第56部

 

 「ああぁっ、ああっ、ああっ、うそぉっ、またぁっ、またいっちゃいそうっ」
菜摘の身体は深々と肉棒を差し込まれ、堪らずに駆け上がっていった。もう菜摘にも止められない。菜摘は観念したのか晃一の膝に手を置いたまま頭を仰け反らせてその時が来るのを覚悟したら良い。晃一は菜摘を抱きしめると目の前に突き出されて揺れている幼い乳房に吸い付き、口の中で乳首を転がした。
「ああぁぁぁぁっ、だめぇぇぇっ、っちゃいそうっ」
「もうすぐだよ。いくよ、いくよっ」
晃一は左右の乳房を交互に口の中に入れて可愛がり、両手で菜摘の腰をぐいぐいと押しつけ、思い切り腰を使った。突き上げる度に菜摘の頭がクンクンと仰け反り、目の前で唾液に濡れた硬い乳房が小刻みに揺れる。
「またぁぁっ、いっちゃういっちゃうぅーっ」
「いく時におっぱいを揉みなさいっ」
「それは嫌ぁっ」
「やめちゃうよ。言われた通りにしないと止めちゃうよ。身体は倒れたりしないでしょ。自分でしなさい」
「だめぇーーっ」
「いくよぉっ、ほうらぁっ、出すよぉぉっ」
「してぇーっ」
ちょっと嫌がった菜摘は言われた通り、手を膝から離して上体を起こすと両手で乳房を中央に寄せるようにぎゅっと揉み寄せ、頭をぐっと仰け反らせて再び絶頂した。目の前で菜摘が思いきり乳房を揉みながら仰け反る姿を見て晃一も最後の瞬間に到達した。肉棒の傘がぐっと開き、菜摘の肉壁を強く擦る。菜摘も堪らずに絶頂した。
「ううぅぅぅぅーーーーーーっ、ううっ」
菜摘の身体が再び大きくビクンと揺れた。その菜摘の中に晃一は思いきり二度目を放った。
「ぐぅぅぅぅーーーっ、ううっ・・・・・・うっ」
息もできないほどの絶頂に菜摘が硬直し、その中にどくどくっと晃一が精を放つ。
「ぐはぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・もうだめ、もうだめ、お願い、これ以上されたら死んじゃう」
菜摘はぐったりとして晃一に寄りかかってきた。
「ありがとう。最高だったよ。菜摘ちゃん、ありがとう」
「もうだめ、はぁ、はぁ、はぁ、うごけない・・・、もうだめ・・・はぁ、はぁ、はぁ」
菜摘は体力を使い果たし、徐々に身体の中で小さくなっていく肉棒を感じながら息を弾ませていた。
しかし、いつまでもこうしているわけにもいかない。菜摘は何とか身体を起こすと晃一が腰を支えてくれたので晃一から降りることができた。ぬぽっと簡単に小さくなった肉棒が抜けた。そのまま床に座り込んだ菜摘の目の前に半分ほどになった肉棒がスキンを被っている。
「これを取れば良いの?」
「うん、ありがとう」
菜摘はスキンを外すと、中に液体が堪っているのが分かる。
「お口でしてあげるね」
そう言うと菜摘は軟らかくなった肉棒を口に含んだ。今度はさすがに口の中でもぐもぐしても大きくはならない。独特の臭いが鼻から抜けた。
「ありがとう、菜摘ちゃん」
「うん、パパ、来週はきっとね。楽しみにしてる」
菜摘はそう言うと身体を起こし、バスルームに入っていった。
菜摘が戻ってくる前にタクシーが来たので、そのまま待たせて菜摘に声をかけると、菜摘は慌ててバスルームから出てきた。直ぐにタクシー代を持たせて送り出す。
「パパ、もう一度キスして」
そう言って晃一の腕の中で細い身体がしなり、短いが思いを込めたキスを交わして菜摘は帰っていった。
晃一はまだ余韻の残る肉棒を感じながら部屋を簡単に片付けて帰って行った。
その夜、菜摘からメールが来た。そのメールは、明日は頑張れそうだと告げていた。そして神戸への旅行を楽しみにしていること、晃一に抱かれてとても幸せだと思ったことなどが綴られていた。
晃一は来週末に高校生と旅行できる幸せに、いろいろネットで調べてから二人分の列車とホテルを予約した。きっと菜摘が喜んでくれるだろうと思うと心がときめいた。
しかし、翌日から何かが少しおかしくなった。確かに菜摘からテストは頑張れたので結果が楽しみだとメールが来たが、とても短いメールで会いたいとも書いてない。晃一はそれまでの経験から、こういう場合はたいてい悪いことが起こるものだと分かっていた。
案の定、翌日は菜摘にメールを送っても返事がなかった。晃一はいよいよ悪い予感が現実になってきたと思った。それでも菜摘の声と喘ぎ声、肌が忘れられずに更に火曜日に様子を訪ねるメールを送ると、今度は簡単に元気だと返してきた。しかし、ほんの3行ほどのメールで、以前には考えられなかったことだ。
そして水曜日、晃一の会社のデスクに電話がかかってきた。 
「はい、三谷です」
「あの、菜摘から連絡ありました?」
「え?あの・・・どなた・・・??」
「私、三原です。三原友紀、菜摘と一緒にいた。名刺をもらいました」
「あぁ、あの時の」
やっと思い出した。菜摘と一緒にいた女の子だ。と言ってもほとんど顔は覚えていなかった。
「今、話をしても良いですか?」
「あ、ちょっとお待ちください」
そう言って晃一は席を外し、開いていた会議室に入った。
「はい、大丈夫です。なんですか?」
「菜摘から何か連絡、ありましたか?」
「いや?別に?」
「そうか・・・・・・・」
「菜摘ちゃんに何かあったの?」
「ううん、そんな心配そうに聞かなくても。大丈夫。元気よ」
「どうしたの?」
「電話で話すのも・・・・。今日、少し時間取れます?」
「・・ああ、いいけど・・・・・なんなのかな?」
「会ってから話します。それじゃ、6時にあの駅の前で良いですか?」
「いいけど・・・・」
「それじゃ待ってます。ちゃんと話しますから」
そう言うと電話は一方的に切れた。どうしたと言うのだろう?晃一は不安になったが、取り敢えず仕事を片付けて待ち合わせの駅に向かった。菜摘に何か悪いことが起こったのだろうか?晃一に相談できずに友紀が電話をしてきたと言うことは、本当はテストが悪くて言い出せずにいるのだろうか?考えたくは無いが、もしかしたら、もう会いたくないと言うことか?それにしても変だと思った。
不安を抱えて駅で待っていると、時間通りに友紀は現れた。そのまま二人は駅の近くのマックに入った。
「こんにちは」
「はい、こんにちは」
「いきなり電話して驚いたでしょう?」
「うん、驚いたよ。菜摘ちゃんが連絡してくるなら分かるけど・・・」
「怒ってますか?」
「そんなことは無いけど・・・・・。それで、菜摘ちゃん、どうしたの?」
「メールかなんか来てますか?」
「ううん、テストは上手くできたって書いてあったけど、それ以来なんか連絡が上手く取れなくて」
「それっていつ?」
「日曜日の夜だけど・・・・」
「それからは?」
「まだ無いんだ・・・・」
「やっぱり・・・・」
「なにがあったの?」
「あのね・・・・、菜摘、今日学校で告られたんです」
がんと頭を殴られた気がした。そして直ぐに全てが分かった。しかし、まだ頭の中では理解したくないと言う思いが必死に分かったことを消そうとしている。
「それで菜摘ちゃんは・・・・・・」
「つきあうことにしたみたい・・・よ」
再びがんと頭を殴られた気がした。友紀はじっと黙ったままだ。
「そうか・・・それで・・・・・・そうか・・・・・・」
「ショック?」
「うん、それはもちろん・・・・・・やっぱりね・・・」
「そうよね。やっぱりよね。あのね、菜摘ね、それまではおじさまのこと、とっても自慢げに話してたの。とっても素敵な人だって。だから高木と一緒に下校してった時はみんなびっくりしたの」
「そうなんだ・・・・」
「それでね、今日菜摘に聞いたの。あなたの好きなおじさまはどうするのって」
友紀はゆっくりと話した。まるで晃一に言い聞かせるような話し方だった。
「そうしたらね。私のパパなんだから喜んでくれるはずだって。私のパパなんだからって何度も繰り返すの」
「そう・・・・・」
「でも、付き合ってたんでしょ?聞いたもの。二人のこと」
「・・・・・・・・・・」
「それで、私言ったの。そのパパが可愛そうなんじゃないのって。あんなに大切にしてくれるって嬉しそうに話してたのに悪いと思わないのって。そうしたら、なんかむっとして、そんなにパパのこと心配ならあなたが一緒にいてあげればって。信じられる?そう言ったのよ。あれほど好きだって言ってたのに」
晃一には友紀の言葉がまるで遠くから聞こえてくるかのようだった。
「それなら、ちゃんと自分から言うべきじゃないのって言ったら、まだその気になれないって言うし」
「そう・・・」
その会話から、既に菜摘の気持ちは晃一から離れてしまっていると言うことが分かった。だが、まだどこか信じられない。
「だからおじさまに電話したんです。その話をして直ぐに」
「ありがとう・・・・。でもごめん。なんか頭の整理が付かなくて」
「そうよね。突然菜摘が消えちゃったんだもの」
友紀のその言葉は冷たく響いた。
「もう少し、私の知ってる範囲で教えてあげる。菜摘ね、月曜日の昼に告られたらしいの。最近の菜摘、とっても生き生きとしてて、端から見ても魅力的だったから。それで、前から菜摘に目を付けてた男子に周りからプレッシャーがかかったみたい。早く告れって」
「そうなんだ。菜摘ちゃん、とっても魅力的だものね」
「それもおじさまがいたからでしょ?全く。菜摘は確かに綺麗だけど、今まではそんなに目立ってなかったもの。最近よ。菜摘が輝いたのって。それでその子が告って、なぜか菜摘はOKして、夕方一緒に帰って行ったみたい。結構話題になったわ。みんなびっくりしてた。それまで高校生なんて子供っぽくて相手にしないと思ってたから」
「そうか・・」
「おじさま、菜摘とけんかした?」
「そんなことは無いけど・・・・」
晃一は別れ際の菜摘を思い出していた。あの時、最後に菜摘は放出した晃一の肉棒を丁寧に舐めてくれた。
「そう、やっぱりね」
「やっぱりって、どうして?」
「なんか、そんな気がしたの。きっと菜摘は自分から行ったんだろうなって」
「だって、菜摘ちゃん、告白されたんだろう?」
「それはそうだけど、ちょっと彼とけんかしたとかじゃ他の人に行ったりしないもの、普通。たぶん、他の理由だと思うの」
「そういうもんかね」
「そう、全然気がつかなかったの?私が言うまで?」
「さっきも言ったけど、なんかメールとかの連絡が上手く付かなくてね」
「きっとそれよ」
「それ?メールが?」
「ううん、それ、いつ?」
「月曜日だね」
「やっぱり。告られてからね」
「たぶんね」
「でも、どうしてそれを教えてくれたの?」
「余計なことしてごめんなさい。でも、なんか我慢できなかったの」
「我慢できなかった?」
「うん、あれだけみんなに素敵なおじさまだって自慢してたのに、突然他の人に行っちゃうんだもの。なんか、羨ましがってた私たちまで裏切られたみたいで」
「裏切られたって、そんなこと・・・・」
「・・・・おじさま、本当に優しいのね。まだ菜摘をかばうなんて」
「かばうとかじゃなくて・・・・まだ、なんて言うか実感がないって言うか・・・」
「そうよね。土曜日だって私の前からおじさまの車に乗ってった菜摘は本当に幸せそうだったもの。あれから、ずっと二人でいたんでしょ??」
友紀はじっと晃一を見つめた。『二人でいた』というのが何を意味するのかははっきりしているだけにいきなり聞かれて晃一はどきっとしたが、ここで飾ってみても仕方が無い。
「うん」
「その時はどうだったの?聞いたら怒る?」
「可愛かったよ」
その言い方に今度は友紀の方がどきっとした。しかし、当たり前のことだと思った。
「・・・・そうなんだ・・・・何時までいたの?」
「8時過ぎ・・・かな・・・」
「帰ったら9時か。菜摘の門限ギリギリね。それじゃ、やっぱり突然だったんだ」
「そう・・・・」
菜摘の門限を知っていると言うことは、やはり友紀は親しい友達なのだろう。
「おじさまは優しいね。どうしてこんないい人を菜摘ったら・・・・・わかんないなぁ」
「ありがとう。なんか、慰めてもらっちゃって」
「ううん、そんなこと無い。ちょっと菜摘が羨ましかっただけ」
実はその言葉に友紀は少しだけ気持ちを込めて言ったのだが、さすがに今の晃一には通じなかった。
「ねぇ、えーと・・・・友紀さん・・・だっけ?」
「はい、名前、覚えてくれたんだ」
「うん、聞いても良いかな?」
「何でも聞いて」
「菜摘ちゃんに、メールしても良いかな?」
「そう来たか。これから?今日?そうね・・・・・・」
友紀は少し考え込んだ。この状況でも晃一の気持ちが菜摘に引っ張られているのが可愛そうだった。
「あのね・・・・たぶん、だけど」
友紀はゆっくりと話し始めた。
「きっと、今菜摘にメールしても無駄だと思うの。どうしてか分からないけど、おじさまから離れるって自分で決めてる以上、どんなメールを送っても無駄だと思うし、きっと菜摘を苦しめるだけ、じゃないかな?」
「そうか」
「たぶん、菜摘から電話かメールが来るわ。それを待ってて。菜摘だってこのままじゃ中途半端で、自分の気持ちの中で整理が付いていないと思うの。きっと何か連絡があるからそれを待った方が良いと思うな」
「そうか・・・何をしても無駄か・・・・」
「可愛そう、おじさま・・・・。待つことしかできないなんて」
「ありがと、心配してくれるんだね。友紀ちゃん、ありがとう」
「ねぇ、明日も時間取れますか?」
「え?」
「また何か分かるだろうから、教えてあげる。知りたいでしょ?良いですか?」
「うん、良いけど・・・・」
「それじゃ、明日も同じ時間にあそこで」
「うん、わかった」
「それと、今日はごめんなさい。突然呼び出したりして」
「ううん、教えてもらえて良かった。ありがとう」
「それと、おじさまのメアド貰っても良い?」
「うん、いいよ」
そう言うと晃一は携帯を取りだして赤外線にした。