宏一がちゃんと目を覚ましたのは9時半を回ったところだった。友絵は向こう側を向いてテレビを見ていた。無防備の背中がとても可愛らしい。宏一が後ろから手を回して友絵の脇から前に回した手で乳房を包み込む。友絵はちょっとびっくりしたみたいだったが、直ぐに宏一の方に身体を預けてきて、「起きたのなら声を掛けてくれればいいのに」
と甘えた声で言った。宏一は更に友絵の身体を引き寄せて、友絵の背中を自分に密着させる。
「宏一さん、暖かい」
友絵も積極的に身体を密着させてきた。そのまま宏一は前に回した手で友絵の小さい胸をそっと可愛がり続け、友絵をその気にさせていく。
「もう、起きたばっかりなのにぃ。宏一さんたらぁ」
友絵は少し笑いながらおしりをクイッと動かして当たっている肉棒を刺激した。
「あ、そんな事したら直ぐに・・・・」
「すぐに?」
「ほうら、こんなになっちゃうんだよ」
「あ、ほんとだ。もうすごくなってる」
「大丈夫?」
「うん、たぶん」
「入るよ」
「はい・・・あ・・・・ああん・・・・・あううっ、堅いっ」
友絵は後ろから差し込まれたものの堅さに驚いた。
「大丈夫。じっとしてれば入るから」
宏一は起きたばかりの最高の堅さの肉棒を友絵の後ろから差し込んでいった。友絵の尻は幅は普通だが厚みはそれほど無いので、後ろから楽しむときでもそれほど苦にならない。宏一の肉棒は悠々と友絵の奥まで入っていった。
「あ、ああぁぁ、後ろからは・・・・恥ずかしい・・・」
友絵は自分の前に何もない状態なので側面からの挿入に戸惑っていた。単なるバックからの挿入なら目の前は枕かシーツだから、ある意味で閉鎖された空間になるのだが、側面からでは目の前に何も遮るものがない。
「こんな事もしてみようかな?」
宏一は手を友絵の足に回すと、開くように持ち上げてから自分の足の後ろに掛けた。友絵はなぜそんなことをするのか分からなかったが、宏一が手を秘部に這わせてきたとき、その意味が分かった。こうされると足を閉じることができない。開いた秘部が触られ放題になってしまうのだ。おまけに後ろから挿入されて宏一の腰がゆらゆらと動き始めており、その動きが固い肉棒を通してダイレクトに自分の一番奥に響いてくる。
「はああぁんっ、そんなぁ、宏一さん、感じるのに、ああぅぅっ、何もできないのぉっ」
友絵は抱きつくことも、枕やシーツに両手でしがみつくこともできない格好で、後ろから腕枕された宏一の左手で乳房を、秘部に回された右手で秘核と秘唇を、更に後ろから挿入され、どうしようもなく乱れてしまった。
「いやぁ、ああん、こんなの、宏一さん、ああっ、だめ、こんなことっ」
友絵は声を上げながら身体をくねらせ、慣れない側位での挿入に悶えた。身体をくねらせると微妙に挿入感が変わり、肉棒を納めている友絵の身体の中心から新たな感覚が沸き上がってくる。
「ああっ、こんなの、こんなのぉ、ああん、いやぁ」
「ほうら、こういうのも良いだろ?二人だけの朝に似合ってると思わない?」
友絵にぴったりと身体を寄せながら耳元で宏一が囁いた。
「はあぁ、宏一さん、恥ずかしい、いやぁ、私だけ感じてるみたいぃ」
宏一にしてみれば挿入感はそれほど強くないので、たっぷりと長い間友絵を感じさせることができる。それに、前から回した手で友絵の秘核もいじり放題だ。好きなだけ声を上げさせることができるし、後ろから強く突き上げることもできる。友絵の足が宏一の足にかかっている以上、友絵は宏一から離れることができない。この体位の唯一の欠点は友絵の悶える表情を楽しめないことだが、時々友絵は首を後ろに回してキスをねだったりしたので、その時は喘ぎながら宏一を求める友絵の表情を楽しむことができた。
友絵はこの体勢で2度いかされた。激しく出没されながらではないので、感覚が盛り上がるのもゆっくりで、絶頂感が引いていくのも緩やかだった。だから最後はいつものように正常位での挿入をねだった。
「宏一さん、お願い、前から普通にして、いつもみたいにして」
「もう2度もいっちゃったのに?」
「早くぅ、前からぁ」
「いつからそんなにおねだり上手になったのかな?」
そう言いながら宏一は友絵から一度肉棒を引き抜くと、友絵の足を大きく開いて膝立ちで肉棒を挿入した。実は宏一もこの側位ではいけそうになかったので、最後のフィニッシュは普通に挿入したかったのだ。
「ほうらっ、どうっ?」
「はああっ、やっぱりこれがいいっ」
宏一は膝立ちのまま肉棒を付き出し、友絵が仰け反るのを楽しんだ。
「あぁぁっ、宏一さんっ、もっとっ、もっとっ」
「今度は終わるまでやめないよ」
「いってもやめちゃいやあっ」
激しく身体を左右に振りながら、時折くっと腰を左右に振る友絵の癖は、今の宏一のお気に入りだった。
「抱いて、抱いてぇっ、お願い、宏一さんっ」
友絵は宏一に手を伸ばしてより密着感を望んだ。宏一が友絵に被さると、一気に二人の動きが加速する。二人は抱き合ったまま、最後の瞬間に向けてスパートを掛けた。
「はあっ、ああっ、ああっ、あうぅっ、ああう、はあっ」
友絵は話すことができないらしく、喘ぐだけだ。
宏一もスパートを掛けてから一気に感覚が盛り上がってきた。
「ほうら、いくよ、良い?いくよ?出すよ?」
「出して、出してっ」
「友絵さんはいくの?」
「いく、いく、もうだめ、我慢できないっ」
「いいの?いい?」
「はやくっ、もうだめえっ」
「ほうら、どうだっ」
宏一はめくるめく瞬間を迎え、友絵の中に果てた。
最高の瞬間を作り上げた二人はそのまましばらく遅い朝の光の中で微睡み、結局時間ぎりぎりまでホテルの部屋で眠り続けた。
二人が目を覚ましたのは昼近くになっており、友絵は友人との約束のためにホテルから直行していった。笑顔で手を振り続ける友絵の表情には、前日に不倫相手と別れたという雰囲気は微塵もなく、明るい快活な女の子になっていた。
宏一は急いで部屋に帰ると、あわてて着替えて部屋を出た。
一枝は由美から預かっている鍵を使って中に入った。
部屋に荷物を置くと、勉強机の椅子に座り込んでしまう。時間を見ると約束の時間までしばらくあった。由美からはシャワーを使えるようにシャンプーなど一式とタオルが用意されていることを聞いていたが、とてもそんな気分ではなかった。
昨日は途中まで楽しかった。由美を気にして選べなくなった服も、途中から由美とは全然違う方向でまとめることで問題無くなったし、宏一を思ってオナニーもたっぷりとしてしまった。あんなに長い時間やったのはほとんど初めてだった。そのときはドキドキしていて今日が待ち遠しかった。そして、もしかして宏一が由美よりも自分を選んだらどうしよう、と言うことまで考えていた。
しかし、いよいよ今日出かけることになってから、思いもよらなかった不安が一枝を襲ってきた。今になってよく知らない男に自分の身体の敏感な部分を自由にされるのが怖くなってきたのだ。もちろん、宏一は嫌がる一枝を無理やり脱がせたりしないだろうし、かなり優しくリードしてくれるであろうことは分かっていた。しかし、キスさえしたことの無い一枝には、自分の身体の敏感な部分を他人の自由にさせるなど不安で仕方なかった。由美のように経験を積めばあんなに激しいことだってできるのだろうが、自分はキスだってちゃんとできるかどうか分からない。ましてや服を脱がされて触られまくるなんて怖くて仕方が無い。
『今日は気分が悪くなったから』と言って帰ってしまおうかとも思ったが、学校に行けば由美に弱みを見せることになりそうでできなかった。前回は宏一をデートに誘い出したが、いくらなんでも毎回は無理だし、この前帰るときに抱き寄せられたから、今日はまず間違いなく服を脱がなくてはいけないのは分かっていた。それに宏一を何度もデートばかりに誘えば由美だって怒るに決まっている。今の一枝は前に進むことも逃げ出すこともできなくなっていた。だから一枝は宏一が現れるまで、ぽつんと一人で椅子に座ったまま、何もせずに時間が過ぎるのを待っていた。宏一はもうすぐ1時になると言う頃になっても現れなかった。もしかして宏一が時間に遅れれば、それを口実に帰ってしまおうと思っていたが、宏一は時間丁度に現れた。
「こんにちは、一枝ちゃん」
「こんにちは・・・」
一枝の声は元気が無かったが、宏一は気が付かないみたいだった。
「一枝ちゃんが好きかと思ってクランベリーのムースを買ってきたよ。3時のおやつに食べようね」
それは宏一の心遣いだと分かってはいたが、その3時のときの自分はどんな格好をしているのだろうと思うと気が滅入った。頭の中には全裸で手を伸ばしている自分の姿が瞬いていた。
宏一は一枝の様子がおかしいのにすぐに気が付いた。
「どうしたの?何かあったの?」
「まりっじぶるー・・・・」
「え?」
「なんでもない・・・」
「ねぇ、一枝ちゃんの話が聞きたいな。こっちへおいでよ」
宏一は一枝を椅子から立たせてベッドの上に座らせようとした。
「ちょっと待って」
「どうしたの?」
「ううん、なんでもないの。でも、すぐにベッドはいや」
「そうか、わかったよ」
その何気ない会話で、一枝は今の会話がベッドに誘う口実だったことを見抜いた。
「ねぇ、一枝ちゃんは昨日、何してたの?」
「お買い物したり、部屋の整理をしたり・・・」
「へぇ、偉いんだね。休みの日に部屋の整理なんて」
「別に・・・・」
「なんか、元気ないね」
「そう?」
「緊張してるのかな?」
「わかんない・・・」
宏一は話が弾まないことに苛立ちながらも、一枝を観察していた。今日の一枝は緑色のチェックのミニスカートに白のポロシャツだ。由美と違って胸の膨らみが小さくないので、白でも十分に胸が強調されている。一枝だって十分可愛らしいのだが、今日は表情が暗く沈んでおり、その可愛らしさは影を潜めていた。
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