第 44 部

             

            久美はベッドに崩れ落ちると激しく息を弾ませたままぐったりとしていたが、直ぐに肉壁が収縮を始めると、自分の中に放出された幸一の精が外へと沁みだしてくるのが分かった。

            「あ、汚しちゃう・・・」

            久美はフラフラと立ち上がるとシャワーへと向かい、数分するとゆっくりとベッドに戻って来た。幸一はその久美をベッドで優しく抱きし寄せ、

            「どう?出血してた?」

            と聞いた。

            「ううん、大丈夫・・・・。でも、少しピンク色してたから・・・・」

            「まだ痛い?」

            「・・・・・なんか、痺れてるみたい・・・・」

            久美はそう言うと甘えるように幸一の首に手を回してきた。ただ、シャワーまでの往復する間には股間に鈍い痛みが走り、バージンを喪失したのだという実感があったことは黙っていた。

            幸一はその細い身体を抱きしめながら優しく甘いキスをする。その時、幸一は分からなかったが、久美の心の中は複雑な思いが激しく渦を巻いていた。喜び、後悔、愛情、憎悪、全てが久美の心の中で入り交じり、ちょっと気を抜くと一気に泣き出してしまいそうな予感がある。

            久美はその中から今の自分が欲しくて堪らないもの、喜びと愛情を選び、他の感情は無視することにした。幸一に会う週に一度の土曜日だけ久美は家のことを忘れることができる。そしてその時間だけは一人の普通の少女として幸一の前にいることができるのだ。

            「幸一さん、優しく抱いて下さい・・・」

            そう言って更に身体を擦り付け、肌の感触を確かめる。

            「久美ちゃん、もう痛くないの?」

            「はい・・・・大丈夫・・・かな?幸一さんは?」

            「俺は大丈夫だよ」

            「でも、男の人って終わると疲れるんでしょ?」

            「誰に聞いたの?そんなこと?」

            「友達・・・」

            嘘だった。本当は友達の持っていたアダルト系少女漫画を読んだだけだった。それは体験談形式をとっており、初体験を終えた少女がお代わりを求めるのに男が疲れていて渋ったために初体験で喧嘩をしてしまった、と言う話だった。

            「誰が言ったのか知らないけど、男がいつも終わると疲れる訳じゃないよ」

            「そうなんですか・・・??」

            久美は幸一が話に乗ってきたので相づちを打ち、幸一の胸に頭を載せて幸一の話を聞いた。今は声を聞くととても落ち着くのだ。

            「だって激しく動くと久美ちゃんはきっと痛がるから、なるべく動かないようにして久美ちゃんへの刺激が強くなりすぎないようにしていたんだ」

            「どうして?」

            「だって、身体の一部が切れちゃったんでしょ?無理に動くと傷が広がるから」

            「幸一さんて優しいんだ・・・・」

            「知らなかったの?」

            「ううん、知ってた。でも、だから私は初めてなのに感じたんだ」

            「そうかも知れないね。でも、たぶん、久美ちゃんの素質だと思うよ」

            「私、そんな子じゃない」

            「ごめん、怒った?」

            「私が?全然?」

            「良かった。素質って言ったのは、久美ちゃんが愛された時にそれを喜びとしてしっかり受け止めることができるって事だよ」

            「どういう事?」

            「だって、どんどん感じていったでしょ?」

            その時、久美はちょっと悪戯をしたくなった。

            「感じたの?私?」

            「だって、あんなに声を出してたのに?」

            「声を?私が?」

            「覚えてないの?」

            「忘れちゃった・・・・」

            「あれだけ感じたのに?」

            「そうかも?」

            幸一は久美が感じたことを覚えていない、と言ったことに驚いた。ほんの少し前には久美は声を上げて仰け反っていたのだ。覚えていないはずがない、と思った。

            「久美ちゃん、夢中になってて覚えてないのかな・・・」

            そう言うと幸一は再び久美の身体をまさぐり始めた。久美は幸一の手が身体を包むように動き始めると、期待したことが始まったことに喜び、さっき嘘をついたことは幸一に絶対内緒だと思った。

            実はさっきのことは克明に覚えていた。今でも幸一の肉棒が自分の身体の中を動き回った感覚はしっかりと思い出せるし、最後に幸一に乳房を揉まれた喜びだってはっきりと身体に残っていた。しかし、久美の方からおねだりしようとすると、また徹底的に焦らされると思って幸一から仕掛けるようにし向けてみたのだ。そして『もしかして私って“悪い女”なのかな?』と思ってみた。

            そうとは知らない幸一は、久美の身体を気遣いながらもう一度久美を愛そうとしていた。そしてゆっくりと久美の背中を撫で回しながら、

            「久美ちゃん、どう?」

            と聞いてきた。

            「あん、なんか・・・嬉しい・・・」

            「もう一回しても大丈夫?」

            「でもぉ、幸一さんは大丈夫なの?」

            「もちろん、ほら、分かるだろ?」

            確かに久美の身体には幸一の肉棒がしっかりと当たっていた。

            「なんとなく・・・・」

            「そうなの?何となく、って固くなってるの、感じるでしょ?」

            「でも、よくわかんない」

            そう言いながら久美は顔を幸一に擦り付けてきた。久美にとっては甘えている仕草なのでとても安心できるが、幸一にとってはもう少し大胆になって欲しい。そこで幸一は、先程と同じように久美の背中に指を走らせ、久美が愛撫に反応するようにした。

            「あぁん、またするぅ、幸一さぁん」

            「ほうら、感じて来たろう?」

            「だめぇ、それをされたらまた始まっちゃうぅ」

            「何が始まるの?」

            「あぁん、知ってる癖にぃ」

            「教えて欲しいな」

            「くうぅっ、幸一さん、ほんとに感じてきたぁ」

            幸一は先程と同じように久美の自分の上に引き上げると、肉棒で久美を刺激しながら久美に手を付かせて上体を持ち上げた。

            「またぁ、これは恥ずかしいのにぃ」

            「でも、こうされると気持ち良いでしょ?」

            そう言いながら下向きに三角に尖った久美の乳房を可愛がり始める。久美の乳首はとても色が薄くて小さいのでその幼さが幸一を更に燃え上がらせた。その上、肉棒が久美の秘部をつんつんと突き上げる。

            「ああんっ、本当に、またしちゃうのぉ?」

            久美は可愛らしく甘えた仕草で困ったような声を出す。この少女にもっといろいろ教えてみたい、そう思わせるだけのものを久美は持っていた。

            「どうして欲しいの?」

            「そんなこと、言えないぃ」

            「それじゃ、今度はこうしちゃおうかな?」

            そう言うと、それまで可愛がるだけだった乳房を両手でギュッと揉み上げる。

            「ああぁぁっ、くうぅぅぅっ、はああぁぁぁぁぁぁ・・・」

            両手で幸一に抱きつくことができない久美は背徳的な姿勢で愛されていることに興奮していた。

            「もう忘れたなんて言わせないよ。どうなの?気持ち良いの?」

            「良いのぉ、とってもぉ、ああん、本当に良いのぉ」

            「久美ちゃんのおっぱいはとっても可愛いよ」

            「ああぁぁぁ、揉まれるのがこんなに良いなんてぇ、どうしてぇ?どうしてなのぉ?」

            「それは久美ちゃんの身体が愛されたがっているからだよ?」

            「私の身体、普通の女の子なのにぃ、普通の高校一年なのにぃ」

            幸一は久美の上体を少し下げさせると、淡いピンク色の乳首をしたから口に含んで転がし始めた。

            「普通の高校一年がこんなに感じるの?」

            「はうぅぅぅっ、ああぁぁぁっ、知らないっ、幸一さんが教えてくれた癖にぃッ、はぅぅっ」

            久美は乳房からの快感がどんどん大きくなっていくので、無意識に秘部を幸一の腰に擦り付け始めた。どうやら秘部も慰めて欲しいようだ。

            「それじゃぁ、今度は新しいことを教えてあげるね」

            そう言うと幸一は久美の身体をどんどん上に上げ、久美の腰を自分の顔の近くにまで引き上げてきた。そして、久美に自分の顔を跨がせた。最初、何をされるのか分からずにされるがままだった久美は、幸一の魂胆を察すると急に嫌がりだした。

            「いやあぁッ、それは許して、お願い。幸一さん、今はダメ、今されたらおかしくなっちゃう」

            久美は嫌がったが、その時には秘部が幸一の顔の上でぱっくりと開いており、幸一の息づかいまではっきりと感じることができた。

            「久美ちゃん、こうされると我慢できなくなるんでしょ?分かってるんだよ。腰を落としてごらん、気持ち良いことを教えてあげる」

            「ああぁぁ、許してぇっ、息を掛けないで、ああぁぁっ、本当に幸一さん、今はダメなのぉッ、うううぅぅっ、本当にもうだめぇっ」

            久美はヘッドボードにしがみついて身体を引き上げようとしたが、幸一の両手ががっしりと腰を押さえ込んでいて逃げ出すことができない。

            「さあ、おいで。新しい世界を教えてあげる」

            「いやぁ、今舐めちゃいやぁっ、ああっ、もう、もう限界ッ」

            「それじゃ、始めるよ」

            そう言うと幸一は顔の上にある熱い熱を帯びた秘部をゆっくりと舐め始めた。

            「あーーーーーーっ、はうーーーーーーっ、くぅーーーーっ」

            久美の澄んだ声が部屋に響き、その声の下に微かにぴちゃぴちゃという音が聞こえた。

            「ああぁっ、幸一さん、こんなことダメエッ、ああぁぁっ、凄すぎるぅッ」

            久美は身動きできない体勢でただ感じさせられていた。しかし、幸一にとってそれだけでは面白くない。

            「こうやって動いてごらん」

            そう言うと抱え込んでいた両手で久美の腰をグイグイと前後に動かし始めた。既に十分に濡れていた秘部は幸一の顔の上を前後に動き始める。幸一は自分のリードで久美のプリプリとした秘唇が顔の上を動き始めると、夢中になって口全体と舌でそれを貪るように味わった。久美の秘心はぽってりとしているのが良く分かった。

            「ああぁっ、ああぁっ、ああぁっ、ああぁっ・・・・」

            久美は自分の腰が前後に動き始めると、先程一方的に舐められていた時とは全く違う快感が全身を貫いたことを知った。それは挿入とはまた違った圧倒的な快感で拒否することを許さない強力なものだった。

            「あうっ、あうぅっ、あうぅぅっ」

            久美はやがて幸一の助けが無くても自分から腰を動かしてしまった。動きそのものは単純なので、抵抗感さえなければ誰でも直ぐにできるが、夢中になるまでが大変なのだ。

            久美は自分の腰が前後に動いていることが分かったが、この動きを止めることはできなかった。そのうちに幸一の手が伸びてきて、下から乳房を揉み上げ始めた。

            「ああぁぁっ、それまでするぅーーっ」

            身体を起こした状態で乳房を揉まれるのは本当に気持ちが良い。その乳房から湧き上がった快感を慰めるために久美はよりはっきりと腰を前後に動かさなくてはいけなかった。

            「ああぁっ、ああぁっ、ああぁっ、ああぁっ・・・・」

            久美の声は久美が完全に満足するまで続いた。