第271部

「私は・・・・その・・・・・菜摘だけに話させるのは・・・・って思っただけで・・・」
「うん、だから話しなよ」
麗華の急なフリに友紀は一瞬戸惑ったが、話すと決めたのだからさっさと終わらせた方がいいと思い、話し始めた。
「うん、日曜日にね、おじさまのところに行ったの。もちろん菜摘のOKをもらってね」
「そうか、友紀、あんたが行きたいならどうこう言うことじゃないけど、それってどうなのさ」
「どうって?」
「だって、あんたがおじさまに会うのは一時的な緊急避難みたいなものだろ?おじさまに会って話を聞いてもらって、これから話してもらうことをして、なんか、虚しくないかい?」
「それは・・・・わかってる・・・・・」
「ちゃんと自分のを見つける努力してるかい?」
「うん・・・・ちょっと立ち直るのに時間かかってるけど、何とか・・・・」
「それならいいけどさ。あ、ごめん、良いよ、つづけな」
麗華は抑えるべきところを抑えてから友紀の話に本題を持っていった。
「うん、日曜の4時頃だったかな?おじさまのところに行ったの」
「それで、用事は何だったんだい?」
「あのね、田中のことが原因でさ、そっちからちょっと話すね。もともと私が別れることになった原因はみんななんとなくわかってると思うけど、田中にはずっと中学からの彼女がいてさ、私は学校の中だけなんだって。それで別れたの」
「あぁ、そうらしいな。それについては私にも少し責任があるかもって思ってる。調べが甘かったよ。ちゃんと確認して警告するべきだったね。ごめん」
みんなは一斉にざわついた。ほとんどの子は友紀が勝手に別れたと思っていたのだ。
「ううん、あいつは外面は良いからわかんなくて当然だよ。それで、別れた後にその彼女から相談されたんだ。どうしようかって」
「どういうことだい?彼女から相談?だって友紀は別れたんだろう?」
「そうだけど、彼女の方もずっと迷ってたらしくてさ。それで私に相談してきたってわけ。周りの子には相談できないからって」
「それはそうかもしれないけど、あんたは言ってみれば彼氏の浮気相手だろう?思い切ったことするもんだ」
「そう、おとなしい子なんだけどね。それで、おじさまに相談に行ったってこと」
「おじさまに振ったのかい。そう言うことか。それで、あんた自身はどうなんだい?ふっきれてるかい?」
「うん、まだ引きずってる部分はあるけど、何とか・・・・まだ完全じゃないけど・・・」
「まぁ、あんたにしては結構のめりこんでたからな、ちょっと時間がかかるのは仕方ないか」
「うん、それで、ちょっと消耗してきて辛かったから・・・・・・」
「それでおじさまか・・・・・あんたも苦労するね」
「それで、おじさまに会いに行って話を聞いてもらってね」
「おじさまはその子の相談に乗ってくれたかい?」
「うん、相談してよかった」
「それで、相談の結論はどうなったんだい?」
「おじさまがその子の相談に乗ってくれるってことになった」
「そうかい・・・・・・・・ま、それもありだろうな・・・・・」
麗華は何か言いたかったようだが、とりあえず友紀に任せることにしたらしい。
「それで、相談が終わってから優しくしてもらったってこと」
「そっちの方が目的だったんだろう?」
「それは・・・ご想像にお任せします」
「はいはい、それで、どうしてもらったんだい?」
「膝の上に乗って甘えて・・・・・いっぱいキスしてもらってから・・・・」
菜摘は正直に言えば、ここに来たことを後悔した。美菜の話を聞かされただけでなく、今度は友紀だ。自分が仕掛けたとはいえ、これはかなり精神的に辛かった。先日、たっぷり晃一に満たされた身体の記憶がなければとても耐えられなかったろうと思った。
「そうしたらね、おじさま、いきなりペースを上げてきたの」
「どういうことだい?」
「いつもなら我慢できなくなるくらい時間をかけて焦らしてくるのに、日曜日はいきなり服に手をかけてきてさ」
「いつもなら・・・・ねぇ・・・・・・」
「それで、脱いで見せろって言ったの」
「ほう、おじさまがねぇ、確かにちょっと違う展開かもな。それで嬉しくなって脱いで見せたってわけだ」
「まぁ・・・・ね・・・・・」
「どこまで脱いだんだい?」
「上全部」
「そうか、そこから焦らしが始まったんだね?」
「麗華、どうして・・・?」
「わかるよ。そこからいつものおじさまの得意の焦らしが始まったんだろう?」
「そう。凄かった・・・・」
「話して見な」
「立ったままスカートの中に手を入れてパンツの上から触られて、胸も手で焦らされて・・・、それで我慢できなくなって胸を口でしてもらって・・・・・」
「どうだったんだい?」
「すごく気持ち良かった」
「立ってるのだって大変だったろう?」
「うん、それで、横になりたいって言ってパンツも脱いで・・・・」
「あんたから言ったのかい?」
「そう、もう限界だったから」
「いきなりか、そんなに簡単に限界に行くものかね?おじさまって女の子をそんなに簡単に自分から欲しがるようにできるもんなのかねぇ?」
「だって、おじさまだから・・・・・・」
友紀は少し恥ずかしそうに言った。
「まぁ、美菜だってああだったんだ。友紀が夢中になるのもわかる気がするわなぁ。それだけあっという間に限界まで持っていかれたんじゃぁな。美菜だってメロメロだし・・・」
麗華はそう言って美菜を見た。美菜はもう涼しい顔をしている。
「ま、いいや。それからは?」
「はっきり言えば・・・・地獄だった・・・・」
「ほう、そこまで徹底的に、かい?」
「もう凄いの。しつこいっていうか、徹底的っていうか、とにかく凄かった」
「そこまで焦らされたんだ。指だけで?」
「そう、とにかくぎりぎりでずっと・・・・・、もう本当にいくって思ったもん」
「焦らされるだけでいく?本当かい?」
「うん、絶対。でも、そこまではしてくれなくて、気が狂いそうだった」
「へえぇぇぇぇ・・・・・」
「それからはよく覚えてないの。とにかく一気に胸をされて・・・・身体が勝手に・・・・たぶん、いった・・・と思う・・・・」
「すごいね。本当に?胸だけで?」
「そうなの。私もびっくりして・・・・・・」
「それで入れてもらったのかい?」
「それが、お願いしたのに入れてくれなくて・・・・それから口でもされて・・・・」
「あそこかい?」
「そう」
友紀は話しながら菜摘の表情を観察していた。菜摘は上手に平静を装っているが、友紀から見ると明らかに動揺していた。それが何となく友紀に優越感を与えた。だから友紀は得意になって話し続けた。
「それでね、声と息でまた焦らされて、限界だったのに・・・それで・・・・・夢中になって思いっきり擦り付けちゃった・・・・。凄かったよ、もう頭の中がバチバチって感じで」
「自分から・・・・凄いな。それは・・・・」
友紀の衝撃的な告白に麗華も圧倒されている。その友紀の言葉にみんなも息を呑むのがよく分かった。菜摘はちょっとだけ目をつぶった。友紀は心の中でほくそ笑んだ。それくらいは菜摘だって聞かされるべきだと思ったのだ。
「それでね、・・・・・簡単にいっちゃった」
「そりゃそうだろうよ。そこまでされれば、ね」
麗華の言葉にさえも感嘆と羨望が混じっている。
「それから、やっと入れてもらえたけど・・・・」
「けど?まだなんかあるのかい?」
「なかなか全部入れてもらえなくて・・・・、ゆっくりなの、なかなか全部入ってこなくて」
「おっきいのをゆっくりかい?それで、我慢できなくなっておじさまにおねだりさせられたってことかい?」
友紀が菜摘を見ると、視線を外して部屋の横を見ているのが分かった。聞きたくないと思っているのは明らかだった。友紀の中でその菜摘を楽しむ気持ちがさらに大きくなってきた。『もっと話してあげるからね。ちゃんと聞きなさいよ』そう思ってしまう。
「ううん、違うの。おねだりなんてさせてくれなかった。絶対我慢しなくちゃいけなくて・・・」
「ほう?そうなんだ。おじさまはおねだりさせるのが好きなんだろう?友紀にはおねだり禁止か」
「うん、だからもっと辛くて、我慢できなくて。ゆっくりしか入れてくれなくて、だから全部来たらまた夢中になっちゃって・・・・・だって、おじさまの・・・・いっぱいになると凄いから」
「友紀も美菜と一緒か、焦らされて夢中になってイチコロってわけだ」
「それで、訳が分かんなくなって・・・・・・・、そのままもう一回・・・・」
「連続技ってことかい?」
「そう、だって、私は最初、すぐにいっちゃったから。だからおじさまが動き始めたらまた・・・・だから・・・・」
「それで、おじさまの方は終わったのかい?」
「ううん、まだ。だって、おじさまはまだ夢中になってなくて、私だけだったし・・・」
「ほう、年を取ると鈍くなるのかね?若い子に入ってるのに。今回も出さなかったんだ」
麗華の露骨な言い方にも友紀は反応しなかった。
「そうして2回いって、本当はまだこれから続くはずだったんだけど、そうしたら・・・・・」
友紀はやっと話し終わったことに安堵した。
「どうしたんだい?」
「菜摘から連絡が来たの」
「ナツから?最中に?で、あんたは出たのかい?」
「うん、だって菜摘だもの。ちょうど終わって直ぐだったし・・・そうしたら、これから来るって言われて・・・・・」
「それで?」
「慌てて服を着た・・・・・ちょっと残念だったけど・・・・菜摘なら仕方ないから」
本当はちょっとどころではなかったが、それは何となくみんなにも伝わったらしかった。
「そりゃそうだわな。ナツが来るのなら譲るしかないか」
「それで、やっぱりすぐに菜摘が来て・・・・・・帰った」
「交代したんだ。そういうことか。まぁ、友紀は残念だったね。2回してもらったとはいえ、おじさまだって途中だったんだろう?」
「仕方ないでしょ?菜摘だもの」
友紀はあくまで菜摘を立てたことを強調した。
「そうだわな。それで?話は終わりかい?」
「うん、まぁ、そんなとこだけど、でも後でね・・・」
「なんなんだい?」
「直ぐに菜摘が来たから帰ったんだけど、夜になって部屋にいたら菜摘から電話が来たの」
「後で?ナツが来る前に何をしてたのか確認の電話かい?」
「ううん、そうじゃなくて、途中だったみたい」
「途中?何のことだい?」
「だから、菜摘は途中に電話してきたの」
「途中って、最中ってことかい?」
一気に周りがざわついた。驚きの声があちこちから上がっている。
「そう、絶対最中だった。あとは菜摘に聞いて」
更にざわつきが大きくなった。麗華はそれを押し留めて言った。
「ちょっと静かにして。それじゃナツ、話してもらおうか。どういうことなのか」
「・・・・・・・・う・・ん・・・・」
完璧な友紀の振りに菜摘は気が重くなった。更に麗華が厳しくチェックを入れてきた。
「その前に友紀、あんたが帰ってから電話があるまでどれくらい時間が経ってたんだい?」
「えーと、3時間くらいかな」
「ほう、3時間もあったんだ。それじゃぁ、その間のこともじっくり聞いてからじゃないとな」
「そんなに経ってない。2時間くらい・・・・」
菜摘は声をあげたが、友紀が厳しく制した。
「ううん、絶対3時間は経ってた。それじゃぁ、スマホの履歴を見せてよ」
「そんなの・・・・もう残ってないから・・・・」
「嘘よ。あんたそんなに電話しないじゃないの。見せて?」
「・・・・・・・・」
菜摘は言い返せなかった。実は帰った時間は菜摘が一番よく知っているので、履歴を見れば4時間近くの間があること直ぐにわかってしまう。菜摘は兜を脱いだ。
「・・・・・ごめん・・・」
「ほら見なさい。言えないでしょ?それならちゃんと話して」
「・・・・・・・わかった・・・・・」
菜摘は友紀と美菜には正直に話すつもりだったのに、友紀に裏切られたと思った。仕方なく、ある程度は話さざるを得ないと思った。
「そう、いい子だ。しっかりと話してもらおうか。さっきも言ったように全部、良いな?」
麗華がそう言うと、みんなの視線が一斉に菜摘に注がれた。
「あの・・・・・友紀が帰ってから・・・・・まずシャワーを浴びて」
「そうそう、しっかりと準備を整えたわけだ」
「だって汗臭かったし、仕方ないでしょ?」
「いいよ、わかってる。その後は?」
「シャワーを浴びてから部屋で勉強してたの」
「ほう?優しくしてもらったんじゃないのかい?」
「その気もあったけど、なんか友紀とパパの雰囲気が頭に残ってて・・・・だからすぐにその気になれなくて・・・。帰ったからもう心配ないし・・・・」
「それで?」
「しばらく勉強してたらパパが入ってきて・・・・」
「どこにいたんだい?」
「ベッドルーム。ベッドと机があって、好きに使っていいって前に言われたから・・・」
「ほう?そんなのがあるんだ」
「それで、勉強してたらパパが入ってきて、それから勉強を教えてもらってた」
「おじさまはすぐに手を出してきたんじゃないのかい?」
「パパはそんなことしない。ちゃんと教えてくれたもの」
「何の勉強をしてたんだい?」
誰かがクスクス笑った。
「数列」
「ほう、まじめだね。ナツ、あんた最近まじめに勉強してるんだってね」
「そう。だからちゃんと勉強してた」
「友紀を追い帰して安心したからかい?」
いきなり麗華は突っ込んできた。しかし、事実なのだから仕方がない。
「まぁ・・・・・急ぐ理由、なかったし・・・・・」
それを聞いて友紀もちょっとムッとした。もともと晃一のところに行きたいと言ったのは友紀だから、仕方がないと言えばそうだが、それにしてもあからさまに言われると腹が立つ。
「まぁ、勉強を始めたのは本当らしいね。それでおじさまはずっと教えてくれてたのかい?」
「うん、結構ずっと教えてくれてた。あの時はちょっと解くのに時間がかかっちゃって・・・・」
本当はすぐに晃一が触ってきたのだが、菜摘はここで時間がかかったことにしておこうと思った。ただ、上手に言わないとすぐに麗華にばれてしまう。
「それで、しばらくの間は解き方を教えてもらって、差を計算したり、方程式に変換したりしてたんだけど・・・・・・」
麗華はじっと菜摘を見ているが何も言わない。
「だんだんパパの顔が近づいてきて・・・・・・」
「ほう、やっと始まったんだね?」
「うん」
「そこまでどれくらい教えてもらっていたんだい?」
「1時間半くらいかな????」
「よくもまぁ、二人とも我慢したもんだね」
「うん、だからその頃は私もだんだんその気になってて・・・・、パパもたぶんそうで・・・・だから・・・・」
菜摘は何とか時間をごまかせたと安堵した。