると、ソファに膝から乗って背もたれを掴むと晃一を振り返った。
「お願い、直ぐに入れて」
菜摘は迷わずに足を開いて秘部を突き出した。もちろんバスタオルを巻いただけなのでこの格好をすれば秘部は既に見えている。晃一も時間が無いことは分かっていたのでスキンを付けてバスタオル越しに菜摘の腰を掴むと位置を決めた。
「菜摘ちゃん、いくよ?」
「早く、できるだけいっぱいして。時間が無いの」
「ほうら、これでいいかな?」
晃一はそう言うと肉棒を菜摘の中にズブズブと埋め込んでいった。
「はううううぅぅーーーーーっ・・・・そのまま・・・・奥まで来て・・・・ああぁぁっ、やっぱり良いっ」
菜摘は肉棒が入ってくる感覚に背もたれを握り締めた。気持ち良いのもそうだが、この身体の奥を肉棒で満たされる感覚が堪らない。隅々まで晃一でいっぱいになる感覚が素晴らしい。
「もっと奥まで?」
「一番奥まで入れて・・・・・良いから・・・・入れて・・・あうぅ−−ーっ」
菜摘は一気に入ってきた肉棒の先端が一番奥まで入ったことを感じると、自分から身体を後ろにずらして肉棒を深々と銜え込んだ。
「あああぁっ、いーーーっ」
「ズボズボも?」
「してっ、いっぱいズボズボ欲しいっ」
「おやおや、菜摘ちゃんは本当にエッチになったね」
晃一はゆっくりと肉棒の長さ全てを使って出没し始めた。
「ああぁん、もっとぉっ」
菜摘はいつもの動き始めのゆっくりとした大きなストロークでは満足できなかった。
「これじゃいやなの?」
「もっとおちんちんでズボズボぉっ、ああぁっ、ああっ、ああっ、ああっ、そのままぁっ、やめちゃいやぁっ、ああっ、ああっ、ああっ、いっぱい奥まで入れてぇっ・・・」
晃一が出没する度に菜摘の肉壁のぶつぶつが肉棒を扱き、晃一と菜摘に無上の喜びを与える。
「ああぁぁっ、どうしてこんなに、ああぁぁっ、気持ち良いっ、パパぁっ、あああっ、お願い、このままぁッ、もっとぉっ」
菜摘は背もたれをしっかり掴みながらも上体を起こした。晃一は菜摘が更に愛されることを望んでいることが分かったのでバスタオルを一気にはぎ取った。菜摘の綺麗な背中が露わになった。
「ああっ、ああっ、ああっ、ああっ、早くぅっ、おっぱいも揉んでぇっ」
菜摘は脱がされたことなど気にせず、そう言いながら腰をがっしりと掴んでいる晃一の手を後ろ手で掴んで自分の前に持ってこようとする。しかし、菜摘の腰を離せば深々と打ち込むというわけにはいかなくなる。駆け上がる最後の瞬間なら問題ないが、まだ始めたばかりだ。
「慌てないで。してあげるから、でも菜摘ちゃんも協力して。ちゃんと動くんだよ」
そう言うと晃一は掴んでいた腰を離して両手を前に回し、菜摘の乳房をぎゅっと両手で包んだ。
「はあうぅっ、ああぁぁーーーっ、してぇぇっ」
「ほうら、どうかな?」
そう言うと晃一はずんっと腰を菜摘の身体と一緒に前に押し出した。
「菜摘ちゃんも動かないとしっかりできないよ」
「ああっ、ああんっ、あああん、あああぁっ、ああっ、ああっ、ああっ」
菜摘は最初、どれくらい動けば良いのか分からずに上手く動けなかった。上半身を大きく動かしてしまうと晃一の手が乳房から外れてしまうからだ。しかし、次第に腰を大きく動かしても胸は余り動かさない動き方を覚えてきたようだ。上半身はほとんど動かないのに次第に晃一の腰に菜摘のお尻がバシバシ当たり始めた。
「ああっ、あうっ、ああっ、あうっ、あうっ、あうっ・・・・」
「上手になってきたね」
「あうっ、あうっ、あうっ、凄いっ、これすごいっ、あうっ、あうっ、あうっ」
菜摘は完全に夢中になっていた。一気に駆け上がっていく。
「あうっ、あうっ、ああっ、ああっ、いきそうっ、ああっ、あうっ、あうっ、ああっ、いっちゃういっちゃうぅっ」
「いきなさいっ」
晃一の許しが出た菜摘は更に腰を打ち付けた。
「あああっ、あーっ、ああっ、ああっ、ああっ、許してぇっ、このままぁっ、嫌いになっちゃいやぁッ、・・・はうぅぅぅぅーーっ」
晃一が乳房をぎゅっと揉み絞ってやると菜摘の身体は大きく仰け反って硬直し、大きくビクンビクンッと身体を大きく震わせた。菜摘の身体の隅々まで強烈な快感が突き抜けた。
「はあっ、はあっ、はあっ、はぁッ、はぁッ、はぁッ、凄かった、はぁッ、はぁッ」
菜摘はソファの背もたれにグッタリと俯せになり、息を弾ませていた。しかし晃一がふと時計を見るとまだ十分も経っていない。そこで晃一は菜摘の隣にどっかりと座るとグッタリとしている菜摘を跨がせた。
「ああん、パパぁ、もう服を着なきゃ、ああんっ、だめよぉ、はぁ、はぁ、はぁ、あんっ」
菜摘は少し嫌がったが、身体に力が入らないので晃一にリードされるまま晃一を跨ぐと、自然に位置を合わせて肉棒を収めた。
「ああぁぁん、あううぅぅぅっ」
「最後にはやっぱり菜摘ちゃんのおっぱいを可愛がらないとね」
そう言うと晃一は目の前で半球型に膨らんでいるお気に入りの形の良い乳房をぱくっと口に入れた。
「ああん、パパったらぁ、もう時間無いのにぃ」
そう言いながら菜摘は晃一に乳房を与え、晃一の頭を軽く抱きしめた。自然に目を閉じて乳首から湧き上がる感覚に意識を浸す。下から肉棒を深々と差し込まれ、身体を抱きしめられて乳房を与えていると身体全体を晃一に包まれているという満足感が菜摘を満たしていく。
晃一は口とした全体を使って菜摘の右の乳房を味わい、左手では優しく揉み解していく。それは激しさの無い優しい愛撫だった。
「あああああ、パパ、そんなにされたら・・・ああ、あ、あ、あ、あ、あ、ああん、これ好きぃ」
菜摘は激しくいった後に乳房を優しく愛され、優しい快感に満たされた。
「これで時間まで、良いだろ?」
「ああん、素敵・・・、あああぁ、でも・・・服を着なきゃ・・ああぁぁ、また・・・・ああん、どうすれば良いの?」
菜摘はそう言いながら腰を動かして肉棒を楽しみ始めた。
「あああん、こんなに入れてばっかりだと広がっちゃうぅっ」
「そんなこと無いよ。菜摘ちゃんはいつでも最高だからね」
「でもぉっ、あああぁぁっ、どんどん腰が勝手に動いて、あああぁっ、また始まっちゃうぅっ」
「好きに動いて良いよ。俺はおっぱいを可愛がるからね」
「ああん、ああぁっ、気持ち良くなってきた、ああんっ、いやぁ、こんなに自分でするなんてぇっ」
菜摘の腰は晃一の上でクネクネと動き、自分の動きで肉棒を最大限に楽しみ始めた。菜摘が腰を動かすと肉壁が複雑に中で肉棒に絡みつくのでとても気持ち良い。
「菜摘ちゃん、上手になったね。とっても気持ち良いよ」
「中に入ってるパパのおちんちんがそうさせるのぉッ、ああぁっ、ああんっ、ああぁぁ、だめぇ、止まらないぃ、おちんちんがぁッ、ああぁぁっ、だめぇっ、我慢できないぃっ」
「もう一回いきたいの?」
「早くぅっ、時間が無いのぉッ、ああっ、早くいかせてぇっ」
「本当にエッチになったね」
そう言うと晃一は菜摘の腰に回した手でグイグイと腰を引き寄せて奥深くまで肉棒を押し込み、同時に口では乳首を吸い込んで転がし、乳房もグイグイ揉み上げた。いつものやり方だ。肉棒の先端がコリッとした行き止まりに当たり、根元は大きなぶつぶつにごしごし扱かれる。
「ああぁっ、ああっ、やっぱりこれいいっ、ああっ、ああっ、ああっ、ああっ、ああっ・・」
菜摘はそのまま一気に駆け上がっていく。正常位で上になった晃一から肉棒をグイグイ押し込まれるのも安心できて気持ち良いし、後ろから力強く突かれながら乳房を揉まれるのも思い切り悶えられて開放的で気持ち良いが、やはり晃一の上に跨がって肉棒を貪るこの体勢が一番気持ち良い。
「ああっ、パパぁっ、ああっ、良いっ、ああっ、このままっ」
さっきいってから時間が短かったので菜摘は簡単に駆け上がった。
「ああっ、ああっ、ああっ、いっちゃういっちゃうぅっ」
「いいよ。思い切りいきなさいっ」
「ああっ、ああっ、ああっ、ああっ、ああっ、ああっ、いっくうぅーーっ」
そう言うと菜摘は晃一の上で大きく仰け反り、グッと硬直した。そしてビクビクッと身体を震わせる。
「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ、はあっ・・・」
菜摘は息を弾ませていたが、今は余韻を楽しむ時間など無い。喘ぎながらも菜摘は晃一の上から下りると怠そうにブラジャーを付け始めた。
晃一が再び時計を見ると20分まであと3分しか無い。
もちろん時間が無いことは良く分かっている菜摘は震える手でブラジャーを荒っぽく付け終えてブラウスを着たが、指に力が入らなくてボタンを上手く留められない。そこで晃一がボタンを留めてやった。その間に菜摘はパンツを履いてスカートに手を伸ばした。
ピンポーン、と音がするとインターホンがマンションのロビーを写しだした。
晃一は立ち上がってインターホンに行き、
「はい、今下ります」
と言って切った。