第63部

 

 友紀は真っ赤な顔をして俯いていた。とても何か言える状況では無かった。『まだキスもしてないのに感じちゃった・・・』と思い、晃一に知られたことが恥ずかしくて仕方なかった。
晃一はやっと友紀が反応したので少し安心した。そこで友紀の耳元でそっと囁いた。
「友紀ちゃん・・・・・」
「・・・・・・・・」
「もしかして、感じてくれた?」
「・・・・・・・・・」
『そんなこと、言えるわけ無いでしょ』友紀は恥ずかしくて何も言えなかった。晃一の息が耳元にかかるととてもくすぐったい。無意識に首を回したが、その時に晃一の唇が耳に触れてしまい再び感じてしまったので思わず首をすくめた。それを晃一は嫌がっているのかと思った。
「友紀ちゃん、嫌?」
今度は友紀は小さくだがはっきりと首を横に振った。嫌なわけでは無いのだ。身体が勝手に反応しただけだった。
「いやじゃない?」
ちょっとだけ首が縦に動いた。
「ちょっとは気持ち良くなってくれた?」
再び首が縦に動いた。
そこで晃一は、少し俯いたままの友紀の身体をそっと起こし、自分の膝の上に寄りかからせて友紀の顔を見た。そこには上気して息を弾ませている少女が軽く喘いでいた。『キスされる・・・・』友紀はそう思ったが、何もできない。晃一は指先で友紀のあごをそっと上に向け、
「もっと好きになってもいい?」
と言った。その時、友紀は良いとも好きだとも言えなかった。それは晃一がはっきり好きだと言わなかったからだけではなかった。どう言っていいのか分からなかったというのが正直なところで、もちろん心の中ではこうなることを望んでいたことも確かだった。そして、これから先に起こるであろう事を受け入れようという気持ちもはっきりとしていた。ただ、口が動かなかった。
そして晃一の指が友紀の顎にかかり、そっと上を向かせた。『あ、もう、されちゃう』友紀はそう思ったが身体が動かない。そして晃一の唇が友紀の唇を包んだ。
「!!!!!!」
友紀は一瞬、驚いたが直ぐに目をつぶって晃一に身体を任せた。ドキドキしたが、自分で嫌がらなかったことに安心した。みるみるうちに友紀の身体から力が抜けていく。晃一の唇が何かを言っているかのように細かく動き、友紀の唇を探っていった。『あ、キスされてるよ・・・・・』友紀の心の中では冷静な自分がうっとりとしている自分に話しかけていた。『これが大人のキスなんだ・・・・・なんか、優しくて力強くて、溶けていきそう・・・』そう思った途端、友紀の身体ががくっと晃一に寄りかかった。それを優しく支えて晃一が更にキスを続ける。『あん』友紀は身体を晃一に任せたことで、少し上に向いたままキスを受けることになった。身体がかっと熱くなってきた。
ここで晃一は体勢を変えることにした。小柄な友紀と並んで座ったままキスを続けるのはちょっと体勢に無理がある。そこで晃一は友紀を横抱きにすると、そっと持ち上げて自分の膝の上に横に座らせた。こうすれば友紀の顔は少し晃一の上に来る。友紀は恥ずかしそうにじっと俯いているだけだ。
少し下を向いてキスを続けることになった友紀は、晃一の舌がそっと入ってきても優しくそれを受け入れた。晃一の舌は最初ゆっくりと友紀の口の中に入ってきたが、やがて、ゆっくりと友紀の舌を探し始めた。『ああん、だめ、こんなにされたら夢中になっちゃいそう・・・』そう思ったが、最初逃げ回っていた友紀の舌をとうとう晃一の舌が捉えると、諦めたのか友紀の舌はちょんちょんと晃一の舌に絡み始めた。
友紀は次第におそるおそるだが小さく喘ぎながら舌を絡ませ始めたので、晃一は友紀にはこういう経験があるのだと分かった。怖がっている雰囲気は全然無い。はっきり言えば安心した部分もあるが、ちょっと残念な気もした。ただ、菜摘のようにバージンでなければ教える楽しみは無い代わりに直ぐに愛することを楽しめるかもしれないと思った。
舌を絡めながら晃一が制服のリボンの下のジッパーに手をかけると、ちょっと友紀の手がそれを抑えたが、それだけだった。晃一の手ががジッパーを探り当てると、友紀の手から力が抜け、そっと下ろしていっても嫌がったりはしなかった。
友紀はジッパーを探られた時、『菜摘でこの制服に慣れてるから簡単に探されちゃったんだな』と思った。そして、晃一の手が制服を左右に分け、お腹へと直接触ってきた時、『あっ、これ、大人の手だ。力強くて大きい・・・』と思った。そしてその手がブラジャーへと上がってきた時、『これ、さっきとちがうっ』と思った。制服の上から探られていた時でもかなり感じていたのだ。直接肌を探られればその比では無い。
『触り方が慣れてる。女の子の触り方に慣れてるんだ。力強いのに優しい、これが上手な触り方なんだ』と思った。
やがて晃一の唇が離れると、友紀は息を弾ませ始めた。最早隠す必要は無い。晃一の手はブラジャーの膨らみの裾野から丁寧に愛撫してくる。しかし、先端の上には来ない。その気になれば直ぐにでも乳首の上から触ってこれるのに、まだその時では無いと決めているようだった。
『だめ、そんなことされたら、私がどんどん我慢できなくなっちゃう』ゆっくりと湧き上がってくる感覚におびえながら、自然に友紀の身体は晃一の膝の上で伸び上がり、晃一の愛撫をしっかりと受け止めようとしていた。友紀が身体を伸ばしたことで、友紀のブラジャーが晃一の目に入った。どうやら紺色のモノトーンのブラジャーのようだ。大人っぽい色のブラジャーだが、デザインも友紀にぴったりと似合っていた。
一方晃一は、まだ友紀の上半身に触っただけだが『小柄だけど綺麗な身体だな』と思った。菜摘のようにすらりとしたプロポーションの綺麗なモデル体型では無さそうだが、バランスの取れた可愛い身体のようだと思った。胸から腰へはどちらかというと直線的なラインなのは子供っぽさを残しているが、細いウェストから腰へは綺麗なラインが現れており、胸の膨らみは晃一の好みより僅かに小さめかも知れないが、たぶん世間的には『美乳』で通る大きさのようだ。まだブラジャーを脱がしていないので、乳首については何も分からないが可愛がる時が近いと思うと楽しみだ。既に友紀はその気になってきているようなので、後はゆっくりと友紀の身体を焦がしていけば良いだけだ。
晃一は友紀の可愛らしい乳房のカーブをなぞるようにして愛撫しながら、再びディープなキスを楽しんだ。
友紀はキスされるといきなり制服に手をかけられたので慌てて晃一の手を押さえてしまったが、嫌がっているわけでは無かったので力は入らなかった。だから、そのまま制服をはだけられて肌を探られても戸惑いながらも何も言わずに受け止めたのだ。ただ、上手に触ってくるので受け止め方が分からなかっただけだった。
晃一の手は優しく肌の上を滑ってくるのでくすぐったいような感覚が胸から湧き上がってくるが、友紀はそれが快感の前兆であることを既に知っていた。『あん、おっきな手、ゴツゴツしてる。どんどん身体が熱くなって来ちゃう。やだ、私、完全にその気になってる。もう、簡単には落ちないなんて誰が言ったのよ』と思いながらも、感じ始めていることを認めざるをえない状態になってきていた。
服の上から触られている時は、その感覚を意識が追いかけているので次にどこを触られるのか気になってしまう。その結果、予想に反した場所を触られると驚きと喜びを感じてしまう。ゆっくりと時間をかけて焦らされている友紀は、晃一の愛撫のパターンをまだ知らない。だから、晃一の丁寧な愛撫で感じさせられるのも当たり前なのかも知れなかった。
しかし、友紀本人はそう思っていない。どうしてこんなに身体の感覚が鋭くなってくるのか理由が分からない。ただ、菜摘がみんなに『触られていきそうになって・・・』と話したことから『触るのが上手いんだろうな』くらいしか考えていなかった。しかし今、友紀はその意味を身を持って知ることになったのだ。『やばい、このままじゃ、本当に最後まで行っちゃいうかも』とは思ったものの、優しい感覚にもう少しだけ浸っていたいと思う気持ちが愛撫を拒絶できなくしていた。嫌ならちょっと両手で晃一の腕を押し下げて立ち上がればいいだけなのに、『アン、優しくて気持ち良い。安心できるの。もう少しだけ・・・』と思うと拒絶することができないのだ。
友紀は最初、晃一の愛撫で快感を得ると言うよりは安心できるという気持ちの方が強かった。しかし、完全にリラックスした気持ちで愛撫されていると、身体は正直に感じてくるので、次第に自分から快感を追い求め始めた。
『ああん、そこ、ああぁぁぁ、気持ち良い・・・・・ああん、その少し上、もう少しだけ上なのにぃ・・・・ああっ、そこ、そこから上に・・・ああぁぁっ、くぅぅっ・・・・ああん、もう行っちゃうのぉ・・・』友紀は絶妙な触り方と間の置き方で丁寧に愛撫され、次第に身体が次を求めてくるのを止められなくなっていった。
友紀の身体が少しずつ熱くなってきたことに晃一は気がついていたが、半分は友紀がきちんと意思表示しなかったためにどこまで許す気になっているのかはっきりとしなかったことと、友紀の身体をゆっくりと触りたかったので、丁寧な愛撫をもう少し続けることにしていた。ただ、ブラジャーの中で乳房がはっきりと硬くなったことでブラジャーの薄手の布地と乳房の間に僅かに隙間のある場所を見つけたことで、友紀の身体がはっきりと快感を感じていることだけは分かっていた。
どうやら友紀の乳房は菜摘と異なり半球形のようだった。それで先端近くに僅かに隙間ができているようなのだ。その代わり、乳房の裾野の辺りは少しだがはっきりと肌に食い込んでいる。最初はこんなことは無かったので、乳房全体が固く膨らんでブラジャーのカップを押し上げた結果なのは明らかだった。
そして晃一はぱんぱんに張り詰めた肌の感触を楽しんでいたので、裾野を重点的に愛撫し、先端近くは少しだけ愛撫し、先端はほとんど触らなかった。逆にそれが友紀を夢中にさせているとは知る由も無かった。
しかし、ある時、友紀が身体を少し捻ったように感じた。愛撫されている女の子が身体を捻るのは触り方を変えて欲しいという無意識のサインだ。そこで晃一は、指先主体の愛撫から両手で乳房を裾野から先端へと手のひら全体を使ってゆっくりと包み込みながらそっと絞り上げるようにしてみた。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ」
今まで無言だった友紀が始めて微かに絞り出すような声を出した。今まで待ち望んでいた愛撫が突然全て手に入ったのだ。『あっ、声が出ちゃうっ』と思ったが、突然のことでどうしようも無かった。そして今までの愛撫を予想し『いや、そのままもう少しぃっ』と思ってしまった。しかし、今度は願い通り先端まで晃一の指が愛撫してきた。そしてカップの上から指先でそっと乳首を挟み込み、優しくコリコリしてきた。
「ぅああぁぁぁぁーーーーっ」
友紀の身体の中であの感覚が湧き上がった。今度ははっきりと声を上げて頭を左右に振った。そして思わずぐっと仰け反る。晃一の手は力強く、しかし優しく友紀の乳房を揉み解していく。『だめぇっ、気持ち良すぎるぅっ』そう思ったがどうしようもない。あまりの気持ち良さに秘核が敏感に反応し、思わず両足をぐっと交差させた。
それを見た晃一は、『これが友紀ちゃんが感じた時のサインなんだな。菜摘ちゃんみたいに擦り合わせたりしないんだ』と優しく乳首をコリコリしながら思った。
「んんんっ、んあぅぅっ、んはぅぅっ、ああぁぁっ・・・」
友紀は乳房を優しく、しかし丁寧に揉み込まれ、『ブラも脱いで無いのにぃっ』と思いながら気持ち良さにしばらくは陶然となっていた。しかし、いざ乳房を揉まれてみればブラジャーが邪魔に感じるのは当たり前だった。少しの間快感の海を彷徨った後は、気持ち良さと同時に焦れったさが生まれてくる。
「気持ち良くなってきた?」
「んんあああぁぁぁぁぁん」
「気持ち良いんだね?」
晃一が念を押すと、友紀はやっと頷いた。
「それじゃ、もう少し感じてごらん」
晃一は友紀の乳房をブラジャーの上から優しく揉みながら、友紀が喘ぐ様子を楽しんだ。『ブラの上から触られるだけでこんなに気持ち良いなんて・・・・』友紀は丁寧な大人の愛撫に完全に虜になっていた。
晃一はこのまま友紀が身体を許すと思った。友紀もこのまま更に先に進むことを自然に納得していた。しかし、その時、ドアのチャイムが鳴った。
ピンポーンと音がした。二人ははっとした。友紀は慌てて身体をすくめ、晃一の手も止まる。
「そうか、宅配が届いたんだ」
そう言って晃一が友紀から手を離し、立ち上がってモニターを見ると、案の定ケータリングが届いたようだ。
「はい」
「毎度ありがとうございます。ご注文のものをお持ちしました」
「はい、ありがとう」
そう言ってマンションの入り口の扉を開けるボタンを押し、
「ちょっと待っててね」
晃一がそう言って友紀をそっと起こすと、友紀は慌てて制服を直している。晃一は財布を持って玄関に出た。
ポーン、今度は玄関を示すチャイムが鳴る。扉を開けると、
「遅くなって申し訳ありませんでした。ちょっと配達が立て込んでて。ご注文の、えーと、海鮮丼と天ぷらをお持ちしました」
配達員はそう言うと、箱と伝票を手渡した。
「はい、ありがとう」
晃一は支払ってケータリングのセットを受け取ると部屋に戻った。箱の大きさからすると、それほど大きなものではなさそうだ。
「友紀ちゃん、届いたよ」
晃一は届いたものをソファの前のローテーブルに置いた。しかし、友紀はそれを見てもあまり興味を示さない。少し困っているといった感じだ。
「うん・・・・・・・・・」
「直ぐに食べる?」
「・・・・・・・・・」
友紀は戸惑っていた。今までじっくりと優しくされたので身体は完全にその気になっている。雰囲気としては食事をする感じでは無かった。もちろん、それは晃一にも分かっていた。晃一だってここで食事を始めようとは思わない。確認しただけだ。
「それじゃ、もう少し後にする?」
「・・・・う・・・ん・・・・・・だいじょうぶ?」
「もちろん、うどんやそばなら伸びちゃうけど、海鮮丼と天ぷらだもの。何時間も置くなら別だけど、ちょっとなら傷んだりしないよ」
そう言うと晃一もセットをローテーブルに置いて友紀の横に座った。『今ならストップできるよ。止めるなら今しか無いよ』とは思うのだが、身体は完全にその先を期待していて全然食欲が無い。友紀が何も言わないので晃一から宣言した。
「これでいつでも食べられるよ。お腹が減ったら、いつでも言ってね」
「うん」
そう言うと再び友紀を抱き寄せる。友紀も素直に晃一に身体を預けてきた。もう一度友紀にキスをすると、今度は最初から大人しく応じてきた。最初は戸惑いながら舌を絡めてきたが、次第に情熱的に応じてくる。そのまま晃一はキスをしながら再び制服を左右に開き、先程と同じように可愛らしい乳房を両手で包んで愛撫を再開した。
『あん、私、その気になってる。っていうか、いやぁ、このままだとどうなるのか分かってるのに、私ったらもっと先に進みたくなってる。って言うか、はっきり言って脱ぎたがってる。このままじゃ物足りないって思ってる。さっきキスしたばっかりなのに、信じられない。でも、とってもいい。このまま終わりにしたくない。こんなに上手に触られたら止めるなんて無理。いいよね?好きなんだからいいよね?』友紀は自分で自分に言い訳しながら晃一に身体を任せようとしていた。
晃一の手は少しの間、ブラジャーに包まれた乳房の下側から優しく撫で上げていたが、やがてさっきのように乳首の辺りを優しく揉みほぐし始めた。
「・・はぁぁぁっ・・・ううん・・・・うん・・・はぁぁぁぁ・・・」
友紀の口からも甘い吐息が漏れ始めた。こうなっては二人を止めるものは何も無い。『そんなに上手にしないで。もっとして欲しくなっちゃう。ああん、気持ち良くて焦れったいのぉ、もう少し、もう少し強くしてくれたら、ああんっ』友紀は喘ぎながらじっと晃一を信じてその先を待ち続けた。
その時、晃一が友紀の耳元で囁いた。
「ブラジャーを外すよ。いいね?」
その吐息が耳元をくすぐり、友紀の項にはっきりとした快感が走った。
「あうっ」
友紀はそう言っただけだった。良いとも嫌とも言わなかった。しかし、始めて優しく愛する女の子におねだりしろとは言えない。最初は喜びを教えなければ欲しがるわけが無い。
友紀が明確な拒絶を示さないので晃一は友紀の背中に手を回すと、友紀が素直に身体を前に倒し、晃一に協力した。パチッと小さな音がしてバックストラップのスナップが外れた。
「あっ」
友紀は慌てて両手で胸をガードした。その気になっていた筈なのに、いざとなるとまだそこまで心の準備ができているわけでは無かった。しかし、既にバックストラップは外されてしまっている。友紀はきつく胸を抱きしめて触られないようにした。触られるのが嫌なわけでは無く、気持ちの整理が完全に付いていないだけなのだが、このままは嫌だった。
すると晃一は友紀の予想に反してスカートへと手を入れてきた。
「こっちも触ってあげるね」
そう言って晃一は太股沿いにパンツへと触ってきた。
「えっ!」
胸を触られると思い、しっかりと両手で胸をガートしていた友紀は予想外の展開に慌ててしっかりと足を閉じたが、スカートを抑えるのがほんの一瞬遅れた。その間に晃一の手はスカートをくぐり、パンツに包まれた敏感な部分を的確に捉えてしまった。
「ああっ、待って、待って・・・・ちょっと、嫌、ああっ、だめっ、待ってぇっ」
しっかりとスカートの上から抑えてはみたが、既に晃一の手は両足の間に滑り込んで敏感な部分に届いてしまっている。