第269部

「それから部屋で、何となく私の恋愛相談になって・・・・・・。それから一杯いろいろ話した。だいぶ話して・・・・1時間くらいかな・・・・ちょっと泣いたりして・・・・」
麗華は自分の時と同じだと思った。喫茶で涙をポロポロ流したことを思い出した。
「ははぁ、そう言うことか。美菜、あんた、おじさまに全部話したんだね?心の中を、さ」
「そう、おじさま、話を聞くのが、って言うか話させるのが上手くて・・・」
「それで、どうなったんだい?」
「いっぱい話して、いっぱい泣いて・・・・・・、正直に言えばとってもすっきりしたの。温かく見守ってくれている感じって久しぶりだったから。それで、泣いてた時にオジサマの横に座ったら肩を抱いてくれて、それからまたいっぱい泣いて、そうしたら、なんていうのかな、もっと安心して泣きたくなって、それでおじさまの膝の上に載せてもらって、それからまたいっぱい泣いて・・・・」
「つまり、美菜からおじさまの膝の上に乗ったんだね?」
「そう。そのときは、ただもっと安心して泣きたかっただけ」
「それで、そのまま脱いだのかい?」
「ううん、一度リセットっていうか、おじさまが紅茶を入れてくれた時にはちょっとテレビを見たけど、やっぱり雰囲気に浸りたくてすぐに消して、それでおじさまが戻ってきてから私がお願いしたの。もう一度膝に乗りたいって」
「ふんふん、そう言うことだったんだ。だいたい状況は分かってきたよ」
「それで、おじさまからもう大丈夫か、みたいなことを言われたんだけど、大丈夫って言ったら帰らなくちゃいけない雰囲気になって来て、私はもう少しこのままで居たいって言って・・・・」
「完全に美菜はそのモードに入ってたんだ」
「その時は自分でも気が付かなかったけどね。誘ったとは思ってなかったけど、でも、今から考えたらおじさまにとってみれば、私からはっきり誘ってるって思っただろうと思う」
「まぁ、美菜にそこまで誘われて断る男は、そうざらにはいないだろうな・・・・」
「でもね、それからおじさまはしばらく肩や背中を撫でてくれていたけど、それ以上は何にもしなかったの。だから安心して目をつぶってた。それがとっても心地好くて・・・・」
「おじさまって大人だね。若い男ならそこで一気にがっついてくるところだけど、ちゃんと女の子が何をしてほしいかわかってるって感じだな。それじゃ、そのままずっとかい?」
「ううん、そうじゃなくて・・・・・・、そうしてもらってたらだんだん気持ちよくなってきて・・・」
「その『気持ち良く』って言うのは安心したとかじゃなくて・・・・」
「そう、あっちの方・・・・・」
「何かおじさまは特別なことでもしたのかい?」
「ううん、全然。でも・・・・・『あ』って思う瞬間はあったけど」
「どう言うことだい?感じたって事?」
「よくわかんないの。でも、撫でて貰ってた時に身体の感じ方が変わってきたのには気が付いた。でも私、何にも言わずにそのまま撫でて貰ってた」
「ははぁん、その時の美菜は完全にその気になってたって事だ。どっちかっていうと、次にそっちの方に行きたかったんだろうね」
「今から考えると、ね。でも、どうしてあんな事になったのかは自分でもわかんない。言い訳する訳じゃ無いけど、おじさまの部屋に行った時、本当におじさまに抱あんなことして欲しいなんて思ってなかったし、そうなるとも思ってなかったんだから」
「美菜、たぶん、あんたはもうその時に気持ちは裸になってたんだよ」
麗華が意味ありげに言った。
「気持ちが裸?どう言うこと?」
「だから、相談して、聞いて貰って、優しくして貰って、って言う間に、あんたの気持ちは完全に無防備になったんだ。それが安心できて気持ち良かったんだよ。つまり、気持ちの上では服を脱いで裸になってたって事だ。そうなってから身体を撫でて貰ったんだろう?それって、実際は服の上から身体を軽く撫でて貰ってただけだろうけど、女の子の気持ちにしてみれば裸で愛撫されてるのと同じだったんだよ。だから身体が感じ始めたんだ」
「そうか、そう言うことか・・・・・、そう、そのまま身体を撫でてもらってただけなのに・・・本当に優しく自然に・・・」
美菜は納得したようだった。全く、こういうことに関して麗華は凄いとしか言いようが無い。
「でもね、そのまま始まった訳じゃ無いの。ここは大切だから言っておくけど、そのまましばらく身体を撫でて貰ってた時におじさまも私の身体に気が付いたみたいで、これ以上すると止まらなくなりそうだったから、休ませてくれて紅茶を入れてくれたの」
「休ませてくれたって?」
「おじさまの部屋のリビングのソファ、フラットになるのよ、ベッドみたいに。それで、少し寝て良いよって言ってくれて紅茶を入れてくれたの」
「設備は十分に整ってるって事だ」
「そんな言い方しないでよ」
「だって、あんたの身体はもうスイッチが入ってたんだろ?そこでソファをフラットにされて寝てろって言われれば、さ・・・・」
「そう、良く分かったわね。そう、その通り。おじさまは紅茶を入れてくれたけど、私はまだそのままで居たくて・・・・今度は、はっきりお願いしちゃった・・・・・」
「お願いって?」
麗華は話が核心に入ってきたと思った。みんなも完全に耳ダンボになっている。
「このままもっと続けて欲しいって。菜摘には自分から話すし、絶対迷惑掛けないからって」
とうとう美菜の口から晃一との関係が始まった時の核心となる言葉が告げられた。美菜から誘ったことがはっきりした瞬間だった。菜摘は『やっぱり』と思ったのが、本心を言えばそんなことで晃一が美菜を簡単に抱いたのが残念だった。
「これで美菜から誘ったことははっきりした。つまり、美菜はうちらの掟を破ったわけだ」
「まぁ、その部分だけを言えばそういうことになるわね」
「まぁ、状況的にみると確信犯ていうわけでもなさそうだから、仕方ない部分もあるし、ナツに気を使ってたことは確かだけどね」
「そういうこと、嘘ついてた部分はごめん」
本当は菜摘の了解を取ってあるというようなことも匂わせたのだが、さすがにそこは黙っていた。
「いいよ、どうせ抜けるんだ」
麗華のその言葉は冷たく響いた。
「それじゃ、けじめだ。ゲロってもらおうか」
「何から聞きたいの?」
美菜はあくまで冷静を装っている。
「それで、おじさまはどうしたんだい?」
「わかってくれたみたいで、足から撫でてくれた。あ、あの時はうつ伏せになってたから」
「足から、かい・・・・。で?」
「そう、それがとっても優しくて、気持ち良くて・・・・・それで、だんだん手が上に上がってきて・・・・・・」
さすがに美菜の声は小さくなってきた。美菜だって恥ずかしいのだ。
「それで?」
「お尻か・・・パンツに手を・・・・・」
美菜は顔を真っ赤にして俯いてしまった。本当はもっと淡々と話せると思っていた。しかし、麗華の巧みな質問に答えているうちに思い出してしまったのだ。もちろん、目ざとく麗華は指摘した。
「ほう、赤くなっちゃって。思い出したか。可愛いとこあるね。でも駄目だよ。ちゃんとしっかりと説明しな」
「それから・・・・・優しく触られて・・・・・感じちゃって・・・・それから指で・・・」
「ダメだね」
麗華は冷酷に言い放った。
「え?」
「これは罰なんだ。ロマンチックな話じゃないんだ。もっときちんと言いな」
「だって・・・・どう言えば・・・・」
「どう触られたんだい?覚えてないとは言わせないよ」
「そんな・・・・・」
「ほら、時間の無駄だ。早くゲロっちまいな」
麗華はあくまで冷たく言い放つ。
「あの・・・・・お尻から手を入れてきて・・・・そしてあそこをゆっくりと・・・・、ああン、いやぁ」
「ダメ、早く先を言いな」
「そして指を中に・・・・」
「嘘だね。もっといろいろあったろう?違うか?」
麗華の断定的な言い方に美菜は黙り込んでしまった。
「ほら、黙ったってことはもっといろいろあったってことだ。早く言いな」
「・・・・・・・・わかった・・・」
美菜は麗華の希薄に観念したらしい。小さくため息をつくと、また話し始めた。
「最初触られた時、とっても気持ち良くなっちゃって、でも・・・・・ゆっくりとしか触ってこないから・・・・・我慢できなくなって・・・・・・」
「ほう、面白くなってきたね。それで?」
「お願いした・・・・・指を入れてって・・・」
「ほうら、やっぱりだ。そう言わなくちゃいけないんだよ。その調子だ」
「・・・・でも、なかなか入れてくれなくて・・・・・・もっと我慢できなくなって・・・・それで・・・やっと入れてもらったら・・・・ものすごくて・・・・・」
美菜は迷った。本当はここで恥ずかしいおねだりをさせられたのだが、そういえばその言葉まで言わなくてはいけなくなる。だからそこだけは端折った。
「それで、すごく感じたのが分かったらしくて、私もその気になって、それからパンツを脱がされて・・・・仰向けにされて・・・」
実際の状況はもっと複雑だったが幸い、麗華は何も言わなかった。
「・・・・・ちょっと嫌がったけど・・・・・結局足を開かれて・・・・・」
「口かい?」
「・・・・・声と息で・・・・」
「ほうら、おじさまの得意技が出た。たっぷりと焦らしてから口と息か。それじゃあ、あんたは・・・・」
「我慢できなくなって・・・・・」
「どうしたんだい?」
「それは・・・・・」
美菜は何と言えばいいか分からなくなった。おねだりしたとは言えないし、自分から擦り付けたとも言えない。そこでとっさに言った。
「焦らされてから口でされた」
「ちょっと待った」
麗華の鋭い声が響いた。その声に美菜はびくっと緊張した。
「ここまで聞いてると、美菜はとっても可愛いんだ。そうだろう?そういう時、ナツの話だとおじさまはおねだりさせるんじゃなかったかい?」
「それは・・・・・」
「ほら見ろ。図星か」
「お願い、それだけは許して、お願いだから」
「ダメだね。言いな」
「お願いよぉ、それだけは・・・・・・」
「ナツに聞かれたくないってか?」
「・・・・・・」
「図星だね。それじゃ、ナツ、どうする?あんた次第だ。どっちがいい?言わせるかい?それとも・・」
「別に、いいわ、聞いたって・・・・」
菜摘は即座に答えた。そんなところなんか聞きたくなかった。
「それならいいよ。その次を話しな」
麗華の言葉に美菜はちょっとだけほっとした。しかし、まだまだ先は長い。
「それで、今度はいっぱいいっぱい口でしてもらって・・・・・なんかおかしくなっちゃって・・・・そうしたら服を脱がされて・・・・」
「されてぐったりしてたからかい?」
「されたまま脱がされた・・・・嫌がったけど・・・・」
「無理に脱がされたのかい?」
「おじさまが無理になんてするわけないでしょ」
「そりゃ失礼。で?」
「胸をされて・・・・・」
「ほう?美菜、あんた胸はコンプレックスあるんだろ?」
「そんなこと言わないで。・・・・・・あるわよ、すごく」
「人間、どこかにはコンプレックスがあるもんだね。でも、そんなの関係なかったんだろ?」
「おじさまはとってもゆっくり、優しくしてくれたから・・・・」
「なんだかのろけてる感じになってきたね」
「だから、いつの間にか・・・・・全部脱がされて・・・・・それなのに嫌じゃなかった・・・・」
「それが美菜がおじさまにメロメロになった理由か・・・・」
「だって・・・・・あんなにされたら我慢できる子なんて・・・・・」
「そうだろうね。バージンだったナツだってあっという間に開発したくらいなんだ。経験者の美菜なんてあっという間だろうよ」
「そんな言い方しなくたって・・・・・」
「そりゃごめんよ」
「それからは・・・・また何度も焦らされてて、気持ちよくされて・・・・・感じさせられて・・・・そんなとこ」
「それで入れられたのかい?」
「そう・・・・・凄かった・・・・」
美菜は、本当は晃一の顔の上にまたがって秘部を擦り付けて声をあげて夢中になったことを言わずに済んだことに安心した。
「そりゃそうだろうよ。それだけたっぷりと焦らされてから入れられたんじゃ、どんな子だって最高になるだろうさ。ズバリ聞くよ。おっきかったかい?」
「・・・・うん・・・・凄かった」
「長さが?太さが?」
「どっちも・・・・」
菜摘は聞いていて耳を覆いたくなった。しかし、麗華は知っていて聞いているのだ。そして、菜摘の表情をうかがっている。麗華の視線を浴びている菜摘は、それが表情に出ていないことを願った。表情を読まれれば麗華に突っ込まれるのは明らかだからだ。『当然』という顔をしていなければならないのはとてもつらかったが、必死に表情の変化を隠した。麗華はその時、菜摘をちらっと見たが何も言わなかった。
「でも、そんなのを入れられたら痛くなかったのかい?」
「最初は絶対無理だと思ったけど、おじさまって焦らないの。少しずつ時間をかけるから・・・・・私もちょっとびっくりした」
「それで、どっちが先にいったんだい?」
「そんなこと聞くの?」
「そうだよ。みんなだって聞きたいだろう?」
そういって麗華が周りを見渡すと、みんながじっと美菜を見ている。その視線には羨望と嫉妬が入り混じっており、それだけ最高のセックスができた美菜の体験に興味津々なのは明らかだった。
「ほらね。さっさと言いな。どっち?」
「私・・・・」
「やっぱりね。そうか、美菜でも駄目だったか」
「どういうこと?」
「おじさまってさ、やっぱり歳だからしつこいんだな。女の子を簡単にいかせるテクニックを持ってるから簡単に終わらないんだ。女の子をいかせて楽しむタイプなんだな」
「・・・・・・・・」
「それで、それだけしつこいってことは、一度だけってことはないよな?」
「それはそう・・・だけど・・・・・」
「何だい、言いなよ」
「私からお願いした・・・・・・・・もう一回って・・・・」
「ひゅーぅ、もう完全に美菜はおじさまにやられたってわけか。よっぽどすごかったんだな」
「だって・・・・あんなの初めてだったから・・・・・・」
「それで自分から『もう一回』ってか。美菜がそこまでメロメロになるなんて」
「意外?」
「美菜だって私たちより少し先に経験しただけで普通の女の子なんだから、そりゃおじさまにじっくりされたらメロメロになるのは分かるけど、そこまでとはね」
「私も不思議だった。本当におじさまにメロメロになるなんて、あの時まで想像すらしたことなかったもの。部屋に行った時だって、最初は帰ることばっかり考えてた。でもね、なっちゃった、メロメロに。どうしてだかわからないけど」
「でも美菜はもともと年上に行ってたんだろう?」
「そうだけど、あんなに年上なんて恋愛対象に考えたこともなかったし・・・・。今でもそこは不思議だって思ってる」
微妙な言い方だったが、美菜は本気になっていることを告白したのだ。それは菜摘には伝わった。